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NHK党新人 舟橋夢人氏の考えは【参院選しずおか】

 第26回参院選は7月10日に投開票が行われます。静岡選挙区に立候補しているNHK党新人の舟橋夢人氏(56)の主張などをまとめました。

 ◆他候補の考え(届け出順)
舟橋夢人氏|鈴木千佳氏山本貴史氏山崎真之輔氏若林洋平氏平山佐知子氏堀川圭輔氏船川淳志氏

どんな人

 参院選の立候補予定者を選抜するNHK党のオーディションに出場し、審査を経て、党公認候補として静岡選挙区への出馬が決まった。「年金問題の闇をさらす」と話し、年金制度改革を主な公約に掲げる。
 年金問題に関心を持ったのは15年前。厚生年金に加入前の学生時代に支払っていたはずの国民年金が、記録に反映されていないことが判明した。「『消えた年金問題』の当事者となり、取り戻すまでに苦労した」。以降、支払い損にならない年金制度をどう確立できるかを考えてきた。
 地方、国政選挙のいずれも出馬経験はない。「野党の考えに共感している」とし、これまで野党の候補者公募に何度か応募してきた。今回の参院選で念願がかない、「チャンスがあるのなら日本を変えたい」と決意を新たにする。
 幼い頃、父に教わった釣りが趣味。親戚宅近くの浜名湖から釣り船に乗り、遠州灘でキハダマグロを狙ったことも。「縁がある中で静岡選挙区を選んだ。静岡県は横に長く、西と東で文化が違っておもしろい」
 妻、娘2人の家族4人で暮らす。誕生日や結婚記念日などを祝うイベントを欠かさないことが家庭円満の秘訣(ひけつ)と笑う。
 ふなはし・ゆめと  滋賀県守山市出身。福岡工業大卒。都内のIT会社に勤務し、クラウド上のアプリ開発などに従事する。
 〈2022.06.24 あなたの静岡新聞〉

コロナ・医療費・年金などの問題に意見、賛否を問いました

Q. 政府の新型コロナウイルス対策を評価しますか

A. 評価しない。早急に(季節性インフルエンザ相当の)5類相当にするべき。5類の定義は、治療法がある、ワクチンがある、医療施設が十分整っている、である。そのため、コロナは十分にこの定義に当てはまっているため、5類相当にすべきである。

Q. 感染防止対策と社会経済活動の両立には何が必要ですか
A. ノーマスク、5類相当で通常の社会活動に戻る。戻ると、コロナで受けたダメージが分かるから、その中で沈んでいる産業に補助金を出すなり景気対策を行うなりする。従って、ノーマスク、5類相当が必要と考える。

Q. 10月から75歳以上の医療費窓口負担が年収200万円以上の人は1割から2割に引き上げられます。賛成ですか
A. 反対。年収200万円以上の定義が低すぎる。2割負担は今までの倍、ということだ。年金受給者が多い層であろうと思われる。そこで、年金は0.4%下がったのに、医療費は2倍に上がる、ますます苦しい生活になるだろう。年収は300万~400万円程度に上げるべきだ。

Q. 年金制度を持続可能にするため、基礎年金部分を税金で賄うことに賛成ですか
A. 賛成。公約に0歳から20歳まで年金を税金で賄うと年金が2倍になり、払い損の世代がなくなるという案を出している。10年間年金を払い続けると年金を受け取る権利がもらえるので、日本で生まれたら年金が確定し、老後が安心という日本になる。

Q. 防衛費を拡充することに賛成ですか。賛成の場合、どこまで拡充すべきですか
A. 賛成。GDP2%程度まで。防衛力が下がると、ウクライナのように侵攻される。人口減に伴い、自衛隊員が確保できなくなる。すると装備でカバーしなくてはならないので費用は増える。結果、現在の防衛力を保つだけでも防衛費は拡充することになる。

Q. ロシアによるウクライナ侵略で国際秩序が揺らぎ、中国の軍事増強も続いています。外交・安全保障はどうあるべきと考えますか
A. 核無き核保有宣言を行う。核の相互共有を米国と行う。防衛力が相対的に低くなると侵略を許すきっかけとなる。日米安保をベースに防衛力の強化を行う。

Q. 浜岡原発の再稼働に賛成ですか
A. 反対。電力が逼迫(ひっぱく)している時は稼働するのはいいが、それ以外は停止し主電源として稼働するのは反対。順次廃炉とし、次世代の安全で効率の良い核融合炉に切り替えていく。

Q. エネルギー問題にどう取り組みますか
A. 核融合炉を主電源として、核崩壊炉(現行の原発)は順次廃炉とする。再生可能エネルギーの割合を増やし、二酸化炭素排出の少ない発電方式にする。また、国内の資源開発を行い、千葉沖ガス油田や鹿児島沖油田などを開発し日本をエネルギー資源大国にする。

