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9月25日 編集長セレクト

 おはようございます。きょうの静岡県内、爽やかな秋晴れが広がって、風とても心地良いです。こういう日には、運動が苦手な私も、何か外スポーツに挑戦してみたくなります。
 さて、知る・見る・学ぶ記事まとめ〈知っとこ〉は今日も4回更新を予定しています。この時間は、私の注目記事を4本セレクトしてお届けします。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・村松響子〉

市町別接種率を初公表「ばらつきある」 静岡県内、コロナワクチン

 静岡県は24日、新型コロナウイルスワクチンの直近の市町別接種状況を公表した。全年代と64歳以下(いずれも12歳以上)の1回目と2回目で、市町ごとの接種率が公表されるのは初めて。県は「市町にばらつきが見える」とし、接種のさらなる加速に期待した。

静岡県内 市町別の新型コロナワクチン接種率(23日時点)
静岡県内 市町別の新型コロナワクチン接種率(23日時点)
 データは23日時点。全年代で2回接種を終えた自治体は川根本町が81・96%で最も高く、西伊豆町77・62%、松崎町76・08%と続いた。最も低かったのは御殿場市の35・77%。続いて富士宮市の39・09%、焼津市の40・41%だった。政令市は静岡市42・70%、浜松市55・29%。
 接種遅れが指摘される64歳以下で2回接種率が低いのは御殿場市18・61%、富士宮市18・78%、焼津市20・17%の順だった。政令市は静岡市が23・61%、浜松市は41・88%。
 コロナワクチンを巡っては接種対象の県民の8割超分が10月10日までに供給されるめどが付き、自治体は接種体制を拡充している。
 県新型コロナ対策課は「人口の多い自治体は遅い傾向があるが、直近の浜松市は全国の政令市で最も接種率が高い。工夫次第で大きく伸びる」と話した。

「タカの渡り」始まる 静岡・高山から東南アジアへ

 冬を前にタカの仲間が暖かい東南アジアなどへ向かう「タカの渡り」が本格的に始まり、24日には静岡市葵区の高山(標高717メートル)上空でも観察できた。秋晴れに恵まれた同日、サシバやノスリなどの猛禽(もうきん)類が青空に大きく翼を広げグライダーのように悠然と飛び、訪れたハイカーらを楽しませた。

青空を優雅に舞うサシバの群れ=静岡市葵区の高山
青空を優雅に舞うサシバの群れ=静岡市葵区の高山
 森の中から飛び立った鳥たちは、ゆっくりと旋回しながら上昇気流に乗り高空へ。そこから滑空しながら南方へと飛行。それを何度も繰り返して目的地へと向かうのだという。同山でのタカの渡りの様子は10月初旬まで見られそうという。

静岡県議、岸田氏支持最多19人 高市氏7人、河野氏5人【自民総裁選】

 退陣を表明した菅義偉首相(自民党総裁)の後継を決める自民党総裁選(17日告示、29日開票)について、静岡新聞社は24日までに、党静岡県連所属の県議40人の支持動向を取材した。岸田文雄前政調会長が全県議のほぼ半数の19人の支持を集め、2位以下を大きく引き離した。支持の理由としてコロナ禍における「政治の安定」を求める声が目立った。2番手は高市早苗前総務相で7人。党員・党友票での優位が伝えられる河野太郎行政改革担当相は5人にとどまり、野田聖子幹事長代行は1人だった。=関連記事2、4面へ

自民党 静岡県議の支持動向
自民党 静岡県議の支持動向
 岸田氏を支持する県議からは「安定感」への評価が多く聞かれた。宮沢正美県議(三島市)は「人柄に加え、外相など豊富な経験と政治力に期待したい」と述べた。天野一県議(静岡市葵区)は「(コロナ禍で)不安定な状況の中、新しいことをやる人ではなく、安定感がほしい」と支持理由を話した。
 岸田氏は県内国会議員9人中、最多となる4人が支持しており、選挙区の国会議員の動向を理由にした県議も複数いた。
 高市氏を支持した県議からは「タカ派」とも評される外交や防衛政策、国家観などに対する評価の声が聞かれた。江間治人県議(磐田市)は「外交、防衛など国の重要課題に向き合う姿勢、国をつくっていくという強い思いを感じる」と述べた。鈴木啓嗣県議(浜松市西区)は「国がどうあるべきか、対外的施策をどう示すかという姿勢に共感した」と語った。
 各種世論調査では党員票で優位とされる河野氏は県議からの支持は伸び悩んだ。森竹治郎県議(下田市・賀茂郡)は「伊豆は祖父の一郎氏の代から河野家とゆかりのある人が多い」と理由を話した。別の県議は「支援者に人気が高い」と党の顔としての役割を期待した。
 野田氏を支持する県議は「以前から交流があった」とした。
 未定・非公開は8人で、過去4回の取材で最も多かった。未定とした県議は「首相になってほしい人と直後の衆院選で自民党の顔として勝てる人が異なるため迷っている」と話した。

⚽J1清水エスパルス、またも連勝逃す ホーム戦で神戸に0―2

 明治安田J1リーグは24日、静岡市のIAIスタジアム日本平で第30節の1試合が行われ、清水は0―2で神戸に敗れた。

清水―神戸 後半42分、清水は神戸・大崎(左から3人目)に追加点を決められる=アイスタ日本平
清水―神戸 後半42分、清水は神戸・大崎(左から3人目)に追加点を決められる=アイスタ日本平

②アイスタ(神戸1勝1分け) ▽観衆7314人
神戸 15勝9分け5敗(54) 2(1―0 1―0)0 清水6勝11分け13敗(29)
▽得点者【神】武藤(1)大崎(1)

 【評】清水は神戸の守備を最後まで崩せず、屈した。
 前半9分、神戸のシュートが清水の井林に当たってコースが変わり、先制点を献上。清水は34分、右クロスにFWチアゴサンタナが頭で合わせたが、相手GKの好守に阻まれた。チアゴサンタナは43分にも絶好機を迎えたが、枠を外した。
 後半も清水が攻勢に出たが、決定機につなげられず。42分に神戸のシュートが再び味方に触れてゴールを割られ、万事休した。


 ■出ばなくじかれ 逸機に泣く
 決定機を仕留められず、少ないピンチで失点を喫する。「内容では引き分けが妥当だった」とロティーナ監督は総括したが、神戸に思い通りの試合運びを許し、清水は勝負弱さを露呈した。負けパターンに陥り、今季6度目となる連勝が懸かった試合でまたも波に乗るチャンスを逃した。
 中盤の攻防では相手を上回る場面が多く、押し気味に試合を進めた。ただ、3戦連発中のFWチアゴサンタナが前半に2度の逸機。後半もイレブンはゴール前での連係プレーやクロスの精度を欠き、2試合ぶり先発のMFベンジャミン・コロリは「決めなければ勝てない」と肩を落とす。
 前半9分、左サイドを起点とした神戸の攻めに対し、パスの出し手と受け手への寄せがともに甘くなり、失点。「もう少し相手のシュートコースを切れれば」とDF井林は悔やむ。出ばなをくじかれ、ゲームプランは崩れた。
 25日には17位徳島と18位仙台の直接対決があり、今節で降格圏との勝ち点差は6から縮まる。前節からスタンドには、2015年に初のJ2降格が決まった日付「10・17」に「己を信じろ」と記した幕が掲げられている。サポーターの願いとは裏腹に、残留争いは再び予断を許さない状況になりつつある。
地域再生大賞