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磐田市ウイークリー

 お疲れ様です。週末金曜、土曜の夜は「あなたの静岡新聞」ニュースデスクから、ひとつの市や町をピックアップしてニュースや話題のまとめをお届けしています。今夜は磐田市に注目します。まちの新たな動きをピックアップしました。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・松本直之〉

市長・市議選「選挙割」 静岡産大生、拡大に一役

 11日に告示される磐田市長・市議選。地元の静岡産業大磐田キャンパスの学生が、投票率向上を目指す市内の団体と連動し、「投票済証」を持参すると店舗で割引などの期間限定サービスが受けられる「選挙割」の協賛店拡大に協力している。学生はSNSでも発信に努める。

市内の協賛店を訪問する学生(左側2人)=磐田市立野のマックスバリュ豊田店
市内の協賛店を訪問する学生(左側2人)=磐田市立野のマックスバリュ豊田店
 有権者への選挙への関心向上を目的とした選挙割の試みは、都内を皮切りに地方でも広がりつつある。市民団体「センキョ割@磐田」は2018年秋に始動したが、協賛店の広がりが課題だった。大学側に相談したところ、経営学部の佐藤寛子准教授のゼミ生ら約20人が賛同、手分けして市内店舗の開拓に乗り出すことになった。
 こうした動きに協力を決めたマックスバリュ東海は「投票率向上と地域活性化に貢献できれば」と、豊田店をはじめ市内5店舗で投票済証持参者に粗品を用意する。菓子店の又一庵、たこまんの市内店舗にも学生がアプローチしたという。
 活動の中心を担った4年伊藤怜亜さん(22)と同佐原時安さん(21)は「1回でも投票に行けば理解が変わる。選挙を身近に考え、世の中を変えたいという意識につながれば」と話す。いずれも浜松市在住だが、年内に予定される県や国レベルの選挙にもつながる試みと意識する。
 センキョ割@磐田の関係者は「学生の行動、発信力は大きな力。関心を高める一つのきっかけになれば」と話した。今回は12日から、飲食や小売店など以前からの協賛店を含め、26店舗が参加する予定。問い合わせは、センキョ割@磐田事務局<電090(7023)0022>へ。

磐田初「小中一体校」 ながふじ学府で入学式

 磐田市豊田地区に開校した市内初の「ながふじ学府小中一体校」で8日、入学式が行われた。豊田中の新入生146人、豊田北部小78人が新たな学びやでの学校生活に希望を膨らませた。

「ながふじ学府小中一体校」の豊田中の入学式=磐田市加茂
「ながふじ学府小中一体校」の豊田中の入学式=磐田市加茂
 豊田中と豊田北部小が一つの校舎となり、1~9年生として学習する。同じ学府を構成する豊田東小の児童も交流する。住民が集う地域連携室を設け、図書室、ランチルームなども開放して交流を促進する。
 同日午後に開かれた豊田中の式で、伊藤一司校長は「人と人がつながり、学校と地域がつながる学びやになる」と呼び掛けた。生徒を代表し、池戸リベカさんが「第1期生として小学生のお手本になり、実りある中学生活を送ることを誓います」とあいさつした。
 渡部修市長は「たくさんの機会や出会いを自分のものにし、たくましい若者に育ってほしい」と激励した。

かれんな白い花 ドウダンツツジ 磐田・花咲乃庄で見頃

 磐田市壱貫地の国登録有形文化財「花咲乃庄」の庭でドウダンツツジが見頃を迎えている。

見頃を迎えたドウダンツツジ=磐田市壱貫地の「花咲乃庄」
見頃を迎えたドウダンツツジ=磐田市壱貫地の「花咲乃庄」
 3日、来場者たちは穏やかな晴天の中、枝に咲いたつぼ形のかわいらしい白い花を楽しんだ。
 同施設の大箸晴康代表理事(81)によると、市指定天然記念物のドウダンツツジを含む約40本が庭に植えられている。大きなもので樹高約4メートル。例年よりやや早い3月末に開花が始まった。4月中旬ごろまで見られるという。
 同施設内では26日まで、手作りの布バッグやポーチの展示も行っている。

 

旧市民文化会館の思い出寄せて 磐田、記念誌を発行へ

 磐田市の文化芸術や経済関係者らでつくる旧市民文化会館ヒストリー編集委員会(佐藤典子委員長)は、昨年閉館した同会館の約40年間の歴史や活動を掘り起こして紹介する記念誌の発行に向け、施設の思い出に関する原稿の一般公募を始めた。締め切りは7月10日。

新市民文化会館は2022年夏、磐田市上新屋に開館予定。愛称ロゴが決まった
新市民文化会館は2022年夏、磐田市上新屋に開館予定。愛称ロゴが決まった
 募集原稿は原稿用紙400~600字。観客や出演者の立場で、「心に残った舞台や演奏、感動のエピソード」「市民文化会館の存在とは」をテーマに募る。一般原稿とは別に、磐田から世界への文化発信を掲げたクロスオーバーコンサート、磐田こどもミュージカルなど、会館を拠点にした幅広い催しの関係者に寄稿を依頼する。
 同会館は1979年、旧磐田市中心部に開館。老朽化に伴う建て替えで豊田地区に移転し、2022年夏のオープンに向けて現地で建設が進んでいる。佐藤委員長は「携わった人の思い、集った人の思いを紡ぐ内容にし、今後の文化振興につなげていきたい」と語った。記念誌は22年3月までに発行予定。公募した原稿は、応募状況を踏まえて掲載を検討する。
 原稿は郵送かメールで受け付ける。詳細は事務局の乗松さん<電090(1564)5334>へ。

 ■関連 新市民文化会館は愛称「かたりあ」
 2022年夏に磐田市上新屋に開館予定の新市民文化会館の愛称がこのほど、「かたりあ」に決まった。
 市内出身の大学生深沢輝子さん(20)が考案した。「語り合う」と、ラテン語で場所を意味する「リア」を合わせた造語。来館者が催しを楽しみ、その感動や思いを語り合えるような場所になるよう願いを込めたという。
 ロゴマークは、建物の外観をモチーフにしながら、吹き出しが重なり合うデザインで「語り合う」様子を表現した。
 愛称は昨年10月~11月に募集し、全国36都道府県から602件が寄せられた。磐田文化振興会などの関係団体や、地元の大学生、高校生でつくる選考委員会が選考した。分かりやすく、イメージしやすい点が評価されたという。
地域再生大賞