島田支局 寺田将人
てらだ・まさひと 1985年、京都市生まれ。2009年入社。社会部、東部総局、天竜支局、浜松総局、藤枝支局、デジタル編集部(未来戦略チーム)を経て島田支局。趣味はカブトムシの繁殖。
-
島田・藤枝・焼津の企業魅力紹介 5月に25年卒向けウェブ説明会
島田、藤枝、焼津の3市と各地域の商工会議所、商工会は5月21、24、28日の3日間、2025年卒業予定の学生らに地元企業の魅力を紹介する合同企業ウェブガイダンスを行う。 3市役所をはじめ、製造業や小売業など29の企業・団体が参加する。事業内容を説明し、質疑応答も行う。ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」のオンライン形式で開く。 開催はいずれも午前10時20分~午後4時45分を予定。希望者は公式ホームページから申し込む。タイムテーブルを公開している。 問い合わせは島田商工会議所<電0547(37)7155>へ。
-
枕、小銭入れ、印籠 江戸時代の旅道具の一堂に 島田市博物館
島田市博物館で6月30日まで、旅にまつわる江戸時代の品々を集めた収蔵品展「旅の道連れ~矢立・道中記・浮世絵~」が開かれている。 筆筒と墨つぼを組み合わせた携帯用の筆記用具「矢立(やたて)」を中心に、当時の旅行案内「道中記」や浮世絵など約90点を展示している。銅や木、陶器でできた急須やだるま、竜などさまざまな形の矢立が一堂に並んだ。 折りたたみ式の旅枕や財布、早道と呼ばれた小銭入れ、印籠などを展示し、当時の旅の持ち物も紹介している。 5月25日に「江戸時代 庶民の旅」と題した博物館講座を開催する。6月15日には学芸員によるギャラリートークも行う。
-
山道駆け抜け、自転車タイム競う 川根本町でグラベルライドラリー
一般社団法人国際自転車交流協会は21日、自動車ラリー競技の要素とマウンテンバイクのエンデューロのルールを取り入れた林道を駆け抜ける自転車レース「グラベルライドラリー」を川根本町などで開催した。 移動を含めた75キロの全行程のうち、約24キロの未舗装路などの区間でタイムアタックを実施した。約80人が出場し、アップダウンが激しい山道を駆け抜けた。選手はラリー区間に設定されたチェックポイントを目指して走り、ゴール時間に伴って加算されるポイントを競った。同協会によると、日本初開催のレースという。同町職員らも運営に協力し、南アルプスユネスコエコパーク登録10周年の機運を高めた。 地元に負担がかかり
-
大鉄が5月ツアー 台風被災区間、歩いて知って 運行再開へ現状と課題説明
大井川鉄道(本社・島田市)は5月11日と18日、2022年9月の台風15号で被災した大井川本線の運休区間を歩いて見学する日帰りツアーを開催する。静岡県を中心にした大鉄の在り方検討会で、早期の運行再開を目指す方針で一致したことを受け、不通区間の現状や全線再開の課題を広く知ってもらおうと企画した。 ツアーでは鉄道部の社員が案内しながら、土砂流入など被害が大きかった下泉―田野口間3・6キロの線路上を歩く。会社には「土砂を撤去すれば運行再開できるのでは」といった声も届くが、トンネルの修繕や鉄道敷地外にある土砂発生場所の工事など再開には根本的な対策が求められている状況を解説する。 不通により稼働し
-
新園舎お祝い 園児が歌披露 島田・ゆたか保育園 防災、子育て支援機能拡充
島田市若松町のゆたか保育園で20日、新園舎落成式が開かれた。運営する社会福祉法人こばと会や市の関係者、施工業者、近隣住民が完成を祝った。 新園舎は鉄骨造一部2階建てで、延べ床面積は806平方メートル。総事業費は約4億2200万円。定員72人。室内は木材をふんだんに使い、災害時などに安全に避難できるよう保育室を1階に集中させた。2階には多目的ホールを設けた。 地域の子育て支援センター機能を拡充し、親子が気軽に来園して個別相談などができる「心と体の相談室」を付設した。ホールや園庭は災害時の緊急避難場所として、地域に開かれた多機能型保育園を目指す。 式典で阿部虎之助理事長が「住宅街での改築は幾多の
-
響く手合わせ 島田・金谷で新茶初取引 形状や水色よく
金谷地域の新茶初取引が19日、島田市のJA大井川五和支店で行われた。生産者や茶商ら関係者が新茶シーズンの幕開けを祝った。 わせ品種の「山の息吹」がごく少量上場し、1キロ当たり8888円で取引された。買い手側は荒茶の形状や色、香気などを吟味し、取引が成立すると威勢よく手合わせした。茶商の一人は「形状や水色がよい」と評価した。 初取引に先立ち、開所式が行われた。同JAの板谷隆輝常務理事は「茶価の低迷など状況は厳しいが、品質を第一に生産者と歩んでいきたい」とあいさつした。 (島田支局・寺田将人)
-
金谷地域で新茶初取引 わせ「山の息吹」ごく少量上場
金谷地域の新茶初取引が19日、島田市のJA大井川五和支店で行われた。生産者や茶商ら関係者が新茶シーズンの幕開けを祝った。 わせ品種の「山の息吹」がごく少量上場し、1キロ当たり8888円で取引された。買い手側は荒茶の形状や色、香気などを吟味し、取引が成立すると威勢よく手合わせした。茶商の一人は「形状や水色がよい」と評価した。 初取引に先立ち、開所式が行われた。同JAの板谷隆輝常務理事は「茶価の低迷など状況は厳しいが、品質を第一に生産者と歩んでいきたい」とあいさつした。
-
ぼんぼり設置で祭り心待ち 地元民手作り、島田駅内に4基 蓬莱橋
島田市の蓬莱橋で5月25、26の両日に開催される「蓬莱橋ぼんぼり祭り」を前に、実行委員会は18日、JR島田駅南北自由通路にぼんぼりを飾り付け、祭りへの機運を高めた。 実行委の6人が地元の絵手紙愛好家らが手がけたぼんぼり4基を改札前に設置した。5月6日まで展示予定。実行委相談役の越渕三千雄さん(82)は「コロナ禍を経て祭りを楽しみにしている人も多いので、盛り上げたい」と話した。 祭りは蓬莱橋に約150基のぼんぼりを飾り、周辺で三味線や和太鼓、フラダンスなどを披露する。日没後はライトアップも行う。祭りに合わせ、JR東海は5月25日に三島駅発島田駅行きの臨時快速「島田ぼんぼり祭り号」を運行する
-
静岡人インタビュー「この人」 マジックを通じた認知症予防に取り組む マギー塁さん(掛川市)
島田市を中心に県中部で活動を続ける。トランプやハンカチなど身近な道具を用い、指先を使った脳の活性化や成功しても失敗しても笑顔になれるなどの認知症予防効果を紹介する。マジシャンのマギー司郎さんの弟子。認知症サポーターや島田市の介護予防体操「しまトレ」を普及する「しまトレーナー」も務める。静岡市出身。39歳。 ―活動のきっかけは。 「一昨年の12月、藤枝市の認知症カフェでマジックを披露したところ、認知症の夫がいる女性が『久しぶりに外に出て笑うことができた』と涙ながらに声をかけてくれたこと。今までこれほど感謝されたことはなく、無名の芸人でも社会の役に立つことができると思い、認知症について学び始
-
一本桜の風景など油彩や日本画並ぶ 21日まで島田市美術協会展
第15回島田市美術協会展が21日まで、同市のプラザおおるりで開かれている。会員27人が油彩画や水彩画、日本画など100号以下の作品を1人1点ずつ出品した。 早春の富士山や同市川根町家山の一本桜「牛代(うしんしろ)の水目桜(みずめざくら)」を描いた風景画などが並んだ。和紙を使い、立体的に四季を表現した作品も目を引く。
-
白くかれんなドウダンツツジが見頃 島田・千葉山の「どうだん原」
島田市の千葉山ハイキングコース沿いにある「どうだん原」でドウダンツツジが見頃を迎えている。白くかれんな花がハイキング客を楽しませている。 同市千葉の「スカイペンションどうだん」から15分ほど下った場所に約8千本が群生している。スズランに似た小さな釣り鐘状の花が一帯に広がる。12日時点で約七分咲き。この日は天気にも恵まれ、ハイキング客が風に揺れる花や鳥のさえずり、展望台からの景色を堪能した。 同ペンションによると、今年の開花は例年並みで、来週末ごろまで見頃が続く見通し。秋には紅葉も楽しめるという。
-
どぶろく「地域発展へ活用」 島田市「特区」認定 製造予定の片岡さん 自家生産米使用、自店舗で提供
国の構造改革特別区域として、自家生産米使用などを条件にどぶろく製造の免許取得要件を緩和する「どぶろく特区」に島田市が3月に認定されたことを受け、製造予定の中屋酒店(横岡新田)の片岡博さん(56)が11日、市役所を訪れ、染谷絹代市長に意気込みを伝えた。 酒店の一角で酒場を営む片岡さんは米も栽培していて、昨年6月に特区申請を市に提案していた。酒類製造免許を取得して製造機材などを整備した後、どぶろくの生産を開始する予定。店での提供を想定している。片岡さんは「耕作放棄地も増えている。地域の発展につなげていきたい」と抱負を語った。染谷市長は「地元農産物の広がりに期待している」と激励した。 特区に認定さ
-
トーマス号6月8日から出発!新金谷-川根温泉笹間渡 大井川鉄道
大井川鉄道(本社・島田市)は9日、6月8日~12月25日に蒸気機関車(SL)「きかんしゃトーマス号」を運行すると発表した。区間は大井川本線の新金谷ー川根温泉笹間渡間に拡大する。 2022年9月の台風15号被害による一部区間運休で、23年は新金谷―家山間の運転だった。川根温泉笹間渡までの延伸再開に伴い、およそ2年ぶりにトーマス号が大井川本流を通過する。 往復乗車に加え、ツアー客の利用を想定した復路の家山駅での降車、家山―新金谷間の乗車の3パターンを用意した。車内アナウンスも一新した。期間中の週末を中心に運行する。 バスのバーティーの乗車を組み込んだツアーなども用意している。井川線ではきか
-
島田第一小で統合式、市内最大の児童数に 旧5校出身児童ら門出祝う
島田市の伊太、相賀、神座、伊久美の北部4小学校と島田第一小の統合式が8日、島田第一小で開かれた。新たに完成した体育館で2~6年生が学校の門出を祝った。 山中史章教育長が旧5校出身の6年生5人に新校旗を手渡し、「今日は特別な日。五つの学校が統合したことが分かる校旗の下、楽しい学校生活を送ってほしい」とあいさつした。島田第一小出身の6年中野友斗君(11)は「にぎやかになりそうでとても楽しみ。早くみんなと仲良くなりたい」と笑顔を見せた。 旧5校の児童から文言やイメージを募り、策定委員会が新しく3番を作り替えた校歌も披露された。 児童数の増加に対応した新校舎は昨年11月末に完成した。鉄筋コンク
-
記者コラム「清流」 地紅茶と志戸呂焼
ウイスキー用のたる材をチップにし、茶葉を燻(いぶ)した紅茶を島田市金谷地区伝統の「志戸呂焼」の専用ティーカップで味わう。「第1回島田地紅茶フェスティバル」が開かれ、想定を大きく上回る1800人が来場した。 茶価低迷や減産が止まらない中、国産の和紅茶(地紅茶)に対する消費者の関心の高さは大きな可能性を秘めている。若者や家族連れの来場者が多かったことにも注目したい。 主催者に成功の秘訣(ひけつ)を尋ねたところ「紙コップではなく、志戸呂焼で提供したこと」との答えが返ってきた。格段に味わい深くなるという。地元伝統の焼き物の活躍に思わず胸が熱くなった。市内では来年秋に「第23回全国地紅茶サミット」
-
島田・伊太和里の湯 大井川鉄道と西東石油の指定管理に 食事メニューも刷新
島田市伊太の田代の郷温泉「伊太和里の湯」は4日、西東石油と大井川鉄道で構成する共同事業体「田代の郷共同運営コンソーシアム」を指定管理者とする営業を開始した。 オープニングイベントで西東石油の西村康正社長が「市民に喜んでもらえる施設を目指す」とあいさつし、大鉄の鈴木肇社長は「地元に根ざした企業として地域の役に立ちたい」と述べた。長唄三味線と日本舞踊の披露もあった。 同温泉は地元利用が中心の日帰り温浴施設。大鉄が指定管理する川根温泉ホテルやグループ企業の飲食サービスのノウハウを生かし、食事どころ「くつろぎ」で新メニューを提供する。田代の郷温泉、川根温泉ホテル、川根温泉ふれあいの泉の3施設共通
-
島田・川根の「桜トンネル」ほぼ満開 7日まで「まつり」
島田市観光協会主催の「かわね桜まつり」が7日まで、同市川根町家山地区などで開かれている。周辺のソメイヨシノが見頃を迎え、花見客でにぎわっている。 2日時点で道路両脇に桜が並ぶ「桜トンネル」はほぼ満開で、「緑地公園」は五~六分咲き。花見客はカメラやスマートフォンで撮影したり、散策を楽しんだりしている。大井川鉄道の蒸気機関車(SL)と桜の共演を撮影する人の姿も見られた。 期間中は出店もあり、川根茶の試飲や販売などが行われている。景品が当たるデジタルスタンプラリーも開催している。
-
「手書き」看板認められた 御前崎の松井さん 技能グランプリ金賞
2月下旬に北九州市で開催された第32回技能グランプリ(厚生労働省など主催)のペイント仕上げ広告美術職種で島田市の看板会社「アートスタジオ ヤマ」の松井勝彦さん(58)=御前崎市=が金賞の厚生労働大臣賞に輝いた。松井さんは「手書きの力が認められてうれしい」と喜びを語った。 大会では持続可能な開発目標(SDGs)をテーマに、水彩絵の具や筆などを使って2日間計10時間以内で縦1メートル30センチ、横1メートル80センチの紙に作品を描いた。目の錯覚を利用した作品を手がける選手ら3人が出場する中、松井さんは気候変動対策を題材に取り上げた。レタリング技術やレイアウト、テーマの分かりやすさなどが評価さ
-
島田の“力”を結集 SDGsトイレ紙 推進連携協定で官民5者作製
持続可能な開発目標(SDGs)の推進に関する包括連携協定を締結した島田市など官民5者はこのほど、活動報告会を同市役所で開いた。SDGs推進に向け、地元事業所などの協力で作製したトイレットペーパーをお披露目した。 トイレットペーパーは昨年3月の協定締結後、5者の担当者による会議を通じて製作が決まった。リサイクルを題材に、受け取り側に喜ばれる製品として啓発に生かす。ラベルには蒸気機関車(SL)や島田大祭・帯まつり、蓬莱橋などが描かれ、リサイクルやゴミ減量などを推進する文言も付けた。ロールの製造は特種東海エコロジーが担った。デザインは就労継続支援B型事業所こむぎが担当し、就労継続支援B型事業所う
-
出来たてビールはいかが? 島田の醸造所に車中泊駐車区画 4月まで
島田市伊久美のクラフトビール醸造・販売所「193バレーブリューイング」は敷地内に車中泊用の駐車区画を設け、キャンピングカー利用者らを出迎えている。出来たてのクラフトビールを山あいの醸造所で飲んで過ごせる機会を増やそうと整備した。4月末まで試験運用を実施している。 キャンピングカー10台分の区画をロープで区切り、建物近くに流し台も設置した。たるの生ビールも提供できる。23日は全国からキャンピングカー10台が集い、15人ほどが生ビールを味わった。同市の会社員久保池崇さん(52)は「イベントだと車で来るので飲みたくても飲めないことも多かった。ゆっくりビールを楽しめるのは大きな魅力」と話した。
-
静岡⇆ベトナム双方向チャーター便 初運航 関係者が出迎え
静岡空港とベトナムを結ぶ双方向チャーター便が23日、初運航した。静岡県などの関係者が静岡空港で搭乗客に記念品を手渡し、出発と到着を祝った。27日も運航する。 ほぼ満席の約170人を乗せたベトナム南部ニャチャン発のベトジェットエア便が到着すると、法被姿の空港職員が国際線到着口で出迎えた。訪日客はツアー旅行として、都内や御殿場プレミアム・アウトレット、三保松原などを訪れる予定という。 エイチ・アイ・エス(HIS)とAFCツアーズがチャーターした中部ダナン行きの便も、約160人を乗せて出発した。祖母や兄と搭乗した大学2年牧野侑加さん(20)=浜松市中央区=は「海外赴任中の父に会えるのが楽しみ。
-
被災地に恩返しの輪 希少キノコ 穴水町の飲食店に無償提供 島田・大井川製作所
希少キノコのハナビラタケ(商品名・ホホホタケ)を生産する島田市川根町の大井川電機製作所が、能登半島地震で被災した石川県穴水町のカキ料理店「コーストテーブル」にホホホタケを無償提供した。島田市神座出身の斎藤義己さん(43)が夫婦で営む同店は静岡県内を襲った2022年秋の台風15号被害をきっかけに、生まれ故郷を応援しようとホホホタケを使ったメニューを取り入れている。災害を通じた恩返しの輪が広がっている。 大井川電機製作所の広報をフリーランスで務める穴水町在住の中川生馬さん(45)と斎藤さんの移住者同士のつながりで実現した。漁師に憧れ、10年ほど前に同町に移住した斎藤さんは店で提供するカキの養殖
-
53年の歴史に幕 島田・伊久身幼稚園、卒園式と閉園式
少子化に伴い本年度末で閉園する島田市の認定こども園伊久身幼稚園は19日、卒園式と閉園式を開いた。最後の卒園生6人が巣立ち、地域住民らが見守る中、53年間の歴史に幕を下ろした。 運営する学校法人島田中央学園の五藤善成理事長は「まだまだこれからも続けていければと思ったが、今は卒園した園児たちが健やかに育つことを願うばかり」とあいさつした。スライドショーでこれまでの思い出を振り返り、在園児を含む全10人でオリジナル曲「なかよしようちえん」などを一生懸命に歌った。卒園した三村伊織ちゃん(6)は「うれしい気持ちと悲しい気持ちでいっぱい」と話した。 同園は山あいの幼稚園として1971年に開園し、これ
-
大井川鉄道合格駅に祝福の桜 地元有志が設置 島田
島田市竹下の大井川鉄道合格駅(旧五和駅)の活性化を目指す地元有志の「チームおもしろ五和駅」は14日、受験生らの合格を祝福する造花の桜を同駅に飾り付けた。 合格地蔵尊が置かれている同駅は毎年数多くの受験生らが合格祈願に訪れている。志望校合格などの報告で再度訪れる人々を祝おうと企画した。地元有志約10人が造花の桜を駅舎入り口や合格地蔵尊の前に飾った。同駅には合格の祈願や報告を記すことができるノートやコルクボードも設置されている。 長年同駅の清掃活動などに取り組んでいる鈴木紀美子さん(81)は「東京大に合格したと都内から男の子がちょうど報告に来てくれた。とてもうれしい」と笑顔を見せた。
-
茶況(3月12日)煎茶を楽しむ空間作り提案 島田でセミナー
島田市のふじのくに茶の都ミュージアムは10日、フードプロデューサーの松本侑己さん(静岡市)を講師に招き、煎茶を楽しむテーブルコーディネートセミナーを同ミュージアムで開いた。 松本さんはテーブルコーディネートについて、「おいしいものをよりおいしく見せる食の空間づくり」と語り、茶器だけでなく、石や木の枝、サンゴなども活用できることを紹介した。その上で、「お気に入りの茶器で自分をもてなすのも健康を保つために大切なこと」と呼びかけた。 参加者は煎茶と和菓子も味わい、松本さんから季節に応じた食器の選び方などのアドバイスを受けた。 セミナーは5月27日まで開催中の企画展「蒸し製煎茶・喫茶の変遷」の
-
島田商業高 東北被災地訪問 生徒2人が報告【東日本大震災13年】
島田市の島田商業高は11日、静岡県教委が実施する「ふじのくに防災人材育成事業」に参加した2年生2人による報告会を同校で開いた。 報告したのは桑原由依さんと春日藍沙さんの2人。12月下旬に1泊2日で東日本大震災の被災地を訪問した。津波で多くの児童が犠牲になった宮城県石巻市の大川小跡地や大川震災伝承館などを訪れ、震災経験者から聞いた体験談などを紹介した。震災後に完成した岩手県釜石市の水門に自動閉鎖システムが設けられ安全性が確保されていることや、被災生活では止血や腹巻き、かっぱ代わりとしてラップが役に立ったことなども説明した。 桑原さんは「私たちが主軸となって学校防災に取り組み、高校生の意識を
-
川根本町「耐久サッカー」ギネス更新 昨年11月、2391人の参加認定
川根本町で昨年11月に開催された「耐久サッカー」参加人数のギネス世界記録の審査結果発表会が10日、同町の旧中川根第一小グラウンドで開かれた。参加選手や町民らが見守る中、2391人の参加が認められ、世界記録を更新した。 耐久サッカーは選手が交代しながらフルコートで11対11のサッカーを途切れることなく72時間続け、2016年にチリで達成された「サッカーのエキシビションマッチに参加した最多人数」のギネス世界記録(2357人)更新を目指していた。ギネス公式認定員が記録達成を発表すると、会場からは大きな歓声が上がり、喜びを分かち合った。 企画した「SUN川根スタンドアップ!プロジェクト」の石原一
-
改称、廃止駅名の入場券、300枚限定発売 大井川鉄道、25年の100周年盛り上げへ
