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3時のアフタヌーンクリップ

 こんにちは。東京パラリンピック自転車女子ロードレースで、杉浦佳子選手(掛川西高出)が金メダルを獲得しました。タイムトライアルに続き、ロード種目で2冠達成です。
 さて、この時間の〈知っとこ〉は定番の「アフタヌーンクリップ」です。気軽に読めるニュースを4つ集めました。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・石岡美来〉

東京パラ自転車 杉浦(掛川西高出)が2冠

 東京パラリンピック第11日の3日、自転車女子個人ロードレース(運動機能障害C1~3)で杉浦佳子(50)=楽天ソシオビジネス、掛川西高出=が1時間12分55秒で金メダルを獲得した。個人タイムトライアルに続き、ロード種目2冠を達成した。

自転車女子個人ロードレース(運動機能障害C1~3)金メダルを獲得し笑顔の杉浦佳子=3日午前、小山町の富士スピードウェイ
自転車女子個人ロードレース(運動機能障害C1~3)金メダルを獲得し笑顔の杉浦佳子=3日午前、小山町の富士スピードウェイ
 同種目は小山町の富士スピードウェイを拠点に、13・2キロのコースを3周(総距離39・6キロ)した。
 レースの決着は最終盤にもつれ込んだ。4人の先頭集団にいた杉浦は残り2キロ付近の急な上り坂でアタックを仕掛け、一気に加速。追いすがるライバルたちを振り切り、フィニッシュした。
 155センチと小柄な杉浦は持久力が持ち味。過去の世界選手権ではゴール前の競り合いに負け、優勝を逃した教訓から、ここ1年はスピードを磨くため、トラック種目に多くの練習時間を費やしてきた。
 大会前に左股関節唇を損傷していた杉浦。痛みをこらえながら、走りきった。

静岡産品、漫画で発信 松坂屋静岡店が企画、瀬戸口みづきさん書き下ろし

 松坂屋静岡店(静岡市葵区)のホームページ特設サイトで1日、漫画を読んで地域を応援するチャリティー企画「読んで、買って、応援キャンペーン」が始まった。焼津市在住の漫画家瀬戸口みづきさんが書き下ろした県の名産品を紹介する漫画を公開している。28日まで。

松坂屋静岡店と瀬戸口さんがコラボしたオリジナル漫画=同店提供
松坂屋静岡店と瀬戸口さんがコラボしたオリジナル漫画=同店提供
 漫画は同店の従業員をモチーフにした登場人物が静岡茶の魅力や方言、おすすめの商品を取り上げたオリジナル作品。同店のツイッターアカウントをフォローして漫画をリツイートすると、大丸松坂屋百貨店(東京都)がリツイート数に応じた額を熱海市伊豆山に寄付する。
 同社が昨年9月から始めた取り組み「Think LOCAL」の一環。店舗を構える地域の名産品や魅力を発信するプロジェクトを企画しており、今回が3回目の実施。

静岡県初、サーフィン部新設へ 牧之原・相良高

 牧之原市の静岡県立相良高は2日までに、部活動としてサーフィン部を2022年度から創設する方針を固めた。日本サーフィン連盟によると、部活のある高校は全国的に珍しく、県内では初めて。東京五輪を契機とした競技への注目の高まりや、日本初の人工造波施設「静波サーフスタジアム」が市内に開業したことを踏まえ、特色ある学校づくりの目玉として位置付ける。

開業した静波サーフスタジアム。創部に向け検討が進む相良高サーフィン部の練習場所としての提供も見込まれている=8月中旬、牧之原市
開業した静波サーフスタジアム。創部に向け検討が進む相良高サーフィン部の練習場所としての提供も見込まれている=8月中旬、牧之原市
 同校にはサーフィンに取り組んでいる生徒が10人程度在籍していて、既に入部希望者がいるという。練習場所には、地元の海岸に加え、同スタジアムの活用を見込む。事業者のサーフスタジアムジャパン(安達俊彦社長)は協力する意向を示している。部員の指導は、外部のコーチに依頼する方向で調整を進めている。
 8月末に開いた職員会議で、サーフィン部の新設に向けた具体的な検討を開始した。今後は各部活の顧問でつくる「部活動顧問会」で、活動の在り方などを協議する。生徒数の減少に伴って各部が単独で活動することが困難となる中、従来の各部を維持しつつサーフィン部を含めた全体を活性化させるような枠組みを模索する。
 朝倉徹校長は「生徒数の減少に歯止めをかけるため、学校をPRできるような特色ある部活をつくる。地域と連携して準備を進めていく」と話している。

サバ×こんにゃく レトルト食品に 焼津の女性経営者がタッグ

 焼津市の老舗サバ加工商店「あまる斎藤商店」と老舗こんにゃく専門店「岩崎蒟蒻(こんにゃく)店」が、それぞれの具材の長所を合わせた新たなレトルト食品を開発した。双方の女性経営者が、伝統の加工技術が生み出すサバの味を広めたいと意気投合。3カ月の制作期間を経て、焼津ならではの味を手軽に楽しめる商品が完成した。

新商品を持つ岩崎さん(左)と斎藤さん=焼津市内
新商品を持つ岩崎さん(左)と斎藤さん=焼津市内
 原料のサバは身が割れていたり、薄かったり、傷が付いていたりして通常は荷に回すことが困難な材料を使っている。あまる斎藤商店の加工技術で凝縮されたサバのうまみが岩崎蒟蒻店のこんにゃくに染み込むことで、互いの食材の良さを引き立たせた絶妙な味に仕上がっている。製造はレトルト食品を手掛けるマルミヤ食品(同市)が担った。
 商品を企画したのは岩崎蒟蒻店の店主岩崎真紗美さんと、あまる斎藤商店の専務斎藤智美さん。岩崎さんは商品化に至った動機として「焼津のサバを多くの人に知ってもらうことで、地元を盛り上げたい」と強調する。斎藤さんは男性中心になりがちな水産業で「女性も頑張っているところを見せたかった」と語る。
 発売は8日からで、双方の店で直売する。岩崎さんは「焼津の新しい名物になってほしい」と期待を寄せる。
地域再生大賞