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朝のデスクおすすめ

 おはようございます。5月7日(金)です。きょうの静岡県内は、曇り時々雨の予報です。お出掛けの際は傘を忘れずにお持ちくださいね。
 さて、記事まとめ「知っとこ」のコーナーはきょうも4回更新を予定しています。この時間は今朝公開した記事から私のおすすめをピックアップしてご紹介します。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・村松響子〉

突風 静岡県内の被害157棟 牧之原、沼津など農業設備も打撃

 静岡県は6日、牧之原市や沼津市で1日に発生した突風の被害状況を発表した。建物被害は計157棟。このうち牧之原市では住宅の半壊が6棟、一部損壊が75棟だった。茶畑の防霜ファン28本が倒壊するなど、同市の農業に大きな被害が出た。沼津市では25棟の住家被害が判明した。県危機管理部の担当者は「県独自の支援策を検討したい」と述べた。

突風による静岡県内の被害状況
突風による静岡県内の被害状況
 県によると、県内の建物被害の内訳は住家が計112棟で大半を占めた。住家被害のうち牧之原市で75棟、菊川市で6棟、沼津市で25棟が一部損壊した。非住家の被害では牧之原市で工場や倉庫など6棟が全壊した。同市で3人が軽傷を負った。
 農業関係では、同市の茶園約15・5ヘクタールに飛来物が落下した。イチゴなどのビニールハウス34棟、ガラスハウス1棟が倒壊や一部損壊した。
 このほか、牧之原市で電柱16本が倒れ、車両5台が横転した。

自民県連会長に塩谷立氏 17日県連大会で正式決定

 自民党県連は6日までに、任期満了に伴う次期県連会長に塩谷立衆院議員(静岡8区)を内定した。所属国会議員が協議して決定した。関係者への取材で分かった。任期は1年間。17日開催予定の県連大会で正式決定する見通し。

塩谷立氏
塩谷立氏
 静岡県連は6月3日告示、20日投開票の知事選で同党参院議員岩井茂樹氏(52)=静岡選挙区=の推薦を決めていて、塩谷氏は選挙戦の陣頭指揮を執る。秋までに行われる衆院選や岩井氏の知事選出馬に伴って10月に行われる見込みの参院静岡選挙区補選の対応も担う。
 塩谷氏は当選9回。文部科学相や官房副長官を歴任し、現在は党財務委員長を務める。県連では副会長として、岩井氏の擁立を主導した。県連会長に就くのは2017年以来4年ぶり。

コロナ禍「何となく転職」待って 熱海で若者向け講座、困難生き抜く仕事スキルを

 新型コロナウイルス禍の収束が見えず、雇い止めや給料削減などの不安が高まる中、熱海市のキャリアコンサルタント小林めぐみさん(45)が、市内で働く若者のスキルを育てる講座を今月から始める。働きがいを感じられず、当てもなく辞職しようとする若者が多い現状に危機感を抱く小林さんは「自分の可能性を広げ、人生をデザインできる人を増やしたい」と話している。

若者のスキルアップを支援する講座の狙いを語る小林めぐみさん=4月下旬、熱海市銀座町のクラブハブリック
若者のスキルアップを支援する講座の狙いを語る小林めぐみさん=4月下旬、熱海市銀座町のクラブハブリック
 コロナ禍の打撃が顕著な宿泊や飲食などのサービス業従事者が多い同市。小林さんは「将来に不安を感じながら、上司に相談しないまま何となく会社を辞めてしまう若者が多い。事業所側も社員を育てる意識が低い」と指摘する。自宅にネット回線やパソコンがない人も多く、接客などのサービス以外の能力を身に付けないまま再就職しようとしても「路頭に迷いかねない」と危ぶむ。
 講座はそんな若者を救うとともに、事業所側の意識改革も図ろうと企画した。マーケティング、組織運営、プレゼンテーション、傾聴などのスキルを、市内で活躍する広告プランナーや宅地建物取引士、旅館の人材育成担当者といった多彩な講師陣が養成する。
 小林さんは開講に先立ち、若者に無料受講券を提供するためにクラウドファンディングを実施。1カ月間で249人から1131人分に相当する約340万円を集めた。この中には、社員の学びを支援しようとする市内の経営者も目立った。釜鶴ひもの店(同市銀座町)の二見一輝瑠社長(42)はその一人。「社員の成長が会社の存続につながる。社員のモチベーションを保つには、業界を超えたコミュニケーションも大切」と強調する。
 講座は、小林さんが開設した会員制スペース「クラブハブリック」(同市銀座町)を拠点に、12日から始まる。「転職しなくても、今の職場や熱海にいながらできることがあるはず。若者がこの街で働いていて良かったと思えるようにしたい」と話している。
 問い合わせはメール<info@hublic.com>へ。

浜名高の校歌作詞 三好達治の肉声、60年経て届く「清く平らな心で学問に向き合って」

 昭和を代表する詩人で、浜名高(浜松市浜北区)の校歌を作詞した三好達治が1957年、校歌完成を記念して同校で行った講演の内容が約60年ぶりに確認された。東京都在住の男性が本年度の始業式前、編集者だった父親の遺品の録音テープを同校に送った。歌詞で書かれた風景描写が実は生徒を励ますための比喩だったという三好の真意も判明し、同校ゆかりの人たちは「貴重な資料だ」と喜んでいる。

CDで復元された三好達治の講演に聞き入る(左から)大石健太郎さん、中沢秀太さん、福田幹男会長、三科真弓校長。手前はオープンリールテープと鈴木周一教諭の手紙=4月中旬、浜松市浜北区の浜名高
CDで復元された三好達治の講演に聞き入る(左から)大石健太郎さん、中沢秀太さん、福田幹男会長、三科真弓校長。手前はオープンリールテープと鈴木周一教諭の手紙=4月中旬、浜松市浜北区の浜名高
 講演は校歌完成の翌年に行われ、三好が「水清ら 四時平らに 天つ空」といった歌詞で浜名湖を描写しつつ、清く平らな心で学問に向き合ってほしいという願いを込めたなどと解説。作詞の際のエピソードも冗談を交えて披露し、生徒の笑い声も録音された。
 校歌作詞のきっかけは53年。学制改革で校名が変わり、校歌がなかった浜名高で、野球部の地方大会での活躍を機に制定を求める声が高まった。また、生徒らが国語の授業などで読んだ三好の詩「大阿蘇」にも人気が集まっていた。鈴木周一教諭(故人)が何度も作詞を依頼した経緯は、講演で三好も語った。
 テープは東京都町田市の熊木和也さん(68)が、編集者で三好と関係が深かった父・勇次氏の遺品でオープンリール式の物をCDに復元し、インターネットで調べて浜名高にたどり着いた。勇次氏に宛てた鈴木教諭の手紙も発見された。三科真弓校長が始業式で紹介し、生徒も関心を高めている。生徒会長の中沢秀太さん(3年)は「学校と校歌がより好きになった」。大石健太郎さん(同)は「偉大な詩人が優しく語りかけていて親しみが持てる」と話す。
 三好の講演の詳細は長年不明だったため、同窓会は保存や普及の方法を検討中。福田幹男会長(69)は「歌詞の真意が知れて感動した。多くの卒業生にも伝えたい」と感慨深げに語る。
 <メモ>三好達治(1900~64年)は大阪市出身の詩人。三好に関する資料を所蔵する福井県ふるさと文学館によると、叙情的な作風で知られ、代表作の詩集「測量船」には「雪」や「春の岬」などが収められている。校歌の作詞では浜名高のほか、福井県立三国高や同県立大野高、東京工業大などにも携わった。