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大自然に繰り出せ 富士山こどもの国

 富士山麓の大自然の中で遊びやキャンプなどを満喫できる「富士山こどもの国」。開園から20年以上、家族連れなどに親しまれてきました。年間を通して多彩なイベントを楽しめる「冒険王国」の魅力をご紹介します。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・吉田直人〉

出発進行!22年ぶり新列車が運行開始

 富士市の富士山こどもの国の園内各エリアを結ぶ車両「園内交通列車」の1編成が22年ぶりに更新され、新列車が6日、運行を開始した。園内で記念式典が開かれ、関係者がテープカットをして新列車の登場を祝った。

多くの来園者に見送られて出発する新列車=富士市の富士山こどもの国
多くの来園者に見送られて出発する新列車=富士市の富士山こどもの国
 園内交通列車は蒸気機関車(SL)を模した駆動車1台に客車3台が連結した車両。1999年の開園から、2編成体制で街の駅発着所と水の国、同発着所と草原の国の2路線で来園者を運んできた。列車とは別にマイクロバスも運行する。
 新列車は、緑と金色をした豪華な見た目に様変わり。運行速度が向上し、前後にカメラを装備するなど安全対策も強化した。
 式典で、中村偉文園長は「利便性向上と夢や冒険心を育む列車として安全に運行したい」とあいさつした。「出発進行」の合図とともに汽笛の音が鳴り、式典を見守った来園者が拍手をしたり、手を振ったりして、水の国に出発した新列車を見送った。
 子どもが助手席に乗ることができる車掌体験や鉄道パネル展、鉄道模型の走行会など関連イベントも7日まで展開される。
〈2021.11.07 あなたの静岡新聞〉

冬には人気のそり遊び!

 富士市桑崎の富士山こどもの国で雪遊びができる「雪の丘」が人気を集めている。26日にはそり遊びができるゲレンデのロングコース約50メートル分もオープンし、多くの親子連れでにぎわった。

ゲレンデでそり遊びを楽しむ子どもたち=富士市の富士山こどもの国
ゲレンデでそり遊びを楽しむ子どもたち=富士市の富士山こどもの国
 防寒着を着た子どもたちは、雪上をそりで滑って歓声を上げた。埼玉県から富士山を見に来た家族は、2~6歳の3きょうだいが寒さを忘れて何度もゲレンデを往復した。母親は「外で清々と遊びが楽しめた」と喜んだ。
 降雪機で降らせた雪でショートコース(約30メートル)とロングコース(全長最大約100メートル)を整備し2021年3月下旬まで営業予定。マスク着用が必須で、混雑時は入場制限する。
 広場では雪だるまや雪玉を作って遊ぶ親子の姿もあった。雪像などの写真を投稿するコンテストも開催中。
 富士山こどもの国は年末年始も営業し、1月1~3日の午前9時半からは街エリアでお汁粉を無料配布する。
〈2020.12.27 あなたの静岡新聞〉

マウンテンバイクに挑戦も コースを開設

 富士山こどもの国は7月下旬から、園内の「草原の国」にマウンテンバイク(MTB)コースを開設した。初心者や中級者向けのコースが用意され、子どもたちが連日、自分に合ったコースでスリルを楽しんでいる。

マウンテンバイクでコースを疾走する子ども=富士市の富士山こどもの国
マウンテンバイクでコースを疾走する子ども=富士市の富士山こどもの国
 小高い丘の斜面に3種類の広場やコースを設けた。幼児用広場は全長58メートルで、小学生未満の児童が保護者同伴を前提に利用できる。初心者用は同152メートルの周回コースで起伏や悪路がある。最長の中級者用は同338メートルで、急カーブやより起伏に富んだコース設定になっている。
 7月31日に訪れて兄弟で中級者コースを楽しんだ青葉台小4年の藍川翔和君は「中級の下り坂は、いつもの道では感じないスリルがあった」と何度もバイクを疾走させた。
 利用対象は3歳から15歳(中学生)まで。1時間1組のみで1日8組限定。草原の家(事務所)で毎日、申し込みを受け付ける。レンタルはヘルメットなどの防具込みで1台500円。MTBの持ち込みもできる。
〈2021.08.04 あなたの静岡新聞〉

音楽フェスやキャンプの舞台に

 音楽や多彩なアクティビティーが体験できるキャンプフェス「FUJI&SUN’21」(実行委主催)が15日、富士市の富士山こどもの国で開幕した。新型コロナウイルス感染症の影響で昨年は中止され、2年ぶりの開催。16日まで富士山麓の大自然の中で計約30組のアーティストがステージを繰り広げる。

広大な敷地の中で開幕したキャンプフェス「FUJI&SUN’21」=富士市の富士山こどもの国
広大な敷地の中で開幕したキャンプフェス「FUJI&SUN’21」=富士市の富士山こどもの国
 メイン会場のサンステージでは「民謡クルセイダーズ」がトップを飾り、「会津磐梯山」や「炭坑節」などの民謡をアレンジした曲を演奏した。観客は軽快な響きに身を委ねて心地よさそうに体を揺らした。初日は、くるり、君島大空も出演した。富士市吉原の「吉原祇園太鼓セッションズ」もおはやしと洋楽器を合わせたバンド演奏を披露した。
  会場には複数のキャンプサイトも設けられた。サンステージを見下ろす丘では、テント前に寝転んで演奏を聞く家族連れもいた。
  防災やキャンプにちなんだトークショーやワークショップも展開され、親子連れが楽しんだ。
  会場では94・5ヘクタールの広大な敷地に複数のステージを分散。入場者数を最大定員1万人の4分の1に当たる2500人以下とし、事前のアプリ登録や個人情報登録、会場内での常時マスク着用を義務付けるなど感染症対策が強化された。
〈2021.05.16 静岡新聞朝刊〉
地域再生大賞