衆院選 静岡の記事一覧

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若林参院議員が初登院、決意新た 「重責担っていく」
臨時国会が召集された3日、参院選静岡選挙区で初当選した自民党の若林洋平氏(50)が初めて登院し、国民の負託に応える決意を新たにした。再選した無所属の平山佐知子氏(51)も気持ちを一新し、2期目のスタートを切った。 若林氏は午前8時過ぎに正門に到着。真夏の日差しが照り付ける中、「これから重責を担っていくという新たな気持ちでいっぱいだ」と表情を引き締め「国民にありがたがられる議員になりたい」と意欲を見せた。国防やエネルギー、食料などの安全保障政策、富士山麓の観光振興に尽力すると強調した。 平山氏は午前9時過ぎに真っ白なジャケットを着て登院した。1期目の経験を生かし「国民目線で困っている人のた
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区割り審勧告 静岡県内8市区で分割解消 御前崎、伊豆の国、浜松
衆院選挙区画定審議会(区割り審、川人貞史会長)は16日、小選挙区定数を10増10減し「1票の格差」を是正する新たな区割り案を岸田文雄首相に勧告した。 静岡県内の8市区で選挙区の分割を解消した。御前崎市はすべての市域を3区、伊豆の国市は6区、浜松市天竜区は7区にそれぞれまとめた。4区と5区に分かれている富士市は変更せず、県内の自治体で唯一、分割の状態が残った。県内の選挙区数は8のまま変わらない。 県内で改定後の人口が最も多いのは5区の約52万2千人、最も少ないのは4区の約36万8千人。全国最小の鳥取2区との「1票の格差」は1・906倍~1・347倍となる。 分割解消は人口の少ない側を多い
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衆院・区割り分断解消案、歓迎と不安 静岡県内区の有権者
衆院選挙区画定審議会(区割り審)が16日に示した県内の新たな区割り案。二つの選挙区に分割された状態が解消される見通しとなった県内の8市区の有権者らからは「選挙が分かりやすくなる」と好意的な反応の一方、政治家との新たな関係構築へ不安の声も聞かれた。 浜松市天竜区で唯一3区だった春野町は、ほかの天竜区地域と同じ7区に入る。自営業男性(64)は「同じ区で同じ候補者を選べることになれば政治への関心が増す機会になる」と受け止める。これまで3区と7区を分ける投開票の作業を続けてきた天竜区の選管担当者も「大事な一票を管理する上で、ミスのリスクが減る」と歓迎する。 一方、5区から6区に組み込まれる伊豆の
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川勝知事「静岡県の要望に配慮」 衆院・区割り審
川勝平太知事は16日、区割り審が新たな区割り案を勧告したことを受け、「静岡県から要望した見直しについてご配慮いただいたものと考えている」とのコメントを出した。 富士市の分割解消が見送られたことについては「引き続き課題解消に向けて働き掛けていく」とした。 静岡県は1月、県内市町長や県議会各会派の意見を踏まえ、区割り審に静岡、浜松、富士、御前崎、伊豆の国市の分割解消を求めていた。
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維新・山下洸棋氏、次期衆院選1区出馬へ
昨年10月の衆院選に日本維新の会公認で静岡6区から出馬し、落選した党県総支部6区支部長の青果販売会社社長山下洸棋氏(30)=沼津市=が、次期衆院選に静岡1区から出馬する意向を固めたことが4日、関係者への取材で分かった。党の公認候補としての出馬を目指す。 山下氏は近く、党県総支部の1区支部長に就任する見込み。取材に対し「県内の党勢拡大のため県庁所在地で政令市である静岡市から力を入れ、仲間を増やし当選を目指したい」と述べた。三島市出身。静岡サレジオ高、静岡大卒。国会議員秘書を経て同市内で青果販売会社と建設会社を経営する。 党県総支部は、今夏の参院選や来年の統一地方選に向けた独自の候補者擁立を
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衆院静岡2、5区の立民総支部長が辞任 代行は渡辺周県連代表
立憲民主党県連の渡辺周代表は14日の臨時幹事会後の記者会見で、衆院静岡2区福村隆、同5区小野範和の両氏がともに党総支部長を辞任したと明らかにした。後任が決まるまでの間、渡辺代表が2区と5区の暫定総支部長を務める。 昨年10月の衆院選では福村氏が2区から、小野氏が5区から、それぞれ立民公認で出馬し落選した。渡辺代表によると、福村、小野の両氏は衆院選後に行われた党の意向調査に対し、総支部長を続ける意思がないと回答したという。 党総支部長は衆院選の小選挙区候補予定者となる。渡辺代表は次期衆院選に向けて「党勢発展のためにも、空白を埋めなければならない」と述べ、静岡2、5区の新たな総支部長の選任に
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70~74歳投票率73% 昨年10月の衆院選
静岡県選挙管理委員会はこのほど、2021年10月31日に執行した衆院選の年代別投票率(抽出調査)を公表した。全体の54・81%に対し、最も高かったのは70~74歳で73・03%、最低は20~24歳の28・74%だった。17年10月の前回衆院選と比べると、全体では1・51ポイント低下し、19歳と20~24歳を除く各年代で投票率が下がった。 調査は県内1157投票区のうち各市区町から1投票区を抽出し、計43投票区で調べた。70代と65~69歳は70%を超えたが、60~64歳と55~59歳が60%台、50~54歳と40代は50%台、30代は40%台、20代は40%に届かず、年代が下がるにつれて投
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細野氏の静岡県連入り容認 自民国会議員 近く党本部に回答
10月の衆院選静岡5区に無所属で立候補して当選後、自民党に入党した細野豪志氏の県連入りに関し、同党県内選出国会議員が容認する方向で最終調整に入った。条件などを盛り込んだ国会議員団としての合意事項をまとめ、既に了承している県議の意見と合わせて、近く県連の回答を党本部に伝える。4日、関係者への取材で分かった。 関係者によると、党本部の茂木敏充幹事長や遠藤利明選対委員長らは、細野氏を県内に新たに設立する「静岡県衆議院支部」の支部長、党公認候補として衆院選で細野氏に敗れ、比例復活した吉川赳氏を従来通り5区支部長に選任する案を県連に示している。 合意事項では、この案を「厳粛に受け止める」との文言で
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立民・共産の共闘「混乱」 連合静岡会長、年明けに衆院選総括方針
連合静岡の中西清文会長は17日、10月の衆院選での野党共闘に関し、対立関係にある共産党を挙げて「現場的な見方をすれば非常にやりづらく、混乱を招いたのは事実だ」と述べた。執行委員会後の取材に答えた。 衆院選は、連合が支援する立憲民主党が衆院選で共産と接近し、結果は敗北した。野党共闘の在り方について中西会長は「いち地方連合ではなく、まず連合本部がどう総括するかだ」と見解を示し、組織内の意見を集約した上で、年明けの執行委で衆院選の総括をするとした。 参院静岡選挙区補欠選挙で推薦し、初当選した無所属山崎真之輔氏の女性問題を巡る週刊誌報道については「本人に厳重注意した」と明かした。推薦は取り消さな
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細野豪志氏の入党、自民県連が了承 所属は「未定」
自民党県連は8日の役員会で、10月の衆院選で静岡5区から無所属で立候補して当選した細野豪志氏の入党を認める党本部の方針を了承した。細野氏の県連への所属に関しては「未定」(野崎正蔵県連幹事長)とした。党本部から11月末までに、細野氏の所属や党支部長に関する具体的な方針が改めて示されるという。 野崎幹事長は役員会後、県議会会派「自民改革会議」の議員総会でも党本部の入党方針を報告した。終了後の取材に「入党は構わないが、当該の地域に所属するのかはまだはっきり分からない」と述べ、党本部の具体的な方針が提示された段階で再度報告し、関係議員の意見を聴取する考えを明らかにした。 議員総会では各議員から意
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衆院選結果「納得」6割超、比例復活に疑問も 静岡新聞社〈みんなの選挙〉ネット調査
自公連立政権が維持された衆院選は、静岡県内8小選挙区のうち5選挙区で自民が勝利し、立憲民主が2議席、保守系無所属が1議席を得た。静岡新聞社が1~3日に行った衆院選に関するインターネットアンケートで選挙結果への受け止めを尋ねたところ、64%が「納得」「おおむね納得」と回答した。一方、小選挙区において大差で落選した候補の復活当選を受け、比例代表制度の在り方を指摘する意見も相次いだ。 県内で行った国政選挙に合わせて計4回実施した調査の最終回。「選挙結果」をテーマに10~70代の計154人(男73人、女81人)から回答を得た。 選挙結果の受け止め理由は 衆院選結果の受け止め理由については「与党へ
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社説(11月7日)自公絶対安定多数 1票の選択かくも重い
政権選択の衆院選で岸田文雄首相率いる自民、公明両党の連立政権は絶対安定多数の議席を確保しました。新型コロナ対策で国や自治体の政策を注視せざるを得ない中での選挙でした。私たち有権者は何を選択し、投票結果がどんな変化をもたらすのか。改めて考えてみましょう。 各党は暮らしと経済の再生を実現する多様な政策を掲げました。野党は自公政権の対策を「失政だ」と強く批判し続けましたので、選挙結果は自公政権の対策に一定の評価を与えたと言えます。 絶対安定多数は、法案審議の最前線となる常任委員会での委員長ポスト独占と委員の過半数確保を意味します。コロナ対策を主導する強い権限を引き続き自公政権に委ねたことになり
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細野氏が自民入党「地元に貢献したい」 衆院静岡5区拠点意向
自民党は5日、10月31日投開票の衆院選で静岡5区から無所属で出馬し当選した細野豪志元環境相の入党を認めた。細野氏は静岡新聞社の取材に「地元に貢献し、政策を実現して成果を出すことにエネルギーを費やしたい」と述べ、自民党議員として今後も5区で活動していく考えを示した。5区には細野氏に敗れながら比例復活当選した同党で岸田派の吉川赳氏がおり、公認争いは今後も続きそうだ。 細野氏は「選挙で支持をいただいた」と選挙区を変える考えはないことを強調。党公認として5区支部長を目指すのかとの問いには「選挙は終わっている。地元に貢献する環境をつくりたいということ」と述べるにとどめた。県連との向き合い方について
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静岡5区支部動揺 細野陣営は喜び、安堵【細野氏自民入党】
衆院選静岡5区で圧勝した細野豪志氏の自民党入党が決まった5日、地元の自民静岡5区支部関係者や細野氏支援者は選挙戦からわずか5日での入党決定を、驚きを持って受け止めた。5区支部関係者には動揺も広がり、反発が高まることも予想される。選挙前から細野氏の入党には道筋ができていたとの見方もあり、党本部が今後、県連や支部の反発にどう対応していくかにも注目が集まる。 2日にも、県連に細野氏の入党拒否を要請したばかりだった5区支部幹事長の植田徹県議は「吉川氏が議席確保し、問題は片付いたと思っていたので驚いている。党本部の決定を厳粛に受け止め、詳細を確認したい」と述べ、今後、支部関係者で早急に対応を協議する
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自民支持6割「入党賛成」 衆院選期間出口調査【細野氏自民入党】
衆院選静岡5区で圧勝し、自民党入党が決まった細野豪志氏について、静岡新聞社が選挙期間中の期日前投票の際に実施した出口調査では、自民党支持層の6割が細野氏の自民入りを支持していた。一方、細野氏に投票した人の14・9%は支持していなかった。 調査は10月20~29日に、5区内の6自治体の期日前投票所で行い、1146人の回答を得た。「細野氏の自民入りを支持するか」の設問に「支持」「どちらかといえば支持」「どちらかといえば支持しない」「支持しない」「分からない」の5択で回答を求めた。 その結果、有権者全体で「支持」と「どちらかといえば支持」を合わせた回答は44・8%、「どちらかといえば支持しない
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自民、細野元環境相の入党認める方針
自民党は、無所属の細野豪志元環境相の入党を認める方針を固めた。関係者が5日、明らかにした。細野氏は衆院選静岡5区に無所属で立候補し、8選を果たした。
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維新、国民民主 地方組織の強化が課題【検証 衆院選㊦】
「西(大阪)から吹いた風が、愛知までしか届かなかった」―。 衆院選で解散前勢力の4倍近い41議席を獲得し、躍進した日本維新の会。だが、投開票翌日の1日、記者会見に臨む県総支部副代表中村憲一氏(47)の表情は暗かった。自身は静岡4区で落選。さらに県内では自民党、立憲民主党、公明党に次ぐ比例票を得たものの復活できなかった。 維新は県内3選挙区に候補者を立て、非自民の保守層の支持獲得を狙った。「地方議員を生み、そこから国会議員をつくり出す。これを地道にやる以外、党勢拡大への魔法の薬はない」。応援演説で本県入りした馬場伸幸幹事長はこう指摘していたが、本県には原動力の地方議員が伊東市議1人だけ。活
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比例得票「自民1強」39・28% 過去2番目の水準
10月31日に投開票された衆院選の比例代表の県内政党別得票は、自民党が2017年の前回選から票を増やし、得票率が39・28%となった。05年の「郵政選挙」の40・1%に次ぐ過去2番目に高い水準。野党第1党の立憲民主党は自民の得票の半数程度にとどまり、前回選からの上積みは限定的だった。「自民1強」の比例得票は、小選挙区で敗れた候補の比例復活で自民と立民の明暗を分ける結果をもたらした。 自民は63万9005票で前回選より5万5582票増加した。小選挙区比例代表並立制が導入された1996年以降の衆院選で、比例の県内得票数が最も多かったのは2005年の82万1058票。2位の03年の69万2755
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新体制で再起を 枝野代表辞意受け立憲民主党静岡県連
立憲民主党の枝野幸男代表が衆院選敗北を受けて辞任を表明した2日、立民静岡県連の国会議員や幹部、支援団体は党トップの進退を冷静に受け止めた。新しい執行部の下で再起を図り、野党第1党として党勢拡大を図るべきとの声が上がった。 自らも県連代表を辞任する意向を示している渡辺周氏(比例東海)は「枝野代表の意向を尊重する。これまでの労苦に心から敬意と感謝の思いを表したい」とコメントした。新体制については「敗因を検証して新執行部を構築し、信頼される野党第1党を築いていく」と力を込めた。 「議席の伸び悩み、特に比例票の責任を取ったのだろう」と推察するのは、源馬謙太郎氏(衆院静岡8区)。「われわれ世代がか
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立憲民主党 きしむ共産との“共闘”【検証 衆院選㊥】
衆院選公示前後の10月中旬、静岡8区から出馬した立憲民主党の源馬謙太郎氏(48)の元に、地元共産党関係者から依頼があった。「何とか穀田さんと(源馬氏)の演説会をできないか」―。 「穀田さん」とは、立民と共産の候補者一本化調整で、共産側の責任者を担った穀田恵二国対委員長。共産関係者によると、一本化が県内で唯一成立した8区に入り、共闘の見せ場をつくる狙いがあった。 ところが、その後、源馬氏陣営からの返事はなかった。共産側は開催日として選挙戦終盤の28日を要望していたが、源馬氏陣営から「日程調整が困難」と敬遠され続け、演説会は立ち消えとなった。 公示間近に共産が候補者を取り下げ、自民党の塩谷
