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〈 熱海土石流 泥との戦い、懸命に捜索 〉

 熱海市伊豆山の大規模土石流は10日で発生から1週間。大量の泥、濁流、悪天候に活動を阻まれる中、警察、消防、自衛隊などが懸命に捜索に当たっています。写真や動画で現地の様子をお伝えします。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・松本直之〉

重機の投入難航 依然、手作業が中心 熱海・土石流現場

 熱海市伊豆山で発生した大規模な土石流の現場は、進入路が狭く傾斜地が多いことから重機の投入は限定的で、手作業が中心。発生から1週間、依然として大量の土砂やがれきが残る。

被害を受けた建物から泥やがれきなどを運び出す捜索隊員=9日午後、熱海市伊豆山
被害を受けた建物から泥やがれきなどを運び出す捜索隊員=9日午後、熱海市伊豆山
 一方、海に近い国道135号では複数の重機を使って急ピッチで土砂の搬出が進み、路面があらわになる範囲が増えてきている。

堆積した土砂や泥水、二次災害の危険が行く手を阻んだ1週間

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写真は4~7日にかけて熱海市伊豆山で静岡新聞社取材班撮影

消防など全国から精鋭が投入され、連日捜索が続けられている

映像は7月5日、消防による捜索活動(消防庁提供)

熱海土石流「壮絶な現場」「できるだけ早く」 静岡県警機動隊、二次災害の危険と隣り合わせ

 大規模な土石流が発生した熱海市伊豆山で被災者の捜索、救助活動の警察指揮を執る県警の西川功機動隊長(57)と救助活動に当たる佐藤邦洋機動隊小隊長(41)が9日、取材に応じ、二次災害の危険と隣り合わせの中で、大量の土砂やがれきを撤去しながら当たる救助活動の様子を語った。

捜索、救助活動の様子を語る西川功機動隊長=9日午前、静岡市駿河区の機動隊
捜索、救助活動の様子を語る西川功機動隊長=9日午前、静岡市駿河区の機動隊
 「これは大変な救助活動になると思った」。土石流発生から約4時間半後に現地に到着した西川隊長は、現場を目の当たりにした心境を振り返る。急傾斜地に大量の土砂と全壊した家屋が堆積し、泥水が流れ続ける光景が広がっていた。6日に現地入りした佐藤小隊長も「壮絶な現場だと感じた」。
 現場は道幅の狭さなどから重機が入れない箇所ばかり。スコップやバケツで土砂を排除しながらの作業が続いた。土砂は水を含んで重く、膝上まで堆積。急傾斜地で足場が悪く、暑さも重なって隊員の体力は消耗した。佐藤小隊長は「泥を排除するだけでも大変な作業」と明かす。それでも隊員は「早く現場から救出する」との思いで活動を続けているという。
 降雨や上流部の小規模な崩落が続き、二次災害の危険性も意識しなければいけない。監視所を設け、各部隊の監視員が水量の増加や汚水、異音などを感じたら注意喚起する体制を取る。
 佐藤小隊長は6日、土砂をスコップで掘り続ける中で遺体を発見した。「家族もいる。できるだけ早くここから出してあげたい」。ただただその一心だったという。
 いまだ20人の行方が分かっていない。「ご家族や被災者の気持ちに応えるため、一人でも多く救出できるよう全力を尽くす」と西川隊長。発生から1週間となる10日以降も安否不明者の捜索は続く。