
取材班ピックアップコンテンツ
- 海洋研究開発機構(JAMSTEC)「駿河湾海洋予測可視化サイト」
- サクラエビ資源再生のための科学的政策提言
- 川辺川ダム計画再始動 熊本・球磨川流域ルポ
- シンポジウム「サクラエビとアラル海」
- 取材班の思い、考え方…イラストで解説 ⇒実態編 ⇒理念編
- 静岡県、山梨県、早川町、つながりは… 富士川を巡る政治的位置関係(概念図)
新着記事
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サクラエビ秋漁始まる 1トン水揚げ 漁師ら「今後に期待」
静岡県桜えび漁業組合(実石正則組合長)によるサクラエビ秋漁が解禁日の1日、初漁を迎え、約1トン(昨秋初漁は約3トン)を水揚げした。漁獲したサクラエビは2日早朝に由比漁港(静岡市清水区)と大井川港(焼津市)で初競りにかける。 初日は大井川港漁協の所属船を中心に吉田、焼津、安倍川沖で操業した。大井川港には午後8時15分ごろから続々と船が戻り、鮮やかな桜色のサクラエビが陸に下ろされた。出漁した漁師からは「水温のせいもあるのか、少ない方ではないか」「例年徐々に増える傾向なので今後に期待する」などと声が上がった。 体長35ミリ以下のサクラエビ保護のため駿河湾内に定めた15海区を4海域に区分し、海域ごとに漁獲可能基準を設けてきた。今回の秋漁では湾中部の海域を二つに分け、計5海域とした。実石組合長は今後について「適水温になれば群れが形成されてくるのではないか。小型のエビが少し多いのでサンプルをしっかり取り注意していく」と話した。漁期は12月25日まで。
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サクラエビ春漁、昨年比1・5倍超 駿河湾産漁獲、回復の兆し
駿河湾で4月4日から続いていたサクラエビ春漁が9日、漁期を終了した。漁期中に19回出漁し、由比漁港(静岡市清水区)と大井川港(焼津市)で合わせて前年春漁の1・5倍以上となる計約306トンを水揚げした。1ケース(15キロ)当たりの両市場平均取引値は約4万2千円で、漁獲量の増大に伴って前年春の約5万2千円から値を下げた。 漁期序盤は初漁で約40トンを漁獲し、その後も20トン以上の水揚げを連発するなど好調で、出漁8回時点で昨年春漁全体の漁獲量を超えた。エビの質も高く地元の加工業者や漁師の間では「今春は豊漁」との認識が広まった。 漁期中盤以降は卵を持った「頭黒」と呼ばれるエビが例年より早く増えたとして資源保護のため5月18~21日に休漁を挟んだほか、最後の出漁となった6月7日を含む3回の出漁で水揚げがなく帰港するなどし、序盤の期待感ほど漁獲量は伸びなかった。両市場平均取引値も初競りの約3万3千円を底値に漁期終盤にかけて値上がりし、春漁最後の6月6日の競りでは約6万2千円を記録した。 近年、深刻な不漁が続く中で県桜えび漁業組合は資源保護を目的に操業時間や漁獲対象を制限するなどの自主規制を続けてきた。手放しの「豊漁」とまではいかなかったが、1・5倍という漁獲量の増大は確かな資源回復を感じさせた。実石正則組合長は「初漁から大きなエビが捕れたり頭黒が早く出てきてまた減ったりと初体験の連続だった」と話し「もっともっと資源量を増やし、漁に耐えうるサクラエビの母数を整える必要がある」と述べた。
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5年ぶり復活、桜えびまつり 11日、静岡・由比漁港
5年ぶりに復活する「由比桜えびまつり」が11日に開催されるのを前に春漁最終日の9日、静岡市清水区由比の由比漁港では開催準備が着々と進行していた。由比港漁協では祭り会場への交通案内や内容に関する市民からの問い合わせ電話が途切れなく鳴り響き、職員が対応に追われた。同港周辺で11日午前7時45分に開会式を実施し、祭りは午前8時~午後2時まで。 祭り会場では地元商店やJAによる約45の出店が並び、生、釜揚げ、素干しの各種サクラエビが購入できるほか、かき揚げや沖あがりなどの定番サクラエビ料理をはじめとするサクラエビ尽くしの味覚が楽しめる。サクラエビのプレゼント企画も実施する。エビ以外にも取れ立ての魚介や農産物、練り物などの加工品、軽食も販売する。 特設ステージでは午前11時半からサクラエビの沖あがり早食い競争を開催。参加者は当日、午前8時半~9時半までステージ横で受け付ける。地元伝統の太鼓やダンスなどもステージ上で披露する。 祭り開催中、由比漁港へとつながる由比桜えび通りは歩行者専用道路となり、国道1号バイパスとつながる由比港駐車場は閉鎖される。漁協は公共交通機関の利用を呼びかけている。
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サクラエビ春漁休漁 静岡県組合、21日まで
静岡県桜えび漁業組合(実石正則組合長)は18日、駿河湾で行われているサクラエビ春漁について、21日まで一時休漁すると発表した。17日夜の漁で、資源保護のために漁獲を規制している産卵間近の「頭黒(あたまぐろ)」と呼ばれるエビが多く出現したことを受けて決定した。 今年の春漁は4月4日の初漁で約40トンを漁獲し、春漁中盤の5月9日の水揚げ時点で前年春漁の全出漁23回分計約202トンを超えるなど好調が続いた。18日までに水揚げのなかった2回を含む出漁計15回で262・7トンを漁獲した。春漁の漁期は6月9日まで。