大井川鉄道(本社・島田市)は会社創立日の10日、かつて大井川本線にあった駅名の硬券入場券を発売する。草創期に短期間存在した横岡駅や居林駅の入場券も再現し、歴史を感じてもらいながら1年後に控えた創立100周年を盛り上げる。 発売する入場券はいずれも改称したり、廃止したりした五和、横岡、居林、笹間渡の4駅。五和駅は2020年の門出駅開業に伴い合格駅に改名。地元有志が駅舎の清掃や活性化に取り組んでいて、受験生に人気のスポットでもある。 横岡駅は本線の第1期開通時の昭和初期に存在した。当時は金谷―横岡の6・5キロを運行していた。居林駅は1928年に神尾駅の南約1キロ地点に開業したが、千頭駅までの
-
一足早く新茶初摘み 島田のハウス茶園
本格的な新茶シーズンを前に、島田市阪本の大塚聡さん(77)のハウス茶園で8日、静岡県内の先陣を切って新茶の初摘みが行われた。周辺の露地物より約1カ月早い摘採という。近隣農家ら12人が応援に駆けつけ、もえぎ色の新芽を丁寧に摘み取った。 約1500平方メートルのハウスで地元の主力品種「やぶきた」を育てた。地中のパイプに蓄えた太陽熱を夜間に利用して栽培した。今年は1、2月の気温が高めに推移したため、昨年に比べて8日早い収穫という。 大塚さんは「寒暖差のある条件で栽培できたため、味が濃くおいしい新茶に仕上がるはず。味と香りを楽しんでほしい」と話した。 製茶した後、11日から近くの直売所「お茶の
-
大会ゲストにパリ五輪代表・大迫傑選手 しまだ大井川マラソン、10月27日開催
島田市で10月27日に開催される「第16回しまだ大井川マラソンinリバティ」(同実行委員会主催、静岡新聞社・静岡放送共催)はパリ五輪陸上男子マラソン代表の大迫傑選手を大会ゲストに決定した。実行委が8日発表した。 大会は市陸上競技場をメイン会場に大井川沿いを市民らが駆け抜ける。大会アドバイザーは世界陸上銅メダリストの千葉真子さんで、陸上男子マラソン元五輪代表の瀬古利彦さんも大会ゲストを務める。 フルマラソンと10キロの部があり、大会エントリーは市民先行が4月20日から、一般枠・ふるさと納税枠が5月1日から受け付ける。
-
「災害時協力井戸」確保へ 24年度から島田市 能登の状況教訓に
島田市は大井川の地下水を利用した井戸を「災害時協力井戸」として、事業者などと協定を結ぶ取り組みを始める。染谷絹代市長が6日の市議会2月定例会一般質問で、村田千鶴子氏(緑風しまだ)に答えた。 能登半島地震では大規模な断水が長期間続いたことから、豊富な大井川の地下水を活用し、災害時の市民の生活用水確保に乗り出す。地下水を利用した届け出対象の井戸は市内に160カ所あり、管理する工場や学校などに協力を求めていく。2024年度から開始する予定。 市危機管理課の担当者は「事業者になるべく負担をかけず、市民の利便性を高める制度にしたい」としている。同課によると、大規模災害に備え、自治会や個人宅などの井戸を
-
記者コラム「清流」 酔わなくても幸せ
ノンアルコールドリンクの印象が覆された。ふじのくに茶の都ミュージアム(島田市)で開かれたセミナーで、ノンアルコール飲料専門商社の社長が紹介した緑茶や紅茶のスパークリングティーを飲み比べた時のことだ。味わいや香りだけでなく、ワインのような品種や産地にまつわる物語にも大きな魅力を感じた。 コロナ禍を経て、飲酒の習慣が大きく変わった人も多いと思う。厚生労働省は飲酒のガイドラインをまとめるなど健康志向はより一層高まっている。一方で、運転や妊娠などの理由で飲みたくても飲めなかった経験がある人も多いはず。 お酒に代わり、料理とのペアリングを楽しみ、次の一口につなげてくれる存在は食事のシーンを豊かにし
-
島田・相賀小 閉校記念の桜植樹 統合前の夢かなう
本年度末で閉校する島田市の相賀小は4日、記念植樹と記念碑のお披露目会を同校グラウンドで開いた。 シダレザクラなど2本の桜をグラウンドの前に植え、児童がスコップで土をかけた。同校の校訓「誠実」の文字が彫られた記念碑も除幕した。校歌を歌い、最後は参加者全員で風船を空に飛ばした。空高く風船が舞い上がると、児童は手を振って見送った。 5年鈴木琉花さんは「思い出に残る植樹になった。みんなの願いがかなってうれしい。何年か後に友達とこの場所に来るのが楽しみ」と笑顔を見せた。 記念植樹は児童の夢をかなえるプロジェクトとして、保護者や地域住民らの協力で実現した。大塚礼子校長は「閉校後も子どもたちの成長を
-
島田・神座小校内、思い出スタンプラリー 閉校前にPTAが企画
本年度末で閉校する島田市の神座小で3日、PTA主催の校内スタンプラリーが開かれた。児童や卒業生、地域住民が校舎を巡り、思い出づくりを楽しんだ。 参加者は教室や理科室、家庭科室などを回り、各ポイントでゲームやクイズに挑戦した。学校の好きな場所や好みの給食を紙に書いたり、音楽室で楽器の音当てクイズを体験したりした。校内に隠れた校長やPTA会長を見つけてスタンプをもらう企画も児童に人気だった。運動場では餅まきも行われた。 6年北川加武偉君は「楽しかった学校の思い出を感じながら、友達と校舎を回ることができた」と笑顔を見せた。 地域住民と思い出に残るイベントを最後にしたいとの声が上がり、PTA
-
オペレッタ40年の伝統に幕 島田・伊久美小 閉校前最後の発表会
本年度末で閉校する島田市伊久美の伊久美小は2日、約40年間受け継がれてきたオペレッタの発表会を同校体育館で開いた。全校児童30人が「こころのふるさと伊久美小」と題した創作歌劇を保護者や地域住民らに披露した。 高学年を中心に台本や演技を考え、同校周辺の自然や生き物、茶の歴史、郷土の偉人などを取り上げた。菩提山や伊久美川を舞台に、伊久美村出身で宇治茶製法を地元に広めた坂本藤吉翁らにふんして登場し、地域への感謝の思いを歌や演技で表現した。児童が歌詞を考えたオリジナルソングも披露した。歌を通じて学校の文化や思い出を振り返り、保護者らの涙を誘った。 6年榊原佳音さんは「役になりきって最後のオペレッ
-
「金谷高、心に残り続ける」 57年の歴史に幕 島田で閉校式典
本年度末で閉校する県立金谷高は1日、閉校式典を島田市金谷根岸町の同校体育館で開いた。卒業生や保護者、学校関係者、地域住民らに見守られながら、57年の歴史に幕を下ろした。 12人の卒業生を代表し、片岡里桜さんが「この校舎で過ごした日々は決して色あせることなく、いつまでも私たちの心に残り続ける」と謝辞を述べた。 丸沢克夫後援会長は「第1回卒業生として、60年間金谷高とともに歩んだ」と振り返り、清水唯史同窓会長は「学校はなくなるが同窓会は継続し、卒業生の絆を築いていく」と思いを新たにした。出席者全員で校歌も斉唱した。 代表生徒が壇上で校旗を降納し、県教委の塩崎克幸教育監に返還した。 同校は
-
早春らんまん 帯桜まもなく満開 島田市役所東側
「帯桜(おびざくら)」の名称で親しまれる島田市役所東側の早咲き桜が開花し、見頃を迎えた。今週末には満開になる見込み。市役所新庁舎完成に伴い、2年ぶりにバリケードなしの桜を市民が楽しんでいる。 高さ約7メートル、枝張りは約12メートルで樹齢40年を超える。花持ちが良く、薄いピンク色から徐々に濃くなるのが特徴という。ことしは16日に開花し、八分咲きまで進んだ。28日には近隣のこばと保育園の園児が見学に訪れた。 旧島田市の市制30周年を記念して1978年に植樹された。正式な品種名の特定に至らなかったため、2007年に公募で「帯桜」と命名された。 (島田支局・寺田将人)
-
優雅な茶会「天空で、車上で」 大井川鉄道・無人駅の芸術祭でパフォーマンス 島田のNPO
NPO法人クロスメディアしまだは27日、開催中の「UNMANNED(アンマンド) 無人駅の芸術祭/大井川」のパフォーマンスとして、乗用車の天井部分に設けた茶席で茶を楽しむ「車上茶会」を島田市のプラザおおるり前で開いた。 現代アーティストの上野雄次さん(東京都)がもてなし、染谷絹代市長らが地元の和菓子や抹茶を味わった。竹でできた茶席の雰囲気や景色も満喫した。上野さんは「普段と異なる風景の中で、芸術に触れてほしい」と話した。 車上茶会は同市川根町抜里地区で行ったが、街中でも芸術祭を楽しんでもらおうと企画した。19日には大井川上空でパラグライダーをしながら、茶会を体験する「天空茶会」も実施した
-
茶況(2月27日)ノンアル市場 状況など講演 島田で専門商社社長
島田市のふじのくに茶の都ミュージアムはこのほど、セミナー「ノンアルコールドリンクの飲食業への進展とお茶を考える」を同ミュージアムで開いた。ノンアルコール飲料専門商社「アルト・アルコ」(東京都)の安藤裕社長が、ノンアルコール市場の状況やボトリングティーの可能性などをテーマに講演した。 安藤社長は発酵や脱アルコールなどノンアルコールドリンクの製法を紹介。飲酒習慣の変化や大手企業のノンアルコール商品の割合などを踏まえ、世界市場が2028年には2兆5千億円規模に拡大することなどを解説した。国内においては、「コロナ禍の酒類提供制限に伴う需要変化が市場拡大のターニングポイントになった」と述べた。 ボ
-
【2024注目予算】島田市 コテージに露天風呂 市施設 観光路線強化
「蒸気機関車(SL)の存在が誘客に直結するのを実感した」。SLが見える温泉として、島田市内外から観光客らが訪れる「川根温泉ふれあいの泉」(同市川根町笹間渡)の三浦俊夫支配人は語る。昨年10月、1年ぶりに大井川鉄道が最寄りの川根温泉笹間渡駅まで延伸再開。SL風景が戻ったことで、客数や客単価の回復を肌で感じている。 同温泉は、日帰り温泉をはじめ、コテージなどを兼ね備える川根町時代から続く市の観光施設。第三セクターの株式会社川根町温泉が運営する。市は利用者の満足度や稼働率の向上を目指し、4人棟コテージに露天風呂を新設するなど改修費2200万円を当初予算案に計上した。 コテージはコロナ禍で高まっ
-
健やかな成長願い、赤ちゃんにバラの苗木 島田市が25日まで配布
島田市は24日、昨年に生まれた市内在住の赤ちゃんを対象に、バラの苗木の配布を市ばらの丘公園で始めた。25日まで。 公園の大温室には大輪や中輪の苗木約20品種が並び、赤ちゃんを抱きかかえた家族がお気に入りの1本を選んだ。育て方のチラシや染谷絹代市長からのメッセージカードも手渡した。 緑化推進と赤ちゃんの健やかな成長を願う市の恒例行事で、対象は522人。市の担当者は「各家庭で大切に育ててもらい、緑あふれる島田市にしていきたい」と話した。 配布時間は午前9時~午後4時。
-
「島田事件」赤堀さん死去 死刑廃止や適正捜査願う 配慮と感謝、優しい人柄
1954年に島田市内で幼女が殺害された「島田事件」で死刑確定後に再審無罪となり、22日に94歳で死去した赤堀政夫さんは、死刑制度の廃止や違法捜査、障害者差別の根絶を晩年まで願い続けた。一方、周囲への配慮と感謝を絶やさない優しい人柄で知られた。 ※画像タップで拡大してご覧になれます 「皆さん、どうもありがとう」。89年1月31日、静岡地裁で再審無罪判決が言い渡されて釈放された赤堀さんは、地裁前で右拳を突き上げ、集まった支援者に生還をアピールした。35年ぶりに自由の身となった。 冤罪(えんざい)ながら死と隣り合わせだった日々の記憶はいつまでも鮮明だった。「35年と口で言うのは簡単
-
緑茶化計画「ガンダム」披露 島田出身のプロモデラー
島田市出身のプロモデラーのメアさん(25)=都内在住=が22日、同市役所を訪れ、市緑茶化計画のメインビジュアルを使った機動戦士ガンダムのプラモデルを染谷絹代市長にお披露目した。 プラモデルは「RX-78-2ガンダム」を使用し、「地球上でもっとも緑茶を愛する街」を表現したイラストを各パーツに貼り付けて組み立てた。首都圏で活躍する同市出身者らが集う「首都圏しまだ交流会」の参加をきっかけに、約3カ月かけて製作した。 メアさんは「ガンダムを知る世代は幅広い。島田市や静岡県の知名度を高めるお手伝いができれば」と述べ、染谷市長は「さまざまな角度から作品を楽しむことができる。ぜひ島田で個展を開いて」と
-
川根小山(かわねこやま)駅PR 「猫の日」切符発売 特別ヘッドマーク列車運行開始 大井川鉄道
大井川鉄道(本社・島田市)は「猫の日」の22日、駅名に「ねこ」の文字が隠れている川根本町の無人駅「川根小山(かわねこやま)駅」をPRするため、記念切符の店頭販売や特別ヘッドマークを着用した列車の運行を開始した。 記念切符は井川線の千頭―川根小山間の片道乗車券と川根小山駅の入場券がセットで税込み千円。切符の下地はネコや肉球、魚をデザインした特別仕様。シリアルナンバー付き。限定500セット。ノベルティとして缶マグネットもプレゼントする。新金谷駅前プラザロコ売店と千頭駅売店で販売する。大鉄のオンラインショップでも購入可能。 特別ヘッドマークを着用した車両は井川線の千頭―接岨峡温泉間の一部列車で運行
-
園児、バイキング楽しむ 川根温泉ホテル「総選挙」4冠記念で招待
川根温泉ホテル(島田市川根町笹間渡)は21日、全国の温泉のある宿やホテルを対象にした「温泉宿・ホテル総選挙2023」の4部門で1位に輝いたことを記念し、地域の園児をランチバイキングに招いた。 同町家山の保育所型認定こども園「かわね保育園」の年長園児11人と保護者らが貸し切りバイキングを楽しんだ。ローストチキンやスパゲティ、コロッケなどを皿に取り分け、昼食を満喫した。川根のユズと季節野菜の甘酢漬けなど地元食材を使った料理も振る舞われた。 同ホテルはファミリー、ビュッフェ、朝食自慢、夕食自慢の4部門で1位に選ばれた。指定管理者の大井川鉄道が運営していて、豊富な地場産品を使った食事や離乳食など
-
自助共助支える「公助」重要 島田で防災講演会 岩田氏(静大特任教授)が登壇
島田市は21日、自治推進委員向け防災講演会を市役所で開いた。静岡大防災総合センターの岩田孝仁特任教授が講師を務め、「想像力の欠如に陥らない防災」をテーマに講演した。 岩田特任教授は能登半島地震における建物の倒壊や津波、液状化現象などを挙げ、「地震がもたらす被害のさまざまなパターンを示している」と解説。その上で、「少子高齢化が進んでいる現状は、災害発生直後の隣近所による救助などを考えた際、顕著な問題になる」と述べた。県内で進んでいる中高生の防災訓練の参加について、「地域社会の一員としての自覚は、未来の防災につながるはず」と意義を語った。 さらに建物の耐震化や防潮堤整備などハード対策が進んで
-
茶況(2月20日)地紅茶飲み比べ 島田でフェス 25の生産農家がブース
紅茶の飲み比べを楽しめる「第1回島田地紅茶フェスティバル」(同実行委主催)が18日、島田市の夢づくり会館で開かれた。県内外から25の生産農家らがブースを設け、来場者に自慢の紅茶を振る舞った。 2025年秋に市内で開催される「第23回全国地紅茶サミット」のプレイベント。来場者は同市金谷地区の「志戸呂焼」などの専用ティーカップに入れ立ての紅茶を注いでもらい、味や香りを楽しんだ。同市切山の「カネロク松本園」はウイスキー用のたる材をチップにし、茶葉を燻(いぶ)した紅茶が人気を集めた。 手もみの実演や子ども向けクイズ、研究発表会などのセミナーもあり、多くの来場者でにぎわった。 (島田支局・寺田将
-
ジャバラ、グミで味わって 酸味と甘みバランス良く 島田の会社が開発
かんきつ類のジャバラの生産や6次産業化に取り組む島田市の合同会社「大井川地域再生」(紅林貢代表)が新商品のグミを開発した。マーマレードやパウダー、ストレート果汁に続き、より食べやすいおやつやお土産として売り出している。 花粉症などアレルギーの抑制効果があるとされるナリルチンの含有量が多いジャバラに着目し、耕作放棄地などを活用して生産している。グミは無香料、無着色で子どもでも食べられるという。酸味と甘みのバランスが良い「大井川じゃばらぐみ」と、ナリルチンが多く含まれる果皮パウダーを配合した「大井川じゃばらぐみ パウダーin」の2種類を用意した。 紅林代表は「グミブームもあり、お菓子感覚で
-
心弾む春色 河津桜楽しんで 島田
島田市金谷扇町のであい公園そばで河津桜が見頃を迎えている。 大代川と清水川が交わる土手に植えられた14本がほぼ満開で、訪れた地域住民らを楽しませている。草刈りなど定期的に管理する金谷天王町の杉本静雄さん(83)は「毎年きれいに咲いてくれるが、今年は開花が早い。金谷に河津桜は少ないと思うので、楽しんでほしい。週末が一番の見頃になりそう」と話した。 (島田支局・寺田将人)
-
踊りやコーラス「河内おとこ節」 健康づくりの成果披露 島田市いきいきクラブ連合会
島田市いきいきクラブ連合会金谷支部は7日、日頃の健康づくり活動の成果を発表する「みんなの集い」を同市の夢づくり会館で開いた。 同支部や島田支部から延べ約200人が出演し、踊りやコーラスなどを披露した。金谷支部女性部は息の合った動きで「河内おとこ節」などを踊った。会場には写真やタペストリーなどの作品も展示した。 島田市歌に合わせて体を動かし、柔軟性アップを目指す「しまだ市っ歌り(しっかり)げんき体操」にも取り組んだ。島田署員による特殊詐欺被害防止の講話もあった。 (島田支局・寺田将人)
-
全国の鉄道応援ツアー第3弾 大井川鉄道→SL人吉 名物広報・山本さんと九州旅、募集
大井川鉄道(本社・島田市)は3月1~3日、同社名物広報の山本豊福さん(58)が同行し、全国各地の鉄道に乗って応援するツアーの第3弾を九州で開催する。第1弾でも熊本県を訪れた山本さんは「いまだに熊本地震の爪痕を感じた。企画を続け、いずれは能登半島地震で被害を受けた石川県も目的地にできれば」と被災地に寄り添う旅に意欲を見せる。 今回は3月23日に運行を終えるJR九州の蒸気機関車「SL人吉」(熊本県―佐賀県)の乗車がメインの旅。北九州市の門司港地区を走るトロッコ列車「潮風号」にも乗る。静岡空港から飛行機で九州に向かう前に、大鉄のSLにも乗車する。集合解散は静岡駅。 2020年7月の豪雨で被災し
-
包括的な相談窓口 島田市 設置へ予算計上
島田市は2024年度、高齢者や生活困窮者、障害者、子育て家庭など対象者の属性を問わない包括的な相談窓口を市役所に設置する。「重層的支援体制整備事業」として、24年度当初予算案に関連事業費240万円を計上する。 ひきこもりが長期化し、高齢の親(80代)と子ども(50代)が生活に困窮する「8050問題」、育児と親の介護を同時に担う「ダブルケア」などの複合課題に対応し、各制度のはざまに位置する人を適切な支援へとつなげる狙い。 相談をはじめ、社会とのつながりを築く支援や属性を超えて交流できる地域づくりに取り組む。各担当課との調整役や伴走的支援の拠点として、24年秋の窓口設置を目指す。 市の担当者は「
-
大井川鉄道・神尾駅「タヌキ化計画」進行中! 無人駅を観光資源に スペシャルガチャも
大井川鉄道(本社・島田市)は、観光資源としてこれまでは比較的地味な存在だった無人駅にスポットを当て、駅を訪れてもらう企画を始動した。第1弾はタヌキの置物が数多く並ぶ神尾駅(同市神尾)に着目。駅名標を金色に変えておみくじ付きのガチャガチャを設置し、金谷ー神尾間の乗り放題切符も発売した。背景には、2022年秋の台風15号の影響で一部不通が長期化する中、現在の運行区間の魅力を改めて発信し、少しでも黒字化に近づけたい狙いがある。 山あいに位置する神尾駅は、かつて集落の住民が通学などで利用していたが、車の普及などで利用客が減少。18年度の乗降人員は1日平均5人にとどまる。タヌキの置物の設置は、
-
縁起酒「立春朝搾り」出荷 島田・大村屋酒造場、早朝から瓶詰め【動画あり】
島田市の大村屋酒造場は4日、立春の朝に搾り上げた縁起物の純米吟醸生原酒「若竹 立春朝搾り」を製造した。早朝から瓶詰めなどの作業が行われ、各地に出荷された。 今年の縁起酒は例年より辛口で力強い味わいに仕上がった。暖かい日が続き、発酵もよく進んだという。寄せ鍋やみそ鍋など鍋料理などによく合う。岩手県産の酒造好適米「吟ぎんが」を使用した。 立春に合わせて仕込みを進め、早朝に搾り上げた生原酒を瓶詰めしてラベルを貼った。出荷作業が整うと、神事を執り行い、関係者の無病息災や商売繁盛を祈願した。日本名門酒会に加盟する県内外の酒販店が朝早くから同酒造場に集まり、商品を受け取った。 一升瓶約1100本と
-
みそ造り「出来楽しみ」 島田で体験会
島田市のNPO法人「しまだ環境ひろば」は3日、みその手作り体験会を同市の「そのだ農園」で開いた。市民らが有機栽培の大豆や米を使ったみその仕込みに取り組んだ。 大豆をじっくり煮込んだ後、米こうじや塩と混ぜてミンチ機で細かくし、容器に詰めて密封した。持ち帰って発酵させ、10月ごろから食べられるという。初倉南小3年の葛川心裕さんは「煮込んだ大豆を取り分ける作業が楽しかった。みそ汁が大好きなので食べるのが待ち遠しい」と話した。 収穫や手作りの喜びを感じてもらい、持続可能な循環型社会の実現や地産地消に貢献することが目的。参加者は昨夏から、種まきや草取り、刈り取り、脱穀などに取り組んできた。 (島