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自民党 補選“ショック”も地力【検証 衆院選㊤】
31日投開票の衆院選は静岡県内8小選挙区のうち5選挙区で自民が勝利し、立民が2議席、保守系無所属が1議席を得た。選挙期間が重なった参院補選との連動、野党一本化の動き、現職知事の選挙応援など、さまざまな話題が入り交じった選挙戦を振り返るとともに、今後の県内政治の行方を占った。 衆院選投開票から一夜明けた1日。自民党県連の野崎正蔵幹事長は記者会見で「知事選、補選の影響とよく言われるが、影響はマスコミが作っている」と選挙への“知事効果”に否定的な見解を示しつつ「偏った争点にしようとした動きがあった」と川勝平太知事をけん制した。 野崎幹事長がけん制する背景になったのが衆
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5区は吉川氏 公認変わらず 自民・静岡県連が見解【衆院選】
自民党静岡県連の野崎正蔵幹事長は1日、衆院静岡5区の公認問題について「自民公認候補である吉川赳氏が議席を守ったので、県連として何かを考えることはない」とこれまで通り、吉川氏が公認であるとの認識を示した。 5区では自民二階派の特別会員である細野豪志氏が吉川氏に6万6千票の大差を付けて当選し、改めて自民入りに意欲を示した。吉川氏は比例東海で復活当選した。 野崎幹事長は「公認候補が地域に浸透しきれなかった部分が票に表れた。率直に反省も含めて受け止めている」とした上で、「5区内の全ての支部が細野氏の入党に反対という意思は今のところ変わっていない。変わったという上申等があれば県連としても動く可能性
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SNS 無党派に響いた? 衆院選候補者活用、静大生土屋さん分析
自民党が単独で過半数の議席を獲得し、自公政権の継続が決まった衆院選。静岡県内8小選挙区の候補者23人のほとんどが選挙期間中、SNS(会員制交流サイト)でこまめに情報を発信した。候補者の人柄や政策を有権者に直接届ける手段として、SNSの活用は今や選挙戦で当たり前となっている。ただ、今回選を見る限り、与野党ともに無党派層を動かす“風”として生かし切れたとは言いがたい。政治家のSNS戦略などを支援する会社を起業した静岡大人文社会科学部3年の土屋宏斗さん(21)に、今回選を振り返ってもらった。 土屋さんは5月の島田市長選や10月の牧之原市長選で現職陣営のインタビュー動画やホ
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衆院選「風吹かず」 浜松市長がコメント
鈴木康友浜松市長は1日、10月31日に投開票された第49回衆院選を受けてコメントを発表した。結果については「与野党の構図に大きな変化が出ず、風が吹かなかった」との見方を示した。 選挙後の国政運営に向けては「新体制の下、新型コロナ対策や経済対策などに速やかに取り組んでいただくことを期待している」とした。
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衆院選 静岡県内経済界の反応「民意は安定を望んだ」
衆院選投開票から一夜明けた1日、岸田文雄政権に対する有権者の“信任”とも受け取れる結果に、県内経済界からは「民意は安定を望んだ」との指摘が相次いだ。新型コロナウイルス感染拡大による影響で地元経済がいまだ停滞する中、強いリーダーシップで成長と分配の着実な実行による立て直しを求める声も聞かれた。 「国民が安定政権の下で政策の着実な実行を期待した結果」と衆院選を分析したのは静岡商工会議所の酒井公夫会頭。「財政健全化や社会保障制度、デジタル化、グリーン社会の推進などの課題も山積している。与野党を挙げて迅速な解決を」と注文した。沼津商議所の紅野正裕会頭も「選挙終了後はノーサイ
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与党/目標達成喜び 野党/成果も課題も 静岡県内各党衆院選総括
主要政党の静岡県内代表者は1日、県庁で記者会見し、31日投開票の衆院選を総括した。与党は目標達成を喜び、野党は成果と課題を挙げる回答が目立った。一部の野党候補を応援した川勝平太知事への言及も相次いだ。 ■自民党・野崎正蔵県連幹事長 小選挙区では残念な結果もあったが、目標の8人全員当選は果たせた。絶対勝たせようと党員も支援者も一丸となって動いた結果。静岡3、8区はいろいろな要素があった。年齢や偏った争点にしようとした動き。そういうことが総合的に結果に表れた。川勝知事の応援はとやかく言う必要はない。 ■立憲民主党・曳田卓県連幹事長 非常に厳しい戦いだった。接戦の激戦区も多かったが、残念なが
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静岡県民「自民国会議員に批判の目」 衆院選結果で川勝知事
川勝平太知事は1日、報道陣の取材に応じ、31日投開票の衆院選の静岡3区と8区で自民党候補が立憲民主党候補に敗れたことを引き合いに「県内の自民党国会議員に対し、県民が批判の目を持っている」と指摘した。 川勝知事は「有権者の選択は自公政権、特に自民党の単独過半数という結果に終わった」と総括した上で、岸田文雄首相が応援に入った8区、安倍晋三元首相や高市早苗党政調会長が応援演説した3区で敗れたのは「(県内自民候補に県民が)おきゅうを据えたということ。また、岸田首相、安倍元首相に対する批判票の結果」と述べた。 立民に対しては「枝野幸男代表の構想に対して、国民は極めて批判的であることが分かった」と切
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自民・勝俣氏「6区代表として声届ける」一夜明け決意【衆院選】
衆院選の投開票から一夜明けた1日、各選挙区で激戦を繰り広げた静岡県内の当選者は早朝から街頭に立ち、国政への決意を新たにした。小選挙区で勝ち抜いた当選者は喜びをかみしめ、比例復活の当選者は悔しさを胸に抱きながら、選挙戦で訴えた約束を果たすことを県民に誓った。 4度目の挑戦で初めて小選挙区で勝利した自民党の勝俣孝明氏(45)はJR沼津駅南口で街頭演説を行い、ライフワークにしている環境問題に広く臨みたいと4期目への意欲を示した。 約5千票差の接戦を制した。「議員になる前からの11年の積み重ねが勝因」と強調。「ここからがスタート。初心を忘れず、6区の代表として地元の声を届けたい」と力を込めた。
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国民・田中氏 一夜明け、比例復活への感謝【衆院選】
衆院選の投開票から一夜明けた1日、各選挙区で激戦を繰り広げた静岡県内の当選者は早朝から街頭に立ち、国政への決意を新たにした。小選挙区で勝ち抜いた当選者は喜びをかみしめ、比例復活の当選者は悔しさを胸に抱きながら、選挙戦で訴えた約束を果たすことを県民に誓った。 県内新人候補で唯一当選を果たした国民民主党の田中健氏(44)はJR清水駅西口に立った。道行く市民に頭を下げたり手を振ったりしながら比例復活への感謝を繰り返した。3度の国政挑戦で何百回と駅前に立ったと話し、「これまでとは違い、しっかりと国会で仕事ができる。気持ちよくあいさつできた」と晴れ晴れとした様子だった。
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自民・塩谷氏 気持ち切り替え「未来のため頑張る」【衆院選】
衆院選の投開票から一夜明けた1日、各選挙区で激戦を繰り広げた静岡県内の当選者は早朝から街頭に立ち、国政への決意を新たにした。小選挙区で勝ち抜いた当選者は喜びをかみしめ、比例復活の当選者は悔しさを胸に抱きながら、選挙戦で訴えた約束を果たすことを県民に誓った。 静岡8区で敗れ、比例復活当選した自民党の塩谷立氏(71)は早朝からJR浜松駅前に立ち、市民に手を振って感謝を伝えた。報道陣に対して「選挙区で結果を出せずに悔しいし、申し訳ない」と語った。10期目に向けて「浜松の元気、日本の発展、子どもたちの未来のために頑張る。訴えた政策を実現する」と強調し、気持ちを切り替えた。
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静岡県内投票率 最低54・81%【衆院選】
静岡県選挙管理委員会のまとめによると、衆院小選挙区の県内の投票率は54・81%で、2017年10月の前回選(56・32%)を1・51ポイント下回った。戦後最低だった14年12月の前々回選(55・61%)も下回り、初めて55%を切った。期日前投票の投票率は18・70%で、17年10月の前回選から1・86ポイント減少し、投開票日も巻き返せなかった。 選挙区別では県内8小選挙区のうち、8区以外の全てで前回選を下回った。最も投票率が高かったのは7区の58・72%(前回比1・28ポイント減)で、3区の58・14%(1・35ポイント減)、8区の56・47%(1・13ポイント増)と続いた。最も低かった
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静岡県の比例復活 自民3/立民1/国民1【衆院選】
31日投開票の衆院選で、静岡県内8小選挙区の立候補者のうち、小選挙区で敗れながらも比例東海ブロックで復活当選したのは5人だった。政党別は自民党3、立憲民主党1、国民民主党1。 自民は比例東海の名簿1位全員が復活し、惜敗率順で3区宮沢博行氏(46)、8区塩谷立氏(71)、5区吉川赳氏(39)が当選圏に入った。立民は惜敗率の高かった6区渡辺周氏(59)が復活を果たし、国民は比例東海で得た1議席が惜敗率によって4区田中健氏(44)に充てられた。比例東海の単独候補では公明党大口善徳氏(66)が当選を果たした。 小選挙区当選を加えた県内関係議員は自民8、立民3、公明1、国民1、保守系無所属1。解散
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渡辺周氏、立民県連代表辞任の意向 衆院選挙区で敗北
立憲民主党の渡辺周氏(59)は1日、衆院選静岡6区での敗北を受け、党県連代表を辞任する意向を明らかにした。 渡辺氏は比例復活を確実にした後、沼津市寿町の事務所で報道陣の取材に応じ、「小選挙区で当選できなかったので、県連代表の任は続けるべきではない。(県内小選挙区で)全勝を目指してきたが、それを果たせなかった責任は県連代表にある」と述べた。 渡辺氏陣営で選対本部長を務めた曳田卓県連幹事長は「連合静岡との関係や国民民主党との連携を考えると、渡辺県連代表でないと厳しい。今後も後輩議員たちを引っ張っていってほしい」と慰留する考えを示した。
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立民・源馬氏「浜松の声を国会に」 一夜明け決意【衆院選】
衆院選の投開票から一夜明けた1日、各選挙区で激戦を繰り広げた静岡県内の当選者は早朝から街頭に立ち、国政への決意を新たにした。小選挙区で勝ち抜いた当選者は喜びをかみしめ、比例復活の当選者は悔しさを胸に抱きながら、選挙戦で訴えた約束を果たすことを県民に誓った。 立憲民主党の源馬謙太郎氏(48)は浜松市中区の遠州鉄道遠州病院駅前に立ち、通勤や通学途中の市民に向けて「これからもしっかりと浜松の声を国会に届けたい」と呼び掛け、気持ちを新たにした。報道陣には、「(比例で)党が確保した議席と8区の有権者に選んでいただいた議席では持つ意味が違う」と語り、その重みを改めてかみしめた。
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対決継続 細野氏と吉川氏、一夜明け街頭あいさつ 衆院静岡5区
自民党入りを掲げて5区で圧勝した無所属細野豪志(50)と、比例復活当選した自民党の吉川赳(39)の両氏は1日、ほぼ同時間帯に富士市のJR富士駅の北口と南口に立ち、街頭で当選のあいさつをした。 北口に立った細野氏は通勤中の支援者らとグータッチを交わした。報道陣の質問に細野氏は「得票は過半数。自民、公明を含めて多くの支持をいただき、大きな責任を感じる」と述べた。細野氏の自民入党に含みを持たせていた甘利明幹事長の退任意向については「党組織は個人ではなく役職の立場で判断するもの。心配はない」と処遇への影響を否定。「こちらはお願いする立場。理解を得られるよう丁寧に対応したい」と自民県連と向き合う姿勢
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自公政権継続 有権者、政策実現を期待【衆院選】
「国の実行力が試されている」「多様性を尊重した議論も進めて」―。自民党が単独で過半数議席を確保し、自公政権の継続が決まった。1日、静岡県内の有権者からは新型コロナウイルス対応と経済対策で、安定基盤を生かした政策実現を求める声が上がった。一方、ジェンダー平等や女性活躍推進などの社会変革、地球温暖化をはじめとする環境問題といった将来を見据えた課題への指摘も相次いだ。 コロナ対応では伊東市の団体職員が「Go To トラベル」再開などで「スピード感ある対応を」と求めた。岸田文雄首相が最大の争点の一つに掲げ、「成長と分配」の戦略を描く経済政策は国民の支持を得た形。「政策の効果や恩恵が多業種に波及して
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掛川の衆院選集計確定 静岡県内で最も遅く 比例案分審査に時間
10月31日投開票の衆院選で、掛川市開票所の比例区の集計が大幅に遅れた。見込み終了時間より約2時間半遅れ、静岡県内で最も遅い午前3時5分に確定した。 市選挙管理委員会によると「民主党」と書かれた投票用紙が有効投票の約1割にあたる5456票あり、審査に時間がかかったのが要因。5人の立会人が票の記載内容を1枚ずつ確認した後、案分した。 立憲民主党と国民民主党は今回選で、比例代表の党名の略称をいずれも「民主党」として総務省に届け出た。市選管は「案分票が予想より多く、立会人の点検に時間を要した」としている。
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衆院選期日前投票者数 静岡県選管が訂正
静岡県選挙管理委員会は1日、衆院選小選挙区の期日前投票者数に誤りがあったと発表した。公表した中間状況2回と最終結果で、伊豆の国市第2開票区(6区)の投票者が正しく計上されていなかった。選挙人名簿登録者数に対する投票者数の割合を示す期日前投票率に変更はない。 訂正後の県全体の期日前投票者数は公示後5日間が31万1025人(10人増)、公示後10日間が50万7270人(52人増)、最終結果が57万1228人(同)。
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静岡県内小選挙区 自民5/立民2/無所属1【衆院選】
静岡県内の8小選挙区は自民党が静岡1、2、4、6、7区を制し、前回選より1減の5議席を確保した。立憲民主党は8区で前職源馬謙太郎氏が自民前職の塩谷立氏を破った。3区でも勝利し、同党として小選挙区で初めて議席を得た。5区は自民入りを目指す無所属前職の細野豪志氏が自民前職を破り、当選を果たした。 県内の投票率は前回比1.51ポイント減の54.81%。2014年(55.61%)を下回り戦後最低となった。 自民は1、2、4、7区で安定した戦いをみせた。6区では前職が4度目の戦いで初めて小選挙区で勝利した。一騎打ちとなった3、8区は立民に敗れたが、いずれも比例で復活当選。保守分裂選挙となった5区は
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全国注目の静岡5区 細野氏しこり残す圧勝【衆院選】
全国屈指の注目区となった5区の保守現職対決は31日、自民党入党を目指す無所属前職細野豪志氏(50)が、自民前職の吉川赳氏(39)に圧勝した。吉川氏も比例復活したことで改選前の状態が維持された。細野氏の入党を巡る今後の対応に注目が集まる。 細野氏を巡っては、甘利明幹事長が追加公認に含みを持たせている一方、選挙戦中盤で吉川氏の応援に入った福田達夫総務会長は入党に否定的な見解を示すなど、複雑な党内事情が透けて見える。 当選確実の一報を受けた細野氏は「自民入りを目指すことに一定の理解を得た。厳しい声に丁寧に説明していく」と述べた。今後の自民入りについて「意思は党執行部に伝えてある。あとは判断を待
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比例東海 自民が全世代で首位 出口調査分析【衆院選】
