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いなば食品 由比に大規模新工場 狙いは?

 ペットフード事業で躍進を続ける「いなば食品」。静岡市清水区由比の工場内で建設を進めてきた「由比第4新工場」が完成し14日、完成式典が行われました。新工場建設の狙いは何でしょうか。同社の最近の取り組みをまとめて紹介します。

由比に第4新工場完成 年間出荷額、既存含め600億円規模

 いなば食品(稲葉敦央社長)は14日、静岡市清水区由比北田の由比工場内で建設を進めてきた「由比第4新工場」(延べ床面積5700平方メートル)の完成式典を行った。隣接する第1~3工場と合わせた年間出荷額は600億円と試算し、由比工場の能力は国内最大規模となる。会見した稲葉社長は「人口減が続く旧由比町に工場を集積させ、地元に貢献したい」と話した。

由比第4新工場の完成式典で会見する稲葉敦央社長=14日、静岡市清水区由比北田の同工場
由比第4新工場の完成式典で会見する稲葉敦央社長=14日、静岡市清水区由比北田の同工場
 新工場は第1~3工場が立ち並ぶ旧由比町中心部に隣接。第4新工場は製造能力のほぼ100%を猫用スナック「CIAOちゅ~る」に充てる計画で、年間最大19億2千万食を出荷でき、由比工場全体では年間最大36億食が製造可能となる。看板製品の製造能力は新工場の完成でほぼ倍増する。
 式典では地元選出の国会議員らを前に稲葉社長が「私の夢は『いなばのペットフードは世界のどこに行っても売っているね』となること。この工場はその布石となる」と述べた。
 〈2023.6.15 あなたの静岡新聞〉

発祥の地 由比に工場や寮集積 社員寮と食堂棟も完成

 いなば食品(稲葉敦央社長)は18日、静岡市清水区由比阿僧に社員寮2棟と食堂棟を完成させ、新入社員や同社幹部らが出席し竣工(しゅんこう)式を行った。テープカットなども行われ、華やかな雰囲気の中、関係者が祝った。

完成した食堂の前でテープカットをするいなば食品関係者=静岡市清水区由比
完成した食堂の前でテープカットをするいなば食品関係者=静岡市清水区由比
 新しく完成したのは、いずれも鉄筋コンクリート4階建てで単身向けの「CIAO(チャオ)館」(36戸)と「SEA PALACE」(同)。食堂棟は121席があり、寮に入居する社員が食事をしたり歓談したりする場になる。近年は人口減少が著しい由比地区発祥の同社は、地区内に工場や寮の集積を進めていて、地域活性化に一役買っている。今回の整備で160戸以上の単身社員向けの部屋を地区に確保した。
 竣工式のあいさつで、由比に生まれ育った稲葉社長は「自然の中で育ったことが生きる原動力になっている」と述べた上で、寮生活での連帯がその後の人生に及ぼす意義を説いた。
 〈2023.4.18 あなたの静岡新聞〉

ペットフード 物流拠点を集約 静岡市・恩田原・片山エリアの脱炭素先行地域内

 国内ペットフード製造業界首位のいなばペットフード(稲葉敦央社長)は、本社を置く静岡市清水区周辺に分散していた物流拠点10カ所を、同市駿河区恩田原の「いなば静岡物流センター」に集約させ、2月下旬に本格稼働させた。国の交付金を活用しながら同市が進める市内3カ所の「脱炭素先行地域」の取り組みのうち、地区内の消費電力を全て太陽光発電で賄うことを目指す恩田原・片山エリアでは初めての操業開始となった。

「いなば静岡物流センター」が全棟利用する、丸紅ロジスティクス駿河物流センター(手前)と駿河第2物流センター。共に屋根に太陽光発電パネルが設置されている=1日、静岡市駿河区恩田原(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
「いなば静岡物流センター」が全棟利用する、丸紅ロジスティクス駿河物流センター(手前)と駿河第2物流センター。共に屋根に太陽光発電パネルが設置されている=1日、静岡市駿河区恩田原(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
 いなば静岡物流センターは、丸紅ロジスティクス駿河物流センター(4階建て、延べ床約3万平方メートル)と、同じ工業団地内で至近距離にある駿河第2物流センター(平屋建て、延べ床約1万2千平方メートル)の全棟を賃貸借で活用している。
 いなばペットフードの流通センターとしては静岡物流センターが国内1カ所となる。同市清水区由比北田の工場で製造した製品や、清水港から輸入した製品を保管する。在庫管理など内部作業はそれぞれ丸紅ロジと中部陸運(同区)が担う。いずれも2月27日までに本格稼働した。
 このうち駿河物流センターの屋根には環境省の交付金を活用し、中堅ゼネコンのフジタと静岡ガスが設置した新会社が「電力購入契約モデル(PPA)」により太陽光パネル2088枚を設置、1127キロワットの太陽光発電設備を備えた。同市はJR清水駅東口エリア(清水区)と、物流倉庫などが立地する日の出エリア(同区)、恩田原・片山エリアの3エリアを脱炭素先行地域としている。
 いなばペットフードの幹部は「地球環境に優しい事業を展開し、地域社会にも貢献していきたい」とした。
(清水支局・坂本昌信)
 〈2023.3.7 あなたの静岡新聞〉

エンゼルス球場に「ちゅ~る」広告 スポンサー契約

 静岡市清水区由比の缶詰製造販売「いなば食品」(稲葉敦央社長)が、投打二刀流で知られる米大リーグ大谷翔平選手の所属球団ロサンゼルス・エンゼルスと公式スポンサー契約を結んだ。アメリカ現地時間24日から、シーズンを通しホーム戦全試合で本拠地エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイムに同社の広告が登場する。スポンサー契約は今シーズン以降も継続実施する。

球場内に表示される広告(いなば食品提供)
球場内に表示される広告(いなば食品提供)
 広告は同社の猫用スナック「Churu(日本名CIAOちゅ~る)」のもので、バックネット下や電光掲示板など球場内の各所に表示され、日本と同じメロディーのCMソングやCM映像も放送する。球場外では地元ラジオのスポーツチャンネルでも広告が流れる予定で、同社はそのほかに球場来場者向けに商品サンプルの配布も実施するという。
 同社は北米市場での広告展開を強化していて、既にテレビCMを放送しているアメリカ西海岸に加え、4月から東海岸6州でも放映を開始した。同社の担当者は「アメリカの消費者にも静岡、由比発の製品のすばらしさを伝えたい」と話した。
 〈2023.4.16 あなたの静岡新聞〉
地域再生大賞