-
記者コラム「清流」 見覚えのある写真
能登半島地震で犠牲になった母子の生前の写真に見覚えがあった。地元に帰った時、子どもたちとよく訪れる鉄道が見える近所の公園が背景に写っていた。全く同じ場所でわが家も何度か遊んだことがある。 亡くなった子どもの年齢は長男とほとんど変わらない。ニュースに映った写真の撮影日を見ると、ほんの1カ月前だった。ついこの間まで何げない家族の時間を大切にしていたはず。自分たちと何ら変わらない日常があったはずだ。 備蓄や避難経路、家族との連絡方法をすぐに見直した。寄付をしようかと家庭で話をしたら、子どもたちは正月に使おうとためていたお小遣いを持ってきた。 突き動かされる理由は、守りたい家族があるから。そし
-
「すべらない砂」で志望校合格に前進 大井川鉄道、沿線中学受験生に贈呈
大井川鉄道(本社・島田市)は24日、受験生を応援するため、車両の安全確保に使う「すべらない砂」と願い事を記入する「護摩木」を同市の金谷中3年生151人に贈った。 同社鉄道部運輸課長の坂下裕之さんが「すべらない砂をお守り代わりとして、かばんに入れてくれるとうれしい」と話し、代表生徒に手渡した。渡辺新太さんは「試験まであと数週間。改めて頑張りたい」とお礼の言葉を述べた。 すべらない砂は蒸気機関車(SL)が急坂を走行する際、滑り止めとして使用する愛知県矢作川の砂が3グラム入った縁起物。護摩木は「志望校合格」など願い事を書き入れ、後日、SLの乗務員が燃焼中のかまに入れて祈願する。 沿線の川根中
-
大井川鉄道の全線復旧 支援する会などが情報交換会
川根本町の町民らでつくる「大井川鉄道全線復旧を支援する会」は24日、県や町、大井川鉄道、観光などの関係者が一堂に集う情報交換会を同町北部地域振興センターで開いた。参加者は大鉄の一部不通に伴う影響や関係機関の取り組みなどの情報を共有した。 国や県への早期復旧を求める署名提出の経緯や運行再開に要する費用の内訳、町議会の動き、観光への影響などを確認した。支援する会の担当者は、今後も県全体で署名活動を進めていく方針を示し、不通区間の駅の清掃活動を続けていることも報告した。 参加者からは「今ある資源で観光客を呼び込むべき」「官民一体の協力態勢が川根本町にない」などの意見が出た。県中部地域局の鈴木史
-
手作り化粧まわしで「はっけよい」 島田の保育園“くりのみ場所”
島田市のくりのみ保育園で23日、恒例の相撲大会が開かれた。手作りの化粧まわしを身に着けた豆力士が即席の土俵に上がり、熱戦を繰り広げた。 園児は保護者が名付けた「しこ名」と好きなキャラクターなどがデザインされた化粧まわしを巻いて登場。土俵で塩をまくしぐさや四股を踏む動作を見せ、行司のかけ声を合図に勢いよく相手に向かった。勝敗が決まると、大きな拍手が送られた。 健やかな成長を願い、全園児が参加する毎年の恒例行事。「くりのみ場所」として22日に始まり、26日に千秋楽を迎える。 (島田支局・寺田将人)
-
桜咲く合格祈願号出発 SLで受験生応援 大井川鉄道
受験シーズンに合わせて大井川鉄道(本社・島田市)は21日、合格祈願のヘッドマークを取り付けた蒸気機関車(SL)「合格祈願号」の運行を開始した。ヘッドマークは五角形で、サクラの花をデザイン。一辺の長さを50センチにそろえた。運行は3月17日までの計38日間。新金谷発で、家山または川根温泉笹間渡行き。 大鉄経営企画室の山本豊福さん(58)は「高校や大学受験だけでなく、資格や昇任の試験など頑張る皆さんをSLで応援したい」と話した。 SLは急坂などを走行する際、滑り止めとして線路に砂をまく。同社はこの砂を「すべらない砂」として新金谷駅前プラザロコ売店で販売。大井川本線には合格駅もあり、受験生の人
-
受験生応援グッズ充実 合格駅文具、すべらない砂… 大鉄・新金谷駅前にコーナー
受験シーズンを迎え、大井川鉄道(本社・島田市)は合格駅にちなんだ文具や「すべらない砂」、護摩木など合格祈願グッズの販売に力を入れている。同市の新金谷駅前プラザロコ売店に特設コーナーを設けた。 2020年11月に五和駅から改名した合格駅(同市竹下)は受験生に人気のスポットの一つで、合格地蔵尊が置かれている。駅名を描いたクリアファイルや改名日などを記したレプリカの入場券・乗車券セット、五角形の鉛筆などを用意した。 すべらない砂は鉄道車両が急坂を走行する際に滑り止めとしてレールにまく愛知県矢作川の砂。お守り代わりとしても使用できる。 護摩木は同市の智満寺で祈とうを受けていて、願い事が記入でき
-
能登支援状況を共有 平時の連携強化提案 島田市社協 地震受け、市内事業所と会合
島田市社会福祉協議会は17日、能登半島地震の被災地支援の状況を市内の事業所と把握、共有する「しまつなカフェ」を同協議会で開いた。 NPO法人や通所介護施設、電力や保険会社などの担当者と社協職員の計8人が参加し、募金活動や電力復旧に向けた社員の派遣など地震に関連した各事業所の取り組みを紹介した。事業継続計画(BCP)の共有や防災訓練の共同実施も互いに提案した。 同協議会は大規模災害を念頭に、平時から民間団体と情報共有に取り組むプロジェクトも提案した。2022年9月の台風15号の際、川根地区で災害やボランティアの情報が行き届かず、社協と行政の連携だけでは限界があったという。年数回の会合をはじめ、
-
新年とともに出発進行! SL、正月仕様に 大井川鉄道
大井川鉄道(本社・島田市)は1日、蒸気機関車(SL)に日章旗と正月を祝うヘッドマークを装着した運行を開始した。3日まで。 ヘッドマークには今年のえとの辰(たつ)をかわいらしく描いた。同市の新金谷駅では乗客が汽笛の音に歓声を上げたり、SLと記念撮影したりした。京都市から家族4人で訪れた主婦保木仁美さん(67)は「子どもの頃に走っていたSLと同じ汽笛の音が懐かしい。久しぶりに家族との旅行を楽しみたい」と笑顔を見せた。 日章旗などを装着したSLは新金谷発家山行き。経営企画室の山本豊福さん(58)は「迫力のあるSLに乗って正月気分を満喫してほしい」と話した。
-
大井川沿いを走り初め 島田市で元日マラソン
「みんなで走ろう!元日マラソン」(島田市、市陸上競技協会主催)が1日、同市の大井川マラソンコース「リバティ」で開かれた。1年の健康を願い、2038人のランナーが川沿いを駆け抜けた。 47回目を迎えた元旦の恒例行事。2、5、10キロのコースで、老若男女が体力に合わせて走り初めを楽しんだ。参加者は親子で並走したり、仮装姿で走ったりするなど、さわやかな汗を流した。
-
トーマス号、24年も会えるよ 大井川鉄道が6~12月運行
大井川鉄道(本社・島田市)は2024年も蒸気機関車(SL)「きかんしゃトーマス号」を運行する。期間は6~12月を予定していて、区間は大井川本線の新金谷―川根温泉笹間渡間に拡大する。 22年9月の台風15号被害による一部区間の運休で、23年は新金谷―家山間の運転だった。川根温泉笹間渡までの延伸再開に伴い、およそ2年ぶりにトーマス号が大井川本流を渡る。 運行の問い合わせは大鉄SLセンター<電0547(45)4112>へ。
-
川根高生、ユズと島田の茶で体験企画 色の変化や食感 楽しくPR
川根高(川根本町)の生徒2人が29日、同町産のユズと島田市の製茶会社が扱う緑茶「サンルージュ」を使った体験企画を、同市竹下の商業施設「KADODE OOIGAWA」でツアー客に提供した。市観光協会とも連携し、団体客向けに両市町の特産品をPRする体験の開発が目的。 2人は総合的な探究学習「地生学」でビジネスデザイン分野を学ぶ3年の萬平姫菜さん(18)と泉谷汐音さん(18)。酸を加えると鮮やかなピンク色に変わるサンルージュを、あめでコーティングしたユズの果肉で混ぜてもらい、色の変化やユズの食感を楽しんでもらう企画を考案した。2人は旅行代理店へのプレゼンテーションなどを通じ、県外から訪れた日帰り
-
川根温泉ホテル3年連続「総選挙」1位 大鉄SLも記念仕様に
全国の温泉のある宿やホテルを対象にした「温泉宿・ホテル総選挙2023」のファミリー部門で、川根温泉ホテル(島田市川根町)が3年連続全国1位に輝いたことを記念し、大井川鉄道は2024年1月6日から、特別ヘッドマークを装着した蒸気機関車(SL)を運行する。 同ホテルは指定管理者の大鉄が運営する。記念運行は6~8日、12、13の両日の計5日間。ヘッドマークには温泉を楽しむ家族連れの姿を描いた。 総選挙ではビュッフェ、朝食自慢、夕食自慢の3部門でも初の1位に選ばれた。豊富な地場産品を使った食事や離乳食などをきめ細やかに用意している点などが評価された。 同ホテルでは、6歳以下の未就学児の宿泊料金
-
合格駅に門松設置 利用者や受験生出迎え 島田・大井川鉄道
島田市竹下の大井川鉄道合格駅(旧五和駅)の活性化を目指す地元有志の「チームおもしろ五和駅」は28日、門松やしめ飾りを同駅に飾り付けた。1月中旬まで展示し、年末年始の利用者や受験生らを出迎える。 同団体のメンバーが持ち寄った松や竹、センリョウなどを材料に製作した。駅舎は受験生の人気スポットの一つで、合格地蔵尊が置かれている。渡辺琢史代表は「受験シーズンが近くなり、お客さんも増える。気持ちよく出迎えたい」と話した。 2024年1月8日には同駅で合格祈願祭を開催する。
-
静岡人インタビュー「この人」 関東警察拳銃射撃競技大会で優勝した 片山果奈さん(静岡市駿河区)
警視庁や関東管区警察局管轄区域の県警などから、代表選手15人が出場した女性制服警察官用拳銃の部で頂点に立った。3分以内に標的を撃つ「遅撃ち」や中腰で的を狙う「腰撃ち」など5種目400点満点で385点を獲得した。島田署地域課金谷交番勤務。26歳。 ―優勝の感想は。 「上司や同僚の理解があったからこそ達成できた。特別訓練選手として、結果を出すことができて素直にうれしい。訓練環境を与えてくれた周囲に恩返しすることができた。拳銃技術や今回の経験を犯罪の抑止につなげたい」 ―訓練で工夫したことは。 「夜間は交番勤務をしながら、日中は藤枝市の県警察学校に通って練習に励んだ。時間管理も大切にし、大
-
ほうじ茶ビールお披露目 島田・伊久美の醸造所、2周年イベント
島田市伊久美のクラフトビール醸造・販売所「193バレーブリューイング」は24日、オープン2周年を記念したイベントを同所で開いた。伊久美地区で栽培されたほうじ茶を使用した新商品「シマダブラウンエール」をお披露目した。 茶農家の大橋勝典さん(61)が農薬や化学肥料を使わずに栽培したほうじ茶を活用した。さっぱりとしたほうじ茶の風味が特徴で、こってりとした肉料理や中華料理に合うという。 醸造所を運営するビアホップおおいがわの小林浩樹代表(56)は「大きな可能性を秘めた原料。ビールを通じて地元のほうじ茶を飲むことにもつながってほしい」と期待する。 イベントではラーメンやホットビールの販売、まき
-
記者コラム「清流」 詩が書けるということ
小学生時代、国語は得意だったが、詩の授業は苦手だった気がする。教科書に載っている情感たっぷりな言葉を少し恥ずかしく感じていたと記憶している。 本年度末で閉校する島田市の神座小。詩人の谷川俊太郎さんとの交流を契機に「詩の学校」として歩んできた。その集大成となる発表会があり、児童は家族関係や季節の変化、学校生活を自らの言葉で表現した。擬音語や擬態語を使い、時には韻を踏む。子どもたちの表現力に驚かされた。 閉校で活動は一区切りを迎える。それでも、磨いた表現力はこれからの人生を豊かにするはず。試しに自分も約30年ぶりに詩に挑戦してみた。仕事なので記事は書けるが、詩はやはりなかなか進まなかった。詩
-
島田・相賀小「かたつむりの会」 読み聞かせ28年、活動に幕 閉校で区切り
島田市相賀の相賀小でこのほど、読み聞かせグループ「かたつむりの会」による最後の公演が行われた。当時の保護者が地域活動の一環で開始し、28年間続いた読み聞かせが区切りを迎えた。 公演は6年生の卒業記念行事として実施していたが、本年度末で閉校するため、全校児童が参加した。最後に選んだ絵本は「花さき山」。地域住民や保護者らメンバー7人が読み手とめくり手に分かれ、心を込めて大型の絵本を読み聞かせた。児童は熱心に耳を傾けた。 5年鈴木琉花さん(11)は「読み聞かせがある月曜日の朝が待ち遠しかった。1週間の始まりを楽しく迎えることができた」と笑顔を見せた。 活動は朝の日課として保護者の間で受け継が
-
新社殿 地域のよりどころに 計画10年超 氏子ら完成祝う 島田・色尾天王神社
島田市阪本の色尾天王神社で17日、新社殿の竣工奉告祭が開かれた。氏子ら関係者が完成を祝った。 同神社の建設委員会が中心となり、10年以上かけて計画した。新社殿は木造平屋建ての瓦ぶきで、床面積約92平方メートル。神事が執り行われ、舞も奉納された。 建設委員会の増田重男会長(79)は「円安や資材高騰など先が見えない状況を住民の協力で乗り越えることができた。地元の氏神として地域のよりどころになってほしい」と話した。 同神社は1199年に尾張国津島神社から勧請されたと伝わる。旧本殿は1857年に建てられたが、老朽化が激しく、約400戸からの寄付で再建した。 (島田支局・寺田将人)
-
38年続いた和太鼓活動 最後の発表会 島田・相賀小
本年度末で閉校する島田市相賀の相賀小は16日、38年間続いた和太鼓活動の最後の発表会を開いた。全校児童が保護者や地域住民の前で練習成果を披露した。 オープニングでは、そろいの法被姿の全児童が代々受け継がれてきた「八木節」を演奏した。低学年と高学年に分かれた演目もあり、迫力ある音色と息の合った掛け合いで創作和太鼓を披露した。これまでの発表会の写真や練習の様子を撮影した動画を交えたスライドも上映し、活動の歴史を紹介した。教職員も舞台に上がり太鼓をたたいた。 6年の栗山奈々さん(11)は「緊張したけれど楽しかった。1年生の頃から触れてきた太鼓は相賀小にとってなくてはならないもの」と話した。
-
北部4校と統合の島田第一小 児童らが新校舎見学 木のぬくもりたっぷり
島田市内の北部4小学校と島田第一小の来年度の統合による児童増に対応するため、改築した島田第一小の新校舎が11月末に完成した。統合に先立ち、児童らが12日、新校舎や新屋内運動場を見学した。 新校舎は鉄筋コンクリート造3階建て。現在の校舎に隣接し、延べ床面積は約6800平方メートル。昨年6月末に着工し、新屋内運動場と合わせた工事費は約24億4千万円。 電子黒板やプロジェクターを導入し、教育のデジタルトランスフォーメーション(DX)に対応する。校舎の採光や通風にも配慮し、統合する各学校の思い出の品を展示するメモリアルコーナーも設けた。段差などを解消し、バリアフリー化も進めた。玄関などには木材
-
諏訪原城跡450周年 歴史文化の特徴に 島田市長、市議会で答弁
島田市の染谷絹代市長は4日の市議会11月定例会一般質問で、築城450周年を迎えた国指定史跡の諏訪原城跡(同市)について、2025年度までに策定する市文化財保存活用地域計画で、市の歴史文化の特徴として取り上げる考えを示した。山本孝夫氏への答弁。 文化庁や県の指導の下、保存活用計画や整備計画の改訂にも取り組む予定。観光面でも城の認知度を高めるため、落語家の春風亭昇太さん(静岡市清水区出身)が隊長を務める諏訪原城応援隊による現地ツアーなどを引き続き開催する。 諏訪原城は天正元(1573)年に武田勝頼の命で遠江国獲得の拠点として築城された。その後、徳川家康の手に落ち、牧野城に改称。今川氏真などの
-
きかんしゃトーマス号 クリスマスデザインで出発 大井川鉄道、25日まで運行
大井川鉄道(本社・島田市)は1日、蒸気機関車(SL)の「きかんしゃトーマス号」にクリスマスのデザインを施した特別企画を開始した。25日まで。 クリスマス仕様のヘッドマークを装着して運行した。同市の新金谷駅にトーマス号が到着すると家族連れなどが写真を撮ったり、歓声を上げたりした。家族4人で訪れた大阪府阪南市の女性会社員(40)は「3歳の長男がトーマスのアニメが大好きで、きょうは運行してくれて本当に良かった」と笑顔を見せた。 大鉄では臨時列車の連結器が外れて緊急停車する事故が11月28日に発生。事故の影響で、SL急行かわね路号は12月2、3の両日、SLによる運転区間の短縮を一部列車で予定して
-
日中韓の茶文化触れて 抹茶・煎茶7流派集う 東アジア文化都市大茶会が開幕 島田のミュージアム
静岡県内の抹茶・煎茶7流派が集い、日中韓3カ国の茶文化に触れる「茶の都 東アジア文化都市大茶会」が1日、島田市のふじのくに茶の都ミュージアムで始まった。3日までの期間中、日替わりで3流派が趣向を凝らした茶席を構え、来場者をもてなす。 敷地内にある江戸時代の大名茶人・小堀遠州ゆかりの茶室「縦目楼(しょうもくろう)」に本席、館内に立礼席と野だて席が設けられた。着物姿の女性や関係者が各流派の茶や和菓子を味わった。中国や韓国の茶器も用いられ、風情ある空間を楽しんだ。来場者には日中韓の茶の歴史を紹介した冊子も配布した。 開会式で県茶道連盟の青島宗智理事長は「世界的な日本茶ブームがある。中国や韓国で
-
臨時列車は取りやめ SL運行に影響も 大井川鉄道緊急停車事故
大井川鉄道(本社・島田市)は30日、臨時列車が発車直後、先頭の電気機関車と客車をつなぐ連結器が外れ緊急停車した事故を受け、12月末まで予定していた同じ臨時列車の運行を取りやめることを決めた。原因調査に伴い車両の運用再開の見込みが立たないため。電気機関車は蒸気機関車(SL)の運行補助にも使用されていることから、大鉄は週末のSL運行を一部区間で普通電車に切り替える。観光面で影響が出始めている。 臨時列車の「普通客車列車」は電気機関車が旧型客車をけん引する期間限定の企画。レトロな雰囲気が人気を集め、6~7月に実施した際は延べ2千人以上が乗車した。10月から増発運行するなど集客面でも期待されていた
-
茶室で一服、本格体験 島田・神座小児童 所作学ぶ
島田市神座の神座小児童が30日、学校近くの「茶寮 老舗大佐和」内の茶室「雲霓(うんげい)」を訪れ、茶道を体験した。 6年生の卒業記念行事として毎年実施していたが、本年度末に閉校するため、全校児童が参加した。児童は茶わんの扱い方などの基本的な所作を学び、和菓子や抹茶を味わった。 茶室は神座に製茶工場「大貴製茶」を持つ大佐和老舗(東京都)が彫刻の森美術館(神奈川県)から譲り受けた。茶道体験は移築工事を担った地元の小桜建設工業の桜井敬久社長ら有志が企画している。 桜井社長は「本格的な体験を通じて、お茶を好きになってもらえればうれしい」と話した。 (島田支局・寺田将人)
-
大井川鉄道が会見、謝罪 臨時列車緊急停車、連結器に損傷なし
大井川鉄道(本社・島田市)の臨時列車が発車直後、先頭の電気機関車と客車をつなぐ連結器が外れ緊急停車した事故で、大鉄の鈴木肇社長は29日に記者会見し、「重大な事故と認識している。安全安心を第一に掲げる鉄道会社としての期待に背き、深く反省している」と謝罪した。 ⇒運輸安全委員会が調査官派遣 会見に同席した坂本光司鉄道部長は連結器に損傷はなく、事故発生後に車両を低速で新金谷駅まで移動させた際も問題はなかったことを明らかにした。緊急停車時は時速20~25キロ程度だったとみられ、出発した家山駅ホームから約100メートルの地点で止まった。電気機関車は1987年製で、客車が48年製。定期検査で
-
詩とともに成長 神座小の集大成 島田 本年度末で閉校 「楽しむ会」児童創作、住民に披露
本年度末で閉校する島田市神座の神座小は25日、詩を楽しむ会を同校体育館で開いた。詩人の谷川俊太郎さんとの交流を契機に「詩の学校」として歩んできた集大成として、全校児童が創作した詩などを保護者や地域住民の前で発表した。 児童は学年ごとに詩を群読した。6年生8人は「八人で歩んだ一本の道」と題した詩を発表し、寸劇を交えて6年間の思い出を表現した。代表児童が地元特産のミカンやきょうだい関係、季節の変化などを題材に創作した詩も披露した。 谷川さんが同校のために作った「神座小学校の詩」や、校内にケヤキがあることにちなんで谷川さんの詩「おおきなけやきのき」も全児童で暗唱した。 6年生の中沢芙玖さん(12)
-
大鉄SLに辰のマーク 年賀状写真にいかが 早くも正月仕様運行