出口調査で東海ブロックの比例代表の投票先を年代別・性別でみると、自民党が年代、性別問わずトップだった。10代、20代、30代で特に支持割合が高かった。立憲民主党がいずれも2番目に支持された。日本維新の会は2017年の前回選から各年代で支持を広げた。 自民は10代で44・6%、20代で45・4%、30代で41・7%と支持が高かった。70歳以上も39・7%と高く、年代に関係なく支持を得た。 立民は60代で27・3%、70歳以上で27・8%と支持を集めたが、20代、30代で10%台にとどまった。維新は30代、40代、50代が前回から約2倍、60代が約3倍で、自民、立民に続く10%超の支持を集め
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無党派の投票先、立民トップ 静岡県内の出口調査分析【衆院選】
31日投開票された衆院選の静岡県内出口調査によると、無党派層の投票先は小選挙区、比例代表ともに立憲民主党が最多を占めた。次いで自民党だった。比例代表では日本維新の会が自民に肉薄し、3位に食い込んだ。岸田文雄首相になって初の政権選択選挙で、新型コロナウイルス対策や格差是正を含む経済政策などが主な争点となった。コロナ対策で対応が後手に回るなどした政府与党への批判票が、野党に流れたといえそうだ。 県内無党派層の比例代表の投票先をみると、最多は立民27・4%。自民19・8%、維新17・9%、国民民主党9・8%と続いた。自民と維新は1・9ポイント差。小選挙区でも立民が最多で47・3%。自民31・4%
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社説(11月1日)自公が安定多数 政権の骨格再構築せよ
第49回衆院選は連立を組む自民、公明の両党が安定多数の議席を確保し、有権者は岸田文雄政権を信任した。歴史的共闘態勢で政権交代を訴えた立憲民主、共産など野党は一騎打ちの選挙区で健闘したが及ばなかった。 全国民が当事者となった新型コロナウイルス禍は政治への関心を高めた。暮らしの現場に幅広く影響が及んだからだ。野党共闘は政権選択の土俵をつくる功績があった。ただ、野党の街頭演説は政権の失政批判と給付策の羅列が目立った。骨太の政策が手薄になったことで、政権交代への道筋は曖昧になった。 営業停止要請で打撃を被った多くの人が手厚い支援を待っている。多様な境遇の人々の希望を一つの政策で満たすことはできな
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戦いの軌跡/静岡1区 上川氏、知名度生かし圧勝【衆院選】
野党候補が乱立した1区は組織力と知名度に勝る上川陽子氏(68)=自民前=が保守層から無党派層まで幅広い支持を集め、遠藤行洋氏(59)=立民新=、高橋美穂氏(56)=国民元=、青山雅幸氏(59)=維新前=を退けた。 上川氏は他候補の応援で全国を駆け回り、地元を不在にすることも多かったが、自民党市議や県議らが精力的に動き、農協などの支持団体や企業も運動を支えた。法相を3度務めた実績をアピールし、公明党との連携で与党支持層を着実に固めた。高い知名度を生かして無党派層も取り込み、序盤からのリードを保った。 野党候補は一本化が不調に終わった影響を大きく受けた。遠藤氏は立憲民主党の県議や市議、官公労
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戦いの軌跡/静岡2区 井林氏、信頼醸成し手堅く【衆院選】
強固な組織に支えられた井林辰憲氏(45)=自民前=が、福村隆氏(58)=立民新=と山口祐樹氏(31)=共産新=を振り切り、4選を果たした。 井林氏はこれまで街頭演説や小集会を重ね、こまめに議員活動を報告してきた。こうした姿勢が有権者の信頼感を醸成し、農協や漁協など業界団体の手厚い支援も奏功し、保守基盤を手堅くまとめた。期間中は甘利明幹事長や河野太郎元行政改革担当相が応援に駆け付け、国政での存在感をアピールすることで無党派層も取り込んだ。 福村氏はリニア工事と大井川の水問題を巡り「大井川の水を守る」との主張を鮮明に打ち出す選挙戦を展開した。参院静岡選挙区補欠選挙での野党系候補の勝利で勢いづ
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戦いの軌跡/静岡3区 小山氏、激戦制し返り咲き【衆院選】
4度目で初の与野党一騎打ちとなった激戦は、小山展弘氏(45)=立民元=が宮沢博行氏(46)=自民前=を退けた。比例復活当選した2014年衆院選からの任期の終了以来、4年ぶりの国政復帰を果たした。 小山氏は前回選落選後、地域の行事や集会に小まめに顔を出して浸透し連合傘下の労組票も手堅くまとめた。磐田に加えて、保守色が強い掛川市や無党派層が多い袋井市南部なども精力的に回って票を掘り起こした。野党唯一の候補として、非自民票や政権批判票の受け皿となった。 東遠では大井川の水問題、磐田市では経済政策など地域の実情に応じた演説を展開した。川勝平太知事との連携をアピール。直前の参院補選での山崎真之輔氏
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戦いの軌跡/静岡4区 深沢氏、「後継者」終始先行【衆院選】
故望月義夫元環境相の地盤を継いだ深沢陽一氏(45)=自民前=が安定した戦いを見せ、田中健氏(44)=国民新=と中村憲一氏(47)=維新新=を退けた。 深沢氏は望月氏の「後継者」であることを一貫してアピール。農協、物流企業など経済界の支持を得て終始リードした。保守分裂した6月の県議補選で望月氏の次女を支援しなかったため地元には「しこりを残すのでは」との懸念もあったが、次女と共に集会に出席するなど和解ムード醸成に努めた。 田中氏は、静岡市清水区に集積する大手製造業や関連企業の労働組合の集会にもたびたび顔を出すなどし、連合から熱心な支持を受けた。終盤は川勝平太知事と並んだ写真をポスターに貼るな
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戦いの軌跡/静岡5区 細野氏、党派超え支持浸透【衆院選】
自民党入りを目指して背水の陣で戦った細野豪志氏(50)=無前=が党派を超えた支持を集め、吉川赳(39)=自民前=、小野範和(48)=立民新=、千田光(43)=諸派新=の3氏に大差をつけて8期目を決めた。 自民入りを表明後、地元で約2万軒を回った。企業経営者の後援会などを次々に発足させ、公明党との連携も深めて選挙戦に臨んだ。公示後は地元に張り付き、徹底した街頭活動や小規模集会を展開した。「細野党」と呼ばれる多数の後援組織や元首長、企業経営者らの組織もフル回転。無党派層のほか自民、公明支持層の獲得に成功し、野党支持層にも食い込んだ。終盤も緩まず、他候補との票差を広げた。 一方の吉川氏は、岸田
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戦いの軌跡/静岡6区 勝俣氏、実績強調し初勝利【衆院選】
過去3度と同様に事実上の一騎打ちとなった選挙戦は、勝俣孝明氏(45)=自民前=が初めて小選挙区で勝利した。9選を目指した渡辺周氏(59)=立民前=は郡部を中心に勝俣氏の後塵(こうじん)を拝し、敗北を喫した。 勝俣氏は熱海市の土石流被害や沼津市の黄瀬川大橋崩落時の対応など、与党議員としての実績を強調。コロナ禍で厳しい経営の観光や宿泊業の関係者も活発に動いた。選挙戦術を変え、公示後は街頭演説を30分間隔で百回以上展開して直接有権者に発信。系列の地元議員と支援団体に加え、中学区単位で新設した組織が支持の輪を広げ、推薦を得た公明党の動きも奏功した。 渡辺氏は従来の支持組織の引き締めを図ったが、共
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戦いの軌跡/静岡7区 城内氏、寄せ付けず6選【衆院選】
終始安定した戦いを見せた城内実氏(56)=自民前=が、日吉雄太氏(53)=立民前=の挑戦を大差で退けて6選を果たした。 城内氏は全域に張り巡らせた地元組織が今回も活発に活動した。選挙区内で盛んな農林水産業や自動車関連をはじめとする製造業など幅広い業種の企業、団体の支援を受けて優勢を保ち続けた。 選挙期間中は序盤から圧勝ムードが漂う中、「初めての一騎打ちで、今までとは構図が違う」と危機感を強調して引き締めを図った。他選挙区への応援で不在になる日も多かったが、県議、市議らを中心にしっかりと地元を押さえた。 日吉氏は「政治の歪(ゆが)みをなおす」と繰り返し訴え、立憲民主党だけでなく、共産党や
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戦いの軌跡/静岡8区 源馬氏、世代交代訴え結実【衆院選】
源馬謙太郎氏(48)=立民前=が4度目の挑戦で塩谷立氏(71)=自民前=を破り、小選挙区で初勝利を果たした。 源馬氏は比例復活で初めて議席を得た前回選以降、議員活動の傍ら地道に知名度向上に努め、昨年末から約1万軒を訪ね歩いた。仲間や連合静岡を中心とした組織に支えられ、経済政策の転換や世代交代を訴えた。 立民と共産の候補者調整で共産が出馬を取りやめ、一騎打ちに持ち込めた。前週の参院補選で、浜松市中区を地盤とする山崎真之輔氏や応援に入った川勝平太知事が非自民の「追い風」を起こしたことも後押しになった。終盤は自民や公明支持層の一部も取り込み、一気に引き離した。 塩谷氏は期間中に約200カ所で
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衆院選民意 条件付きの政権信任だ【特別評論】
岸田文雄首相信任の是非とともに、安倍晋三政権からの長期にわたる自公連立の政治体質が問われた選挙だったと言えよう。有権者はバラマキの甘言に1票の選択を悩み、消去法で現政権を選択したのではないか。首相は国民から、コロナ禍からの暮らしの立て直しと政治への信頼を取り戻す猶予期間を与えられたと理解すべきだ。 平時なら「長期政権」の負の遺産の検証が重要争点になったろうが、コロナ対策に覆い隠された。日本経済が受けた打撃は健康体が外傷を負ったと言うより、慢性疾患が顕在化したのが実態だ。なのに、与野党とも対症療法を論じ続けた。 歴史的共闘態勢を組んだ野党だったが、一本化の成果は限定的だった。一騎打ちの構図
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解説/バランス求めた民意 前山亮吉・静岡県立大教授【衆院選】
2005年総選挙から始まった1党への過大な議席付与の連鎖は止まり、有権者のバランス感覚も明確な民意として表現された。同時に静岡6、8区での現職落選が象徴するように「新旧交代」を促すメッセージも示された。 9月以来の政局、選挙戦を眺めると、そこには共通項が見いだせる。「協調路線で手堅く票固めを行い、失政による議席目減りを最小限とする」自民党の選挙戦略である。しかし、自民優位の本県でもその成果は限定的だった。先行した参院補選で自民候補は想定外の接戦に持ち込まれ敗北した。議席を守れなかった衝撃に加え、無党派層の明白な離反、政令市など大票田における自民公明両党の集票能力の限界や不安定さがあらわにされ
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参院補選の“衝撃”後押し 立民2議席 源馬氏、小山氏【衆院選】
静岡県内小選挙区で2議席を確保した立憲民主党。野党系の無所属候補が勝利した参院静岡選挙区補欠選挙の勢いのままに、共産党との候補者一本化が奏功した8区で自民党の重鎮を退け、3区も自民との一騎打ちを制した。ただ、前職が8回連続で守ってきた牙城の6区を落とし、東部での存在感低下は避けられない。1区で競り合った国民民主党との関係など、野党共闘のあり方も課題として残る。 ■8区 源馬氏、非自民の受け皿に 野党統一候補として臨んだ源馬謙太郎氏(48)=立民前=が塩谷立氏(71)=自民前=を小選挙区で初めて破った。野党連携が奏功した上、前週の参院補選で浜松市中区を地盤とした野党系無所属の山崎真之輔氏
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静岡6区 渡辺氏 牙城落とすも比例で議席【衆院選】
渡辺周氏(59)=立民前=は小選挙区制導入後から8回連続で守り続けた6区の“牙城”を崩された。自民党候補の当選確実の報に、事務所は静まりかえった。渡辺氏は「地域での活動など、私の努力不足で、不徳のいたすところ。責任は全て私にある」と支援者に頭を下げた。 前回選からの4年間でめまぐるしく動いた野党再編を経て、立憲民主党から出馬した。共産党との共闘に踏み切った党の方針に、一部の民間労組や古参支援者からの反発があった。「野党が強くなり、与野党の健全な緊張関係をつくることが必要だ」とする大義を繰り返し説明し、終盤に主だった労組に再度支援を呼び掛けたが、組織を引き締めきれなか
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公明・大口氏 比例東海当選 9期目へ抱負【衆院選】
公明党前職の大口善徳氏(66)は比例東海での当選確実の報を受け、静岡市駿河区の党県本部事務所に姿を見せた。支援者に拍手で迎えられ、万歳して喜びを分かち合った。 県内小選挙区の自民候補と連携し「比例は公明」を強く訴えてきた。9期目に向け「コロナ禍を克服し、日本経済再生を実現させる」と抱負を語った。
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静岡4区 田中氏が比例で復活【衆院選】
4区で破れた田中健氏(44)=国民新=が比例東海ブロックで復活当選を確実にした。田中氏は東京都大田区議や都議を経験。衆院選は今回3度目の挑戦で初めて議席を得た。選挙中は教育無償化などを訴え、地元労働組合から支持を集めた。
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静岡7区 日吉氏「力不足」再起誓う【衆院選】
2期目を目指した日吉雄太氏(53)=立民前=が浜松市浜北区中条の事務所であいさつに立ったのは1日午前0時ごろだった。「私の力不足だった」と集まった支援者らを前に深々と頭を下げた。 街頭演説を数多くこなし、政権批判票の上積みを図ったが届かなかった。「必ず復活する。引き続き支援を」と再起を誓った。
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静岡1区 青山氏「組織力に勝てず」【衆院選】
1区の青山雅幸氏(59)=維新前=は小選挙区の敗北が決定的になると、静岡市葵区内の事務所で「地元活動が十分できなかった。私の力不足」と支援者に頭を下げた。立憲民主党から出馬した前回選から一転し、公示直前に日本維新の会の公認を得たが、浸透できなかった。「(各候補の)組織力には勝てなかった」と振り返った。
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焼津で二重投票 「有効票」扱いに【衆院選】
焼津市選挙管理委員会は31日、同市の衆院選の投票所で、期日前投票を済ませた有権者の男性1人に投票用紙を再交付し、二重投票となるミスがあったと発表した。票は特定できないため、すべて有効票として扱う。 市選管によると、男性は21日に入場券を持たずに期日前投票を行い、31日は手元に残っていた入場券を持って投票所を訪れた。受付で投票管理システムがエラーを表示したが、入場券を持っていたため担当者が投票していないと誤認し、投票用紙を交付したという。 市選管は「選挙人を受付する際には、パソコンや名簿を確認し、二重交付することのないよう注意喚起を徹底する」と話した。
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投票用紙を二重交付 菊川市でミス【衆院選】
菊川市選挙管理委員会は31日、衆議院総選挙の投票所で投票用紙を二重交付するミスがあり、小選挙区、比例代表、国民審査の二重投票が行われたと発表した。投票先が特定できないため、有効票として扱う。 市選管によると、同日午後6時ごろ、選挙人名簿の確認をしたところ、既に期日前投票をした選挙人1人に再度、用紙を交付して投票させたことが判明した。選挙人は23日に入場券を持参せず期日前投票を行い、31日は手元に残っていた入場券を持って投票所を訪れた。名簿に期日前投票を行った表示があったが、入場券を持っていたため投票していないと担当者が誤認した。 市選管は「厳格に確認し、再発防止に努める」とした。
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静岡3区 宮沢氏、選挙区敗北も復活「感謝しかない」【衆院選】
