朝霧に魅せられ移住 高木さんが生むモッツァレラチーズ
富士宮市の七富チーズ工房が製造販売する「富士山麓 潤いモッツァレラ」が、「ふじのくに新商品セレクション2022」で最高金賞に輝きました。朝霧高原の酪農風景に魅せられた高木宏昭代表が北海道から富士宮市に移住し、2021年1月にチーズ工房を立ち上げました。創業時の様子や高木さんのインタビューなどを1ページにまとめます。
ジューシーでとろける柔らかさ 県最高金賞に
富士宮産の生乳を使った「富士山麓 潤いモッツァレラ」が、静岡県内産農林水産物の個性を生かした加工食品のコンクール「ふじのくに新商品セレクション2022」(県主催)で最高金賞に輝いた。同モッツァレラの製造販売を手がける七富チーズ工房(富士宮市下条)の高木宏昭代表がこのほど、須藤秀忠市長に受賞を報告した。

北海道から富士宮市に移住し、2021年1月にチーズ工房を立ち上げた高木さん。同モッツァレラは設立当初から手がける人気商品。地元の酪農家と提携を結び、高品質な生乳を個別に仕入れる。ミルク感あふれるジューシーさや、とろける柔らかさが特徴だ。これまでに2万個以上を販売してきたという。
高木さんは「酪農家あってのチーズ職人。地域に根付いて頑張っていきたい。富士宮に来て良かった」と喜びを報告した。(富士宮支局・吉田史弥)
〈2022.12.15 あなたの静岡新聞〉
高木さんは「酪農家あってのチーズ職人。地域に根付いて頑張っていきたい。富士宮に来て良かった」と喜びを報告した。(富士宮支局・吉田史弥)
〈2022.12.15 あなたの静岡新聞〉
中小企業相談窓口「県よろず支援拠点」が創業サポート

※2021年1月5日 静岡新聞朝刊から
朝霧高原の広大な草原に魅せられて北海道から富士宮市に移住した高木宏昭さん(27)が15日、チーズ工房「七富乳業」を創業する。丑(うし)年の年初から、良質な乳牛の魅力アピールへ地元酪農家と提携して同市産の生乳を活用したモッツァレラチーズの製造、販売に乗り出す。
佐野牧場(佐野将史代表)と提携を結び、生乳を使って年間15トンのチーズを製造する。牛乳を使ってモッツァレラチーズを中心に、地元の飲食店向けに販売。週末限定で高木さんが手掛ける小売店「七富チーズ工房」で販売もスタートする。
同市は、県内生乳生産量の4割以上を占め、チーズづくりで重要な良質な水も豊富。一方、市内店頭は北海道や外国産のチーズが並んでいることが多く、高木さんは「良質な生乳で富士宮産のチーズを作りたい」と思いを募らせた。北海道でチーズ製造の修業を積み、2019年7月に同市に移住した。静岡商工会議所(静岡市葵区)に設置された中小企業相談窓口「県よろず支援拠点」が創業を支援した。
高木さんは北海道大在学中、生乳を使ったアイスの製造販売やチーズ工房併設のレストランなども設立した経験がある。全国を旅する中で訪れた朝霧高原で、年間通して牛が放牧されている光景に感動したことが移住につながった。
高木さんは「消費者や飲食店などが手頃に購入できる柔らかくておいしい富士宮産のチーズを提供したい」と決意を話す。
朝霧高原の広大な草原に魅せられて北海道から富士宮市に移住した高木宏昭さん(27)が15日、チーズ工房「七富乳業」を創業する。丑(うし)年の年初から、良質な乳牛の魅力アピールへ地元酪農家と提携して同市産の生乳を活用したモッツァレラチーズの製造、販売に乗り出す。
佐野牧場(佐野将史代表)と提携を結び、生乳を使って年間15トンのチーズを製造する。牛乳を使ってモッツァレラチーズを中心に、地元の飲食店向けに販売。週末限定で高木さんが手掛ける小売店「七富チーズ工房」で販売もスタートする。
同市は、県内生乳生産量の4割以上を占め、チーズづくりで重要な良質な水も豊富。一方、市内店頭は北海道や外国産のチーズが並んでいることが多く、高木さんは「良質な生乳で富士宮産のチーズを作りたい」と思いを募らせた。北海道でチーズ製造の修業を積み、2019年7月に同市に移住した。静岡商工会議所(静岡市葵区)に設置された中小企業相談窓口「県よろず支援拠点」が創業を支援した。
高木さんは北海道大在学中、生乳を使ったアイスの製造販売やチーズ工房併設のレストランなども設立した経験がある。全国を旅する中で訪れた朝霧高原で、年間通して牛が放牧されている光景に感動したことが移住につながった。
高木さんは「消費者や飲食店などが手頃に購入できる柔らかくておいしい富士宮産のチーズを提供したい」と決意を話す。
富士宮「食の魅力発信する地盤ある」 代表・高木宏昭さん

