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「若者のビール離れ」は嘘?データを解き明かして分かった「ミドル世代のお酒離れ」の真実

まだまだ暑い日々が続いていますが、夜は涼しく感じる日もあり、秋の気配も感じ始めています。8月といえばビアガーデン、9月は月見酒も楽しいですよね。 しかし昨今よく耳にするのが「若者のお酒離れ」や「ビール離れ」という言葉です。仕事終わりに、スポーツの後に、温泉を楽しんだ後に⋯。さまざまなシーンで登場するお酒、コロナ禍をきっかけに飲み会が減った企業も多いかと思いますが、本当に「若者がお酒を飲まなくなった」のでしょうか?JNN生活DATAライブラリの静岡市調査データ(2015年 vs 2025年)を分析してみたところ、世間のイメージを真っ向から覆す「意外すぎる事実」が浮かび上がってきました。

■ 20代の「飲まない派」は減少。実は若者の方がお酒好き?

まず、グラフ①「飲酒習慣(2025年)」の「だいたい毎日飲む」と「お酒は飲まない」に注目すると、年代が上がるにつれて、よく飲む人と全く飲まない人に二分されていく傾向が見てとれます。
さらに、若い世代の実態に注目してみましょう。
「最近の若者はお酒を飲まない」と思われがちですが、20代・30代のボリュームゾーンは「1ヵ月に2〜3回飲む程度」(20代・30代ともに約30%)。高頻度で飲むわけではないものの、月に数回適度に楽しむスタイルが定着しています。

さらに、衝撃的なのがグラフ②の10年前と比較した「だいたい毎日飲む」と「お酒は飲まない」と回答した人の割合の変化です。
20代で「飲まない」と答えた人は、2015年の26.3%から2025年には18.4%へと約8ポイントも減少しています。つまり、今の20代は10年前の20代よりも「お酒を飲む人の割合が増えている」とも考えられます。
よく耳にする「若者のお酒離れ」とは逆の傾向が見えてきます。

■ お酒を飲まなくなったのは、意外にも40代・50代!?

お酒離れを加速させていた正体⋯。それは、ビジネスの現場を支える「40代・50代(ミドル世代)」でした。
データを見ると、中高年世代の飲酒習慣に劇的な変化が起きています。
- 50代の変化:
「だいたい毎日飲む」人が33.3%から20.0%へと10ポイント以上低下。代わりに「お酒は飲まない」人が13ポイント近く増加しました。
- 40代の変化:
「お酒は飲まない」と回答した人が、17.4%から33.9%へと約16.5ポイントも跳ね上がる激増を見せています。

「若者のお酒離れ」と世間が騒いでいる陰で、実際にグラスを置いていたのは、かつて連日連夜付き合いで飲んでいた40代・50代のビジネスパーソンだったといえそうです。健康志向の高まりやコロナ禍による「付き合い酒」の減少が、ミドル世代の飲酒習慣を根本から変えたのかもしれません。

とはいえ、2015年・2025年ともに全体では「1ヵ月に2〜3回以上」飲む人の割合は50%を超えており、飲酒習慣自体はまだまだ根付いていると言えそうです。

■ ビール党から「チューハイ党」へ。変わるお酒の楽しみ方

世代による飲酒頻度のギャップに加え、飲む「お酒の種類」にも10年前と変化が表れています。

グラフ③を見ると、全体では依然として「ビール党」が最多(26.2%)ですが、20代では19.7%にとどまっています。グラフ④の2015年データと比べると、20代では「チューハイ党(2015年7.9% ➔ 2025年21.1%)」が急増し、「カクテル党(2015年21.1% ➔ 2025年17.1%)」を逆転。このチューハイシフトは30代・40代でも同様に起きています(それぞれ+4.7ポイント、+4.9ポイント上昇)。

■ まとめ:お酒は「付き合いの義務」から「個人の嗜好品」へ

「若者のアルコール離れ」というバイアスを捨ててデータを紐解くと、見えてきたのは「お酒を日常から手放したミドル世代」と、「無理のないペースでチューハイなどを楽しむ若年層」というリアルな姿でした。

お酒はかつての「付き合いで飲むもの」から、好きな人が適度な量を楽しむ「個人の嗜好品」へと変化を遂げているようです。

飲みすぎにはくれぐれも注意しつつ、今夜は自分に合った心地よいスタイルで、秋の夜長を楽しんでみてはいかがでしょうか。

データ出典:2025年11月 JNN生活DATAライブラリ静岡市調査(男女20~69歳 512サンプル)・2015年11月 JNN生活DATAライブラリ静岡市調査(男女20~69歳 519サンプル)

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