選挙区での初の敗北をわびた約40分後。比例代表で復活当選を確実にした宮沢博行氏(46)=自民前=が再び袋井市の事務所に姿を現し、支援者と固い握手を交わした。「多くの皆さんが足で稼いで票を積み重ねたおかげ。感謝しかありません」とほっとした表情を浮かべた。 岸田文雄政権発足も「逆風がやんだ程度」(宮沢氏)の中で始まった選挙戦。働く人の賃金アップや国の大学授業料立て替えなどの教育支援を訴えたが、「コロナ禍の不満が募り、政権への批判を肌で感じた」。“野党共闘”で猛攻する小山展弘氏(45)=立民元=に対し、終始劣勢に回った。「日本経済を成長させる。大きな政治の流れをつくってい
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静岡8区 塩谷氏「比例」辛くも 逆風重なり苦戦【衆院選】
文部科学相、自民党総務会長などを歴任したベテランの前職塩谷立氏(71)=自民前=が小選挙区で敗れた。塩谷氏は報道陣に「自分の力不足だ」と話した。比例復活で意地は示し、「厳しい中、比例で復活できたのは支援者の皆さまのおかげ。職責を果たしたい」とした。 逆風が重なった。公示直前に突然、出馬表明していた共産党候補が取りやめて野党候補が一本化され、与野党一騎打ちの構図になった。前週に行われた参院補選では、選挙区内の浜松市中区を地盤とする無所属候補の応援に川勝平太知事が加わり、自公政権への批判票を掘り起こした。非自民の勢いは衆院選の結果に直結した。 塩谷氏の支援組織は依然強固で、市議や県議が応援演
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自民堅調な戦いぶり 静岡6区勝俣氏、4度目で悲願【衆院選】
自民党が堅調な戦いぶりを見せた。31日投開票の衆院選。全国的に苦戦する中、県内は8小選挙区のうち1、2、4、7区で野党候補を圧倒した。激戦の末、野党の牙城だった東部の6区も奪取した。一方で、8区の重鎮が野党の候補者一本化の波にのみ込まれ、3区でも前職が初めて小選挙区で敗れる手痛い黒星を喫した。比例復活で選挙前と同じ8人の勢力を辛くも維持したものの、保守分裂となった5区のしこりも懸念され、党勢の先行きは見通せない。 ■6区 勝俣氏「ようやく奪還」歓喜 勝俣孝明氏(45)=自民前=は4度目の挑戦で初勝利。「ようやく奪還できた」。長年、「非自民」の牙城だった伊豆・東部地区。悲願成就に自民党関
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衆院選 静岡6区は勝俣氏当確
衆院選で静岡6区は勝俣孝明氏(45)=自民前=の当選が確実となった。
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衆院選 静岡3区は小山氏当確
衆院選静岡3区は小山展弘氏(45)=立民元=の当選が確実となった。
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衆院選 静岡県内6選挙区で当確
第49回衆院選は31日、投票が行われ、静岡1区は自民党前職の上川陽子氏、2区は自民前職の井林辰憲氏、4区は自民前職の深沢陽一氏、5区は無所属前職の細野豪志氏、7区は自民前職の城内実氏、8区は立憲民主党前職の源馬謙太郎氏がそれぞれ当選を確実にした。
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衆院選 期日前投票率は18.70% 静岡県選管が最終結果発表
静岡県選管は31日、第49回衆院選の期日前投票の最終結果を発表した。期日前投票が始まった20日から30日までの11日間で、選挙人名簿登録者数の18.70%に当たる57万1176人が期日前投票を済ませた。 2017年10月の前回選の期日前投票率(20.56%)を1.86ポイント下回った。
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初島で繰り上げ投票 投票率55・95% 衆院選静岡
静岡県内唯一の有人島の熱海市初島で30日、衆院選の繰り上げ投票が行われた。市選挙管理委員会によると、投票率は期日前・不在者投票を含め小選挙区、比例代表ともに55・95%。2017年の前回選を6・83ポイント下回った。 初島の当日有権者数は168人(男94人、女74人)。投票所の初島漁業総合会館で票を投じた民宿経営の男性(30)は「コロナ禍の影響を受ける商売が今よりも良くなってほしい」と期待した。 初島では定期船の欠航に備えて1日早い投票を行っている。本土側に運ばれた投票箱は31日の開票まで市選管が保管する。
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自民「1強」政治に審判 衆院選、深夜に大勢判明見通し
第49回衆院選は31日、投票が始まった。即日開票される。新型コロナウイルス対策や、格差是正を含む経済政策、外交・安全保障などが争点。安倍、菅両政権から9年近く続く「自民1強」政治に有権者が審判を下す。自民、公明両党の連立と、立憲民主党を中心とする野党勢力のいずれに政権を託すかに注目が集まる。31日深夜にも大勢が判明する見通しだ。 衆院選は2017年10月以来。衆院定数465議席(小選挙区289、比例代表176)に1051人が立候補した。現行の小選挙区比例代表並立制導入後、最少となった。 県内8小選挙区の候補者は前回より3人少ない計23人。自民党は8人、立憲民主党は7人、日本維新の会は3人
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衆院選 静岡激戦区候補、声からし「最後の訴え」 8、6、3区
衆院選の選挙戦最終日の30日、静岡県内各地で立候補者たちが「最後の訴え」に声をからした。与野党の競り合いが続いた激戦区では1票でも多くの票を掘り起こそうと、必死の形相で支援のお願いを繰り返す候補者も。解散から投開票まで戦後最短となった異例の決戦は、舌戦のうちに幕を下ろした。 ■8区 1996年の小選挙区制開始以来、初の与野党一騎打ちで、最終盤までもつれる展開となった8区。 立憲民主党前職の源馬謙太郎候補は自転車で支持を訴えて回った。夜には浜松市中区の商業施設前で演説。「批判だけの野党は卒業し、政策立案に努力している。われわれ世代に任せてほしい」と声を振り絞った。 自民党前職の塩谷
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大自在(10月31日)選択の秋
今回の衆院選では与野党ともにコロナ禍で傷んだ経済の立て直しを掲げ、言葉の順序の違いはあれ「成長と分配」を訴える。各党や候補者の主張の差がはっきりしない状況だ。バラマキ合戦との指摘もある中、財源の具体性や適切さをしっかり見極めなければならない。 旬のキノコも食用とよく似た毒キノコがあり、キノコ狩りでは注意が必要だ。誤食は深刻な結果を招きかねない。「全てのキノコは食べられる。ただし一度だけのことも」という笑えない例え話もある。 キノコといえば、こんなことがあった。自民党の郵政民営化反対組への「刺客」が話題になった2005年秋の衆院選。投開票後のある日、当時の小泉純一郎首相が首相公邸の前庭でキ
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社説(10月31日)きょう投票「1票の力」を信じよう
第49回衆院選はきょう、投票日を迎えた。岸田文雄政権の継続を選ぶのか、政権交代を選ぶのか。私たちは主権者として、この国を、この社会を、どんな形にしていきたいのかを考えて、1票を投じる選択の日としたい。 個人の1票は始まりの一滴にすぎないかもしれない。しかし、それが集まって大河になった時、強い力となって政治や社会を動かす。そうした「1票の力」を信じよう。まずは投票から始めたい。 「投票しても政治は変わらない」とか、「誰が当選しても同じ」という考え方があるかもしれない。しかし、諦めてはいけない。より良い社会をつくりたいという皆の願いこそが重要なのだ。 特に年代別の投票率が低い若い人こそ、社
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静岡県内投票所準備 新型コロナ対策万全 衆院選
衆院選の投票前日の30日、静岡県内各市区町選管で投票所の準備が行われた。31日の県内の天気予報は曇りや雨の見込み。県選管は「足元が悪い中でもぜひ投票で意思表示してほしい」と呼び掛ける。 静岡市葵区の城北小投票所が抱える有権者は約9000人で、同市内の投票所で最も多い。30日午前には市職員と市民従事者の計13人が集まり、会場の同校体育館の床にシートを敷き、記載台を組み立てて設置した。投票所の開設は3月の市議選、6月の知事選、先週の参院静岡補欠選挙に続き今年4回目。市職員らは手慣れた様子で作業を進めた。 コロナ感染予防対策で投票日当日は鉛筆を受付時に渡し、小選挙区と比例代表、最高裁の国民審査
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期日前投票50万人超 衆院選公示後10日間で 前回選上回る
静岡県選挙管理委員会は30日、衆院選(31日投開票)の県内小選挙区期日前投票の中間状況を発表した。公示翌日の20日から29日までの10日間の投票者数は50万7218人。選挙人名簿登録者数に対する割合を示す期日前投票率は16・61%で、2017年10月に行われた前回選の同時期から1・99ポイント上がった。投票者数は、前回選の1・12倍。 各選挙区別の期日前投票率は、高い順に3区20・67%、6区18・84%、7区18・61%、2区18・43%、5区16・31%、8区14・32%、4区13・16%、1区12・08%。全ての選挙区で前回選より上昇した。 開票区別では南伊豆町が40・89%で最
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有権者の声届くか 参院補選「静岡ショック」から1週間 衆院選
野党系候補が自民党候補を破った参院静岡選挙区補欠選挙の「静岡ショック」から1週間。発足間もない岸田文雄政権に対する静岡県民の審判は-。衆院選は30日、12日間の選挙戦を終えた。コロナ禍が続く中、格差社会の是正や国際的に高まる環境問題への対応など、各党各候補の訴えは響いたのか。県内各地の有権者から一票に託す思いを聞いた。 ■新型コロナ 第5波まで政府の対応は後手後手の印象で、医療現場は対応に追われた。清水町の看護師松田満孝さん(49)は「政治家は感染症に無知だと感じた」と厳しく指摘した。今回は各候補者の主張を吟味して投票先を決めたという。「当選者は公約を、スピード感を持って実現させてほし
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静岡県内の主要政党談話 衆院選静岡
31日投開票の衆院選に向け、主要政党の静岡県内代表者らが談話を発表した。 ◆自民党・野崎正蔵県連幹事長 「政治は国民のもの」との原点に立ち、現実を直視し未来を描く自公政権の取り組みを訴えた。候補者と地元の支援者、議員団と連携し、地域密着型の選挙運動を進めた。有権者への支持呼び掛けも、奇をてらうことなく正攻法での戦いを貫いた。その結果が素晴らしいものになると信じている。 ◆公明党・高田好浩県本部幹事長 国民の命と暮らしを守り、力強い経済の再生を成し遂げることができるのは、自公連立政権しかない。「小さな声を聴く力」があり、政策実現力のある公明党が政権の中にいることが大切だ。比例東海で悲願の3
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人生初投票の若者に助言 清水町のキッズラボ 衆院選前にイベント
31日に投開票される衆院選を前に、清水町で子どもの放課後教室などを運営するキッズラボは29日、若者の政治への関心を高めて投票を呼び掛けるオンラインイベントを開催した。地元高校生や母親ら約25人が、選挙の仕組みや情報の集め方、候補者の選び方などを学んだ。 コンセプトは「初めての投票を応援します」。子育て支援や主権者教育などに取り組むNPO法人DAKKO(東京都)と協力して実施した。同法人の担当者が候補者や政党の主張を知る手段として選挙公報、政見放送、会員制交流サイト(SNS)などを紹介した。 担当者は「途中で考えが変わってもいい。選挙に間違った選択はない」と助言。参加者は各党が示すマニフ
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政治への関心高めて 生徒3人が模擬選挙企画 静岡雙葉中・高
選挙や政治への関心を高めようと静岡市葵区の静岡雙葉中・高は28、29の両日、校内模擬選挙を実施した。男女4人のキャラクターを立候補者に見立て、それぞれ政策公約や略歴を記したポスターを作成。全校生徒824人が支持したい候補に清き一票を投じた。 企画したのはいずれも2年の青木小春さん(17)、遠山愛珠さん(16)、梨本結意さん(16)。3人は静岡県の若者選挙パートナーを務めている。選挙のたびに投票率低迷が課題に上がることから、若者が社会の動きに目を向けるきっかけにしようと31日投開票の衆院選に合わせて準備を進めてきた。 校内10カ所以上に選挙ポスターを貼り、全校放送で投票を呼び掛けた。生徒ら
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医療的ケア児 足りない居場所 受け入れ先依然少なく 衆院選静岡
日常的に医療的サポートが必要な子ども「医療的ケア児」と家族を巡り、診療報酬の改定や国や地方自治体の支援を定める「医療的ケア児支援法」が議員立法で成立するなど、環境整備が進んでいる。静岡県内でも生活を支援する取り組みが始まっているが、医療的ケア児の居場所が不足し、家族が求める支援に結びついていないなど課題が山積している。 進行性神経難病を抱える沼津市の中学2年生熊野湖子さん(14)は昨春、胃にチューブで栄養を注入する胃ろうの手術をした。母万起子さんは医療的ケアができる放課後等デイサービスを探したが、看護師が常駐する事業所は市内に2カ所だけ。長期休暇中の預け先に困っていたという。 万起子さん
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衆院選31日投開票 静岡県内8選挙区に23候補
静岡県内8小選挙区には計23人が立候補している。自民党が全選挙区に擁立し、立憲民主党は静岡4区を除く7選挙区に候補を立てた。日本維新の会は3人、国民民主党は2人、共産党、諸派、無所属は各1人。内訳は前職13人、元職2人、新人8人。 県内小選挙区のうち、静岡3、7、8の各区は自民と立民の一騎打ち。1区は自民、立民、維新、国民の戦い。2区は自民、立民、共産、4区は自民、維新、国民、6区は自民、立民、維新の各3人が出馬。5区は自民、立民、諸派、無所属の4人の争い。 これまでの電話世論調査や情勢取材では、3、6、8の3選挙区で自民、立民が激しく競り合っている。1、2、4、7の4選挙区は自民が安定
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衆院選投開票へ最終リハーサル 静岡県選管、速報事務を確認
静岡県選挙管理委員会は29日、衆院選の投開票結果を集計する速報事務の最終リハーサルを県庁で行った。職員約25人が、県内49開票区から送信された投開票のデータを集計する手順を確認した。 県庁の速報室に設置したパソコン端末には、各開票区からテストデータが次々に届いた。職員は開票区ごとのデータを印刷し、異常値が出ていないかをチェックした。通常の傾向と異なる数値を見つけ、担当の市区町選管に誤りの有無を電話確認する作業も行った。 31日の投開票日には、衆院選の小選挙区と比例代表、最高裁裁判官国民審査の3種類で、それぞれ投票結果と開票結果のデータが県選管に集約される。山田琢也書記長は「24日の参院補
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衆院選立候補者に聞く 選択的夫婦別姓 多様性ある議会どう考える
ジェンダー平等に関わる選択的夫婦別姓についてどう考え、女性を含むさまざまな意見を反映するための多様性のある議会をどう実現していくか-。静岡新聞社「こちら女性編集室」は、衆院選(31日投開票)の静岡県内小選挙区の立候補者に二つの課題に対する姿勢を尋ねた。(届け出順) 質問① 選択的夫婦別姓制度について、その必要性や実現性をどのように考えますか。 質問② 多様な議員で構成する国会や地方議会を実現するために何が必要と考えますか。あなたのビジョンを教えてください。 ■1区 静岡市葵区(瀬名川3丁目の一部を除く)、駿河区 高橋美穂氏(56) 国民 元 ①選択的夫婦別姓は必ず
