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鎌倉殿の13人 大河ドラマ館はどんなところ?

 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公北条義時のゆかりの地である伊豆の国市。大河ドラマ館が15日にオープンしました。観光客の増加も予想されています。大河ドラマ館ではどんな展示を見られるのでしょう。同館の詳細を中心に、静岡県内の盛り上がりをまとめました。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・石岡美来〉

ストーリーや人物相関図を紹介 撮影に使った衣装、小道具も

 伊豆の国市ゆかりの鎌倉幕府第2代執権、北条義時が主人公の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放映に合わせ、展示などを通じて作品の世界観を伝える大河ドラマ館が15日、同市の韮山時代劇場にオープンする。14日は地元や観光の関係者向けに内覧会を行った。

衣装などを展示して作品の世界観を伝える大河ドラマ館=伊豆の国市の韮山時代劇場
衣装などを展示して作品の世界観を伝える大河ドラマ館=伊豆の国市の韮山時代劇場
 パネル展示でストーリーや登場人物、人物相関図を紹介する。義時、北条政子、源頼朝と恋仲にあった八重の3人の衣装や、作中に登場する小道具、出演者のメッセージ入りサインが並ぶ。映像コーナーでは、作品のダイジェストや出演者インタビュー、市内で行われた撮影のメイキングなどを放映し、烏帽子(えぼし)をかぶって撮影できるフォトスポットも設けた。
 開館は午前9時から午後5時まで。水曜休館だが、1、2月は無休。入場料は大人400円、小中学生100円。感染対策で最大収容人数を40~50人に制限する。駐車場無料。
 同劇場内には、地元の特産品を販売する伊豆の国物産館や文化財などの特別展示「義時の里」を併設する。山下正行市長は「感染が広がっているが、多くの人が安心して来場できるように対策を講じる。ここを起点に伊豆を体験してほしい」とコメントした。
〈2022.1.15 あなたの静岡新聞〉

北条家の歴史を知るならここ 特別展示「義時の里」ドラマ館に併設

 伊豆の国市ゆかりの北条義時が主人公になる2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放映に合わせ、同市の韮山時代劇場に設置される大河ドラマ館に併設する特別企画展「義時の里」の展示が完成した。ドラマ館と同じ来年1月15日にオープンする。

展示物を見学する伊豆の国歴史ガイドの会の会員=伊豆の国市の韮山時代劇場
展示物を見学する伊豆の国歴史ガイドの会の会員=伊豆の国市の韮山時代劇場
 展示スペースはリハーサル室を活用した。義時に関連する年表や、市内の守山から撮影した富士山や街並みの大型パノラマ写真を壁に掲示。義時と北条家に関わりのある寺社の写真パネルを並べ、会場中央には関連する出土品など文化財を展示する。
 このほど、企画展で案内を担当する伊豆の国歴史ガイドの会の会員向けに事前説明会を行い、会員が展示物を見学した。市文化財課の担当者は「市内に点在する義時や北条家関連の史跡に足を運ぶ起点になれば」と期待した。
 入場無料。休館日は水曜。1、2の両月は無休。
 〈2021.12.30 あなたの静岡新聞〉

名誉館長は藤田弓子さん 伊豆の国市在住

 伊豆の国市ゆかりの北条義時が主人公になる大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放映に向け、市推進協議会は4日(※2022年1月)、同市の韮山時代劇場に設置する大河ドラマ館の名誉館長に市内在住の俳優藤田弓子さん(76)を委嘱した。北条家ゆかりの同市を広く発信し、知名度向上やイメージアップを目指す。

委嘱状を受け取る藤田弓子さん(右)=伊豆の国市役所
委嘱状を受け取る藤田弓子さん(右)=伊豆の国市役所
 市役所で協議会の稲村浩宣会長から委嘱状を受け取った藤田さんは「伊豆の国は観光だけでなく、住んでも良いところだと知ってもらいたい」と抱負を語った。
 山下正行市長は「いよいよだと気持ちが高揚している。大河ドラマ館を中心に伊豆がにぎやかになれば」と期待した。
 大河ドラマ館は15日に開館する。
 〈2022.1.5 あなたの静岡新聞〉

「鎌倉殿の13人」 静岡県内の経済効果は158億円?

 企業経営研究所(長泉町)は4日までに、伊豆の国市ゆかりの北条義時が主人公の2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の静岡県内への経済波及効果を158億円と推計する試算結果をまとめた。

 伊豆・東部地域を中心に県内を訪れる観光客の増加による直接効果を106億円と推計。原材料の仕入れや地域の雇用者所得増による消費拡大などの間接効果は52億円と見込んだ。
 大河ドラマ「おんな城主 直虎」が放送された17年の観光客増加のデータを基に試算した。宿泊、日帰り客を合わせた観光入り込み客数は、151万人の増加が期待できるとした。
 試算は、コロナ禍の影響を加味していない。同研究所は感染状況次第で経済波及効果が限定的となる可能性があるとしている。一方で、伊豆・東部の市町や観光関連事業者・団体が連携し、誘客や周遊促進を図ることができれば効果の拡大も期待できるという。
 同研究所は「本県、伊豆・東部地域の歴史・文化資源や魅力を全国にPRし、長期間にわたる観光需要の創出に結び付けることも重要」と指摘する。
〈2022.1.5 あなたの静岡新聞〉
地域再生大賞