大井川鉄道(本社・島田市)は25日、蒸気機関車(SL)に正月を祝うヘッドマークと日章旗を装着した運行を開始した。年賀状の写真などに活用してもらう目的。 ヘッドマークには来年の干支(えと)の辰(たつ)を描いた。新金谷駅では乗客が写真を撮影するなど、一足先に正月気分を満喫した。期間は26、27の両日と12月2、3の両日。26、3日は日章旗のみの装着で運行する。正月三が日も運転する。 新春キャンペーンとして、大鉄のSLの写真を使った年賀状を持参すれば、同駅前プラザロコ売店での買い物が千円以上の利用で10%引きになる。期間は1月1~8日。 (島田支局・寺田将人)
-
記者コラム「清流」 戦後78年の涙
秋晴れの下、島田市川根町の公園で戦没者慰霊祭があった。園内の忠魂碑には太平洋戦争などで亡くなった人々の名前と年齢が刻まれている。20代が多く、戦地に赴き24歳で終戦を迎えた祖父の姿が浮かんだ。 亡くなって20年になるが、子どもの頃、戦時中の話を尋ねたことを覚えている。「なぜ戦争をしたのか」との孫の問いに、「そういう時代だった」と答えた言葉にどんな思いが込められていたのか。今も時折思い出して考える。 自らも親になり、今なお世界で続く戦争の悲惨さを子どもにどう伝えていけばいいのか。悩むことがある。慰霊祭は涙を流す人々の姿があった。戦後78年が過ぎても遺族の悲しみが消えることはない。改めて強く
-
島田市長、市役所旧庁舎のサバゲ―参加見合わせ 開催を巡り賛否
島田市が解体前の市役所旧庁舎を民間業者に貸与し、26日に開催を予定しているサバイバルゲーム(サバゲー)について、当初参加を予定していた染谷絹代市長は21日、「参加を見合わせる」と述べた。サバゲーは予定通り実施する。 パレスチナ自治区ガザでの戦闘やウクライナ侵攻などが続く中、公共施設で戦争を連想させる事業は不謹慎として、一部の市議や市民が中止を求める要望書を市に提出するなど開催を巡り賛否が分かれていた。 染谷市長は「市が企画運営するとの誤解もあり、無用な混乱を招くことはしたくない」と不参加の理由を挙げた。一方、「(サバゲーは)スポーツとしてルールにのっとっている。戦争を想起させるものではな
-
市役所旧庁舎で「サバゲー」賛否 島田市、戦争想起で中止求める声
島田市が解体前の市役所旧庁舎を民間業者に貸与し、26日に開催を予定しているサバイバルゲーム(サバゲー)について、一部の市議や市民から中止を求める声が上がっている。パレスチナ自治区ガザでのイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘や、ウクライナ侵攻などが続く中、公共施設で戦争を連想する事業は不謹慎と訴える。市は当初、何らかの形で染谷絹代市長の参加を予定していたが、再検討を余儀なくされている。 サバゲーは敵味方に分かれてエアガンを撃ち合い、被弾したら失格となる。焼津市で屋内会場のサバゲーを展開するスペシャルフォース(美濃部哲平代表)が公共施設の民間利用制度に着目し、提案した。参加者を募集したところ
-
「おびレンジャー」高校生が変身 バック転など披露 島田市こども館
島田市こども館は19日、同館オリジナルヒーロー「おびレンジャー」が登場する市民交流イベントを開いた。島田工業高新体操部の生徒がヒーロー役を務め、華麗なパフォーマンスを披露した。 体を動かす楽しさを伝えようと、同校の協力で年1回実施している。ヒーロー5人がウエストに帯をあしらったカラフルな衣装で登場すると、親子連れから大きな拍手が送られた。全国大会で実演した演技をアレンジし、軽快な音楽に合わせてバック転などを披露した。次々に繰り出されるパフォーマンスで、子どもたちの目をくぎ付けにした。演技後は記念撮影にも応じた。 3年生の飯塚眞士さん(17)は「かっこいい演技を意識した。子どもたちが新体操
-
島田観光活性へプラン発表 第一中生 蓬莱橋、大井川川越遺跡、緑茶PR… スイーツ開発、周遊企画
島田市の島田第一中の3年生が13日、蓬莱橋や大井川川越遺跡など地元観光地の活性化に向け、戦略プランを同校で発表した。生徒の課題解決能力の向上を目的に、今春から市内観光の現状や課題を学び、プランを練ってきた。 生徒約190人は班ごとに分かれ、ポスターセッション形式で市職員や市内企業の担当者らに提案した。地元の名物を掛け合わせたスイーツの開発や人力車による遺跡周遊などのプランを発表し、ターゲットや効果などを説明した。自作ホームページや試作品を作成した班もあった。 急須に地元マスコットキャラクターを立体的にデザインするなど緑茶PRに力を入れた杉本咲吉さん(15)は「修学旅行に行った京都では、観光地
-
地域の歴史残る仕事を 大河原建設(島田市)/朝倉純夫社長【キーパーソン・最前線】
島田市役所新庁舎をはじめ、島田第一小新校舎など地元の核となる公共施設工事に関わってきた。旧金谷庁舎跡地にPFI方式で整備した金谷地区生活交流拠点施設「かなうぇる」は大和リースと共に特別目的会社の金谷PFIパートナーズとして管理運営を担う。来年の創業70年に向け12月には新社屋完成が控える。 ―「かなうぇる」の施設運営の視点は。 「設計・施工から運営までを一体的に担う強みを生かしたい。これまで金谷地区には小さな子どもが遊べる場所が少なかった。15年の事業期間を通じ、行政サービスの提供だけでなく、高齢者や親子連れが楽しみながらくつろげる施設を目指している」 ―公共工事にかける思いは。 「
-
自然薯やクラフトビール 地場産品販売 12日まで島田産業まつり
島田市の地場産品などを販売、PRする島田産業まつり(実行委主催)が11日、島田市のおび通りと本通3、4丁目を会場に始まった。12日まで。 約70のブースが出店。川根町産の自然薯(じねんじょ)など旬の野菜やクラフトビールの販売のほか、ネスレ日本島田工場や特種東海製紙グループが自社製品を紹介した。ステージイベントも人気を集めた。島田商工会議所と友好提携を結ぶ富山県氷見市の氷見商工会議所も参加し、特産の水産加工品を売った。 市国際交流協会による国際交流フェスティバルも開催され、来日中のモンゴル・ナラン外国語学校の生徒が歌を披露した。会場とアピタ島田店を往復するシャトルバスも運行している。島田産
-
川根温泉ホテル(島田市川根町) 4部門で全国1位受賞 温泉宿・ホテル総選挙
全国の温泉のある宿やホテルを対象にした「温泉宿・ホテル総選挙2023」で、島田市川根町の川根温泉ホテルが4部門で全国1位に輝いた。 蒸気機関車(SL)を眺めることができる同ホテルは指定管理者の大井川鉄道が運営する。ファミリー部門は3年連続の受賞で、ビュッフェ、朝食自慢、夕食自慢の3部門は初の1位に選ばれた。「川根のお母さんが作る一日を元気にする食事」がコンセプトの朝食、豊富な地場産品を使った夕食など、バイキング形式の満足度の高い料理が評価された。離乳食などもきめ細やかに用意している。 受賞を祝い、特別プランの販売や蒸気機関車(SL)への記念ヘッドマークの掲出なども予定している。 企画は
-
北沢さん(島田工高)難関「電験3種」合格 新体操 全国選抜やインターハイにも出場 文武両道を体現
島田工業高(島田市)電気科3年の北沢友稀さん(17)=同市=が、電気設備の保守点検を行うのに必要な国家資格「第3種電気主任技術者」(電験3種)の試験に合格した。新体操部に所属し、団体メンバーとして全国高校選抜やインターハイにも出場するなど文武両道を体現。合格率10%前後の難関を突破した。 電力、理論、機械、法規の4科目で合格が求められる。半導体の研究者を目指す北沢さんは、電力の知識など資格取得が将来に役立つと考え、1年時から試験勉強を始めた。部活動で忙しい中も、帰宅後すぐに1時間程度は机に向き合うなど、こつこつと勉学に励んだ。2年時までに3科目に合格し、全国大会の合間を縫って挑んだ本年度の試
-
風情ある空間で抹茶堪能 濃茶、薄茶、点心を体験 島田 東アジア文化都市
島田市のふじのくに茶の都ミュージアムは7日、濃茶、薄茶、点心の3席を体験する特別茶会を同ミュージアムで開いた。 同ミュージアムの熊倉功夫館長が濃茶席、県文化協会会長の鈴木寿美子さんが薄茶席の亭主をそれぞれ務めた。和装に身を包んだ参加者は日本料理に舌鼓を打った後、江戸時代の大名茶人・小堀遠州ゆかりの茶室「縦目楼(しょうもくろう)」で抹茶を味わった。 濃茶席では、熊倉館長が京都市内の自宅から持参した茶器などを解説した。富士山が見える風情ある空間で抹茶や和菓子を提供し、参加者をもてなした。薄茶席では、日中韓3カ国の選定都市が文化交流する「東アジア文化都市」事業を記念し、中国や韓国の茶道具も用
-
戦没者 秋の慰霊 島田市川根町遺族会70人
島田市川根町遺族会(中村稔会長)は5日、戦没者秋季慰霊祭を同町家山の天王山公園で開いた。遺族ら約70人が参加し、戦没者を追悼した。 毎年4月には神式で実施していて、遺族会の高齢化が進み新たな形式を模索する中で仏式による開催を企画した。地元の三光寺が協力し、同寺梅花講の人々が平和を祈る和讃(わさん)を唱えた。会場には軍服や軍刀なども飾った。 フィリピンで当時35歳だった父恒二さんを亡くした中村会長(88)は「父の記憶はあまりないが、つらい時代だった。世界では今なお戦争が続き、平和を祈らずにはいられない」と述べた。 公園内の忠魂碑は太平洋戦争などで亡くなった戦没者343人をまつっている。 (島田
-
チャットGPT 島田市が業務に導入 12月から全課で
島田市は12月1日から、対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を業務に本格導入する。染谷絹代市長が1日の定例記者会見で明らかにした。 職員専用の総合行政ネットワーク上で動作するシステムを全庁で導入する。あいさつ文や会議資料作成、要約、校正、アイデア出しなど全課で活用する想定。 4月からDX推進課で実証実験を開始し、市のシステムやセキュリティー、ネットワークとの親和性などを確認した。市独自の職員向けガイドラインも作成したほか、8月下旬から9月上旬にかけて全庁での実証実験も実施した。 正規職員約800人を対象にしたアンケートでは、回答者の約4割がある程度利用していると答え、8割以上が仕
-
茶況(10月31日)茶にちなんだ産品 高校生も審査参加 「島田の逸品」最終選考
島田市はこのほど、島田の魅力発信や地場産品の販路拡大を目的とした認定事業「島田の逸品」の最終選考会を同市役所で開いた。緑茶部門8品、一般部門36品を市内の小売業者や経済・観光団体関係者、市幹部、高校生らが審査した。 緑茶部門には産地の特色などを売り出した普通煎茶や深蒸し煎茶が並んだ。一般部門には菓子や雑貨、衣類などが出品された。急須の形をしたもなかやボトリングティー、お茶のふりかけなど島田らしい茶どころにちなんだ産品もあった。 審査員は応募事業者の熱のこもった説明に耳を傾け、菓子を試食するなどした。緑茶部門の選考では審査員が味や香り、パッケージの訴求力などを確認した。 審査結果は12月
-
秋空、市民ランナー6800人駆ける しまだ大井川マラソン 松井さん、山内さんV
市民ランナーが大井川沿いを駆け抜ける「第15回しまだ大井川マラソンinリバティ」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送共催)が29日、島田市内で開かれた。フルマラソン男子は松戸市陸協の松井俊介さん(32)=さいたま市=が2時間22分34秒、同女子はスマイリーエンジェルの山内菜摘さん(31)=島田市=が3時間0分16秒でそれぞれ優勝した。 10キロの部と合わせて国内外から6847人が参加した。フルマラソン出場者は島田第三小前をスタートし、市中心部や川越し街道、大井川沿いのコース「リバティ」などを走り、ゴールの市陸上競技場を目指した。初参加の松井さんは「勝利にこだわった。景色もよく走りやすかった」
-
大井川マラソンで茶や銘菓PR 島田
島田市内で29日に開催された「第15回しまだ大井川マラソンinリバティ」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送共催)に合わせ、ゴール地点の市陸上競技場周辺では地場産品などを販売するイベントが開かれた。 同市や市観光協会は茶箱に見立てた屋台で緑茶や地元銘菓を販売した。市のシティープロモーション「島田市緑茶化計画」の一環。築城450周年の諏訪原城をPRするコーナーも人気を集めた。特別協賛社のフジドリームエアラインズ(FDA)、第一生命、ウエルシア薬局などもブースを設けた。飲食店の出店もあり、走り終えたランナーや応援客など大勢の来場者でにぎわった。 (島田支局・寺田将人)
-
瀬古さんら招き大井川マラソン前夜祭 29日に島田で号砲
島田市で29日に開催される「第15回しまだ大井川マラソンinリバティ」(静岡新聞社・静岡放送共催)の前夜祭が28日、同市のぴ~ファイブしまだ音楽広場で開かれた。 シンガポールや北海道など国内外の選手約100人が参加し、大会アドバイザーを務める世界陸上銅メダリストの千葉真子さんや大会ゲストで陸上男子マラソン元五輪代表の瀬古利彦さんと交流した。2人は冗談を交えた軽妙なやりとりで、事前に募ったランナーからの質問に答えた。サイン入りTシャツなどが当たる抽選会も行った。 千葉さんは「選手に優しい大会。島田を満喫してほしい」と呼びかけ、瀬古さんは「自分の体と会話することが大事」と話した。 フルマラ
-
森林資源を有効活用 帯鋸盤 ヒロタ(島田市)【静岡ものづくり最前線】
丸太から柱材や板などを切り出す「帯鋸盤」の製造を約100年間続ける。住宅をはじめ、家具や楽器、伝統工芸など製材できる分野は多岐にわたる。7月には帯鋸盤の導入を念頭に、ケニアの木材加工の効率化や森林資源の有効活用を目指す案件化調査に向け、国際協力機構(JICA)と業務委託契約を結んだ。 国産、外国産を問わず、丸太を数センチ~ミリ単位で製材することができる。切断精度が高く、歩留まりもよいため、高品質で安定した木材供給が可能。作業の自動化、オペレーターの安全性も確立されていて、部品交換やメンテナンスも容易という。製品の耐久性が高い点も、海外での導入に適している。 今回調査するケニアは、森林資源
-
赤カブ「ももティー」いかが 島田で販売 茶入り肥料で栽培
島田市竹下の複合商業施設「KADODE OOIGAWA」で20日、茶の製造過程で出る製品にならない部分を使った肥料で栽培した赤カブ「ももティー」の販売が始まった。茶どころならではの資源を活用し、環境に配慮した農産物として売り出している。 同じく茶を使った肥料で栽培しているトウモロコシ「Tea(ティー)モロコシ」に続く第2弾。JA大井川金谷営農経済センターが主導し、金谷地区など市内5農家が生産している。肥料にはうまみの元になるアミノ酸などの養分が多く含まれ、食味の向上が期待できる。良質な土作りにもつながるという。 赤カブの品種は「もものすけ」で、ももティーという愛称の由来となった。みずみず
-
自然薯、出来栄え上々 島田市湯日地区 出荷前に試し掘り
島田市湯日地区で生産されている自然薯(じねんじょ)の出荷を控え、JA大井川湯日自然薯研究会は19日、試し掘りと目ぞろえ会を同市内で開き、出来栄えを確認した。 生産者と同JAの担当者が7カ所の農地を回った。農家の松本佳克さん(37)の畑では、350~400グラム程度の自然薯を掘り出した。松本さんは「形や大きさは上々」と話した。同研究会は35年ほど前から自然薯を栽培していて、粘りが強く、香りが良いのが特徴という。 出荷は今月下旬をめどに始まり、冬にかけて最盛期を迎える。同JAのファーマーズマーケット「まんさいかん」や同市竹下の複合施設「KADODE OOIGAWA」などで販売される。
-
鉄道遺産を後世に 親子で大鉄車両区見学 アナウンスにも挑戦
歴史遺産の保全に取り組む日本ナショナルトラスト(東京都)は14日、島田市の大井川鉄道新金谷駅などで車両区の見学や運行補助を体験する「トラストトレイン親子ボランティア」を実施した。 鉄道遺産を守り、次世代に引き継いでいくことが目的。トラストトレインは同団体が有志の寄付や協力で保存するC12形の蒸気機関車(SL)と客車3両。大鉄が定期的に営業運転している(C12形は休止中)。年5回ほどボランティアが清掃活動などに取り組んでいて、今回は年に一度の「親子ボランティア」として実施した。 県内外から参加した家族連れやボランティアなど約20人が車両区を見学したり、SLの運転台で記念撮影したりした。新
-
きかんしゃトーマス号 4年ぶりハロウィーン仕様 大井川鉄道、10月30日まで
大井川鉄道(本社・島田市)は6日、蒸気機関車(SL)の「きかんしゃトーマス号」にハロウィーンのデザインを施した特別企画を開始した。30日まで。 4年ぶりの開催で、ハロウィーン仕様のヘッドマークを装着し、客車のシートカバーをオレンジ色に変えて運行した。島田市の新金谷駅にトーマス号が到着すると家族連れなどが歓声を上げたり、写真を撮ったりした。仮装姿の社員が乗客を出迎え、雰囲気を盛り上げた。 家族3人で訪れた北海道室蘭市の主婦稲村英子さん(47)は「4歳の長男もすごく楽しそうで感動した。ハロウィーンの雰囲気も楽しみたい」と話した。 仮装やメークをして乗車した5歳以下の乗客には、記念写真の撮
-
大井川鉄道 復旧、延伸一歩ずつ 1年ぶり運転再開 家山―川根温泉笹間渡間
大井川鉄道(本社・島田市)は1日、昨秋の台風被害で運休していた大井川本線家山ー千頭間22・4キロのうち、同市の家山ー川根温泉笹間渡間2・9キロの運行を再開した。観光客らを乗せた列車が大井川本流を約1年ぶりに渡り、沿線住民が延伸を歓迎した。 本線は昨年9月の台風15号により、全線で土砂流入などの被害を受けた。同市の金谷ー家山間は昨年12月に再開した。今回復旧した区間は比較的被害が小規模で、大鉄が自ら復旧させた。全線39・5キロのうち、約半分に当たる20・0キロまで再開にこぎ着けた。 1日午前、普通電車が大井川第一橋梁(きょうりょう)を通過すると、駆け付けた沿線住民が手を振って出迎えた。乗車
-
大鉄「やっとここまで」 家山―川根温泉笹間渡 10月1日再開へSL試運転
大井川鉄道(本社・島田市)は26日、大井川本線家山―川根温泉笹間渡間の運転再開を控え、蒸気機関車(SL)の試運転を実施した。 同区間は昨年9月の台風15号の影響で倒木などがあったが、比較的被害が小規模で、大鉄が自ら復旧させた。家山駅(同市川根町家山)を出発したSLは大井川第一橋梁(きょうりょう)を通過し、川根温泉笹間渡駅(同町笹間渡)に到着した。汽笛を鳴らしながらSLが同区間を往復すると、立ち止まって手を振ったり、写真を撮ったりする人の姿も見られた。SL運行に先立ち、21日は普通電車の試運転も実施した。 蒸気機関士の鈴木優さん(36)は「ここまで約1年ぶりに来ることができて感慨深い。途中
-
相賀谷太鼓や地元自然の壁画 島田・相賀小 閉校控え、児童ら思い出づくり
島田市の相賀小はこのほど、本年度末の閉校を前に、老朽化が進んだグラウンド東側の壁画をよみがえらせるプロジェクトに取り組んだ。同市船木のフジタ塗装が中心となり、塗装会社などでつくる全国的なボランティア団体「塗魂(とうこん)ペインターズ」のメンバーと児童が仕上げ作業に臨んだ。 同校の壁画は1985年度から7年間、卒業生が描き続けてきた。近年塗装が剥げ落ちるなど絵が判別できなくなっていたため、当時の卒業生らPTAが修復を企画した。フジタ塗装が賛同し、仲間とボランティアで壁画の洗浄や塗装を進めてきた。 新たな壁画は児童がアイデアを出し合い、同校伝統の相賀谷太鼓や地元の自然にちなんだデザインに決めた。
-
植物由来カレーの味、食感は 食べて学ぶ環境問題 静大付属島田中で授業
島田市の静岡大付属島田中は2、3の両日、植物由来の原材料を使用した食品「プラントベースフード」(PBF)を食べて持続可能な開発目標(SDGs)について学ぶ家庭科の授業を行った。1年生約100人が食と環境問題などへの理解を深めた。 建設コンサルタント業の八千代エンジニヤリングとエスビー食品が協力し、調理実習ではPBFのレトルトマサラカレーなどを提供した。生徒らはフェアトレード認証原材料を使用したターメリックを使って炊いたご飯にカレーをかけて試食した。他のスパイスも使用し、味の変化などを確かめた。 諸沢虎太郎さん(13)は「植物由来のベジミートは、いつも食べている肉と味や食感がほとんど同じだ
-
「SDGs」食べて学ぶ 静岡大付属島田中で授業