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別姓選べる日いつ 当事者もどかしく 自民党と他党の違い鮮明
31日に投開票を控えた衆院選で、導入に慎重な自民党と他党の違いが鮮明になっている「選択的夫婦別姓制度」。多くの政党が関連施策を公約に盛り込んだことを「前進」と受け止める評価もある一方、自民党内で議論が進まない現状に、制度実現を望む当事者はもどかしい思いを抱える。 三島市在住のNGO団体職員小野美智代さん(47)は、夫婦別姓を望んだため事実婚を選択し、16年目。富士市の旧家の長女で、「男兄弟がなく、小野姓を継ぐのは自分だと思って育った」。個人事業主の夫福島宏太郎さん(47)は当初「それなら自分が改姓する」と提案したが、小野さんは「名前が変わる負担を負わせたくない」と断った。 福島さんには弟
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為書きも個性的に カラー化、イラスト入り… 衆院選静岡
選挙時、政治家らが候補者に「必勝」の思いを寄せ、事務所の壁に貼るポスター大の「為(ため)書き」。最近ではカラー化やイラスト入りなど個性的になっている。「差別化を図り、事務所に来る住民へのアピールが狙いでは」と衆院選に立候補している県内の選挙事務所スタッフ。独自色を打ち出し、発信のツールにもなっている。 県内の各選挙事務所には、所狭しと国会議員や県議、市町長、推薦する業界団体代表者の為書きが数十枚並ぶ。東部地区の事務所には白地の為書きの中、緑、青、ピンクなど色付きの為書きが際立つ。ピンクは県外の女性議員、緑と青はシンボルカラーにしているという県外の男性議員のものだ。 地元県議は「カラーの
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熱海初島で繰り上げ投票 衆院選、投票箱など搬入
静岡県内唯一の有人島の熱海市初島で30日に衆院選の繰り上げ投票が行われるのを前に、市選挙管理委員会は29日朝、投票箱などを島に搬入した。 繰り上げ投票は定期船の欠航に備えた措置。投票箱などは通常、前日の午後に搬入するが、伊豆諸島沖を北東に進む台風20号の影響を考慮して始発の便に早めた。 初島の投票所は、30日午前7時から午後4時まで初島漁業総合会館に設ける。投票箱は同日中に定期船で運び、市選管が31日の開票まで保管する。 初島の選挙人名簿登録者数は18日現在、169人(男95人、女74人)。
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政策、公約重視56% 「投票率上がる」34% 静岡新聞社〈みんなの選挙〉ネット調査
静岡県内8小選挙区で23人が舌戦を展開している衆院選の投開票が、31日に迫った。12日間の選挙戦も最終盤を迎え、立候補者は各地で声を振り絞り支持を訴えている。静岡新聞社が23~27日に実施した衆院選に関する第3回インターネットアンケートで、小選挙区の投票先を選ぶ際に何を重視するかを聞いたところ、「政策や主張、公約」が56%と半数を超えた。「所属する政党や政治団体」が16%、「実績・経験」が11%、「将来性」が9%などと続いた。 3回目のアンケートでは「投票行動」をテーマに県内の有権者158人(男女各79人)から回答を得た。 比例区で投票する際に政党の公約をどの程度考慮するかとの質問には、
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衆院比例を題材 中学生が政策比較、議論 静岡大付属静岡中
衆院選の比例代表選を題材に各政党の政策を比較する授業に、静岡大付属静岡中(静岡市葵区)の3年生が28日、社会科で取り組んだ。中学校で生の政治課題を扱う授業は県内では珍しい。 授業を希望したのは生徒たち。選挙制度について学んだ際、「踏み込んだ政治教育をしないと若者が無関心になる」と、ある生徒が声を上げたのがきっかけだった。 今回の授業では政党ごとに担当班を設け、新聞や各政党のホームページなどを見て①新型コロナウイルス対策②景気対策・社会保障③憲法改正―の3点について各党の主張を事前に整理した。 28日の主題はコロナ禍の景気対策。生活困窮者を給付などで救済する必要性には全員が同意したが、財
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迷走のGoTo事業 政府対応に期待と不安【争点を問う④完】
新型コロナウイルス禍で苦しむ外食産業を支援する「Go Toイート」事業。感染第5波の収束に伴い、今月上旬に利用自粛が解除された。「停止、再開の繰り返しで目新しさも新鮮さもない」。静岡市の中心街で飲食店を営む馬瀬隆司さん(52)は、客足が戻るか不安を抱く。 イート事業は購入額の25%を上乗せした特典付き食事券を利用できる仕組み。県内では昨年10月に販売を開始した。完売を経て今月半ばから、上乗せ率20%の食事券を追加発行している。昨年7月に始まった観光支援事業「Go Toトラベル」と併せて、政府肝いりの消費喚起策だったが、一進一退の感染状況に翻弄(ほんろう)され、迷走の一途をたどる。 馬瀬さ
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立民・福山幹事長 浜松で街頭演説 衆院選
立憲民主党の福山哲郎幹事長は28日、衆院選の党公認候補応援のため浜松市中区で街頭演説し、「所得減税で息をついてもらい、コロナが収束したら消費税を5%にする。日本中でお金を使ってもらって経済を回したい」と述べ、政権交代した後に大胆な減税をして国内経済の回復を図る考えを強調した。 福山幹事長は「9年に及ぶ自公政権で実質賃金は全く上がっていない」と指摘した。中間層の所得向上と消費喚起の必要性を訴えるとともに、「間違った税金の使い方を正し、国民生活を豊かにする」とも主張した。
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若者の自殺「国挙げ対策を」 コロナ禍で深刻化、切実な訴え
長引くコロナ禍で社会の閉塞(へいそく)感が増し、静岡県内でも若者の自殺問題の深刻化が懸念されている。病気やいじめ、引きこもり、生活困窮など自殺に至った理由はさまざまで、未然防止に特効薬は見当たらない。若者層の自殺者増は全国的な課題。衆院選の投開票が近づく中、関係者は国を挙げた総合的な施策展開の必要性を訴える。 「死にきれなかった」「どうしても死にたい」。「静岡いのちの電話」の相談員は連日、切実な訴えに耳を傾ける。病気で長く自宅療養している女性、コロナ禍で派遣の仕事を失った若者や対面授業がなく下宿で一日中天井を見つめていた学生など、相談者の状況はさまざまだ。 若者が受話器を置くまで傾聴し、
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コロナ禍の今こそ地方創生 移住促進へ議論注目 衆院選静岡
新型コロナウイルスの感染拡大でテレワークが普及する中、首都圏に近い静岡県東部では都会からの移住定住を促す取り組みが加速している。出社する頻度が減れば、地方に住みながら首都圏の会社に勤務できる「転職なき移住」も可能となる。31日投開票の衆院選では地方創生を重要課題に掲げる候補者も多く、人口確保への支援に有権者が期待を寄せる。 東京から新幹線で最短45分。JR三島駅にほど近い三島市本町に23日、職住一体のコワーキングスペース(共有オフィス)「三島クロケット」がオープンした。地下1階に個別ブース、1階がフリースペース。2階にはシャワールームやトイレを設置し、家族で入居可能な住宅も貸し出す。徒歩2
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入居者も次世代へ1票 高齢者施設・不在者投票 衆院選静岡
市街地を離れた静岡市葵区の山里にある高齢者施設に、1票を託す先を真剣に選ぶ車いすの入居者とそれを支える職員の姿があった。31日投開票の衆院選で、同区富沢の特別養護老人ホーム「晃の園」が設置した不在者投票会場を26日に訪ねた。 投票用紙を入れる封筒に自分の名前を書き、候補者と政党を選ぶ。1人の投票にかかる時間は5~10分。認知症が進む入居者の中には、投票用紙を目の前にして10分以上考え込んでしまう場合も。介助者はじっと意思決定を待つ。 「社会とつながっているという実感が持てる唯一の機会なんです」。同ホーム統括部長の川崎誠之さん(38)は入居者が投票を望む理由を説明する。普段は口数が少なく、
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スマートシティー鍵握る規制緩和 裾野市、国政に期待 衆院選静岡
裾野市が、トヨタ自動車が同市で着工した先進技術実証都市「ウーブン・シティ」と連動したまちづくりに乗り出している。「双子のスマートシティー」(高村謙二市長)として、自動運転技術やドローンなどを活用した豊かな暮らしを目指す。実現に向けて立ちはだかるさまざまな規制の壁を打ち破るため、国政への期待を寄せている。 「新しい価値を生み出し、この地域を活性化させたい」。トヨタのジェームス・カフナー取締役は5日、市が主催した市民向け説明会で地域との共存を強調。トヨタが開発した自動運転車「eパレット」や次世代モビリティーなどの技術を、市が進めるJR岩波駅周辺整備事業に提供する方針を示した。 市は駅周辺をウ
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相次ぐメガソーラー計画 無秩序開発 規制議論を【争点を問う③】
「この地域に本当に必要なのか。いまだに疑問が残る」。市街地から車で北西に約1時間の静岡市葵区黒俣。「オクシズ」と呼ばれる四囲の雄大な自然が売りのこの地区に昨年、大阪府の設備会社による太陽光発電施設の設置計画が明らかになった。 現場近くでは既に別の事業者による太陽光発電が稼働。新たな施設計画に住民は、反対や納得できないとの声を上げた。地元の清沢地区自治会連合会は市に設置条件の追加を求める要望書を提出。さらに10月上旬、設備会社担当者を呼んで説明会を開き、土砂災害発生や「オクシズ」の自然破壊といった懸念を挙げ、要望を盛り込んだ協定書締結にこぎ着けた。 市は住民の不安を理解できるとしながらも、
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8区 新興企業創出、規制の壁 悩む現場【衆院選|静岡の課題】
浜松市の中心繁華街にある商業施設、ザザシティ浜松。スタートアップ(新興企業)向けシェアオフィスに本社を置くマジックシールズ社の衝撃吸収床「ころやわ」は、転倒骨折から高齢者を守る画期的商品として、病院や福祉施設から注文が相次いでいる。 歩き心地は木の床のようでも、点の圧力がかかると柔らかく沈み込み、衝撃を緩和する。「国内で転倒骨折する高齢者は年間100万人とされ、寝たきりの要因にもなっている。医療や介護の負担軽減につながる商品を広めたい」。開発した下村明司社長(43)は社会の課題解決を志し、大手機械メーカーを辞めて2年前に起業した。 市のファンドサポート事業が後押しになった。市認定ベンチャ
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維新・馬場幹事長 沼津など3カ所で街頭演説 衆院選
日本維新の会の馬場伸幸幹事長は27日、衆院選公認候補を応援するため静岡県内入りし、沼津、富士宮、静岡の各市で街頭演説に立った。静岡市葵区では「政治家からまず身を切る」と改革の必要性を強調し、大阪での地方議員の定数削減や手当て廃止の取り組みを紹介した。 各政党が分配を重視している点に触れ「財源や責任もないままに分配合戦は駄目。維新は改革して財源を生み出す。まず改革を始めて、分配から成長へという考え方だ。改革して子どもや教育に分配していく」と訴えた。 岸田文雄首相の所信表明演説に改革という言葉がなかったと自民党を批判し、「自民の法案、予算案にきちんと対案を出していく」とも主張した。
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自民・高市政調会長 掛川で支持訴える 衆院選
自民党の高市早苗政調会長は27日、衆院選の党公認候補応援のために訪れた掛川市で演説し、コロナ禍で傷んだ経済建て直しの必要性を強調して「業種や地域を限定せず、規模に合わせた事業者支援を行う。選挙後に一刻も早く補正予算を成立させる」と述べた。非正規雇用者、女性、学生ら困窮者支援も不可欠とした。 衛星防御など国防の重要性にも言及し、「最悪な事態を想定してでも、日本をどう守るかを考えなくてはならない」などと訴えた。
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社説(10月28日)原発・エネルギー 脱炭素への経路明確に
政府は中長期の政策指針となる「エネルギー基本計画」を約3年ぶりに改定した。併せて再生可能エネルギーや省エネルギーを推進する「地球温暖化対策計画」も定めた。 第6次となる今回の基本計画では、再生エネを最優先で導入する方針を明記し、2030年度の電源構成で現状の約2倍に当たる36~38%まで拡大する目標を掲げた。LNG、石炭、石油など現状で76%ある火力発電は41%まで低下させる。原発の構成比率目標は20~22%で据え置いた。 温室効果ガスの中心となる二酸化炭素(CO2)の排出量が多いエネルギー部門での化石燃料依存からの脱却が鍵だ。再生エネ利用が軸となる社会構造に変革する必要がある。その経路
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パラスポーツの未来は… 論戦乏しく関係者やきもき 衆院選静岡
静岡県勢のメダルラッシュに沸いた東京パラリンピックが閉幕して2カ月足らず。大会のレガシー(遺産)づくりは道半ばだが、31日投開票の衆院選で障害者スポーツの未来が語られる場面はほとんど見掛けない。新型コロナウイルス禍もあって現状は祭典後の追い風を感じられず、関係者は歯がゆい思いで立候補者の言葉に耳を傾けている。 各政党の公約にはパラリンピック期間中に飛び交った「多様性」「ジェンダー平等」などのキーワードは並ぶものの、スポーツそのものが積極的に取り上げられることは少なく、期待感は乏しい。 大胡田茂夫県障害者スポーツ指導者協議会会長は「まだ多くの方々がコロナ禍で苦しんでいる。緊急事態宣言下で
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権力去った町 生き生き 大木真実さん(スキマcinema主宰)【選ぶを描く みんなの選挙しずおか 映画編】
沼津市で移動式ミニシアター「スキマcinema」を主宰する大木真実さん(42)は、半世紀前のフランス映画「まぼろしの市街戦」の名シーンに市井の人々の理想と現実をみる。「やりたいことができる生き生きした場面と、大きな力の下にしらける場面が対照的。善しあしは明らかで、では政治はどう在るべきか」 舞台は第1次世界大戦末期のフランス。ドイツの占領軍が去った町で精神科病棟の患者たちは思い思いの役を演じ、サーカスの動物たちと共にかつてない自由を味わう。華やかな衣装が象徴する陽気な解放感は、仕掛けられた爆弾の下での時限的なユートピアでもある。 お祭り騒ぎで皮肉る反戦コメディーは、自国の軍隊が戻った日常
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語られない浜岡原発 立地市の未来どう描く【争点を問う②】
「少しごまかしている感じがある」。衆院選公示翌日の20日夜、中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)に程近い駐車場。立候補者の街頭演説を聞いた同市の60代男性は不満をにじませた。期待していた浜岡原発の在り方を巡る言及がなかったからだ。 約8分半の演説のうち、エネルギー問題を語ったのは1分半。火力発電が地球温暖化の要因となる二酸化炭素(CO2)を多く排出する電源だと強調し、発電時にCO2を出さない原発の優位性を暗に示した。その上で「エネルギーをどう選択するか国民に問う」と訴えたものの、浜岡原発には触れなかった。 衆院選では各党が脱炭素社会の実現を目標とするが、原発の活用に関しては与野党で考えが分か
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感染対策、雇用…課題噴出 外国人共生 国の方針は 衆院選静岡