Q. 消費税の減税に賛成ですか
A. 賛成。コロナ禍では10%は過大と判明したわけで、適正値を探すことをしないといけない。そこで、まず5%に戻す。これで状況を見てさらに景気が悪化するようであれば最終的にはゼロにする。消費税の適正値を探る施策を行う。

Q. 選択的夫婦別姓制度の導入に賛成ですか

A. 夫婦別姓には賛成。それは事実婚で達成される。その権利を強化することは賛成。しかしながら、選択的夫婦別姓制度という法律を導入するのは反対。既存のうまくいっている制度を壊すことはないので、定義の問題。
 〈2022.06.25/28/29/30 あなたの静岡新聞〉

県民からの質問もぶつけてみました

【Q】教員を志しましたが、教育実習で教員の過酷な労働環境を目の当たりにし、諦めざるを得ませんでした。教員の労働環境をどのように改善しますか。(長泉町、25歳、公務員の方からの質問)

A. 私の妹も高校の教員をしています。毎年のようにやることは増えるのに減ったのはギョウ虫検査だけ、と言われています。まずは、労働者と定義し、三六協定を結びます。これで、無償で残業させ放題ではなくなります。次にアシスタント教員の採用です。授業以外のアシスタントとして、分業します。これでかなり楽になるはずです。

【Q】住宅建築に携わる職人です。木材をはじめとする建築資材が高騰しています。住宅建築を断念する人もあり、顧客を獲得するために職人の賃金を下げるような動きもあるほどです。この事態に打開策はあるでしょうか。(富士市、47歳、建築大工の方からの質問)
A. 日本の林業を復活させます。国際情勢もウッドショックも重なり、輸入木材が高騰しています。日本には利用されていない原木が山のようにあります。国産木材を材料として切り出します。杉を切って違う木を植えれば、花粉症も減ります。一石二鳥です。

【Q】女性の社会進出に対する具体的なサポートをどう考えるか、教えてください。女性管理職の比率や男性の育児休業取得率が低い状況に、どう対応していきますか。(焼津市出身、18歳、女子大学生の方からの質問)
A. 子どもに月8万円を支給する政策を掲げています。子どもを産むサポートをしたいと思っています。必要なサポートは個人によって違いますので、制度や施設を作ってもその条件にピッタリはまるとは限りません。そこに援助し、必要なサポートを得られるように対応します。こういう回答をすると問題の答えになっていない、と感じる方が多いのですが本質は解決しています。
 〈2022.07.02 あなたの静岡新聞〉

舟橋氏の第一声は

 この選挙における焦点は年金改革です。公約として「年金2倍」をあげております。今の年金制度、1960年生まれより後の方は、払い損となっています。その払い損の年金制度を変えたい。現役の年金を受給されている方、この間、年金が下がるよというお知らせが届いたと思います。物価は上がっております。年金が下がっているのに介護保険が上がるのは、許せない。ありえないです。私の考えた年金改革なのですが、現在の年金制度は、20歳から60歳まで40年間掛けて65歳支給となっています。これをですね、0歳から20歳までは、税金で補填(ほてん)する。つまり掛ける期間が0歳から60歳までの60年間になります。それと企業の雇用延長で65歳までは、雇用が続く。保険料も払えるということで、現行の40年掛ける年金の期間は、0歳から65歳まで掛けることになります。期間で1.625倍。運用益などを考えると、およそ2倍の額になります。1965年以降に生まれた方も掛け損のない年金制度となります。これをですね、年金事務所の前から年金に困っている方にお届けしたいと思い、第一声の場所を静岡県の年金事務所の前に選びました。おそらく年金事務所には「年金が下がったんだ」「どうしたらいいんだろう」という相談が絶対来ると思います。そこでおそらく、職員の方が繰り下げ受給をしてくださいと言うと思うのですけど、もう現役でもらっている世代の方はこれ以上増やす方法がありません。しかしこの選挙で、私に投票すると年金が2倍になるというお知らせが届く可能性が生まれました。投票先を選ぶのは有権者の皆さんです。あなたの未来を選ぶことです。これから毎年、年金が下がるというお知らせを受け取るのか、ある日、あなたの年金は2倍になりましたというお知らせを受け取る未来を選ぶのか。あなた方が決める未来だと思っております。
 続いて少子化対策。0歳から22年間、月8万円、年額100万円。22年間でおよそ2200万円を子ども手当として支給する公約を掲げます。少子化対策ではいろんな制度、いろんな箱ものがありますが、その中で自分にぴったり合うものがない方が必ずいます。ですからどんな制度を作っても、どんな箱ものをつくっても、必ずその方にぴったりという制度はありません。ただ現金ならば、いろいろなことに使えます。その方にぴったりの子育て世代に、子育てに使えるお金となります。子ども手当を月8万円、年100万円、22年間で2200万円支給するというこの公約を実現していきたいと思います。
 ※立候補者が第一声などで発した内容に基づいています。
 〈2022.06.23 あなたの静岡新聞〉
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