島田市の静岡大付属島田中は2、3の両日、植物由来の原材料を使用した食品「プラントベースフード」(PBF)を食べて持続可能な開発目標(SDGs)について学ぶ家庭科の授業を行った。1年生約100人が食と環境問題などへの理解を深めた。 建設コンサルタント業の八千代エンジニヤリングとエスビー食品が協力し、調理実習ではPBFのレトルトマサラカレーなどを提供した。生徒らはフェアトレード認証原材料を使用したターメリックを使って炊いたご飯にカレーをかけて試食した。他のスパイスも使用し、味の変化などを確かめた。 諸沢虎太郎さん(13)は「植物由来のベジミートは、いつも食べている肉と味や食感がほとんど同じだ
-
観光と地域輸送 両立に可能性 苦境逆手 企画力に磨き【大井川鉄道 台風被災1年 レールの行方㊦】
10月1日に家山―川根温泉笹間渡間の運転再開を控えた9月下旬、不通区間のレール上を歩く鉄道ファンの姿があった。大井川鉄道が被災を逆手に線路ハイキングを初めて企画。全国から反響があり、即座に募集定員に達した。 蒸気機関車(SL)の観光運転を全国でもいち早く始めた大鉄は2014年、SL「きかんしゃトーマス号」の運行をアジアで初めて開始した。稼ぎ頭の一つとして被災前は新金谷―千頭間を運転していたが、現在は新金谷―家山間の往復にとどまり、途中下車もできない。家山駅周辺には最大560人を乗せたトーマス号の乗客を受け入れる施設や接続先がなく、駅自体も小規模なためだ。トーマスの“仲間&rdq
-
“地域の足”役割岐路に 観光誘客「必要な鉄道」【大井川鉄道 台風被災1年 レールの行方㊥】
川根本町の町民らが今春設立した「大井川鉄道全線復旧を支援する会」。活動で集まった署名は3万5千筆に上り、9月中旬に支援を求めて県庁に届けた。町民分としては全町民の約7割に当たる約4千筆を集めた。復旧に向けた機運が地元で高まりつつあるが、「住民負担が生じるなら不要」といった声も漏れる。 「生活の足として鉄道の必要性を感じていない」。5月に開かれた同会の会合で参加者から出た意見だ。同会による駿河徳山駅の清掃活動に参加した高齢の町民からは「大鉄には高校生以来乗っていない」との声も上がった。それでも、川根路を走る蒸気機関車(SL)の誘客効果を多くの沿線住民が実感する。同会の山口捷彦代表(80)は「
-
遠い全線復旧 必須の支援、進まぬ議論【大井川鉄道 台風被災1年 レールの行方㊤】
昨秋の台風15号が大井川鉄道に深刻な被害をもたらしてから1年。家山-千頭間で運休が続き、全線開通の見通しは立たないが、10月1日に家山-川根温泉笹間渡間2.9キロが再開する。支援が決まらぬ状況や地域の動きを追い、地方鉄道のこれからを考える。 「想像以上にひどい。トンネル間の線路は重機も入れそうにない」。昨年9月、県内を襲った台風15号で全線に土砂流入などの被害を受けた大井川鉄道。今年6月、被害が大きかった川根本町を中心に被災現場に入った経営企画室の山本豊福さん(58)は振り返った。幹線道路沿いからは見えない、厳しい復旧の道のりが待ち受けていた。 10月1日に延伸再開する川根温泉笹間渡
-
大井川鉄道「合格駅」にかかし展示 地元有志が飾り付け 島田市
島田市竹下の大井川鉄道合格駅(旧五和駅)の活性化を目指す地元有志の「チームおもしろ五和駅」は28日、同駅にかかしを飾り付けた。10月下旬まで展示し、観光客らを出迎えて地域を盛り上げる。 地元の「金谷茶まつり」にも出演する茶娘をはじめ、米大リーグで活躍する大谷翔平選手、お笑いコンビ「ANZEN漫才」のみやぞんさんなどのかかし17体を設置した。五和保育園の年中園児も訪れ、地元住民からかかしの由来などの説明を受けた。ハーモニカの演奏も披露された。 製作した藤田文子さん(86)は「駅を訪れた人が楽しんでくれるとうれしい」と話した。
-
島田・伊太小伝統 陶芸に奮闘 統合の3小学校と交流 土こね、ろくろ体験も
本年度末で閉校する島田市伊太の伊太小は25日、同じく統合する相賀、神座、伊久美の3小学校の児童を招いた陶芸体験交流会を開いた。北部4校の3年生約20人が伊太小伝統の焼き物作りを通じて親睦を深めた。 児童は班ごとに分かれて土をこねて形を作る「作陶」に挑戦した。ろくろなどの専用器具を用い、コップや皿、オブジェ作りに取り組んだ。完成した作品は素焼きし、色付けする「釉塗り」も行う予定。伊太小の藤村梨緒さんは「みんなでできるのは楽しい。自分用の皿を作った。教えてあげることもできた」と話した。 伊太地区ではかつて、地元で産出した「伊太粘土」を用いた瓦生産が盛んで、学校でも50年以上前に陶芸体験が始ま
-
島田・金谷地区「かなうぇる」完成 支所機能集約 検診スペース、併設カフェも
島田市は23日、旧金谷庁舎跡地にPFI方式で整備した金谷地区生活交流拠点施設「かなうぇる」の完成記念式典を開いた。地域交流イベントも開かれ、市や関連企業、地元自治会などの関係者が新施設の落成を祝った。 かなうぇるは南北の支所機能を集約した金谷支所が入る。金谷地域総合課として、住民票や印鑑登録、転入・転出などの届け出をはじめ、国民健康保険や国民年金に関する業務などを担う。地域包括支援センター機能や住民検診スペース、子育て支援関連の「しまいくルーム金谷」が入居する。市の窓口業務は10月2日から開始する。民間カフェも併設されている。 鉄骨造りの平屋建てで、延べ床面積は約1600平方メートル。屋
-
大井川鉄道 家山ー川根温泉笹間渡、普通電車を試運転 10月に1年ぶり再開予定
大井川鉄道(本社・島田市)は21日、10月に再開予定の大井川本線家山ー川根温泉笹間渡間で普通電車の試運転を行った。同市川根町の川根温泉周辺に久しぶりに警笛が鳴り響いた。 同区間は昨年9月の台風15号の影響で倒木などがあったが、比較的被害が小さく、大鉄が自力で復旧にこぎ着けた。家山駅(同町家山)を出発した電車は大井川に架かる鉄橋を渡り、川根温泉笹間渡駅(同町笹間渡)に到着した。運転士は速度を落として線路状況などを確認した。運転士の伴野和久さん(34)は「1年ぶりに大井川を渡ることができてうれしい。たくさんのお客さまに乗ってほしい」と話した。電車は同区間を往復した。 大鉄は全線で土砂流出など
-
静岡人インタビュー「この人」 性の多様性啓発に取り組む専門職員 天草美樹さん(島田市)
島田市でジェンダー平等などの理解促進に向け、行政や市民、関係団体と連携して業務に当たる。静岡県が開始した性的少数者などのカップルを公的に認める「パートナーシップ宣誓制度」に合わせ、会計年度任用職員として3月から、市役所で勤務している。任期は3年間の予定。地方創生の実現などに向けた総務省の「地域プロジェクトマネージャー制度」を活用して採用した。愛知県半田市出身。26歳。 ―半年間で取り組んできたことは。 「まずは多様性に関する職員向けガイドライン作りに力を入れてきた。知識を詰め込むのではなく、地域の声を反映させ、手に取ってもらえる島田らしいガイドラインにしたい。性の多様性やジェンダー平等に
-
ジャンボ落花生「おおまさりネオ」出荷開始 JA大井川
志太榛原地域で生産されているジャンボ落花生「おおまさりネオ」の出荷が15日、始まった。初日は生産者3人が落花生約30キロを島田市落合のJA大井川島田営農経済センターに持ち込み、JA職員と品質や重さなどを確認した。 同JAでのおおまさりネオの本格的な出荷は初めてで、首都圏の市場を中心に12月上旬まで続く見込み。「おおまさり」の改良品種で病気に強く、大人の親指ぐらいの大きなさやが特徴とされる。同センターによると、7月の高温など管理の難しい気候が続いたが、順調に生育して味もしっかりのったという。 今季は生産者約50人が計6トンを出荷する予定。同市船木の農家塚本守さん(74)は「味や大きさもよく
-
茶況(9月12日)高柳製茶が優等 金谷茶品評会
島田市の金谷茶商協会などはこのほど、仕上げ茶の出来栄えを評価する第19回金谷茶品評会を同市のかなや会館で開いた。1キロ4千円クラスの「金谷の誉(ほまれ)」部門と、同3千円の「金谷の香(かおり)」部門でともに高柳製茶が最高賞の優等に選ばれた。 旧金谷町の茶商が金谷茶の振興を目的に毎年開催している。同協会の会員らが各部門に20点ずつ出品した。静岡県農林技術研究所茶業研究センターや県茶商工業協同組合などの5人が審査員を務め、外観、香気、水色、滋味の4項目を採点した。 入賞者の表彰式と出品茶の入札会は10月5日、同市のふじのくに茶の都ミュージアムで行われる。 優等以外の入賞者は次の通り。
-
島田にeスポーツ専用室 地域活性化、介護予防 市長設置方針
島田市の染谷絹代市長は8日の市議会9月定例会一般質問で、eスポーツ専用ルームを同市のプラザおおるり内に設置する方針を示した。高齢者を中心とした普及を通じ、地域活性化や世代間交流を図り、認知症や介護予防を推進する考え。自治体によるeスポーツ専用室の設置は県内初という。横山香理氏への答弁。 2024年度以降の展開を計画している。パワーリハビリ教室の会場がおおるりから市保健福祉センターに移転することに伴い、空いた部屋を活用する。インターネット回線の整備など改修を行い、専用のゲーミングデスクや椅子なども用意する予定。1回に約20人利用できる計画で、専門の指導者を配置し、高齢者向けの教室も開催する
-
9日の島田「大井川大花火」 開演15分早め 午後7時から
島田市観光協会は1日、9日に大井川河川敷で開催する「第36回大井川大花火大会」について、午後7時から開始すると発表した。 日没が早まっていることを受け、開演時間を当初の予定より15分早めた。大井川の両岸から約8千発の花火を打ち上げる。悪天候や河川の増水に伴い、2度延期していた。 問い合わせは同協会<電0547(46)2844>へ。
-
入院前にお薬整理 島田薬剤師会 市医療センター 患者情報を共有 モデル事業スタート
島田薬剤師会は1日、島田市立総合医療センターに入院する患者を対象に、事前にかかりつけ薬局で入院時に持参する薬を整理してもらい、患者情報を同センターに提供する連携モデル事業を開始した。薬局と病院が情報を共有し、安心で安全な地域医療の提供を目指す。入院前や退院後も患者が薬を分かりやすく把握できるように、専用の薬整理バッグとチラシも作成した。 同センターへの入院が決まった際、チラシ記載の事業参加薬局一覧の中から選んだかかりつけ薬局で、前もって薬を専用バッグに整理してもらう。患者は入院生活で服用する予定の薬だけが入ったバッグを持参し、退院後の薬の情報もかかりつけ薬局で共有される仕組み。バッグには医薬
-
記者コラム「清流」 山城への愛
落語家春風亭昇太さん(静岡市清水区出身)の山城への愛が止まらないイベントだった。築城450年を迎えた島田市の諏訪原城の関連行事に連日登場し、熱い思いを子どもたちに語った。 敵の侵入を防ぐために斜面を削った人工的な断崖「切岸(きりぎし)」や堀切、土塁…。天守閣や石垣のように目立つわけではないが、軽妙な解説によって、その役割を知れば違った角度から山城を楽しめることに気付かせてくれた。 諏訪原城について「徳川家康ら歴史上の人物が同じ場所にいたことを想像すれば楽しくなるはず」と語ってくれた。高校生の頃に訪れたことがあったという。城跡で開催されたチャンバライベントで、スポンジ製の刀を
-
地方SL ともしび消させず 運行存続「乗って応援」 大鉄ツアー第2弾開催
大井川鉄道(本社・島田市)は11月18~19日、同社名物広報の山本豊福さん(58)が同行し、地方鉄道などを乗って応援するツアーの第2弾を北関東で開催する。9月下旬に九州で実施する第1弾の集客が順調なことを受け、今回は大鉄と同じく蒸気機関車(SL)を運行する鉄道に焦点を当てたツアーを企画した。 国内のSLは6月にJR東日本のSL銀河(岩手県)が営業運転を終了し、JR九州のSL人吉(熊本県―佐賀県)が2024年3月に運行を終えるなど厳しい状況が続いている。 今回は栃木県を中心に訪れ、SLの運転継続に取り組む真岡鉄道のSLもおかなどに乗車する。山本さんの人脈を生かして社員からSL運行の苦労話
-
「島田髷まつり」に向け 日本髪の結い上げ、美容師が勉強会
島田市で9月17日に開催される「第65回島田髷(まげ)まつり」を前に、同まつり保存会(鈴木房雄会長)は28日、日本髪の結い上げ勉強会を同市の市地域交流センター歩歩路で開いた。市内外の美容師ら約30人が本番に向け、互いに腕を磨いた。 日本髪KAZURA屋の川辺かおりさん(東京都)が講師を務め、日本髪の「結綿(ゆいわた)」「桃割れ」「銀杏(いちょう)返し」を実演した。参加者はスマートフォンで動画を撮影したり、熱心に質問したりするなど技術を学んだ。人形を使った実技にも取り組み、昔ながらの木製のくしや髪をまとめる油を使い分けて島田髷などを結い上げた。髪飾りの位置なども相談しながら、完成させた。
-
学芸員目指す学生 島田市博物館で業務体験 「紅」テーマに飯茶わん展示完成
島田市博物館は22~26日、博物館実習生を受け入れた。学芸員の資格取得を目指す静岡県内外の大学生4人が5日間、博物館業務を体験。最終日には収蔵品の飯茶わんのミニ展示を完成させた。 展示のテーマは「紅」。現代の彩り豊かな焼き物が生まれるきっかけになったとされる色合いの紅色に着目。約110点の収蔵品の中から作品を選んだ。九谷焼や伊万里焼、犬山焼、ベトナム北部に伝わる安南焼を並べ、レイアウトも茶わんを傾けて模様が見えやすくなるように工夫した。 小学生の夏休み体験学習や限定御城印の販売の補助などを体験し、掛け軸の取り扱いも学んだ。 法政大法学部3年の清家冴さん(21)=三島市=は「展示ケースや
-
駅スタンプアプリ導入 コンプリートで割引サービスも 大井川鉄道
大井川鉄道(本社・島田市)は、ジェイアール東日本企画が運営するデジタル駅スタンプアプリ「エキタグ」を導入した。スマートフォンでデジタル化した駅スタンプを集めることができるほか、大鉄の売店で期間限定の割引サービスも受けられる。県内での導入は初めてという。 エキタグを導入する鉄道会社が多い東日本や首都圏からの集客を促す狙い。エキタグのアプリをダウンロードし、駅に設置されたエキタグのマークをスマホで読み込むと、デジタル駅スタンプが手に入る。日付も入り、デジタルのスタンプ帳にためることができる。利用は無料で、SNSで発信も可能。 デジタル駅スタンプは金谷、新金谷、家山の3駅で手に入る。すべて取得
-
ユネスコ無形文化遺産「徳山の盆踊」 16日に延期 川根本町
川根本町の徳山古典芸能保存会は14日までに、15日に予定していた同町徳山に伝わる国指定重要無形民俗文化財「徳山の盆踊」を16日に延期することを決めた。台風7号接近のため。 同地区の浅間神社で奉納し、午後6時半ごろから「鹿ん舞」などを披露する予定。徳山の盆踊は昨年11月、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。 天候次第で当日朝に再延期する可能性がある。その場合は同町の公式ホームページに掲載する。問い合わせは町社会教育課<電0547(58)7080>へ。
-
地域の盆踊り復活 閉校の島田・伊久美小 児童、卒業生ら思い出づくり
島田市の伊久美小閉校記念行事実行委員会は13日夜、盆踊り大会を同市伊久美の同校グラウンドで開いた。本年度末の閉校に合わせた企画で、数十年ぶりに伊久美地区の盆踊り大会が復活した。 卒業生らでつくる実行委が地域の思い出づくりを目的に計画した。グラウンドの中央には櫓(やぐら)が設置され、ちょうちんも飾り付けられて雰囲気を盛り上げた。児童や卒業生、学校関係者、地域住民らが伊久美音頭などを踊った。帰省した地元出身者も来場し、地域が活気づいた。出店もあり、子どもたちはスーパーボールすくいなどを楽しんだ。学校の思い出を記す寄せ書きコーナーも設けた。 伊久美小児童はフランクフルトや焼き鳥の屋台を出店し
-
諏訪原城の別名「牧野城」限定御城印 再び 島田市、24日販売
島田市は24日、諏訪原城(同市)の徳川時代の名称である「牧野城」の御城印を1日限定販売する。徳川家康が天正3(1575)年8月24日に諏訪原城に入城し、牧野城に改名したことにちなんだ企画。 初めて実施した昨年は販売開始と同時に完売になった人気の御城印。背景には牧之原台地の茶畑をイメージした緑茶カラーで、徳川家の「葵(あおい)の御紋」と今川家の旗印「赤鳥紋」をデザインした。築城450周年に合わせ、450枚限定で午前10時から、市博物館で販売する。価格は500円。 諏訪原城は天正元(73)年に武田勝頼の命で遠江国獲得の拠点として築城された。その後、徳川家康の手に落ち、牧野城に改称。今川氏真な
-
茶況(8月8日)世界の喫茶文化紹介 島田、茶器など展示
島田市金谷富士見町のふじのくに茶の都ミュージアムで12月4日まで、東アジア文化都市2023特別企画展「世界の茶器と喫茶文化」が開かれている。火曜休館(祝日の場合は翌日休館、8月15日は開館)。 日中韓をはじめアジア、中東・アフリカ、英国の喫茶文化を紹介している。日本は茶の湯の道具、中国は「工夫茶器」セット、韓国は高麗茶わんなどを展示している。 モロッコやエジプト、イランなどの喫茶習慣も写真や茶器を通じて知ることができる。英国の華やかなティーカップなども目を引く。バングラデシュの路上茶屋に見立てた記念撮影コーナーも設けた。 インドとモロッコの喫茶文化を実際に体験できるセミナーも10月29
-
大井川鉄道 被災から1年 復旧へ「乗って応援」を【記者コラム 黒潮】
大井川鉄道の台風15号被害から9月で1年を迎える。大井川本線の家山―千頭間は運休が続く。県庁では公共交通としての在り方を協議する検討会が開かれ、地元有志が復旧に向けた署名活動を展開しているが、資金面の支援の見通しをはじめ、全線復旧のめどは立っていない。大鉄が流域にとってなくてはならない貴重な観光資源であることは言うまでもない。われわれ沿線住民が今できることは何か考えたい。 被災した鉄道の復旧に向け、私たちが身近にまずできる支援は何か。それは「乗車」だと思う。大鉄の名物広報、山本豊福さん(58)は被災から丸1年になる9月、同じく自然災害で不通区間が残る熊本県の地方鉄道を訪ねる応援ツアーに同行
-
駄菓子販売や輪投げ 地域住民交流深める 島田・伊太地区で初開催
島田市伊太の梅の里伊太コミュニティセンターで6日、駄菓子の販売や輪投げなどの遊びが楽しめるイベント「お~いあつまれ!伊太っ子広場」が開かれた。初めての試みで、地域の子どもから高齢者までが交流した。 市社会福祉協議会が昨年度、地元の伊太小で地域福祉を考える授業を行った際、子どもたちから「駄菓子屋があったらいいな」との声が上がった。自治会なども協力し、本年度末で同校が閉校になることも踏まえ、企画が実現した。 イベントでは、金谷地区の駄菓子屋「わきっちゃん」が出張販売した。輪投げやスカットボールなどの体験も人気を集め、七夕コーナーも設けた。 伊太小5年の鷲塚璃子さん(10)は「思い描いたこと
-
水力発電所 親子で見学 川根本町で中電
中部電力静岡支店は4日、夏休み親子見学会を川根本町の奥泉水力発電所などで開いた。 電気やエネルギーへの関心を高めてもらうことが目的。静岡県中西部の親子ら25組58人が参加し、普段入ることができない発電所の制御室や発電機などを見学した。参加者は中部電力静岡水力センター職員の説明を熱心に聞き、水圧鉄管の表面に触れて内部を流れる水の振動も体感した。大井川ダムも見て回った。
-
列車来なくても 待合室美しく 昨秋台風で運休 大鉄・駿河徳山駅で清掃活動 川根本町
川根本町の町民などでつくる「大井川鉄道全線復旧を支援する会」(山口捷彦代表)は5日、同町徳山の大井川鉄道駿河徳山駅で清掃活動に取り組んだ。 昨秋の台風15号の影響で一部区間の運休が続く大井川本線の復旧に向け、機運を高めようと実施した。これまでに千頭駅でも2度清掃活動を実施していて、今回が3回目。 町民ら約30人が駅待合室の窓ガラスを磨いたり、クモの巣を取り除いたりした。線路上の雑草や駅周辺の雑木も刈り取った。山口代表(78)は「列車はまだ来ないが、地域住民がもっと気軽に立ち寄れる場所にしたい」と話した。 同会は早期復旧に向けた署名活動を展開していて、8月中旬以降に県知事宛てに集まった署
-
島田市 秋にLINEクーポン第5弾 参加400店、最大30%引き
島田市は無料通信アプリLINEを活用した割引クーポン配信の第5弾を9月18日~11月19日に実施する。クーポンの値引き額を市が全額補助する。参加店舗は先着400店で、8月7日から事業者の募集を開始する。 市公式アカウントの友だち登録者に参加店舗のクーポンを配信し、利用者は商品の購入金額に応じて最大30%の割引を受けることができる(千円以上で300円割引など)。 クーポン対象店舗は市内中小企業など。ガソリン給油など石油燃料の購入は補助の対象外。電子申請に限り、クーポン配信週の選択が可能(業種ごとに上限あり)。 使用期限2週間のクーポンを毎週月曜日に8週連続で配信する。クーポンの利用額が予
