⚽静岡県高校総体 男子サッカー組み合わせ決定! 注目チームは
5月13日に開幕が迫る静岡県高校総体の男子サッカーの組み合わせが決まりました。35校が全国切符を懸け、トーナメント戦を行います。今年の注目チームや昨年の決勝戦の様子を1ページにまとめます。
静学中心にV争い 13日開幕、決勝は6月4日
静岡県高校総体の男子サッカーの組み合わせが8日、決まった。13日に開幕し、東中西各地区大会を勝ち上がった30校に、プレミアリーグ西地区の静岡学園とプリンスリーグ東海の4校を加えた計35校が全国切符を懸け、トーナメント戦を行う。

プレミアリーグ西地区で首位を走る静岡学園はリーグの試合日程の関係で準々決勝からの登場。攻撃陣が好調で、ドリブルとショートパスで仕掛ける伝統のスタイルを貫く。県新人大会は準優勝に終わったが、今年もタレント豊富で各校が打倒静学に意欲を燃やす。
対抗馬に挙がるのはシード校のプリンス勢。藤枝明誠と浜松開誠館はリーグ戦第6節を終えてともに4勝1分け1敗と上位で、着実に力を付けている。一方、藤枝東と富士市立はともに1勝止まりで下位にとどまるが、今大会をきっかけに自信を深めたいところ。藤枝明誠と富士市立は同じブロックに入った。
県新人大会覇者で西部地区1位の浜名は勝ち進めば、準々決勝で静岡学園とぶつかる。内藤監督は「地区大会は渋い内容だったが優勝でき、チームに成長が見える。一戦必勝で全国トップレベルの(静岡)学園に挑みたい」と決意を示す。
中部1位の清水桜が丘は藤枝東、東部1位の飛龍は浜松開誠館と同ブロックで格上撃破を狙う。決勝は6月4日午後2時5分から、エコパスタジアムで行う。(運動部・寺田拓馬)
〈2023.5.9 あなたの静岡新聞〉
注目① 静岡学園 攻撃陣躍動 プレミアリーグ西地区で首位
サッカーの高円宮杯U-18(18歳以下)プレミアリーグは(※2023年4月)9日、第2節9試合を御殿場市の時之栖Aグラウンドなどで行った。ホーム初戦となった西地区の静岡学園高は横浜FCユースを3-1で下し、開幕2連勝で首位に立った。

技巧派集団らしく、華麗にゴールを重ねた。静岡学園は個人技が光り、5-1で大勝した開幕戦に続く3得点の快勝。中盤の攻撃的なポジションに入るMF志賀とMF高田はそろって2戦連発だ。
前半20分に横浜FCユースに先制を許した5分後。志賀が反撃ののろしを上げた。ゴール前の混戦で相手GKの意表を突く左足トーキック。巧みに同点弾を生み出した。
さらに39分にはハーフウエーライン付近から左サイドを自慢のドリブルで独走。「自分でいこう」とシュートに持ち込み、連続ゴールで試合をひっくり返した。
左サイドのアタッカーの活躍に、右サイドに入る背番号10も黙っていなかった。後半14分、高田がペナルティーエリア手前右から左足で鮮やかに流し込む追加点。「開幕戦のゴールと似たような位置」と得意な角度から再び仕留めてみせた。
川口監督はボール保持や球際での強さの面に物足りなさを口にしつつ、「自分の良さを出せている」と攻撃陣の躍動を評価する。9季ぶりにプレミアリーグに復帰した昨季は西地区4位。さらなる高みを目指す今季を幸先よくスタートした。(運動部・市川淳一朗)
〈2023.4.10 あなたの静岡新聞〉
注目② 浜名 古豪復活、県新人大会で優勝
静岡県高校新人大会は(※2023年1月)29日、サッカーの男子決勝を行い、浜名が1-0で静岡学園を破り、19年ぶり3度目の優勝を飾った。

浜名は前半開始から球際で上回ると19分、こぼれ球を受け西岡が得点を挙げた。その後も西岡、木村が惜しいシュートを放った。
静岡学園は後半、攻撃的選手を次々に投入しながらFW神田を中心に攻めたが、最後までゴールが遠かった。
古豪復活へ西岡弾 指揮官「西部の力証明」
古豪復活へ、浜名が確かな一歩を踏み出した。新人大会優勝は19年ぶりで、県制覇も2006年の県総体以来。就任10年目を迎える内藤監督は「県西部の力を証明できた」と胸を張った。
試合開始と同時に前線から圧力をかけた。「1対1では勝てないので、複数で挟みボールを奪おうと思った」とセンターバックの細見。全員が連動し、個の力で上回る静岡学園に前半30分までシュートを打たせなかった。
先制点は前半19分、中盤でボールを奪うと西岡が左サイドを抜け出し、右足のつま先でゴールネットを揺らした。殊勲弾を決めた背番号9は「トラップを改善し、自分で仕掛けてゴールに向かうプレーを磨きたい」とさらなる成長を誓う。
県総体の磐田東、選手権県大会の浜松開誠館に続き、3大会続けて西部勢が優勝し、県内の勢力図に変化の兆しが出ている。浜名の選手は全て県西部出身で、指揮官は「地元出身の選手を育てて勝とうと取り組んでいる。ここからがスタート」と意欲を燃やす。
DFを統率し、静学の攻撃をしのぎきった細見は「逆サイドまで選手間の距離を保とうと心がけて無失点に抑え、自信になった。全国に再び浜名の名前をとどろかせたい」と目標を掲げた。(運動部・寺田拓馬)
〈2023.1.30 あなたの静岡新聞〉
昨年の優勝は磐田東 持ち味のハイプレス決勝で表現

磐田東 2(1―0 1―0)0 藤枝明誠
▽得点者【磐】谷野(神谷)徳増(滝井)
【評】効果的に加点した磐田東が、藤枝明誠をシュート1本に抑え完勝した。
磐田東は試合開始50秒、中盤でパスを受けた谷野がドリブルで抜けだし、相手DFと競り合いながらシュートを決めて先制した。後半31分にも縦に早い攻撃から滝井のクロスに徳増がゴール前で反応し、追加点を奪った。
藤枝明誠は前半から攻撃の展開力を欠いた。後半は香川、林らが両サイドから攻め込んだが、シュートまで持ち込めなかった。
試合重ね成長 格上連続撃破
試合を重ねるごとに成長した県Aリーグの磐田東イレブンが、堂々と夏の県王座に就いた。準決勝でプレミアリーグの静岡学園を撃破したのに続き、決勝でもプリンスリーグ東海首位の藤枝明誠を倒し、ゲーム主将を務めたDF森は「ハイプレスからショートカウンターを仕掛けるのが自分たちのスタイル。決勝で表現できてうれしい」と胸を張った。
電光石火の先制点だった。試合開始直後、FW神谷のパスで抜け出したMF谷野が左に流れながら右のつま先で外回転のシュート。スピードで相手守備陣を切り裂き、ゴールを奪った。50メートル5・9秒の俊足を誇る背番号10は「背後に抜ける形を狙っていた。得意な形」と振り返った。
今大会は5試合を戦って1失点と守備が安定し、決勝でも前線からプレスを掛けてボールを奪うと縦に速く攻め、相手に圧力をかけ続けた。2点目を挙げたFW徳増は「後半は守備に回って我慢の時間もあったが、人とボールを動かして攻める形が出せた。大会を通じて自信が深まった」と胸を張った。
17年前の全国総体は1回戦負け。山田監督は「強い相手でもボールを握って突破できるようにもう一段階、ステップアップしたい」と大舞台を見据えた。(運動部・寺田拓馬)