※2021年1月21日 静岡新聞朝刊から
朝霧高原で年間通して牛が放牧されている光景に魅せられて北海道から移住して創業したチーズ工房「七富乳業」の代表。富士宮産の生乳を使ったモッツァレラチーズを地元で製造し、販売する。愛媛県出身。27歳。
-創業の経緯は。
「北海道大在学中に牛乳の新鮮さとおいしさを知り、生乳を使ったアイスの製造販売やチーズ工房併設のレストランなどを設立した。チーズ作りの修業を積み、全国を旅する中で、朝霧高原の酪農風景に感動。チーズ作りを富士宮市でやりたいと移住を決めた」
-どんな工房か。
「地元の酪農家と提携を結び、生乳を使って年間15トンほどのチーズを製造する計画。モッツァレラチーズを中心にまずは地元飲食店向けに販売する。一度にたくさん製造することで、安価に提供できる仕組みで、週末限定で自分でも小売りを行っている」
-富士宮の魅力は。
「自然環境が素晴らしい土地で、食の魅力を発信するための地盤がある。人の温かさも魅力的。非常に過ごしやすいと感じている」
-今後の意気込みを。
「チーズ作りで重要なのは良質な生乳と水。富士宮は牛を飼育しやすい環境で、富士山の伏流水といった水も豊富にある。富士宮産の生乳を使って手ごろに食べられる柔らかくて新鮮なチーズを提供したい」
◇
牧場を経営するのも夢。
朝霧高原で年間通して牛が放牧されている光景に魅せられて北海道から移住して創業したチーズ工房「七富乳業」の代表。富士宮産の生乳を使ったモッツァレラチーズを地元で製造し、販売する。愛媛県出身。27歳。
-創業の経緯は。
「北海道大在学中に牛乳の新鮮さとおいしさを知り、生乳を使ったアイスの製造販売やチーズ工房併設のレストランなどを設立した。チーズ作りの修業を積み、全国を旅する中で、朝霧高原の酪農風景に感動。チーズ作りを富士宮市でやりたいと移住を決めた」
-どんな工房か。
「地元の酪農家と提携を結び、生乳を使って年間15トンほどのチーズを製造する計画。モッツァレラチーズを中心にまずは地元飲食店向けに販売する。一度にたくさん製造することで、安価に提供できる仕組みで、週末限定で自分でも小売りを行っている」
-富士宮の魅力は。
「自然環境が素晴らしい土地で、食の魅力を発信するための地盤がある。人の温かさも魅力的。非常に過ごしやすいと感じている」
-今後の意気込みを。
「チーズ作りで重要なのは良質な生乳と水。富士宮は牛を飼育しやすい環境で、富士山の伏流水といった水も豊富にある。富士宮産の生乳を使って手ごろに食べられる柔らかくて新鮮なチーズを提供したい」
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牧場を経営するのも夢。
“幻のチーズ” ブッラータも商品化
“幻のチーズ”と言われるブッラータを、富士宮産の高品質な生乳で仕上げたチーズとクリームで商品化した。モッツァレラチーズでクリームと短冊状のチーズを包んだ。イタリア語で「バターのような」を意味するといい、ナイフを入れると中身があふれ出す。
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2021年1月に立ち上げたチーズ工房ではモッツァレラやボッコンチーニなど15種類を展開している。いずれもミルク感あふれるジューシーさと、とろける柔らかさが特徴。地元の酪農家と提携を結び高品質な生乳を個別に仕入れている。定番商品のモッツァレラチーズは1年で1万5千個を販売した。今年の「富士山名物グランプリ」では第1位に輝いた。
顧客からブッラータの販売を希望する声を受けて、こだわりのモッツァレラをベースに商品化に取り掛かった。モッツァレラが熱いうちに、クリームと短冊状のチーズを包んでいく。その間15秒。高度な技術が必要という。地元のイタリアンシェフの協力を得て、新たに開発した自家製のクリームは、濃厚で酸味を抑えたものに仕上がった。
今年のバレンタインデーやホワイトデーの時期はチョコを包んだブッラータショコラの販売に挑戦した。高木宏昭代表(28)は「お客さんの声を聞きながら改良を重ねていきたい」と意欲を見せた。
企業情報 富士宮市下条487の1。2021年創業。
〈2022.3.25 あなたの静岡新聞〉
顧客からブッラータの販売を希望する声を受けて、こだわりのモッツァレラをベースに商品化に取り掛かった。モッツァレラが熱いうちに、クリームと短冊状のチーズを包んでいく。その間15秒。高度な技術が必要という。地元のイタリアンシェフの協力を得て、新たに開発した自家製のクリームは、濃厚で酸味を抑えたものに仕上がった。
今年のバレンタインデーやホワイトデーの時期はチョコを包んだブッラータショコラの販売に挑戦した。高木宏昭代表(28)は「お客さんの声を聞きながら改良を重ねていきたい」と意欲を見せた。
企業情報 富士宮市下条487の1。2021年創業。
〈2022.3.25 あなたの静岡新聞〉