-
茶況(8月1日)縁日気分で茶文化親しむ 島田でイベント
島田市観光協会は1日、射的などの遊びを通じて緑茶文化と縁日気分が楽しめる「緑茶縁日」を同市の大井神社境内で開いた。同神社の夏祭りに合わせて出店した。 市のシティープロモーション事業「緑茶化計画」の一環。若い世代に島田の茶文化や観光地などに親しんでもらおうと企画した。 ミニチュアの蓬莱橋から景品を狙う射的や大井川を模したスマートボール、牧之原大茶園に見立てたカラフル玉入れを展開した。親子連れなどの来場者は昔ながらの遊びを通じて縁日気分を味わった。冷茶の提供も人気を集めた。島田商業高の生徒がブースの運営に協力した。
-
諏訪原城 武田と徳川どちらの手に? 島田の城跡でチャンバラ合戦 春風亭昇太さんも参加
島田市は31日、諏訪原城応援隊イベント「チャンバラ合戦」を国指定史跡の諏訪原城跡(同市)で開いた。築城450周年を記念し、落語家の春風亭昇太さん(静岡市清水区出身)も応援隊長として登場した。戦国時代に武田と徳川の攻防の舞台になった城跡で、小学生ら約50人が両軍に分かれて熱戦を繰り広げた。 合戦はスポンジ製の当たっても痛くない刀を使用し、腕につけた「命」に見立てたボールをたたき落とすチーム戦のアクティビティー。二の曲輪(くるわ)を会場に、最初は制限時間内に生き残った人数を競い合う形式で2試合行った。 試合は1勝1敗の互角の展開で、最終戦は大将を守り切ったチームの勝利とし、昇太さんも武田軍と
-
春風亭昇太さん、山城語る 企画展開催中の島田市博物館が教室
島田市博物館は30日、開催中の企画展「築城450年記念 諏訪原城」に合わせ、落語家の春風亭昇太さん=静岡市清水区出身=を講師に招いた城教室を同館で開いた。親子連れなど約30人が山城の魅力に触れた。 国指定史跡の諏訪原城跡(島田市)を全国にPRする「諏訪原城応援隊長」を務める昇太さんと、副隊長で日本城郭協会理事の加藤理文さんが自ら訪ね歩いた全国の城を紹介した。昇太さんは、敵の侵入を防ぐために斜面を削った人工的な断崖「切岸(きりぎし)」をはじめ、堀切や土塁など山城の特徴を軽妙な語り口で解説。その上で、「城と言えばつい天守を見がちだが、それ以外の見どころを知れば何倍も楽しめる」と呼びかけた。
-
チャットGPT導入判断へ 島田市、8月全庁で実験
島田市の染谷絹代市長は28日の定例記者会見で、対話型人工知能(AI)「チャットGPT」の全庁実証実験を8月21日から開始する方針を明らかにした。 同市は4月からDX推進課で実証実験を実施していて、①短時間で求める回答を入手できるが、質問力が問われる②誤った語句を含む回答が散見されるため、文節ごとの語句のチェックが必要③個人情報などの流出リスクから保護できるシステムが必要―などの実験結果をまとめた。 今回は職員専用の総合行政ネットワーク上で、試験導入する。市独自の職員向けガイドラインも作成した。実施期間は9月1日までで、正規職員約830人が対象。利用頻度や利用実績、仕事の効率化に寄与したか
-
給食の釜は大きいな~ 島田 親子でセンター見学
島田市立中部学校給食センターで28日、夏休み恒例の親子施設見学会が開かれた。市内在住の小中学生の親子20組47人が参加し、給食ができる工程を学んだ。 普段入ることができない給食センター内部を見学してもらい、調理の模擬体験を通じて給食を身近に感じてもらうことが目的。親子は食材の下処理や煮込む、あえるなどの各工程で使用する専用機械を見学した。一度にたくさんの給食を作ることができる大釜で調理を模擬体験し、具材に見立てたペットボトルキャップを専用器具でかき混ぜたり、すくったりした。 川根小5年の古橋咲太郎君(10)は「学校で食べている給食がどのように作られているかよく分かった」と話し、弟の1年理陽斗
-
島田空襲の犠牲者を慰霊 住民ら、祈念碑に誓い
島田市は26日、島田空襲被爆者慰霊のつどいを同市扇町の扇町公園で開いた。犠牲者の氏名が刻まれた平和祈念碑「平和之礎」の前で、住民らが平和への誓いを新たにした。 出席者全員で黙とうをささげた後、島田第二小6年の永房知紘さん(12)が平和への誓いを読み上げ、「平和な世界をつくるために、まずは学校生活から、友達を傷つけることはしないように意識したい」と述べた。 今年は初めてボーイスカウトが協力し、金谷第1団の林大善さんと桜井孝頼さんが市平和都市宣言を朗読した。 島田空襲は太平洋戦争末期の1945年7月26日朝、扇町に長崎型原子爆弾の模擬爆弾とされる約4・5トンの爆弾が投下され、少なくとも47
-
記者コラム「清流」 楽しみは来年に
6月終わりの夕方、近所の神社で茅の輪をくぐるのが家族の恒例行事になっている。気付くと蚊に刺されているが、夏至を少し過ぎても日の入りまでゆったり過ごせる。この時間が好きだ。 そんな時期、島田市の大村屋酒造場は、元旦から半年の節目に厄をはらう「夏越しの大祓」などにちなみ、純米吟醸原酒「若竹 夏詣酒」を出荷している。静岡酵母の上品な香りと辛口で軽快な味わい。おすすめは冷酒。トウモロコシの天ぷらや白身魚の刺し身に合うという。蒸し暑い時期を乗り切るにはぴったりだ。 取材から何日か後、暑さに耐えきれず取り扱っている酒屋に出向くと、店先には「売り切れ」の張り紙が。「楽しみは来年に取っておこう」。自分に
-
カヌー、SUPで夏満喫 本川根中生 スイカ割りも楽しく
川根本町の本川根中の生徒23人が21日、同町犬間の奥大井接岨湖カヌー競技場で、カヌーやスタンドアップパドルボード(SUP)に挑戦した。 本川根B&G海洋センターの職員が講師を務め、生徒はカヌーやSUPのこぎ方を学んだ。湖上からの景色を満喫したり、友人と水を掛け合ったりして遊ぶなど地元の自然を満喫した。複数で乗ることができるビッグサイズのSUPも体験した。 同校は来年度、本川根小と再編し、9年制の義務教育学校になる。閉校前に生徒がやりたいことを出し合い、スイカ割り体験も今回実現した。 スイカ割り企画の中心を担った3年庄司礼人さん(14)は「みんなと楽しくスイカ割りやカヌーができて良かった
-
島田の児童7人 健闘誓う 全日本女子軟式野球 出場へ
NPBガールズトーナメント2023全日本女子学童軟式野球大会に出場する「中部ガールズ野球クラブ」のメンバーで、島田市内のチームに所属する小学生7人が21日、同市役所を訪れ、染谷絹代市長らに健闘を誓った。 同クラブは県中部の女子小学生ら24人で組織され、4チームで争う6月の県予選で優勝し、3年連続の全国大会出場を決めた。大会は25~31日に石川県で開催され、46チームが参加する予定。 選手7人が「チャンスでしっかり打ちたい」「応援でチームを盛り上げる」などと一人ずつ抱負を述べた。川田彩主将(相賀小6、島田イーグルス)は「ピンチの時も声を出し、気持ちを一つに優勝を目指したい」と意気込んだ。 染谷
-
「新しい校旗と頑張る」 創立150周年の島田・金谷小でお披露目式
島田市の金谷小は創立150周年を記念し、新たな校旗のお披露目式を21日、同校体育館で開いた。安間孝雄PTA会長が代表児童に新校旗を手渡し、節目の年を祝った。 同校は16日に創立150年を迎えた。PTAが2016年度から、ふれあい祭りのバザーの収益などを蓄え、新校旗の購入費用に充てた。職人の手仕事による細やかな刺しゅうで校章を表現している。 安間会長が代表児童に新校旗を手渡し、「金小のシンボルとして大切に使ってほしい」とあいさつした。6年の藤田桃空さんと久保田千夏さんが「これからも大切にしたい」「新しい校旗とともに仲間と頑張る」とお礼の言葉を述べた。会場には歴代のPTA関係者も駆け付け、全
-
永井紗耶子さん受賞から一夜 地元書店 興奮冷めやらず “島田発の直木賞”即完売
島田市生まれの永井紗耶子さん(46)の時代小説「木挽町(こびきちょう)のあだ討ち」が直木賞に決まり、一夜明けた20日、同市内の書店は開店早々に売り切れ、市民は島田生まれの直木賞作家の誕生を祝福した。 同市の書店「焼津谷島屋アピタ島田店」に設けられた特設コーナーでは、6、7冊あった在庫が開店後まもなく完売した。他の店舗も品薄状態とみられる。焼津谷島屋の中野道太専務(43)は「想定以上の反響。重版は決まっているので、可能な限り数を確保したい」と興奮気味。 買い求めようと店を訪れた同市の無職増井治義さん(77)は永井さんが横浜育ちと知り、「自分も島田生まれで横浜に30年ほど暮らしたので親近感を
-
ヤマメ 笑顔でキャッチ 島田の園児 塩焼きも味わう
島田市のくりのみ保育園の園児が20日、ヤマメのつかみ取りを同園で体験した。県中部の建設業者らでつくるNPO法人「創造の集い なずな」(篠明理事長)が地域貢献活動の一環で実施した。 園庭にビニールプールを設け、20センチほどのヤマメ75匹を離した。園児はプールに入ると大はしゃぎ。ヤマメを素手で捕まえると満面の笑みを浮かべた。ヤマメはその場で塩焼きにして味わった。 同法人は県中部の保育園などで雪山や泡を勢いよく噴射するバブルマシンの体験など遊びの機会を提供し、ミストファンも自治体に寄贈している。 篠理事長は「子どもの笑顔が見られるのはうれしい」と話した。 (島田支局・寺田将人)
-
算数 先生は島工高生 島田第五小でボランティア 教える力育み 地域貢献
島田工業高の生徒が19日、島田市の島田第五小で児童の学習を手伝った。1~3年生の生徒約100人が参加し、全校児童は一斉に算数に取り組んだ。 生徒は各クラスに入り、プリント学習の答え合わせをしたり、分からない箇所を教えたりした。算数が苦手な児童にはマンツーマンで指導した。2年竹下一龍さん(16)は「小学生と幼稚園児の妹がいるので小さい子どもには慣れていたけど、分かりやすく説明するのは難しかった。教えるのは楽しい」と話した。 学習ボランティアは夏休み前の恒例行事。自発的な参加を通じ、高校生の教える力や理解力を育み、地域に貢献することが目的。 (島田支局・寺田将人)
-
閉校前に夏の思い出づくり 伊久美小児童ら自然満喫 島田市
島田市の伊久美小PTA健全育成委員会は15日、親子ふれあい活動を同校などで開いた。本年度末の閉校を前に、川下りや飯ごう炊さん、キャンプファイアなどを通じ、全校児童30人の夏の思い出づくりに取り組んだ。 最後の1年間で子どもたちのやりたいことを実現させようと、保護者が協力した。近くを流れる伊久美川では、児童が浮輪を使って泳いだり、水を掛け合ったりして川遊びを楽しんだ。1キロほど川を下り、地元の自然に親しんだ。5年生の奥田涼音さん(10)は「みんなと一緒に遊ぶことができて楽しかった」と笑顔を見せた。同委員長の西野元文さん(39)は「子どもたちの思い出になってくれればうれしい。地元の自然と触れ合
-
富山の展示SL大鉄へ 9月搬入、点検 運転に活用、技術伝承
富山県高岡市の公園に50年以上展示されていた蒸気機関車(SL)がこのほど、大井川鉄道(島田市)に譲渡されることが決まった。解体作業を経て9月中旬、静岡県内に搬入される予定で、大鉄はSLの運転に活用する方針。 SLは1941年製造の「C11形217号機」。旧国鉄時代に富山県内の路線などで活躍し、69年に地元の高岡古城公園に設置され市民に親しまれてきた。SL運行に力を入れる大鉄は老朽化が進む車両の維持に向け、2021年に同公園のSLを調査。保存状態が良好であることなどを確認した。現在の所有者であるJR西日本や高岡市と協議し、譲渡が決定した。 9月半ばにはSLのボイラー整備を担う「東海汽缶」(
-
介護予防へ みんなで体操 島田・初倉地区 「しまトレ」交流大会
島田市はこのほど、介護予防体操「しまトレ」を実践している初倉地区の団体の参加者などを対象にした「しまトレ交流大会&eスポーツ体験会」を同市の初倉公民館で開いた。約60人がトレーニングを通じて交流し、リズムゲームを体験した。 しまトレは、島田市歌に合わせて体を動かして柔軟性アップを目指す「しまだ市っ歌り(しっかり)げんき体操」などを組み合わせたトレーニング。現在97団体が地域の公会堂などで実施している。市は本年度から、地域コミュニティーの活性化などを目的にeスポーツの普及啓発にも取り組んでいる。 この日は「しまだ市っ歌りげんき体操」や新たに導入された「しまだ茶っかりながいき体操」などを実践した
-
茶況(7月11日)相藤さん、丹野さん優等 川根本町茶品評会
川根本町茶業振興協議会はこのほど、本年度の茶品評会を町農林業センターで開いた。手摘みの部は相藤園の相藤令治さん、機械摘みの部は丹野園の丹野浩之さんがそれぞれ最高賞の優等に選ばれた。 手摘みの部と機械摘みの部にそれぞれ6点ずつ出品され、農研機構果樹茶業研究部門茶業研究領域の水上裕造上級研究員ら審査員6人が外観、香気、水色、滋味の4項目を採点した。出品者や審査員らによる意見交換会も行った。 優等以外の入賞者は次の通り。 【手摘み】1等 相藤直紀▽2等 相藤節子【機械摘み】1等 小平史郎▽2等 高木郷美
-
みんなで「トランポウオーク」 島田でイベント、楽しく運動
島田市スポーツ推進委員会は9日、スポーツイベント「みんなで歩こう!トランポウオーク」を同市のローズアリーナで開いた。 トランポウオークは小型の跳躍器具の上でウオーキングする運動。足腰への負担が少なく、バランスを取ることで筋力の向上や転倒予防につながるという。 参加者約170人はスポーツ推進委員の指導を受けながら、音楽に合わせてリズミカルに運動を楽しんだ。市歌に合わせて体を動かす「しまだ市っ歌り(しっかり)げんき体操」にも取り組んだ。 (島田支局・寺田将人)
-
静岡人インタビュー「この人」 探求学習デザイナーとして総合学習を支援 鈴木秀喜さん(島田市)
昨年度末で教員の職を辞し、学校と事業所を結び総合的な学習をプロデュースする企業の年度内立ち上げを目指す。かつて教壇に立った島田第一中では生徒による地元観光の戦略プラン策定を支援する。30歳。 ―教員をやめ、起業を目指したきっかけは。 「『面白い授業を届けたい』『教育を面白くしたい』という思いが根底にあった。教員として詰め込み型の受験勉強を避けることができず、矛盾も感じていた。課題設定、情報の収集や整理、新たな課題の発見といった課題解決型の学習サイクルに可能性を感じた」 ―探求学習の効果は。 「普段知らない、見ようとしない、大人の世界にアプローチするきっかけになる。例えば観光戦略プラン
-
短冊に交通安全願う 園児が七夕飾り付け 島田署で教室
静岡県交通安全協会島田地区支部と島田署は4日、島田市のゆたか保育園の園児を対象に同署で交通安全教室を開いた。七夕に合わせ、年長児12人が交通安全に関する願い事を書いた短冊もササに飾り付けた。 代表園児が「駐車場ではママと手をつなぐ」などと短冊に書いた内容を森昭夫署長に発表し、記念品を受け取った。交通安全指導員から正しい横断歩道の渡り方を学び、願い事を記した短冊や飾りをササに取り付けた。白バイやパトカーも見学した。 七夕飾りは夏の交通安全県民運動(11~20日)に合わせ、同署1階ロビーに展示する。
-
現代アート 間近で鑑賞 島田・六合小でデリバリー展覧会 「作品楽しむ好機に」
世界各地の現代芸術作品を所有するタグチ現代芸術基金(東京都)はこのほど、子どもたちに現代アートに触れてもらう「デリバリー展覧会」を島田市の六合小で開いた。5、6年生の児童ら約200人が作品を自由に鑑賞し、作者の思いなどを学んだ。 実業家の田口弘さんが収集した「タグチアートコレクション」の中から、絵画や写真、立体作品など18点を同校に展示した。展覧会の運営などを担うアーツプラス現代芸術研究所の田口美和代表理事をはじめボランティアが、作者の意図や作品が生まれた背景などを解説した。児童は31歳の若さで亡くなったアメリカ人画家キース・ヘリングの作品などを熱心に鑑賞した。 田口代表理事は「子どもたちが
-
大鉄合格駅 地元有志と五和保育園児が七夕の飾り付け 短冊に願い「虫博士に」「家族健康で」
島田市竹下の大井川鉄道合格駅(旧五和駅)の活性化を目指す地元有志の「チームおもしろ五和駅」は29日、五和保育園の園児と同駅で七夕の飾り付けに取り組んだ。 年長園児12人がササに願い事を書いた短冊をくくりつけた。住民と一緒に手作りの飾りも取り付け、駅舎に飾った。短冊には「虫博士になりたい」「家族みんなが健康でいてほしい」「大井川鉄道が早く全線復旧しますように」などそれぞれの願いを記した。 駅周辺には、ヒマワリの苗をプランターに植えて設置した。8月ごろに満開になる見込みという。園児はごみ拾いも行った。 住民と園児の交流はコロナ禍でも、規模を縮小して続けてきた。 (島田支局・寺田将人)
-
「夏詣酒」出荷向け神事 6月30日から販売 島田・大村屋酒造場
島田市の大村屋酒造場は28日、元旦から半年の節目に厄をはらう「夏越し(なごし)の大祓(おおはらい)」と残り半年の平穏や無病息災を願う「夏詣」にちなんだ純米吟醸原酒「若竹 夏詣酒」の出荷を前に、同社で神事を行った。30日から、静岡県内の酒店などで販売する。 夏詣酒は静岡酵母らしい上品な香りと、辛口で軽快な味わいが特徴。冷酒をはじめ、氷を入れてロックでも楽しめる。白身魚の刺身やトウモロコシの天ぷら、冷たいナスの揚げ浸しなどに合う。ことしはシャープで深みのある味に仕上がったという。 商品が並ぶ冷蔵庫内で大井神社の片川徹宮司が神事を執り行った。松永孝広社長らが玉串をささげ、顧客らの無病息災を願っ
-
被災地方鉄道 乗って応援 大鉄、熊本ツアー企画 名物広報「守りたい風景」案内
昨秋の台風15号で被害を受け、大井川本線の家山―千頭間で運休している大井川鉄道(本社・島田市)が被災から丸1年を迎える9月、同じく自然災害の影響で不通区間が残る熊本県の地方鉄道などを訪ねる応援ツアーを計画している。企画の中心を担い、全行程に同行する大鉄の名物広報、山本豊福さん(58)は「被災した鉄道の復旧には『乗車』という行動が重要。乗って応援してほしい」と強調する。 大井川鉄道の蒸気機関車(SL)「かわね路号」 静岡空港からフジドリームエアラインズ(FDA)が熊本便を運航していて、くま川鉄道(人吉市)の永江友二社長が山本さんと親交があったことがきっかけ。今回訪問する同鉄道、南阿蘇
-
ハウスミカン収穫始まる 夏の贈答用として人気 島田市神座
夏の贈答用として人気の高いハウスミカンの収穫が21日、島田市神座で始まった。極わせ品種の「高林」を生産者が丁寧に摘み取った。 JA大井川果樹林産協議会ハウスミカン部会の塚本明治部会長が先陣を切り、色鮮やかに実ったミカンを慣れた手つきで一つ一つ収穫した。甘みと酸味のバランスがとれた濃厚な味に仕上がったという。塚本部会長は「例年通りおいしいミカンができた」と話した。 収穫したハウスミカンは22日に同JA果樹林産センターで選果され、市場に出回り始める。ハウスミカン部会では島田、藤枝、焼津の3市の農家6軒が栽培していて、9月まで出荷が続くという。
-
昭和レトロな「客車列車」 大井川鉄道で期間限定運行
大井川鉄道は20日、電気機関車が旧型客車をけん引する「客車列車」の期間限定運行を開始した。普段走行している通勤電車が昭和時代によく見られた車両に置き換えられ、非日常的な雰囲気を演出している。 蒸気機関車(SL)の「きかんしゃトーマス号」の補助機関車として使用されている電気機関車や昭和10~30年代製の旧国鉄時代に活躍した客車の活用方法を見いだし、昭和レトロファンなど新たな客層を取り込むことが狙い。 通常は普通電車を運行している夕方から夜にかけての時間帯の金谷―家山間を主に走る。座席は向かい合わせのボックスシートで、電気機関車が発する重々しいモーター音を体感できる。車内販売員も乗務し、瓶ビ
-
大井川鉄道の運休区間に調査隊 機構初の派遣 豪雨被災状況確認、復旧計画に技術的助言
鉄道・運輸機構(横浜市)は19日、自然災害などで被災した鉄道施設の早期復旧を支援する鉄道災害調査隊を大井川鉄道(島田市)に派遣した。20日まで現地調査を実施し、技術的な助言などを行う。 昨年9月の台風15号で線路内の土砂流入が相次ぎ、現在も運休が続く大井川本線家山(同市)―千頭(川根本町)間で、比較的被害が大きい線路など39カ所を調査する。被災状況を確認した上で、技術的な視点から今後の復旧計画について助言する。同機構鉄道総合支援課の大中英次課長は「復旧に向けた動きにしっかりつなげていきたい」と述べた。この日は隊員10人が社員の案内で現地に向かった。 同鉄道の鈴木肇社長は「災害復旧計画を立