2年近くに及ぶ新型コロナウイルス禍で、国内に住む外国人の感染拡大や雇用不安などの課題が噴出した。全国で暮らす「外国人市民」は約290万人。就労、教育、医療・福祉などの面で総合的支援体制の必要性が叫ばれているが、その声は国政に届きにくい。人口の約3%、約2万5千人の外国人が暮らす浜松市などは国に「外国人庁」設置を提案している。 「コロナで給料が30~40%減った時もある。ボーナスはないし、生活は厳しい」。コロナワクチンの2回目接種で同市東区の集団接種会場(18日で閉鎖)を訪れたブラジル人の派遣社員レモス・ナカムラ・カリナさん(37)はため息をついた。 市内の外国人は製造業の派遣社員が多い
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7区 林業振興と人材確保 求められる変革【衆院選|静岡の課題】
秋の気配が濃くなり始めた浜松市天竜区龍山町の山中。龍山森林組合の坂口雅俊さん(27)は、慣れた手つきでスギを次々と伐採していった。「山で働けるならどこでも」と、天竜の森林に飛び込み7年。仕事にやりがいを感じつつも、若い担い手が少ない業界の行く末に、一抹の不安がよぎる。 近年、国を中心に成長産業化が叫ばれる林業。コロナ禍で海外の木材需要が増え、材価が高騰する「ウッドショック」も起きている。ただ、長年続く現場の担い手不足は、国産材増産の足かせとなり業界に影を落とす。 浜松市によると2019年度の市内6森林組合の林業作業員数は計166人。この10年間で最多だった11年度の205人から微減傾向が
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衆院選 静岡1区/高橋美穂氏【プロフィルとアンケート】
活発な少女だった小学生の頃、女性が意思決定の場にいない社会の状況に疑問を抱き、女性活躍の道を切り開くために政治家を志した。「危機に強い国づくり」を掲げ、「自民党の長老支配的な政治では社会が変わらず、新たな危機にも対応できない」と政治の転換を訴える。 2012年の衆院選比例北海道ブロックで当選し、1期務めた。国会の場を経験し、「政治の世界は数が大事。女性を含む多様な人が議員になって意見を出すことが、新たな社会や政治の実現につながる」と痛感した。 地方分権の重要性を感じ、生まれ育った地元静岡での立候補にこだわった。県内では初の選挙。「本県は人柄も気候も素晴らしいふるさとだが、少々のんびりし
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衆院選 静岡1区/青山雅幸氏【プロフィルとアンケート】
新型コロナウイルス感染拡大防止を理由に政府が発した緊急事態宣言やまん延防止等重点措置について「必要だったのか」と疑問視し、自ら調べたデータを基に国会で質疑や提言を重ねてきた。 データや科学的な根拠を重視する政治スタイルは、約30年間の弁護士時代に培われた。「当時は置き去りにされていた」という医療訴訟に光を当て、医師と対峙(たいじ)してきた経験から「専門家の見解をうのみにしない」という思いを強くした。初当選後は衆院の委員会で科学的根拠を突きつけ、政府に政策の修正を迫る手法を繰り返し「野党議員でも質疑を通して国政を変えられる」と手応えを感じている。 リニア中央新幹線工事に伴う大井川の水問題
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衆院選 静岡1区/上川陽子氏【プロフィルとアンケート】
安倍、菅内閣で3度法相を務め、通算在職日数は歴代最長の1162日に上った。「生まれたばかりの赤ちゃんの声を聞く力があるかを絶えず考えてきた」。誰一人取り残さない社会の実現に向け、国民の安心・安全を守る法務行政やコロナ対策に力を尽くしてきた。 三菱総合研究所に入り、米国に留学。米上院議員の政策立案スタッフを務めた。日米貿易摩擦が激しさを増す時代。「国際社会で日本を理解してもらうには政治の強いリーダーシップが必要」と感じ、政治の道を志した。 2人の娘の子育てと政治活動の両立に無我夢中で取り組み、「精いっぱいベストを尽くす姿勢を子どもたちに見せようと思ってやってきた」。今は4歳の孫の成長を見
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衆院選 静岡1区/遠藤行洋氏【プロフィルとアンケート】
大学2年の時に父親が経営していた会社が倒産。公営住宅の支援を受け「本当に困った時、苦しい時に助けてくれるのは政治だ」と痛感した。民放アナウンサー時代の30代半ばには直腸がんを患い、公立病院での手術を経て復帰。「医療には政治の力が必要。助けられた命で恩返しを」と強い志を抱く。 県議を2019年までの2期8年務めた。「地方議員よりも大胆に、直接、政策が反映される」と国政入りを目標に掲げ、立憲民主党に入党した。「大企業中心に経済を回し、格差社会が広がる一方だ」と自民党政権を批判。「政権交代しないと政治は変わらない」と訴え、生活者目線をうたう立民の経済政策をアピールする。 結婚式やイベントのア
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衆院選 静岡2区/山口祐樹氏【プロフィルとアンケート】
県内小選挙区では唯一の共産党候補。「若い人の声を国会に届ける責任を背負っている。政権交代がもたらす希望を語り、若者の投票につなげたい」。若年層が政権に対して抱く不満の代弁者として、マイクを握る。 日本福祉大入学後に先輩に誘われて入党。カール・マルクスの資本論を読んで、労働者が搾取される仕組みを学んだ。「人はモノではない。正社員が当たり前の社会にして、賃金の底上げを図る」。若者を中心とする非正規労働者増加への問題意識は、とりわけ強く抱いている。 学生時代には学費の支払いに苦しみ「退学しかけた」。今も奨学金の返済を続けている。コロナ禍でアルバイト収入がなくなった学生に食料を支援する活動に取
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衆院選 静岡2区/井林辰憲氏【プロフィルとアンケート】
「政治家になった原点は川根にある」。子どもの頃、夏休みに祖母らと過ごした川根で、インフラ整備が行き届いていない中山間地の厳しい暮らしを間近で見た。「どうしても政治の力が必要」と志を立てた。 国土交通省職員を経て初当選を果たしたのは2012年。「常に全力で一生懸命」を政治信条に、地元をくまなく歩いて回った。困っている人がいれば、たとえ目立たないことでも解決へと奔走した。 環境政務官時代は、地球温暖化やごみのリサイクルなどに携わった。「昔はコストだった環境分野も今や成長産業」と訴える。なかでも思い出深い議員活動は立法に中心的に関わった南海トラフ地震特別措置法。「防災から減災へという大きな流
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衆院選 静岡2区/福村隆氏【プロフィルとアンケート】
東京大と米マサチューセッツ工科大大学院で都市工学を学んだ。特に米国では、建物や道路といったハード面だけでなく、社会や経済、人々の生活を総合的に考えるまちづくりを学んだ。「今の環境をどう良くしていくのか」を考える上での原点になっている。 外資系金融機関に勤め、国内外の不動産投資などを手掛けた。契機になったのはリーマン・ショック。所属する会社が買収され、転職を考える中、学生時代から関心のあった政治の世界を志した。金融業は格差を助長する側面があると感じていて、「より多くの人のためになる仕事をしたい」と決断した。 今の政治には「二大政党制が必要」と語気を強める。森友学園を巡る文書改ざん問題を挙
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衆院選 静岡3区/小山展弘氏【プロフィルとアンケート】
希望の党公認問題に揺れ、無所属で出馬し落選した前回選から4年。「個人として信頼してもらえるように」と地域を小まめに回り、会話を重ねた。 「国民の思いに寄り添わない、無理を押し通す政治になっていないか」と疑問を投げ掛け、緊張感ある与野党伯仲の国会を目指して国政復帰を期す。SDGs推進を掲げ、誰もが取り残されない社会づくり、自然と共生した持続可能な経済成長の実現を訴える。 政治への関心の芽生えは子どものころ、時の首相の辞任報道に触れた時と記憶する。農林中央金庫に入庫後、「融資だけでなく、法的な部分で農林水産の発展に携わりたい」と決意。大臣経験者の柳沢伯夫氏を破って2009年初当選し、14年
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衆院選 静岡3区/宮沢博行氏【プロフィルとアンケート】
3期9年間の集大成と捉える選挙戦。強調するのは地元の要望を国政に届け政策に生かしてきた「実現力」だ。コロナ禍において国のリーダーが放つ言葉の力の大切さを実感し、政治の発信力を強化すべきと訴える。 性格は「信念を持ったら曲げない」。政治家を志した原点は中学1年の時、戦没者の親族の遺品を見たこと。父親の「ことが起きてから国を守るのではなく、それ自体を防ぐ人間になれ」との言葉に思いを強くし、会社員や磐田市議を経て2012年に初当選した。 元防衛政務官。軸足の安全保障分野に加え、今回特に力を入れるのは教育、福祉関連の政策。「頑張れば豊かになれる社会」を目指し、福祉業界の待遇改善を含めた働く全て
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衆院選 静岡4区/深沢陽一氏【プロフィルとアンケート】
政治家としての自らの持ち味を「民間と政治、行政をつなぐところ」と話す。単に法律や制度を作るだけではなく具体的に地元の活性化につなげることが大事と考える。「企業などが結果を出すまできちんと見届けたい」と自らのスタンスを説明する。 故望月義夫元環境相の「後継」として昨年4月の補選で初当選。「地方議会は一義的には首長のチェック機関。しかし、国会は議員が皆、自ら政策立案している。そこが最大の違い」と話し、国政を担う立場のダイナミズムを実感している。新型コロナウイルスの感染拡大で地元入りができない期間、党本部で朝から夕方まで行われる勉強会に時間が許す限り参加した。 コロナ禍の中での2回目の国政選
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衆院選 静岡4区/田中健氏【プロフィルとアンケート】
2017年の衆院選、昨年4月の衆院補選に続き、国政選挙への3度目の挑戦となった。「コロナ禍で傷ついた地域経済の立て直しに尽力したい」と立候補への決意を語る。 中小企業支援を政治家としての原点に挙げる。大学卒業後、銀行員として働く中で「町工場のおじさん、おばさんに社会人としてのイロハを教わった」。前回選挙後も企業や商店を回り、人手不足や事業継承の難しさなど苦境を訴える声を聴いた。「賃金の上がる社会」を政策の柱に、実際に働く労働者らを中心に支持を訴える。 東京都大田区議、都議としての経歴を持ち、静岡県外での活動期間が長い。Uターン議員として地方分権を訴えるが「東京に張り合うつもりはない」。
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衆院選 静岡4区/中村憲一氏【プロフィルとアンケート】
「格差の連鎖、貧困の連鎖を断ち切らなければならない」。市議時代からライフワークとして取り組む「子どもの貧困」問題。教育無償化を掲げ「国の大本に切り込みたい」と初の国政選挙に挑む。 「学校に行かせたいけどお金がない」。一人親家庭の住民から相談を受け、経済格差が子どもの教育格差につながる現実を見た。固定化する格差に危機感は募った。市議会では給食費の無償化を訴えたが、国の法律の壁にぶつかった。「こんなにも地方で物事が決められないのか」。既得権益と中央集権の打破や、税制・社会保障改革の実現を訴える。 市議2期6年-。河川環境が懸念されている富士川の問題にも積極的に関わり、国や県への請願の採択ま
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衆院選 静岡5区/細野豪志氏【プロフィルとアンケート】
政治家を志し、家族とともに三島市へ移り住んでから22年。要職も務めた旧民主党とたもとを分かち、結党メンバーとして立ち上げた希望の党は既に無い。今や自民党入りを目指す自身の立ち位置は大きく変わったが、「信念は何一つ変わっていない」。衆院選は8度目にして初の無所属で挑む。 安全保障政策へのこだわりは強く、共産党との共闘を模索する野党を飛び出した。希望の党の消滅後は政治家を辞す考えもあったが、進退を有権者に委ねる思いで今回選の審判を仰ぐ。各方面からの批判は正面から受け入れ、敗れれば「政界引退」を断言する。 政治家を「耐久消費財」と自称し、「国民に使い倒してもらえればいい。全力で応える」との思
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衆院選 静岡5区/小野範和氏【プロフィルとアンケート】
政治は「国民を幸せにするためにある」と考えるが、今の政治は「幸せが偏っている」と問題視。24年間勤めた銀行を退職し、国政への挑戦を決めた。コロナ禍で苦しむ事業者らの声に耳を傾け、「働く人の暮らしを豊かにしたい」と政策実現への意気込みを語る。 銀行に就職したのも「人々の暮らしや企業の事業を支えたい」との思いからだった。営業、経営企画、IT開発などさまざまな部署を担当した。特に現代社会ではどのような場面でも必要とされるデジタル、ICT事業に関わった経験は「恵まれていた」と振り返り、政策にも反映できると自負する。 経済政策では、可処分所得の拡大と消費回復を目的とした思い切った減税を掲げる。日
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衆院選 静岡5区/吉川赳氏【プロフィルとアンケート】
2014年の衆院選で落選し、19年3月の繰り上げ当選まで浪人生活を味わった。この4年余りは「地域密着でいろいろな話を聞いた。支え続けてくれる人の気持ちに応える大切さを学んだ。大きな財産」と振り返る。 国政復帰後は、省庁の司令塔役である内閣府の政務官として政府中枢で経験を積んだ。特に注力した地方創生では、地方移住熱が高まる好機も訪れ、「市場原理主義から“地方原理主義”へと転換し、地方への集中投資で活力ある地域社会を作る」と力を込める。 老人保健施設での勤務経験から厚生労働分野を専門としてきたが、新型コロナウイルス感染拡大で「専門分野の力だけでなく、これからは幅広い
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衆院選 静岡5区/千田光氏【プロフィルとアンケート】
中学卒業後、父の建設会社に入り現場で汗を流した。土木工事会社の代表として建設現場の苦境を経験してきた。ことし4月に政治団体「愛地球党」代表と出会い、考えに共感。疲弊する現場の声を国に届けるため国政に挑戦する決意を固めた。 土木工事は大型化が進み、作業員集めに苦労することが増えた。生活に欠かせない基盤整備が働き手不足で頓挫する将来を危惧する。若者が魅力を感じられる「稼げる建設業」の実現のため、最低賃金の底上げや事業入札制度の改善などを進め、「下請けいじめをさせない」と意気込む。 「愛情は言葉で相手にきちんと伝えないといけない」。中学時代に教師と言葉のすれ違いを経験し、日本語教育の重要性を
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衆院選 静岡6区/勝俣孝明氏【プロフィルとアンケート】
「1秒たりとも忘れたことはなかった」。2017年の前回選、渡辺周氏との票差は631。小選挙区で3連敗となった悔しさを口にする。比例復活は民意の面で負けているとも。「なんとしてでも」。3日の囲む会では5分ほどのあいさつの中でこの言葉を繰り返した。 「どうすればひっくり返せるのか」。現場主義、政権政党の議員としての実績、地域を丁寧に訪問―。この4年間、重ねてきたことを訴え続けてきた。「選挙戦略というより、やってきたことを見てもらい知ってもらうことに徹した」。人一倍、地域の声を聞いてきたと自負する。 安倍内閣で環境政務官に就いた。大きな魅力という東部・伊豆地域の豊かな自然のありがたさを職務を
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衆院選 静岡6区/山下洸棋氏【プロフィルとアンケート】
