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初の大規模改修 沼津港「びゅうお」ってどんな施設?

 沼津港の大型展望水門施設「びゅうお」で開業以来、初の大規模改修が行われました。びゅうおは「VIEW(眺め)」と「魚(うお)」を組み合わせた造語だそうです。そもそも、どんな目的で建てられた施設なのでしょう? これまでの歩みを1ページでまとめました。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・村松響子〉

初の大規模改修終え、営業再開 飛び出る深海魚アートも

 沼津港(沼津市)の大型展望水門施設「びゅうお」が改修を終えて22日、営業を再開する。2004年の開業以来、初の大規模改修。施設内の壁には駿河湾の深海魚が飛び出るようなアートを施し、イメージを一新した。

壁から深海魚が飛び出るようなアートが新たに描かれた館内=沼津市の沼津港大型展望水門施設「びゅうお」
壁から深海魚が飛び出るようなアートが新たに描かれた館内=沼津市の沼津港大型展望水門施設「びゅうお」
 指定管理者の変更に合わせて10日から改修し、休館していた。水門真上にある2階連絡橋の床は、海の中を歩いているような装飾で彩った。2階展望回廊には、景色をゆっくりと楽しめる椅子と机を設置した。沼津の夜を彩るバー文化を紹介する展示や、沼津市や沼津港の歴史を紹介する年表も新たに設けた。
 開館時間は午前10時~午後8時(木曜は午後2時まで)。料金は大人100円、小中学生50円。
〈2022.4.22 あなたの静岡新聞〉

巨大な水門2004年オープン 津波対策、展望台も

※2004年9月27日 静岡新聞朝刊から

「びゅうお」の完工式典で行われた水門閉鎖のデモンストレーション=沼津港
「びゅうお」の完工式典で行われた水門閉鎖のデモンストレーション=沼津港
 東海地震の津波対策で県が約40億円をかけて沼津港に造った大型展望水門(愛称「びゅうお」)の完工式典が(2004年9月)26日、現地で行われた。水門の上部には沼津市が約3億円を負担して展望施設を設置。高さ32メートルから眺望を楽しめる。式典には200人が出席し、栗原績県出納長が「観光面でも沼津港に寄与することを期待します」とあいさつした。水門降下のデモンストレーションも行われた。

■大災害時 5分で閉門
※2014年11月13日 静岡新聞朝刊から
 大型展望水門びゅうおは、東海地震などによる津波から港やその周辺約50ヘクタールを守ることを目的に静岡県が建設した。高さ約30メートルの二つの展望回廊と、回廊をつなぐ長さ約40メートルの連絡橋から、富士山や駿河湾を一望できる。
  通常は船舶が通行できるように水門は開いているが、津波など災害が発生した際は高さ9・3メートル、重さ406トンの門扉が下ろされる。大地震が発生した場合は、地震を感知して自動でバッテリーが作動し、ゲートの自重で5分以内に門が閉められる。
  台風など事前予測可能な災害の場合は遠隔操作で30分かけ、ゆっくりと閉めていく。今年(※2014年)は台風18、19号が上陸、接近した際にゲートが閉められた。毎年2回行われる定期点検の際にも門が閉じた姿を見ることができる。 
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夜間にぎわい創出へライトアップ 展望室、赤と緑のレーザーで演出「デートスポットに」

※2018年9月15日 静岡新聞朝刊から

赤と緑のレーザーで彩られた展望室=沼津市のびゅうお
赤と緑のレーザーで彩られた展望室=沼津市のびゅうお
■赤と緑で新演出、レーザー開始 
 沼津観光協会は(2018年9月)14日、沼津港大型展望水門「びゅうお」のライトアップを赤と緑のレーザーで演出する試みを始めた。沼津港エリアの夜間のにぎわい創出が狙いで、今後さまざまな色に変更していく計画という。
  通常青色のみの夜間のライトアップに赤と緑の動くレーザーの光が加わり、展望室の天井や壁、床を彩っている。沼津市を舞台としたアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の登場人物の誕生日に当たる19、22日の両日を除き、しばらく楽しめるという。
  同協会の大川敦士専務理事は「ライトアップを工夫し、カップルが訪れるデートスポットにしたい」と話した。

「津波対策の先進地」米国のテレビ局も注目

※2005年10月12日 静岡新聞朝刊から

びゅうおで行われた米国の番組収録=沼津市内
びゅうおで行われた米国の番組収録=沼津市内
 全世界に取材ネットワークを持つ米国のドキュメンタリー専門テレビ局「ディスカバリーチャンネル」のスタッフが(※2005年10月)11日、沼津市を訪れ、同市内の津波対策施設などを取材した。
  科学に関連したドキュメンタリー番組などを世界155カ国に放映する同局は現在、スマトラ沖地震の発生から一年に合わせた特別番組の制作を行っている。津波をテーマに、スタッフが世界各地に分かれて取材を進める中、日本では東海地震の危険性が叫ばれている静岡県内の対策などに着目したという。
  トロント支局(カナダ)のマーク・スティーブンソンさんらが、沼津港航路水門「びゅうお」や、遠隔操作のできる牛臥海岸の耐震水門、住民の避難拠点となる市内のコミュニティー防災センターなどを回った。
  びゅうおでは、施設内部の様子や県港湾総室の大津光孝総室長のインタビューを収録。大津総室長は東海地震の被害軽減に向けて県が取り組んでいる事業や、地震を感知して水門が自動的に閉じるびゅうおの作動システムについて説明した。
  マークさんは「びゅうおはとても素晴らしい施設という印象を受けた。日本はほかの国に比べて、津波に対する対策が進んでいるように感じる」と感想を話した。