-
大鉄全線復旧へ4000筆目標 「支援する会」、7月末めど町民から署名
川根本町の町民などでつくる大井川鉄道全線復旧を支援する会(山口捷彦代表)は30日夜、全線復旧に向けた署名活動の説明会を同町の山村開発センターで開いた。家山ー千頭間の運休が地域に与える影響などを話し合い、7月末をめどに町民から本線の全線復旧の早期実現を求める署名4千筆を集めることを目標に掲げた。 山口代表は「大井川鉄道は町の観光に欠かせない存在。一日も早く全線復旧するためには住民の支援が重要」と訴えた。地域活性化やキャンプ事業などに取り組む住民、鉄道雑誌編集者によるパネルディスカッションも行い、観光分野における大鉄の経済効果、運休による影響などを語り合った。 大鉄の鈴木肇社長も出席し、「千
-
朝採れ「Teaモロコシ」どうぞ 島田・金谷の新名物、販売開始
島田市竹下の複合商業施設「KADODE OOIGAWA」で23日、茶殻入り肥料を使って栽培したトウモロコシ「Tea(ティー)モロコシ」の販売が本格的に始まった。茶どころならではの資源を活用した金谷地区の新名物として、売り出している。 販売は昨年に続き2年目。JA大井川金谷営農経済センターが主導し、金谷地区を中心に市内4農家が栽培している。製造過程で廃棄される茶殻に着目し、肥料メーカーの協力で茶殻入り堆肥を作り上げた。茶殻はうまみのもとになるアミノ酸などの養分が多く含まれ、食味向上が期待できる。良質な土作りにもつながるという。 同センターの担当者は「甘みがあり、みずみずしくジューシーな味わ
-
生徒に「命」の大切さ訴え 島田工高 ゴルゴ松本さんが授業
静岡県教職員互助組合は22日、お笑い芸人のゴルゴ松本さんを招いた教育講演会「出張!ゴルゴ塾命の授業」を島田市の島田工業高で開いた。松本さんが漢字や熟語の意味や成り立ち、込められた思いを紹介し、全校生徒約600人に命の大切さを訴えた。 松本さんは人生や夢、若者の恋愛、ロシアのウクライナ侵攻など多彩なテーマを取り上げた。ホワイトボードに「命」や「難」といった漢字を書きながら、言葉の持つ意味を解説。「失敗してもいい。積極的にチャレンジしてほしい。苦難や困難を乗り越えた先に『ありがとう』の言葉を周囲に伝えられたら、きっと未来の自分に戻ってくるはず」と呼びかけた。 生徒からの質問にも気さくに答え、
-
KADODE OOIGAWA、来場200万人 島田の体験型フードパーク
島田市竹下の緑茶・農業・観光の体験型フードパーク「KADODE OOIGAWA」の来場者数が21日、200万人を突破した。記念式典で200万人目の来場者となった長泉町の自営業奥平貴麿さん(34)一家に地元野菜などの記念品が贈られた。 同施設で毎月公演を開催しているメイドアイドル「Nine chocolates(ないん ちょこれーつ)」のメンバー3人が駆け付け、奥平さん一家に花束を手渡した。妻と長女、長男の4人で訪れた奥平さんは「とても驚いたがうれしい。肉や野菜などが充実している良い施設」と笑顔を見せた。 施設運営会社の福本作治社長は「コロナ禍も落ち着き、多くの方が訪れてくれている。300
-
島田工高生 全国発明展で奨励賞 デジタル聴診器を開発 医療のDX化へ3年かけ
島田工業高情報電子科放送技術班の生徒が開発したデジタル聴診器がこのほど、第81回全日本学生児童発明くふう展(発明協会主催)で奨励賞を受賞した。持続可能な開発目標(SDGs)の「すべての人に健康と福祉を」をテーマに、医師の負担軽減や医療のデジタルトランスフォーメーション(DX)化を目指し約3年がかりで完成させた。 デジタル聴診器は心音などをデジタル信号に変換し、データ化して視覚的に診療できる仕組み。高感度センサーも開発し、従来の聴診器では聞き取りにくい音もヘッドホンを用いて確認できる。医師の耳への負担を軽減し、インターネット接続により中山間地域の医療拡大にもつなげる考え。センサーの取り換えで機
-
免震装置の仕組み学ぶ 大河原建設新社屋 島田工高生が見学
島田建設工業団体連合会(朝倉純夫会長)は9日、島田工業高建築科3年生約30人を対象にした建設現場の見学会を島田市内で開いた。建設中の大河原建設新社屋(同市向島町)の現場では、免震装置の仕組みなどを学んだ。 施工状況を間近で見学することで、現場の技術を知り、将来の進路選択の参考にしてもらうことなどが狙い。新社屋は鉄骨造りの地上7階建て。免震ゴムとオイルダンパーの2種類の免震装置を採用している。作業所長の中井啓祐さんが工事概要や事業計画などを解説した。 朝倉会長は「卒業生も現場で活躍している。地元の建設業界への就職を考える機会にしてほしい」と呼びかけた。金田唯翔さん(17)は「静岡県は大地震が発
-
梅の収穫始まる 島田市伊太地区 6月まで関東圏などに出荷
梅の産地として知られる島田市伊太地区で8日、梅の収穫作業が始まった。県内や関東圏の市場に6月中旬まで出荷される予定。 JA大井川果樹林産協議会梅部会の大塚猪太郎部会長(89)が管理する梅園では、わせ品種の小梅などが順調に生育している。この日は大塚さんが大きさや出来栄えなどを確認した。大塚さんは「今年も例年並みの良い梅が育っている」と話した。 部会は島田市や藤枝市の農家28人で構成し、計3ヘクタールで栽培している。小梅は「宮口小梅」や「甲州最小」などが出荷される予定。大梅は「改良内田」「島田八房」などで、今シーズンは計10トンの出荷を見込む。鮮度と品質が良く、市場からの引き合いも強いという
-
自分だけの茶箱風お土産いかが 島田市観光協会が販売
島田市観光協会などは、地元の銘菓と緑茶のティーバッグを選んで土産にできる茶箱風ギフトボックスの販売を始めた。 蒸し方と火香(ひか)の強弱、茶葉の部位で異なる7種類のコンセプトティーを用意し、お茶ようかんや栗まんじゅう、SLクッキーなどそれぞれの緑茶に合う大井川流域の銘菓と組み合わせることができる。緑茶と菓子を入れる紙製の茶箱風ギフトボックスは上部に「ペアリング(緑茶と銘菓)」「静岡県島田市へ行ってきました」などと書かれたはんこも押してもらえる。 市のシティープロモーション「島田市緑茶化計画」の一環で同協会や市、クリエーターでつくる「トコナツ歩兵団」などが協力し、完成させた。同協会の担当者
-
日本茶生かし地域活性 6月開業の島田・石畳茶屋 事業展開を発表
LPガスや太陽光発電システムの販売などを展開する島田市の増商などは4日、東海道金谷宿お休み処(同市金谷坂町)をリニューアルして6月下旬開業予定の「石畳茶屋縁―en―」で今後の事業展開などを発表するイベントを開いた。日本茶を生かした地域活性化を目指す。 事業に協力する合同会社「結」(川根本町)代表社員の高梨太さん(36)が、遠州流茶道と日本茶インストラクターによる茶の飲み比べイベントなどを7月に計画していることを発表。遠州茶道宗家13世家元の小堀宗実さんが茶をたて、参加者に振る舞った。 増商の増田直樹社長は「地域住民が集う場所として、交流人口の拡大やにぎわい創出につなげていきたい」と述べた
-
ランタン幻想的に 願い込め夜空へ 島田でイベント、有志が企画
「島田ランタンイベント2023」が3日夜、島田市の大井川緑地公園で開かれた。参加者は思い思いの願いを込め、淡く光る150個以上のランタンを一斉に夜空に放った。 同市出身の森田秀平さん(27)が中心となり、地元を盛り上げようと有志が企画した。親子連れなどの参加者は発光ダイオード(LED)ライトが入った和紙のランタンに、家族の健康などそれぞれ願い事を書き込んだ。ランタンは暗闇の中を揺れながら浮かび、河川敷は幻想的な雰囲気に包まれた。 森田さんは「県外からも多くの方が島田市に来てくれた。今後もさまざまな人を巻き込むイベントにしていきたい」と話した。
-
元教員鈴木さん、総合学習プロデュース 島田第一中生を支援「課題解決能力高めたい」
昨年度まで島田市の島田第一中で教員だった鈴木秀喜さん(30)=同市=がこのほど、中学校などで総合的な学習をプロデュースする企業「スタディハビット」を立ち上げた。探求学習デザイナーとして、島田第一中で生徒による地元の観光戦略プランの策定を1年がかりで支援する。2日、初回の授業を同校で行った。 市観光課と市博物館課の職員を招き、3年生約190人が大井川川越遺跡の認知度が低いなど市内観光の現状と課題の説明を受けた。生徒は歴史や文化を感じる市内のスポットを洗い出し、高齢者や中高生、外国人旅行者などを想定した観光プランを考えた。 今後、週1回程度のペースで総合学習に取り組む予定。実際の採用を目標
-
あでやか着物で散歩 島田・蓬莱橋でイベント 「着物似合う街」アピール
一般社団法人「しまだきものさんぽ」(小沢京子代表理事)は30日、着物を着て島田市の蓬莱(ほうらい)橋を渡る「着物de蓬莱橋」を開いた。男女約20人があでやかな着物姿でイベントを楽しんだ。 蓬莱橋や大井川川越遺跡など市内には着物と合う雰囲気の名所が多いことから、「着物の似合う街・島田」をアピールしようと7年ほど前に始めた企画。参加者は長さ897・4メートルの橋を優雅に歩いたり、写真を撮ったりして楽しんだ。 小沢代表理事は「気軽に着物姿で出かける機会を増やしていきたい」と話した。次回は11月ごろの開催を予定している。
-
サラブレッドが砂浜疾走 ポニーのレースも さがらサンビーチ
第45回さがら草競馬大会(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が29日、牧之原市のさがらサンビーチで開かれた。サラブレッドなど約30頭がエントリーし、迫力のレースを繰り広げた。 約700メートルの特設コースを周回するサラブレッドのレースでは、競走馬が力強く砂浜を駆け抜けると客席から歓声が上がった。夢中でカメラのシャッターを切る観客もいた。ポニーや引き馬のレースもあり、子どもや仮装姿の騎手が会場を盛り上げた。午前中に予選7レースを行い、午後に決勝レースを実施した。 子どもたちが砂浜を走る「人間草競馬」や宝探しゲームなどの参加型イベントもあった。屋台も出店し、多くの来場者でにぎわった。
-
きかんしゃトーマス号、29日運行開始 今年も大鉄で待ってるね
大井川鉄道(本社・島田市)は29日、蒸気機関車(SL)「きかんしゃトーマス号」の今季の運行を開始する。28日に関係者を招いたイベントを開き、地元の園児らが一足先に乗車して運行開始を祝った。 新金谷駅で式典が行われ、鈴木肇社長は「昨年の台風の傷は癒えていないが、子どもたちの一生の思い出になることを願っている」と話した。五和保育園の園児約100人が早速乗り込み、列車の旅を楽しんだ。 運転10年目を記念し、12月25日まで週末を中心に過去最多の122日間運行する。昨秋の台風15号による一部区間の運休でトーマス号は新金谷―家山間を走る。 トーマス号運転日に合わせ、新金谷駅と千頭駅では「トーマス
-
学校近くのレンゲ畑で春探し 24年春に統合の島田・相賀小児童
島田市の相賀小の児童が27日、学校近くのレンゲ畑で花摘みや虫取りなど春探しを楽しんだ。 1、2年生7人が満開のレンゲ畑を走り回ったり、鳴き声が聞こえてくるカエルを探したりした。テントウムシを捕まえる児童もいた。2年生の栗山華歩さんは「摘んだレンゲは花かんむりにしてお母さんにプレゼントしたい」と笑顔を見せた。 地域と学校の連携を支援する地域学校協働活動推進員(コーディネーター)の協力で実現した。 同校と伊太、神座、伊久美の3小学校は2024年4月に第一小と統合する。
-
⚾山岸ロジスターズ健闘誓う 都市対抗2次予選出場 島田市役所を訪問
第94回都市対抗野球大会東海地区2次予選に出場する山岸ロジスターズ(島田市)の関係者が27日、同市役所を訪れ、染谷絹代市長に健闘を誓った。 同市を拠点に活動する社会人硬式野球チームの山岸ロジスターズは、中日や西武などで活躍した元プロ野球選手の平野謙さん(67)を1月に監督に迎え、県予選を無敗で勝ち上がった。 平野監督は「選手は一生懸命練習に取り組み、良いチームになってきている。一泡吹かせたい」と意気込みを語った。山岸一弥代表は「プロ出身の指導者を迎えて旋風を巻き起こし、東京ドームを目指したい」と話した。 染谷市長は「活躍は島田市の誇り。勝ち進んでさらなる盛り上がりを見せてほしい」と激励
-
ミニこいのぼり700匹 川をすいすい 島田市金谷・清水川
島田市の金谷扇町と金谷中町の境を流れる清水川に、約700匹のミニこいのぼりがお目見えし、地域住民らを楽しませている。 「いこい公園愛護会」や地元住民有志らが設置した。ことしは5年ぶりに4月8、9の両日に開催された金谷茶まつりに合わせ、例年より早めに飾ったという。長さ約200メートルにわたって赤や紫色の50センチほどのこいのぼりが風に揺られ、気持ちよさそうに泳いでいる。5月末まで楽しめるという。 清水川の美化推進を目的に始まった地域の恒例行事。同会の杉本虎雄さん(88)は「会の高齢化が進んでいるが、若い方も設置に協力してくれるようになり、とてもありがたい」と話した。
-
7カ月ぶり再開 島田の国道473号 台風15号で通行止め
静岡県島田土木事務所は20日午前10時、昨年9月の台風15号で全面通行止めが続いていた金谷―川根地区を結ぶ島田市の国道473号の通行を再開した。約7カ月ぶりの通行止め解除を待ちわびた自家用車やトラック、バイクなどが早速通行した。 同市福用の路肩が決壊した現場に長さ約35メートルの仮橋の設置が完了した。工事用の仮設信号機で誘導する片側交互通行区間は約200メートル。信号の待ち時間は最大120秒を想定している。崩落部分ののり面も補強した。年度内の本復旧を目指している。同事務所の担当者は片側交互通行区間の徐行運転を呼びかけている。 同市川根町家山の男性住民は「お茶のシーズンには何とか開通が間に
-
大鉄へGO!GO!GO! 令和5年5月5日 記念乗車券500セット限定販売
大井川鉄道(島田市)は令和5年5月5日に合わせ、同社に点在する数字の5をちりばめた「555(GO!GO!GO!)記念乗車券」を5月1日から販売する。昨秋の台風15号の影響で家山―千頭間の運休が続く中、身近なものを商品化することで誘客につなげようと企画した。 記念乗車券は台紙付きで、金谷から門出行きと門出から家山行きの2枚セット。5にちなんだ内容として①金谷-門出間の営業距離は5・5キロ②門出-家山間の大人運賃は片道550円③台紙にデザインされた蒸気機関車(SL)「C10形8号機」は昭和5(1930)年の製造④石炭や水を搭載していない状態の同機の重量は55・5トン-などを盛り込んだ。切符の下
-
金谷地域で新茶初取引 わせ品種上場 威勢良く手合わせ
金谷地域の新茶初取引が15日、島田市のJA大井川五和支店で行われた。生産者や茶商ら関係者が新茶シーズンの幕開けを祝った。 わせ品種の金谷いぶき、さえみどりの2口64・5キロが上場。買い手側は荒茶の形状や色などを吟味し、取引が成立すると威勢良く手合わせした。 初取引に先立ち、開所式が行われた。同JAの増田政光組合長は「取り巻く環境は厳しいが、良い取引になってほしい」とあいさつした。市茶業振興協会長の染谷絹代市長は「稼げる茶業につながるよう島田市も支援していく」と述べた。
-
記者コラム「清流」 見たかった空港の景色
飛行機に乗る前の高揚感が好きだ。この後、携帯電話もオフにできる。旅行で最も楽しみなひとときと言っても過言ではない。 静岡空港に約3年ぶりに訪れた。前回は新型コロナウイルス流行直前の2020年1月。仕事で乗った台湾往復の国際線だった。近くて便利だと改めて感心していたが、帰国後まもなく欠航した。現地でもマスク姿の不安げな人をちらほら見かけ始めたのをよく覚えている。 この3年間、静まりかえった空港ほど寂しいものはないと思っていたが、3月にソウル線の定期便が復活した。再開初日からにぎわう国際線チェックインカウンター。これから旅立つ搭乗客の晴れやかな笑顔。そして、搭乗便を見送る空港職員の安堵(あん
-
島田の国道473号 20日に通行再開 台風15号で崩落
静岡県島田土木事務所は20日午前10時、昨秋の台風15号で全面通行止めが続いていた島田市の国道473号の通行を再開する。観光や新茶シーズンの本格化を前に金谷―川根地区を結ぶ重要道路が復旧する。 同事務所によると、路肩が決壊した部分の上に長さ約35メートルの仮橋の設置が完了した。信号機で誘導する片側交互通行区間は約200メートル。崩落部分ののり面も補強した。年度内の本復旧を目指している。流出した土砂量は約8千立方メートル。本復旧を含めた工事費用は約4億円を見込む。 同事務所が13日、報道陣に復旧工事現場を公開した。塩沢孝洋次長は「一日も早く全面復旧できるよう努力したい」と述べた。 現場は
-
取り壊された戦争遺跡を音声ガイド 島田・牛尾実験所跡 若者の声と技術、郷土史紡ぐ
取り壊された旧海軍の極秘研究実験所跡の歴史を若者の声と現代技術で語り継ぐ―。太平洋戦争中に島田市に存在し、強力電波兵器を研究した戦争遺跡「第二海軍技術廠(しょう)牛尾実験所跡」をはじめ、歴史遺産を後世に伝えようと、島田近代遺産学会(新間雅巳代表)が地元高校生やベンチャー企業と協力し、音声ガイドを制作した。跡地近くにQRコード付き看板を設け、スマートフォンで読み込むと、いつでもどこでも歴史に耳を傾けることができる。 同実験所跡は2015年に国による大井川の河道拡幅工事で取り壊された。近くに説明板はあったものの、「戦争遺跡の風化が危惧されていた」(新間代表)という。そんな中、静岡市のベンチャー
-
旧金谷中学校跡にトレーラーハウス 静銀リースと基本協定 島田市 宿泊軸に地域振興へ
島田市と静銀リース(静岡市葵区)は12日、旧金谷中跡地活用事業の基本協定を締結した。災害時には避難所としても活用できるトレーラーハウスを使った宿泊事業を軸にした地域振興に向け、貸付期間など基本的な事項を両者が確認した。 静岡空港周辺の交流人口拡大やにぎわい創出が目的。島田市内の宿泊施設の不足解消にもつなげる。計画では50台のトレーラーハウスを使った宿泊施設や飲食・小売店舗の展開をはじめ、イベント広場やドッグランなどを併設する。災害時には仮設住宅としても活用できるという。ワーケーションや移住促進の場としての利用も視野に入れる。 2026年4月までの開業を目指す。年間利用者数は50万人を見込
-
小学生が猿舞奉納 島田・日吉神社 4年ぶり一般公開
静岡県指定無形民俗文化財の「東光寺猿舞」が8日、島田市東光寺の日吉神社で奉納された。六合小6年の桜井隼人君と同5年の園田蓮君が猿の面をかぶって神秘的な舞を披露した。 新型コロナ禍の影響などで4年ぶりに一般公開した。「双々(もろもろ)の舞」「扇の舞」「本舞」の3部構成で、2人は神秘的な独特の舞を繰り広げた。 市博物館課によると、猿は日吉神社の神の使いとされ、全国各地の日吉神社に猿の像などがみられるが、古くから猿舞が伝わるのは東光寺地区だけという。いつ頃始まったかは不明だが、元禄年間(1688~1704年)には「猿踊」と称して行われていたとされる。
-
たる型サウナ無料体験 島田・金谷宿お休み処、リニューアル前に
LPガスや太陽光発電システムの販売などを展開する島田市の増商は8、9の両日、東海道金谷宿お休み処(同市金谷坂町)をリニューアルして6月オープン予定の「石畳茶屋縁―en―」でバレルサウナの無料体験を実施している。 プレオープンイベントとして、県産材を使ったたる型のサウナで、くつろぎながらヒノキの香りも楽しむことができる。水風呂や外気浴を楽しむスペースも設けた。天気が良ければ富士山を望むことができる。水着やタオルセットなども有料でレンタルしていて、手ぶらでの利用も可能。 オープンは6月初旬を予定している。金谷地区の新たな交流拠点として、民間図書館、志戸呂焼の展示スペース、土鍋ご飯などを提供す
-
茶娘500人超華やかに 島田・金谷茶まつり 5年ぶり熱気
島田市金谷地区に新茶シーズンの到来を告げる「第40回金谷茶まつり」(金谷茶まつり保存振興会主催)が8日、JR金谷駅前本通り周辺で始まった。地元住民らが茶娘踊りや屋台の引き回しを披露し、会場は多くの人でにぎわった。9日まで。 新型コロナ禍で延期や中止が続いたため、2018年以来5年ぶりの開催。本来は2年に一度実施している。見どころの一つは茶娘合同踊りで、子供の茶娘「豆茶」からベテランの大人まで500人を超える茶娘が一斉にJR金谷駅前本通りで華麗に踊った。ちゃっきり節や牧之原音頭、金谷音頭などを披露した。 屋台道中では、そろいの法被姿の地元住民らが威勢良く屋台を引き回した。金谷大井川川越し太
-
昭和初期の島田、動画に 文化人による撮影映像を公開
