キーパーソンの記事一覧

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水災補償、必要性訴える 日本損害保険協会静岡損保会(静岡市葵区)山本耕平会長【キーパーソン】
静岡県内損害保険8社でつくる団体トップに6月就いた。災害や事故などのリスク軽減に向けた啓発活動を担う。本業の損害保険ジャパン静岡支店長としては、地域に一層密着した店舗経営を目指す。 ―業界の現状は。 「本県の需要自体はここ数年、ほぼ横ばいで推移していて新型コロナウイルス禍などの影響は少ない。だが、全国的には自然災害が多発して支払額が急激に伸びているのに伴い、損保各社の保険料は上昇傾向にある。万が一のリスクに備える必要性が高まっている」 ―静岡損保会の重点的な取り組みは。 「損害保険料率算出機構の2020年度統計によると、県内の火災保険契約のうち水災補償を付帯している割合は68・8%で
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顔見える6次産業推進 三和畜産(浜松市北区) 鈴木芳雄社長【キーパーソン】
ブランド豚「浜名湖そだち」などを飼育し、直売所や肉料理のレストランも経営する“6次産業”に取り組む。穀物相場の上昇による養豚業への影響や、長く続けていく上で重要なポイントを聞いた。 -飼料高騰の影響と対策は。 「1キロ約38円だったトウモロコシの価格が約60円まで上がり、終わりが見えない。養豚を始めて約50年間で最悪の状況。畜産業の今後について考える上で、世界の穀物が安定供給されるかが心配の種になった。トウモロコシと低コストの飼料米、大豆かすの配合飼料を豚に与えていて、米の配合比率を増やすことでえさ代の上げ幅を抑えている」 -持続可能な畜産業の実現に必要なことは
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新たな観光資源探る 下田市観光協会 沢地大吉会長【キーパーソン】
観光業が基幹産業の下田市。伊豆半島の周辺市町と同様、新型コロナウイルス禍のあおりを受ける中、現状の分析と今後の展望を聞いた。 -コロナ禍以後を振り返って。 「もろ手を挙げて『下田に来てください』と言えず、心苦しい限りだ。行政の支援で何とか踏みとどまっているというのが現状。ただ今夏について言えば、宿泊施設に関してはキャンセルはあるものの、その分も埋まったとのことだ。観光ムードの回復の兆しだと好意的に受け止めたい。県外来訪者からも、観光を心待ちにしていたという声を多く聞く」 -下田の観光の魅力とは。 「海の美しさが国内トップクラスであることは間違いない。海辺を含め、自然の美しさをいま一度
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食の質保ち再訪客確保 沼津観光協会(沼津市)望月善人会長【キーパーソン】
新型コロナウイルスの影響が読み切れない中、沼津港やアニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」ゆかりの地を中心に沼津市内の観光地は客足が戻りつつある。来年は同港で市制100周年を記念した「Sea(シー)級グルメ全国大会」も開かれる。現状や今後の展望を聞いた。 ―新型コロナの影響は。 「行動制限がなくなった今年の大型連休前後から、問い合わせが増えている。旅行を控えていた高齢層や団体客の姿も見かけるようになった。沼津港では、コロナ禍前の売り上げを超える店も少なくない。再び感染者が増加しているが、一層感染対策を徹底して観光客を受け入れたい」 ―「ラブライブ―」の“聖地巡り”は
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女性の視点で問題共有 静岡県商工会議所女性会連合会 遠藤悦子会長【キーパーソン】
静岡県内10カ所にある単会が連携する県商工会議所女性会連合会の会長に就任した。各地の取り組みや情報を共有し、新型コロナウイルスの感染拡大で苦境が続く商工業界に女性の視点で貢献する。 ―女性会の役割は。 「女性の資質向上と商工業の振興で地域の発展に寄与することが目的だが、自分たちで景気を良くするとか変革するとかではなく、まずは女性の中で社会の貧困やジェンダーなどさまざまな問題を理解することから始めたい。特に女性は年上だから遠慮するというのが少なく、肩書や年齢にとらわれず対等に話し合いやすい。さまざまな考えがあるからこそ、社会は良い方向に向かうと思う」 ―何に取り組むか。 「10月には3
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経営安定化へ販路拡大 すこやか(湖西市)鈴木健吾社長【キーパーソン】
就労継続支援A型事業所「すこやかファーム湖西」を運営し、野菜などの栽培、収穫、梱包(こんぽう)を行う。従業員約50人のうち障害がある人は約30人。販売先は全国のスーパーなど約500店舗に上る。事業拡大の経緯や今後の展望を聞いた。 -創業から10年目を迎えた現状は。 「現在栽培している作物はタマネギやサツマイモ、トマト、キクラゲなど8品目。初めは農業や福祉の知識が全くなかった。当初の畑は約1200平方メートルのみだったが、今は湖西市内の7万平方メートルにまで広がった。タマネギの値段高騰などもあり、5月の売り上げは過去最大の610万円だった」 -どのような販売戦略を持っているか。 「単価