「地盤、看板、かばんなし、あるのは志のみ。古い政治を一掃する」-。しがらみや立場にとらわれない改革を行う決意で、初の国政挑戦に意気込む。 5年ほど前に青果店を開店し、建設業も始めた。企業人として歩んできた道のりは「規制のオンパレードだった」と語る。日本の経済を成長させる抜本改革を成し遂げて「誰もが挑戦できる社会の実現」を誓う。 政治家を志したきっかけは、大学3年生の時に起きた東日本大震災。被災地に駆け付け復興に関心を寄せてきた。一方、政治に目を向けると「歳費や議員定数削減などの身を切る改革は打ち切りとなり、国民との約束は果たされていない」と違和感を抱いた。県内衆院議員の下で秘書の経験を
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衆院選 静岡6区/渡辺周氏【プロフィルとアンケート】
前回選から4年間、野党再編がめまぐるしく動いた。「野党が強くならなければ、政府・与党の気が緩む」。政権交代を目指しつつ、与野党の勢力が拮抗(きっこう)した「健全な緊張関係」をつくる必要があると指摘する。党が変わっても現実的な外交・安全保障を訴え続けるなど「政治スタンスは変わらない」と強調する。 政治の原点はバブル期。不動産が巨額で取引される熱狂の中で、所得格差が広がるのを目の当たりにし、「額に汗して働いても報われない人がいることに社会矛盾を感じた」。コロナ下での今回選は、第5波で崩壊寸前だった医療体制や、国民の生活が困窮する状況を懸念し、政策の柱に「命と暮らしを守る」を掲げる。 昭和歌
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衆院選 静岡7区/日吉雄太氏【プロフィルとアンケート】
「思い切った財政支出を行って、国民の生活を守る仕組みを根本的に立て直す」―。新型コロナ“第6波”に備えた医療の充実だけでなく、年金や雇用、子育て、教育といった社会保障分野への目配り、消費減税による景気回復を主張する。 公認会計士として企業の会計上の誤りなどを見つける監査業務に携わった経験から、国の在り方に疑問を感じるようになった。「モリ・カケ・サクラ」に代表される与党のさまざまな疑惑が国民の政治不信を招いたと断じ、「不正と書いて歪(ゆが)みと読む。信頼を回復させるため、まずは政治の歪みを直したい」と訴える。 出身地の県東部を離れて浜松に居を構え、街頭活動やミニ集
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衆院選 静岡7区/城内実氏【プロフィルとアンケート】
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受ける地方の医療や経済の立て直しに向け、「国民の生命と生活を守り抜く」をテーマに掲げた。住民の暮らしに寄り添った大胆な政策の必要性を訴える。 日本の経済成長が長期にわたって停滞し、コロナワクチンの研究・開発でも海外に後れを取っている現状に危機感を抱き、積極的な財政出動による国際競争力強化やデフレ脱却を説く。浜松、湖西両市の農林水産業や製造業、観光の振興、道路網整備にも心を砕き、「見えないところで汗水を垂らして働く人が報われる社会を実現したい」と意気込む。 外交官時代は天皇陛下や首相のドイツ語通訳を務め、国政でも外務副大臣として外交交渉の最前線に身を置
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衆院選 静岡8区/源馬謙太郎氏【プロフィルとアンケート】
現職の立場で臨む初の国政選挙となる。任期中の約4年間、自転車による遊説を丹念に続けるなど「誰よりも市民の声に耳を傾けてきた自負がある」と胸を張る。 コロナ禍で、国政の臨機応変な対応の重要性が浮き彫りになったと痛感し、「暮らしが厳しい時だからこそ、国民の暮らしを守る仕組みの構築が求められる。消費したくてもできない世の中になっている」と強調。消費税の時限的な減税とともに、治療中心から予防を念頭に置いた医療体制への転換の必要性も訴える。あらゆる医療分野を一定水準以上の知識と技術で診ることができる「家庭医」の推進も説く。 1期目は50回を超える国会質問や10本以上の法案提出に関わるなど積極的な
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衆院選 静岡8区/塩谷立氏【プロフィルとアンケート】
「コロナ禍でさまざまな課題が浮かび上がった。次の世代に向けて解決の道筋を示すことが政治の役割だ」。社会の姿が大きく変わる中、国の新たな将来像を描くため過去9期の豊富な経験を生かして議論のけん引役を買って出る。 最重要課題に挙げるのはデジタル化。「特別定額給付金をめぐって問題が顕在化した。国と県、市町の体制構築やマイナンバーカードの交付を進めて、行政の効率を高める必要がある」と主張する。 文科相を務めた経験から、教育や科学技術の政策には特に情熱を注ぐ。党のAI本部長として小中学校の1人1台端末配布の実現に尽力したほか、多くの議連や部会に携わる。農業の生産性向上、製造業のカーボンニュートラ
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川勝知事の国政選挙関与 争点先鋭化は弊害が大きい【特別評論】
知事の影響力の大きさをこれほど見せつけられた国政選挙は近年、なかっただろう。静岡県で実施された参院補選で、岸田文雄政権誕生の勢いで序盤、優勢だった自民党新人の若林洋平氏(49)=公明推薦=に、立憲民主、国民民主両党が推薦した無所属の新人山崎真之輔氏(40)が競り勝った。 衆院選に埋没しないかと懸念された選挙だったが、川勝平太知事が状況を一変させた。リニア水問題が争点だと訴え、「私は県民党の自称党首」と述べて山崎氏陣営の全面支援に乗り出した。選挙への県民の関心を高めた役割は評価されよう。だが、国政選挙への知事の関与のあり方は議論があるところだ。 知事は政治家である範囲で、国政選挙に関わるこ
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静岡県内3、6、8区 自民、立民が横一線【衆院選終盤情勢】
静岡新聞社の電話世論調査に26日までの取材を加えた衆院選静岡県内8小選挙区の終盤情勢分析では、3、6、8区で自民党候補と立憲民主党候補が横一線の激しい争いを繰り広げている。1、2、4、7区は自民が優勢。5区は無所属候補がリードを保っている。 調査に投票先を「まだ決めていない」とした人が各選挙区で1~3割台いて、情勢は変わる可能性がある。野党系無所属候補が自民候補を破った24日の参院静岡選挙区補欠選挙の影響も注目される。 6区は、悲願の小選挙区初勝利を目指す自民前職勝俣孝明氏が伊豆地域で先行し、沼津市など都市部でも支持拡大を図る。選挙区で8連勝中の立民前職渡辺周氏は牙城死守を懸け、支持組織
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静岡1区 高橋氏/青山氏/上川氏/遠藤氏【衆院選終盤情勢】
組織力と知名度に勝る上川陽子氏が序盤のリードを維持したまま終盤を迎えた。国政初挑戦の遠藤行洋氏は無党派層の取り込みに懸命だが、上川氏との差は縮まっていない。高橋美穂氏は国民民主党支持層以外に広がりを欠く。青山雅幸氏は4年間の衆院議員としての実績を強調するが、浸透していない。 上川氏は閣僚としてワクチン加速化に取り組んだ実績を強調し、コロナ禍での自公政権の継続を訴える。他候補者の応援のため地元入りが限られる中、市議や県議、地元農協などがフル回転し、組織戦でも優位に立つ。終盤にかけて比較的弱いとされる駿河区で遊説や企業・団体回りを徹底する。陣営は「無党派層への浸透が課題」と自民支持層以外への浸
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静岡2区 山口氏/井林氏/福村氏【衆院選終盤情勢】
手堅い組織戦を展開する井林辰憲氏を、福村隆氏と山口祐樹氏が懸命に追う。各陣営とも終盤の主戦場を大票田の焼津、藤枝、島田の3市に位置づけ、無党派層の取り込みに全力を挙げる。 井林氏は、自民党支持層の8割ほどをまとめた。年代別、地域別でも幅広い支持を集め、安定した戦いを繰り広げている。 陣営は参院静岡選挙区補欠選挙で、藤枝、島田両市で野党系候補の得票が与党候補を上回り、焼津市も僅差だったことに危機感を募らせる。中盤以降は無党派層を意識した選挙戦を展開。焼津、藤枝、島田各市のスーパーや公園など人通りの多い場所での街頭演説を中心に遊説を繰り広げて浸透を図る。幹部は「3市で確実に票を取らないと勝利
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静岡3区 小山氏/宮沢氏【衆院選終盤情勢】
小山展弘氏と宮沢博行氏の初の与野党一騎打ちは、全域で激しい攻防戦を繰り広げている。大票田の磐田は小山氏がやや先行して折り返し、宮沢氏が追い上げる。掛川、袋井地区では激しく票を奪い合う。3割弱が投票先を決めておらず、4度目の対決は終盤まで競り合いが続きそうだ。 小山氏の陣営は立憲民主党支持層の8割弱、国民民主党支持層の大半をまとめた。連合静岡傘下の労組に再度の働き掛けを図り、地元後援会が懸命に票の掘り起こしを図る。野党共闘の位置づけで候補者が立たない共産党票も取り込んでいる。 落選後4年間の小まめな地域回りで浸透し、開拓の余地があった東遠地域にも食い込みを図る。街頭演説では、与野党伯仲の緊
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静岡4区 深沢氏/田中氏/中村氏【衆院選終盤情勢】
深沢陽一氏がリードし、田中健氏と中村憲一氏が追い上げる。有権者の3割が投票先を決めておらず、それぞれの支持基盤固めや無党派層へのアピールなど終盤に向け、追い込みをかけている。 故望月義夫元環境相の後継として昨年の補選で初当選した深沢氏は、公示日の出陣式に甘利明自民党幹事長が駆け付け、約800人を集めた。後継者の立場を前面に出し望月氏の支持者を引き継ぐことに成功している。 6月に行われた静岡市清水区の県議補選は保守分裂選挙となり、深沢氏が支援先を明確にしなかったことで、しこりが残るとの見方もあったが、当選した望月氏の次女と集会に参加するなど和解ムードの演出に努める。 深沢氏は年代、地域別
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静岡5区 細野氏/小野氏/吉川氏/千田氏【衆院選終盤情勢】
進退を懸けて無所属で選挙戦に挑む細野豪志氏が知名度を生かして序盤からの優位を維持する。吉川赳氏は党組織を引き締めて懸命に追い掛け、小野範和氏も挽回を図る。千田光氏は広がりに欠く。 細野氏は高い知名度でほぼ全域で優勢。幅広い年代と各政党支持層に浸透する。自民党支持層の5割近くを取り込むなど保守層を切り崩している。「比例は公明党」との訴えも奏功し公明支持層の6割強を押さえる。無党派層4割に加え、野党支持層からの得票も見込む。対立候補の所属派閥である岸田政権誕生後、逆風を訴えてきた陣営は、各報道機関が「優位」を報じた選挙戦中盤以降も「目指すのは圧勝。5区の代表は誰かを示す」と引き締めを続ける。
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静岡6区 勝俣氏/山下氏/渡辺氏【衆院選終盤情勢】
一騎打ちの様相となっている勝俣孝明氏と渡辺周氏の4度目の対決。勝俣氏は郡部を中心に攻勢を強め、地元で大票田の沼津市や、長泉、清水両町を「主戦場」と位置付け支持拡大に躍起になっている。小選挙区で9選を目指す渡辺氏は従来の支持組織回りを重点的にこなし、基盤固めを急ぐ。共闘する共産党との連携も加速する。山下洸棋氏は「古い政治の打破」を訴え、同世代への浸透を進める。 勝俣氏は2017年の前回選で渡辺氏の後塵(こうじん)を拝した松崎町をはじめ伊豆地域で着実に浸透。観光、宿泊業の団体や関係者が活動する熱海市や伊東市でも広がりを見せる。自民党支持層の8割、推薦を受ける公明党支持層の6割を固めた。これまで
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静岡7区 日吉氏/城内氏【衆院選終盤情勢】
組織力と知名度で圧倒的に優位な城内実氏がリードを保ち、終盤の引き締めに入った。日吉雄太氏は与野党一騎打ちの構図の中、政権批判票の受け皿として巻き返しを狙う。 城内氏は自民党支持層の8割、公明党支持層の9割程度を固め、国民民主党支持層の一角の切り崩しをうかがう。地域や年代を問わず浸透が進み、特に20代や40代で得票が期待できそうだ。陣営関係者が「城内党」と自負する強固な後援会や県議、市議が中心となり、幅広い業種の企業や団体の推薦も得て、手堅い組織戦を展開する。 城内氏は「1対1の選挙は初めて。これまでとは違う」と危機感を訴える。本人は自民の若手候補などの応援のために不在となる日が多く、限ら
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静岡8区 源馬氏/塩谷氏【衆院選終盤情勢】
塩谷立氏と源馬謙太郎氏が横一線の激戦を繰り広げている。24日の参院補選では衆院8区内で自民党候補が無所属候補に3万5千票以上の大差をつけられ、塩谷氏陣営に激震が走った。組織力に勝る塩谷氏がやや優勢とみられていた序盤から戦況は一変。互いに票の上積みに必死で、予断を許さない状態だ。 塩谷氏は今回、選挙区内の約200町を細かく回って支持を固める戦略。地元の県議や市議と連携して毎日15カ所前後での街頭演説を続ける。各会場で数人から数十人の支援者が集まり、地域での浸透ぶりは健在。参院補選と連動して岸田文雄首相、茂木敏充外相ら自民の大物が相次いで入り、公明党との結束もアピールしながら強固な組織戦を展開
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松野官房長官 衆院選、浜松で演説
松野博一官房長官は26日、衆院選の自民党公認候補応援のために訪れた浜松市中区で演説し、旧民主党政権当時の国内経済や危機管理状況に触れて「日米の信頼関係が戦後最悪になった。こういう政権が再び現れることを防がなければならない」と呼び掛けた。 東アジアの安全保障の重要性にも言及しつつ米国や自由主義圏との信頼関係の維持が不可欠だとし、「共産党の影響力が強い野党政権が誕生すれば、日本の安全保障は不安定になる」と危機感を訴えた。
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安倍元首相が磐田で応援演説 衆院選
自民党の安倍晋三元首相は26日、衆院選の党公認候補応援のため訪れたJR磐田駅前で演説し、日米同盟を基軸とした外交・安全保障政策などに触れながら「政権選択の選挙。共産党の力を借りた立憲民主党が政権を取れば日米の信頼関係は大いに危うくなる」と支持を求めた。 新型コロナウイルス禍に終止符を打つ切り札として国産ワクチンと治療薬を挙げ、早期実用化に向けた支援策をアピールした。雇用の創出と維持に取り組んだ成果を強調した上で「選挙を勝ち抜き、しっかりした補正予算を思い切ってつくって、財政出動をちゅうちょなく行って経済をV字回復させなくてはならない」と強調した。
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社説(10月27日)憲法とコロナ禍 あるべき姿考える機に
憲法改正は衆院選の主要な争点になっていない。改憲が党是の自民党にとって、自衛隊の明記など4項目の改憲案を発表してから初めて臨んでいる総選挙だが、改憲を前面に出して戦っていない。最大野党の立憲民主党は公約で改憲に直接触れていない。 改憲を急ぐ差し迫った事情は見当たらない。有権者の最大の関心事は、新型コロナウイルス感染対策だろう。 ただ、コロナ禍は、感染防止のため憲法が保障する自由や権利をどこまで制限できるかという新たな重いテーマを突き付けている。自民党の改憲4項目に盛り込まれた緊急事態条項に当初想定していなかった感染症拡大時の対応も含めて検討すべきという声が出ている。 憲法は11月3日で
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衆院選 リニア絡みなら政党問わず応援 川勝・静岡県知事
参院静岡選挙区補欠選挙で初当選した無所属新人の山崎真之輔氏を応援したことを踏まえ、静岡県の川勝平太知事は31日投開票の衆院選でも、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題絡みの要請があれば、所属政党を問わず立候補者の応援演説に入る考えを示した。 応援する候補者については「正論を言う人であれば、党派は関係ない」と説明。選挙ポスターに張るシールも「県と一体であると示す。自民党の候補が張ってくれたら、もっとありがたい」と所属政党は関係ないとした。 また、JR東海の金子慎社長が9月、流域市町長との意見交換会で「流域の懸念をそのままにして工事を進めてはならないと考えている」