島田市は名誉市民で文化人として活動した故清水真一氏(1889~1986年)が撮影した昭和初期のフィルム映像を市文化振興課ユーチューブチャンネル「島田市文化芸術公式チャンネル」に公開した。これまでは映像を収録したDVDを島田図書館で貸し出していたが、多くの人に気軽に見てもらおうと企画した。 清水氏は旧島田町7丁目に生まれ、薬局業を営む傍ら篆書(てんしょ)や詩作、写真など他分野で功績を残した。当時珍しい天体望遠鏡を入手し、天体観測を開始。「ダニエル彗星(すいせい)」を再発見し、アマチュア天文家の草分け的存在となった。 公開したのは、清水氏が中心となって大正期に結成した団体「蘭契会」による文
-
15人新たに仲間入り 島田市消防団が入団式
島田市消防団(藤原達郎団長)は4日夜、入退団式を同市のプラザおおるりで開いた。15人が新たに入団し、47人が3月末で退団した。 第1分団1部の桑原智久さんが藤原団長から辞令を受け、第7分団2部の福井雅史さんが決意の言葉を述べた。退団者を代表し、中村太輔さんが「25年前に入団し、消火活動や訓練に取り組んできたことが懐かしい。先輩後輩と活動できたことが一番の財産」と謝意を示した。 同消防団は本年度、754人で活動する。
-
茶況(4月4日)緑茶縁日キット制作 市緑茶化計画に予算 島田市
島田市は2023年度一般会計当初予算に、市のシティープロモーション「緑茶化計画」関連事業費として1638万円を計上した。 昨年夏にJR東京駅で実施した縁日の雰囲気を楽しみながら緑茶が味わえる「緑茶縁日」が好評だったことを受け、どこでも開催できるように設備を一式そろえた緑茶縁日キットを制作する。海外見本市への出展補助や茶の海外輸出支援事業などにも取り組む。 島田市緑茶化計画は新市誕生10周年に合わせ、15年度に開始した。これまでに商品開発をはじめ、中学生による15秒CMの作成などを行っている。
-
運休の大井川鉄道車両きれいに 川根本町・千頭駅、住民有志が計画
川根本町の住民有志が1日、大井川鉄道千頭駅に停車している車両を清掃した。全線復旧に向け、地元から機運を高めようと初めて企画した。 昨年9月の台風15号被害以降、同駅に停車したままの21000系の車両2両を親子連れなどの住民ら約30人が掃除した。モップで車体を磨いたり、列車内をぞうきんできれいにしたりした。線路付近の草取りも行った。地元住民の山口捷彦さん(78)が中心となり、「復旧に向けた思いを行動で示したい」と計画した。 清掃後は赤石太鼓の演奏も披露された。演奏に参加した三ツ星小4年の薗田萌々香さんは「大井川鉄道が大好き。早く千頭駅にSLが来てほしい」と話した。 大井川本線は家山―千頭
-
特捜隊ノート「さまざまな声に向き合う」
「運転免許更新時に交通安全協会費をお願いされるのが苦痛です」との投稿を受け、NEXT特捜隊で取り上げたところ、600件以上の声が寄せられました。 「更新の行列で加入の有無を聞かれるのはプレッシャー」「状況的に断りづらい」といった同調する意見もあり、読者の共感を呼んだと感じています。 一方、長年通学路に立ってきたという方からは「児童のために交通安全活動を行っている人は大勢いる。協会の活動は必要ないと考えているのか」との声も届きました。 交通安全指導員やボランティアが通学路に立つ姿を毎日のように見かけます。児童の交通安全に寄与していることは言うまでもありません。必要な活動です。ただ、会費の
-
クラフトビール一堂に 大井川流域の醸造・販売所 島田でフェスタ
島田市伊久美のクラフトビール醸造・販売所「193バレーブリューイング」は26日、大井川流域のクラフトビールが集うイベント「しまだクラフトビールFESTA」を同所で開いた。 同販売所は地元のかぶせ茶を使った「シマダペールエール」、池田屋麦酒は深蒸し茶のコクと抹茶の風味が楽しめる「牧之原抹茶えーる」、満平商店は藤枝市仮宿産の浅蒸し茶を使用した「藤枝エール」を販売した。それぞれ地元の茶を使ったクラフトビールが一堂に集った。 生ビールをはじめ、緑茶や地酒、ヤマメの塩焼きなどの販売も人気を集めた。あいにくの雨で規模を縮小したが、多くの来場者でにぎわった。
-
カタクリの花かれんに 島田・牧之原公園で公開
島田市金谷富士見町の牧之原公園で、カタクリが見頃を迎えている。25日から4月2日まで一般公開する。 約2100平方メートルの自生地に約1万株のカタクリがかれんな紅紫色の花を咲かせた。24日は開園に先立ち、内覧会が開かれ、保護活動に取り組む「島田市金谷野の花の会」(大久保昌彦会長)のメンバーや市職員が咲き具合などを確認した。 カタクリは山地や丘陵に自生するユリ科の多年草で、発芽から6~7年かけて成長し、成熟後に初めて花をつける。公園内の東側斜面に広がる自生地は市の天然記念物に指定されている。 大久保会長は「ことしもたくさんの花を咲かせてくれた」と目を細めた。開園時間は午前9時半~午後3時
-
「侍ジャパンのように」 初倉ソフト少年団 全国大会へ抱負 島田市役所
第16回春季全日本小学生男子ソフトボール大会(25~27日、牧之原市)に出場する初倉ソフトボールスポーツ少年団が23日、島田市役所を訪れ、染谷絹代市長と山中史章教育長に健闘を誓った。 同少年団は昨年10月に藤枝市で開催された県大会で準優勝し、全国大会への出場を決めた。県大会では何度も逆転劇を繰り広げ、勝ち上がった。 選手15人が「ホームランを打ちたい」「たくさん三振を取って勝利に導きたい」などと一人ずつ抱負を述べた。中村龍太主将(初倉南小5)は「侍ジャパンのようにあきらめない気持ちで戦いたい」と意気込んだ。 (島田支局・寺田将人)
-
デジタル田園都市目指す 島田市まち・ひと・しごと創生市民会議 戦略名称 改訂の方針
島田市まち・ひと・しごと創生市民会議の2022年度第2回会合が22日、市役所で開かれた。第2期市まち・ひと・しごと創生総合戦略(20~24年度)を、市デジタル田園都市国家構想総合戦略(仮称)に改訂する方針を確認した。 国が昨年12月に地域活性化の新5カ年計画「デジタル田園都市国家構想総合戦略」をまとめたことを踏まえた対応。市は23年度中に改訂し、計画期間は24~27年度の4年間を予定している。新たにデジタルの活用などを計画に盛り込むことなどを検討していく。長期ビジョンとして2060年の目標人口8万人は維持する。 島田市の近年の人口動向についても協議した。委員からは「市中心部の空洞化が進んでい
-
「出会い大切にしたい」 島田市学生親善使節 4年ぶり米姉妹都市へ
米国リッチモンド市に派遣される島田市学生親善使節の出発式が20日、JR島田駅南北自由通路で行われた。 市国際交流協会の事業で、中高生の語学力向上や国際感覚を養うことが目的。新型コロナ禍で中断していて、4年ぶりに再開した。派遣されるのは公募で選ばれた市内在住の中高生8人。 リッチモンド市は島田市の姉妹都市で、現地では小学校や高校、大学に訪問して語学などを学ぶ。それぞれホストファミリー宅で過ごし、交流する予定。派遣期間は20~30日。 出発式には家族をはじめ、同協会や市などの関係者が駆け付け、旅の安全を祈った。使節リーダーの増田佳穂さん(藤枝東高2)は「新たな出会いを大切にし、充実した活動
-
川越し街道を「にぎやかに」 八重枠稲荷神社にキツネの石像、手水鉢奉納 地元彫刻家の土屋さん、感謝込め制作 島田・河原町自治会
島田市の河原町自治会は19日、地元の川越し街道のにぎわい創出などを願い、キツネの石像の奉納除幕式を同市河原の八重枠稲荷神社で行った。 街道に店舗がある一般社団法人「しまだきものさんぽ」副代表理事で、彫刻家の土屋誠一さん(73)=同市菊川=が地域への感謝の思いから制作した。35センチほどの石像は御影石を使用し、かわいらしいデザインに仕上げた。手水(ちょうず)鉢も寄贈し、色とりどりの花を浮かべて花手水として参拝者を迎えている。 土屋さんは「地域の子どもたちに石像を触ったりなでたりしてもらえば、もっと味が出てくるはず」と話した。いずれも神社入り口に設置している。 祭典に合わせて除幕し、地域住
-
記者コラム「清流」 緑茶は当たり前
学校給食でやかんに入れた緑茶が県内のどの地域で出されているか前任の部署で調べて記事にした。全35市町に聞いたところ、「当たり前だと思っていた」との答えが返ってきたのが島田市だった。 詳しく聞いてみると、蛇口から緑茶が出る学校も。こちらも地元ではもはや珍しくも何ともないようだった。そうこうしているうちに島田支局への異動が決まった。 管内を車で走ると一面に広がる茶畑。取材先で出された煎茶はうなるおいしさ。市長は一日10杯以上、緑茶を飲むらしい。市職員いわく、ジョギング後はスポーツドリンクではなく、熱い緑茶を飲む人も。自分も普段持ち歩く水筒の中身が緑茶になる日は、さほど遠くない気がしている。
-
豊作期待 シイタケ菌打ち 2年寝かせて収穫へ 島田 企業とNPO体験会
島田市川根町笹間地区で活動するNPO法人「森づくりS川根・NPO」(岡村尚理事長)とネット製造のナカダ産業(同市)はこのほど、同地区の山村都市交流センターささまでシイタケの菌打ち体験に取り組んだ。 企業と農山村が協働で地域活性化を目指す県の「一社一村運動」の一環。両団体は2009年からそば打ちや陶芸体験などを行い、地域イベントにも協力している。 同社の社員や家族など約30人が参加した。原木はナラやシデ、サクラ、クヌギを使用し、シイタケの種駒をハンマーで打ち込んだ。原木は山林で保管し、2年ほど寝かせて収穫する予定。地元で採れた食材を使ったシイタケの天ぷらやそばなども振る舞われた。 (島田支局・
-
島田商高生 パン開発 3種、市内の店と協力 県産牛乳「みるしず」使用
島田商高の2年生がこのほど、選択授業の一環で島田市東町のパン屋「ベーカリーラボ」と協力し、サツマイモや米粉、県産牛乳の共同ブランド「みるしず」を使ったパン3種を開発した。生徒や同店代表の奥山晃史さんらが10日、市役所を訪れ、染谷絹代市長に商品を届けた。 商品開発や流通、消費者のライフスタイルなどを学ぶことが目的。原料の小麦価格が高騰していることを受け、小麦粉に国産サツマイモや米粉を混ぜ、SDGs(持続可能な開発目標)にも配慮した。みるしずを使用することで地産地消も意識した。いずれも素材の香りや食感、甘みを楽しむことができるという。県内のイベントで販売し、消費者の反応も直接確かめた。 試食
-
スクールバスで静岡空港見学、大鉄トーマス号も 大型連休にツアー
富士山静岡空港株式会社と大井川鉄道は大型連休中、米国製のスクールバスで空港内の制限エリアや同鉄道のきかんしゃトーマス号を見学する日帰りツアーを実施する。 米国で実際に使用されていたスクールバスに乗り、空港内の滑走路近くを走行し、航空機や空港化学消防車を間近で見ることができる。スクールバスで新金谷駅に移動し、きかんしゃトーマス号を見学する。蓬莱橋897・4(やくなし)茶屋にも立ち寄る。集合解散は静岡空港。 6日は関係者向けに実際のツアーに即した試乗会が開かれた。全長12メートル弱の黄色い車体のスクールバスが空港に登場すると、親子連れが写真を撮ったり手を振ったりした。空港の担当者は「連休中は
-
島田市 小中生防災標語コンテスト 山之口さん、杉本さん最優秀
島田市は1日、小中学生防災標語コンテストの表彰式を市役所で開いた。山之口美緒さん(六合東小4)の「だいじょうぶ! そのおもいこみ きをつけて」と、杉本流唯さん(島田第一中2)の「災害時 『まだ大丈夫』が 命とり」がそれぞれ最優秀賞に選ばれた。 将来の地域防災を担う小中学生の意識高揚が目的。市立小中学校に通う小学4年生以上の児童・生徒を対象に作品を募った。小学生の部425作品、中学生の部537作品の応募があった。1次選考を行い、昨年11月の市民投票などを経て優秀作品を決定した。 表彰式では入賞者6人が染谷絹代市長から表彰状と記念品を受け取った。 そのほかの入賞者と入賞作品は次の通り。
-
ジェンダーや性の多様性 意識啓発取り組む専門職 島田市が採用
島田市は1日、ジェンダー平等や性の多様性の意識啓発に取り組む専門職員として、天草美樹さん(26)=愛知県半田市出身=を採用した。天草さんは市民相談やガイドブック作成、行政サービスへのアドバイス、事業所に向けた啓発活動などを行う。 県が同日開始した性的少数者などのカップルを公的に認める「パートナーシップ宣誓制度」に合わせ、総務省の「地域プロジェクトマネージャー制度」を活用して採用した。会計年度任用職員として、市役所で勤務する。任期は3年間を予定している。 天草さんは大学で社会福祉を専攻し、マイノリティー支援などを学んだ。卒業後は企業で人事関係の業務などを担当。今回の募集を知り、応募した。
-
思い出は大きなやかん おいしかった?まずかった? 学校給食の緑茶にまつわるエピソード紹介【NEXT特捜隊】
「どの範囲で学校給食に緑茶が提供されていましたか?」との投稿を受け、静岡県内35市町に小中学校での提供状況を尋ねた。いわゆる茶産地とおおむね提供状況が一致していることが分かった。読者に学校給食の緑茶にまつわる思い出を募ったところ、139件の回答が寄せられた。エピソードを紹介する。 ■大きなやかんに当番制… 今も続く習慣 袋井市の50代男性会社員は小学生の時、「大きなやかんでお茶を注いで回った」と振り返る。静岡市葵区の40代パート女性は「小学校の用務員室に緑茶の入ったやかんが並んでいて、当番が自分のクラス分を取りに行った」と語る。 県外在住の10代大学生の女性は焼津市立の
-
交通安全協会費 回答者の6割強「払っていない」【NEXT特捜隊】
「運転免許証を更新する際、交通安全協会費をお願いされるのが苦痛です」との投稿を受け、免許証窓口で会費を募る理由をはじめ、協会費の用途、会員になるメリット、静岡県外の事例などを調べ、読者の交通安全協会費の支払い状況に関するアンケートを実施した。回答は631件寄せられ、意見を整理した。 払っていない理由はおおむね以下の七つに分けることができた。 ■払っている人も払っていない人も「断りづらい」 投稿者の女性のように、「窓口で断りづらい」との意見は払っていない人からも払っている人からも寄せられた。「窓口で支払わない理由を言う必要はないが、支払わないことに対する圧力を感
-
給食に緑茶は出ていましたか? 静岡県内でも実は地域差 茶産地間で濃淡も【NEXT特捜隊】
かつて旧清水市(静岡市清水区)や浜松市に住んでいた30代主婦=山形市=から「清水の小学校では、毎日給食で緑茶を飲んでいました。浜松に引っ越すと、給食時の緑茶はありませんでした。どの範囲で学校給食に緑茶が出されているのでしょうか。気になります!」との投稿が届いた。 さっそく静岡県内全35市町に小中学校の給食で緑茶を提供しているか尋ねた。 ■静岡市と浜松市の現在の状況は 本山や清水のお茶で知られる静岡市は、市内産茶葉を使用した紙パックの緑茶を年5回給食時に、市立小中学校で提供している。学校給食課によると、数年前までやかんで緑茶を出す学校も多かったが、設備上の都合や衛生面などを
-
払っていますか?交通安全協会費 「断るのが苦痛」との声 静岡県外ではチャイルドシート貸し出しなど特典も【NEXT特捜隊】
「運転免許証を更新する際、交通安全協会費をお願いされるのが苦痛です」との投稿が静岡新聞社「NEXT特捜隊」に届いた。投稿者の女性いわく「断ると窓口の方がふてくされているように感じます」とのこと。免許証窓口で会費を募る理由をはじめ、協会費の用途、会員になるメリット、他県の事例などを調べた。 ■「あくまで任意」 会費は交通安全活動費に 交通安全協会は全国各地にあり、協会費を基に、交通安全教育や広報啓発活動などを行う団体だ。早速、静岡市葵区の静岡県交通安全協会を訪ねた。対応してくれた堀場靖史総務部長は「協会費はあくまで任意で、強制するようなことは決してありません。子どもや高齢者の事故防止など交
-
出場全選手の意気込みを紹介 第23回しずおか市町対抗駅伝 特設サイトをオープンしました【リリースノート】
12月3日(土)に第23回しずおか市町対抗駅伝が開催されます。ふるさとメディア「あなたの静岡新聞」ではレース開始に先立ち、「しずおか市町対抗駅伝」特設サイトを開設しましたのでお知らせします。 このサイトでは ・出場全選手の意気込み ・参加市町の順位推移 ・当日のタイムライン速報(リアルタイム更新) ・ウェブオリジナル速報記事 などをまとめていく予定です。 市町対抗駅伝を盛り上げ、熱い戦いをお届けします。 ▶早速、特設サイトに行ってみる ※この「リリースノート」では、ユーザーの皆さまからお寄せいただいたご意見に基づくサービス改善、「あなたの静岡新聞」をとことん楽
-
跡形も無くなった静岡・新川の「ごみ屋敷」 市内にはまだ少なくとも十数軒存在か 対策条例の実効性は?
NEXT特捜隊が2021年夏に取材した静岡市駿河区新川の「ごみ屋敷」が無くなったとの情報を受け、再び現場に足を運んだ。プラスチック類や段ボールなど大量の「ごみ」だけでなく、建物自体も跡形もなくなり、更地になっていた。約1年の間に何が起きたのか。併せて市内の「ごみ屋敷」の現状や条例制定に向けた動きを追った。 >自宅の隣が「ごみ屋敷」 解決の近道は…【NEXT特捜隊】 隣人で飲食店経営の朝岡俊司さん(59)によると、朝岡さんは2021年夏から、「ごみ屋敷」の住人男性、土地や建物の所有者と裁判所で民事調停を進めるなどした。男性は退去することになり、市内の別の場所に引っ越した。
-
特捜隊ノート「名字のルーツ 探る旅続く」
みなさんは自分の名字の由来やルーツをご存じですか? 案外知らないのではないでしょうか。 京都市内に住む榛原[はいばら]久仁子さんから「榛原という名字の方は静岡県内にいますか」との疑問が寄せられました。榛原と言えば、県内には榛原郡や旧榛原町などがあり、県民にとって比較的なじみのある地名です。取材を進めると榛原さんは見つかりましたが、読み方が異なる「しんぱら」さんでした。 取材を通じて出会った袋井市に住む榛原[しんぱら]佳代子さんに、京都の榛原[はいばら]さんの存在を伝えると「何かご縁を感じます」と温かい言葉をいただきました。 さらに記事で紹介すると、県内に住む旧姓榛原[はいばら]さんや榛
-
名字の由来を追跡 榛原(はいばら)さんは静岡県内にいますか? 違う読み方の人なら・・・【NEXT特捜隊 途中報告】
京都市内に住む榛原久仁子さんから「静岡県内に榛原(はいばら)さんという名字の方はいますか?」という疑問が寄せられた。確かに榛原という地名は県内にあるが、名字は聞いたことがないなと思いながら榛原さんに連絡を取ってみた。 榛原さんは夫の実家が甲府市内にある。江戸時代末期、駿河から移住してきた医者の榛原氏に子がなく、養子をとって名字と屋敷を継がせたのが甲府榛原家の始まりだと聞いているとのこと。榛原の名字を継がせた医者はその後、駿河に戻っていったという。 地名が由来? まずは榛原姓の由来について文献を調べることにした。全国の姓氏の起源や分布などを解説した「姓氏家系大辞典」(太田亮
-
自宅の隣が「ごみ屋敷」 解決の近道は…【NEXT特捜隊】
「自宅の隣が『ごみ屋敷』で困っています」。読者の日常の困り事や疑問を取材、調査する静岡新聞社「NEXT特捜隊」に、静岡市駿河区の飲食店経営朝岡俊司さん(58)から切実な訴えが届いた。 早速現場を訪ねた。住宅街の一角に、道路標識を覆うほど樹木が生い茂る光景が目に飛び込んできた。敷地内はプラスチックや段ボールなどの「ごみ」が大量に散らばり、隣家の外壁にも密着して積み重なっていた。 朝岡さんや近隣住民によると、敷地内の小屋には男性が1人で住んでいるとみられ、20年ほどこの状態が続いているという。地元町内会も「ごみ」を片付けるよう説得しているが、男性は応じないという。 朝岡さんは「店舗の壁に
-
清水区の小学校 ブルマー、男子もはいていました 子どもの頃の記憶、真相は?【NEXT特捜隊】
Q 小学生の時、男子なのにブルマーを着用していました。なぜだったのでしょう 最近見かけなくなったが、ブルマーは女性向けの衣類だったはず…。静岡市清水区出身の長利正弘さん(55)から静岡新聞社「NEXT特捜隊」に気になる問いが寄せられた。 早速連絡した。長利さんは1972年、小学1年生の時に清水市立飯田小(現・静岡市立清水飯田小)に転校。以前通っていた近隣の高部小では体育の授業で白の短パンを着用していたが、飯田小では低学年は男女ともブルマーが体操服だった。小学3年生の頃に男子だけ白の短パンに変わったと記憶している。長利さんは現在、大阪市に暮らし、当時の写真は残っていないと