浜岡原発1、2号機廃炉後の跡地利用 中部電力「具体的計画ない」 6号機新設は宙に浮いたまま

1、2号機の廃止措置が進む浜岡原発 中部電力は浜岡原発1、2号機の廃止措置完了の目標時期を2042年度に設定しているが、現時点で「跡地利用の具体的な計画はない」としている。中電は08年に1、2号機の廃炉と併せて6号機を建設する方針を示したが、新設計画は宙に浮いたままだ。
 国は東京電力福島第1原発事故を受けて可能な限り原発依存度を低減する方針を掲げた。だが、その後に原子力政策は方針転換され、現在は原発敷地内でのリプレース(建て替え)を認めている。
 中電は廃止措置後の将来ビジョンについて、次世代型原子炉の導入を選択肢の一つに挙げる。次世代原発である小型モジュール炉(SMR)の開発を手がける米国企業に出資。SMRは国内の既存炉と比べて出力規模は小さいものの、建設コストや安全面に優位性があるとされ、中電は最新技術の知見や動向の獲得を目指している。
 中電原子力部企画グループの宮本広大課長は「原発事業は長期スパンになるため、事業環境をよく見極めながら廃止措置の跡地利用を判断していきたい」と話した。

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