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景気・経済重視30% コロナ17% 衆院選|静岡新聞社世論調査
31日投開票の衆院選について、静岡新聞社が23~26日に実施した県内電話世論調査で重視する政策・課題を聞いたところ、「景気・経済」が30・6%で最も多かった。新型コロナウイルスの感染収束を見据え、地域経済の立て直しに対する有権者の期待が高まっている。 2位以下は「新型コロナ対策」17・8%、「子育て・教育」16・1%、「医療・福祉」9・8%、「消費税をはじめ税制」8・8%が続いた。「憲法改正」は3・3%、「リニア中央新幹線の水問題」は2・8%にとどまった。 年代別では18、19歳と30代を除く全ての世代で「景気・経済」が1位となり、50代は40・2%と高かった。18、19歳と30代は「子
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比例投票先は/関心度は/支持政党は 衆院選|静岡新聞社世論調査
静岡新聞社が23~26日に実施した衆院選(31日投開票)の電話世論調査では、比例代表の投票先や支持政党などを尋ね、有権者の意識を分析した。自民党が支持政党で3割超、比例投票先は約4割に達し、2位につける立憲民主党を引き離した。衆院選に「関心がある」との回答は、「大いに」「ある程度」を合わせて7割を超えた。 ■比例投票先 無党派層 27%自民、11%立民 比例代表で投票する政党を「決めている」「だいたい決めている」とした人の投票先は自民党が39・7%、立憲民主党14・6%、公明党5・8%、共産党と日本維新の会各4・0%、国民民主党2・0%の順だった。 「支持する政党はない」とした無党派
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自らの選択 行動で示す 土森智典さん(上原美術館主任学芸員)【選ぶを描く みんなの選挙しずおか 美術編】
上原美術館(下田市)の主任学芸員土森智典さん(44)はオーギュスト・ルノワール(1841~1919年)の「アルジャントゥイユの橋」(1873年)に、帝政と共和政の間で揺れ動くフランス社会に対して自らの価値観を突き付ける姿を見いだす。「どんな時代でも、何かを実現しようと思ったら、自分で考えて物事を選び取っていくことしかできない」というメッセージを読み取る。 ルノワールはモネ、ピサロらと「画家、彫刻家、版画家等、芸術家の共同出資会社」を設立。初のグループ展を開催したのが「アルジャントゥイユの橋」創作の翌年だった。展覧会は「完成ではなく印象に過ぎない」と酷評されたが、この評が後に「印象派」という
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熱海土石流で規制不備露呈 残土野放し国の不作為【争点を問う①】
「残土処分場」―。熱海市伊豆山で7月、死者26人、行方不明者1人の大惨事をもたらした大規模土石流。その起点で崩落した盛り土は県の内部で、こう呼ばれていた。 残土とは工事に伴い発生する土砂。土石流起点の谷には10年ほど前、別の場所から残土が運び込まれ、盛り土が不適切な工法で造成された。盛り土を規制する法令は県土採取等規制条例。権限のある市が造成を止めようと業者を再三指導したが従わなかった。 残土には全国統一の法規制がなく、残土置き場の崩落事故は以前から全国各地で相次いでいた。国土交通省の資料によると、2001年から14年までに14件発生し、09年には広島県で土砂が民家に流入し1人が死亡して
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6区/高齢者の移動支援 継続難しく【衆院選|静岡の課題】
21日の昼下がり、西伊豆町仁科の食料品店に「買い物支援活動中」のステッカーを貼った軽乗用車が止まった。住民ボランティアが高齢者の降車を手助けし、寄り添いながら店内へ入っていく。買い物が終わると、再び自宅に送り届けた。 「この地域は公共交通網が脆弱(ぜいじゃく)なため、住民が果たす移動支援の役割は大きい」。ボランティアをまとめる佐野勝国代表(76)は語る。活動は地元NPO法人の車両提供を受け、2018年9月から続けている。しかし、ボランティアも高齢化が進み「後継者が確保できないと維持が難しい」(佐野代表)という懸念を抱える。 高齢者ら交通弱者の足として、住民主体による移動支援の必要性は年々
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「格差是正」見つめて 負の連鎖まず断つべき 衆院選静岡
31日に投開票を迎える衆院選の論戦は、新型コロナウイルス禍でより顕著になった格差の是正が焦点の一つとなっている。アベノミクスで一部企業や富裕層が資産を増やした一方、多くの人々の暮らしはなかなか改善されていない。厳しい価格競争にさらされ続ける中小企業経営者、非正規の仕事に転職する労働者は、各党が掲げる成長と分配策に耳をすませている。 「いいものを作っても正当な値段で売れない。だから、収益が上がらず従業員の給料も伸びない。分配の前に、まずは負の連鎖を断ち切るべきだ」 松岡カッター製作所(静岡市葵区)の松岡慶子専務(57)が大きくため息をついた。 創業から80年がたつ従業員約70人の切削工具
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期日前5日間 静岡県内31万1015人投票 衆院選
静岡県選挙管理委員会は25日、衆院選(31日投開票)の県内小選挙区期日前投票の中間状況を発表した。公示翌日の20日から24日までの5日間の投票者数は31万1015人。選挙人名簿登録者数に対する割合を示す期日前投票率は10・18%で、2017年10月に行われた前回選の同時期と比べ、6・74ポイント上昇した。 投票者数も、前回選の10万6904人に対し2・91倍に上った。 各選挙区別の期日前投票率は、高い順に2区13・36%、3区13・28%、7区12・63%、5区10・55%、6区9・41%、8区8・69%、4区8・26%、1区5・36%。全ての選挙区で前回選より上昇した。開票区別では河津
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参院補選を各党分析 与党「切り替え勝つ」 野党「激戦区に力点」
24日投開票の参院静岡選挙区補欠選挙で立憲民主、国民民主両党推薦の山崎真之輔氏(40)が自民党と共産党の2候補を破って当選したことを受け、静岡県内の与野党幹部は選挙結果の分析を行った。31日投開票の衆院選に向けて日数が限られる中、各政党は戦略の再検討を急ぐ。 ◆与党 接戦の末に公認候補が敗れた自民の野崎正蔵県連幹事長は敗因としてコロナ禍で集会が限られたことを挙げた。山崎氏の応援に入った川勝平太知事の影響にもふれ「『巨大与党と県民党』というフレーズは県民に響きが良かったのでは」と指摘した。衆院選に向けては「各選挙区の主体性を発揮して勝ち抜いていくことになる」と補選とは切り離した。 連立
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社説(10月26日)行政のデジタル化 もはや先進国ではない
平井卓也デジタル相(当時)は、自治体や医療現場が混乱した新型コロナ感染症の対応を巡り、政府機能の脆弱[ぜいじゃく]性を「デジタル敗戦」と表現した。2021年版情報通信白書に記されている。 感染爆発のさなか、医療情報がファクスでやりとりされた。休業支援は役所の事務作業がネックだ。多くの国民が紙と手入力、対面重視のお役所仕事にあぜんとした。昨年、全国民に緊急経済対策として10万円を配った特別定額給付金。例えば浜松市が80万市民に800億円を配るために充てた経費は9億円に上る。全額国庫支出金だ。デジタル技術の利活用で日本はもはや先進国と言えない。旧態依然の行政事務は成長が滞る日本経済の映し絵でも
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自民 衆院選戦略練り直し 参院補選敗北 野党は「追い風に」
自民党候補が野党系候補に敗れた参院静岡選挙区補欠選挙から一夜明けた25日、衆院選(31日投開票)の静岡県内激戦区の与党候補は、前哨戦を落とした“静岡ショック”に危機感を募らせ、戦略の練り直しに入った。野党側は「追い風」と勢いづき、川勝平太知事との連携などを訴え、支持拡大を狙う。 「衝撃だ。この票差をどう埋めたらいいのか」。静岡8区の自民前職塩谷立候補(71)の選対幹部は動揺をあらわにした。参院補選で当選した山崎真之輔氏の地盤。山崎氏と共産党候補の票を合計すると、自民候補を約5万票上回った。「無党派の7割が野党に流れた。何とかしなければ」。陣営は浮動票を上積みする戦略
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自民福田総務会長 細野氏入党けん制「約束ない」
自民党の福田達夫総務会長は25日、衆院選後の同党入りを目指す無所属前職の細野豪志候補について「われわれの公認ではないのに勝ったから自民党に入れる。そんな約束をしたことはない」と述べた。富士市内で開かれた衆院選静岡5区の自民前職吉川赳候補の個人演説会で発言した。 福田氏は「われわれの代表は吉川氏。態度を明確にした」とし、選挙後の細野氏の入党に否定的な見解を示した。細野氏の処遇を巡っては、甘利明幹事長が衆院解散直前に民放テレビ局で、衆院選当選後の追加公認に含みを持たせる発言をしている。 静岡5区には、立憲民主党新人の小野範和、諸派新人の千田光の両候補も立候補している。
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公明の石井幹事長 沼津駅で街頭演説「政治安定は自公」
公明党の石井啓一幹事長は25日、衆院選の応援で静岡県内入りし、静岡6区を重点的に回った。JR沼津駅北口の街頭演説では「政治の安定をもたらすのは自公の連立政権しかない」と強調し、比例東海ブロックの3議席獲得に向けて支援を呼び掛けた。 石井幹事長は、公明が推薦した自民公認候補が敗れた24日の参院静岡選挙区補欠選挙の結果には触れず、今回の衆院選について「コロナ禍を克服し、コロナ禍で傷んだ日本の再生を担える政権、政党、政治家を選ぶ選挙だ」と位置付けを改めて説明した。
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立民の野田元首相 浜松で補選に言及「政権交代に弾み」
立憲民主党最高顧問の野田佳彦元首相が25日、衆院選の党公認候補応援のため、浜松市中区と東区に入った。参院静岡選挙区補欠選挙で同党の推薦を受けた山崎真之輔氏(40)の初当選について「政権交代への大きな弾みになる」と強調した。 野田氏は同補選の結果が31日投開票の衆院選で野党候補への追い風になるとし「全国で戦っている仲間たちに元気を与えてくれる勝利だ」と述べた。 衆院静岡8区など全国で調整を進めた野党候補一本化については「競り合っている選挙区が増えてきた」との認識を示した。
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「おじさん」で気付く現実 菊川真紀子さん(あざれあ図書室司書)【選ぶを描く みんなの選挙しずおか 文芸編】
衆院選は31日の投開票まで1週間を切った。新型コロナウイルス対策や経済振興策などを巡り論戦が激しさを増している。「選挙とは」「民主主義とは」を改めて考え、誰もが豊かに生きるための一票を投じたい。文化芸術には、そのヒントになる作品が少なくない。文芸、絵画、映画の各分野の識者に、印象的なメッセージがある作品を紹介してもらった。 「民主主義は特別じゃない。日常の中に存在する」。静岡県男女共同参画センターあざれあ図書室の司書、菊川真紀子さん(43)は、そう考える。家庭、学校、職場―。「それぞれの場で、自分の意見を持ち表現することから始まる」。気付きが得られる小説として、松田青子さんの「持続可能な魂
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社説(10月24日)外交・安全保障 平和と安定 道筋議論を
経済力を背景に軍事力を増強し、覇権国家への道を突き歩む中国。さらに台湾への軍事的圧力も日増しに強めている。そして核・ミサイル開発を着々と進める北朝鮮。日本を取り巻く環境は、かつてないほど揺らいでいる。日本の針路はどこにあるのか。国際社会でどんな役割を果たすべきなのか。防衛分野だけでなく通商分野なども包括して考える必要がある。 与党の自民党、野党第1党の立憲民主党ともに、日米同盟が外交・安全保障政策の基軸になるという点では一致する。中国への警戒感や経済安保の重要性も共通している。ただ、日本がどのように関わるかという点で各党間で相違も見える。対話による融和なのか、力での対抗か、その組み合わせか
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衆院選選挙公報を発送 静岡県選管、静岡新聞社で158万部印刷
静岡県選管は23日、衆院選(31日投開票)の選挙公報158万3400部を静岡市駿河区の静岡新聞社制作センターで印刷した。県内の市区町選管に発送し、29日までに町内会や新聞折り込みを通じて各世帯に届けられる。 公報は小選挙区、比例代表、最高裁裁判官国民審査の3種類で計8ページ。小選挙区の公報は、立候補者の顔写真や政策を掲載している。 県選管の職員が印刷に立ち会い、刷り上がった紙面を確認した。 病院や老人ホームなど県内623カ所の不在者投票施設にも発送する。県内の高校には県教委などを通じて配布する。県選管の山岸達生総括書記長補佐は「候補者の政見や主張が集約されている選挙公報を活用し、貴重な
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5区/五輪レガシー創出 迎え入れ態勢急務【衆院選|静岡の課題】
東京五輪自転車ロードレースのコースになった国道469号。東富士演習場のススキ野原の間をサイクリストが次々と駆け抜ける。10月上旬に開かれた自転車愛好家団体「NPO富士山ごてんばサイクリングプロジェクト」の走行会はあいにくの天気で富士山は望めなかったが、参加者は起伏に富んだ山麓で爽やかな汗を流した。 小山、御殿場、裾野の3市町が舞台になった東京五輪・パラリンピック自転車ロードレース。新型コロナウイルスの影響で観戦が制限され、期待された経済効果はほとんど得られなかった。それでも、ボランティアを務めた住民らが興奮を味わい、コース周辺の景観が国際映像などで世界中に発信されて脚光を浴びた。同団体メン
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進まぬ女性の政治参加 衆院選候補者、過去最少2人 静岡県内
19日に公示された衆院選(31日投開票)で、静岡県内小選挙区に立候補した女性は2人にとどまった。小選挙区比例代表並立制が導入された1996年以降では2009年と並び最少人数となった。23人の全候補者に占める割合は8.7%。男女の立候補者数の均等を目指す法律が施行されて初の衆院選となるが、女性の政治参加は依然として進んでいない。 八つの小選挙区のうち女性候補者がいるのは静岡1区だけ。与党の女性候補者は女性の政治参加について「たくさんの人にチャレンジしてもらうことが大事」と指摘しつつ、自身の経験を踏まえ「家族の理解や、社会のインフラが整わなければ一歩は踏み出しにくい」と話す。野党の女性候補者は
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主権者教育、中立に苦慮 高校「政治課題」扱い模索 静岡県内
2016年に選挙年齢が18歳に引き下げられて今年で5年。来年度から高校で「公共」の科目が必修化されて主権者教育が始まるが、戦後長い間、厳密な中立性を求められてきた教育現場では、争点を伴う選挙など政治課題を敬遠する傾向が今も根強い。ノウハウがない中、地域課題から生徒が政治との関わりを考えるきっかけを作ろうと、教員の模索が始まっている。 常葉大常葉中・高(静岡市葵区)の高校2年クラスで22日、参院補選や衆院選を扱う授業が行われた。取り上げたのは、投票率に関する読者投稿を掲載した新聞紙面。生徒は気になった内容の感想を語り、執筆者の主張の要点を押さえた。NIE(教育に新聞を)アドバイザーの塚本学教
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求人増と求職者減 観光業、人材危機/数字で見る経済の課題④完
伊豆の国市の温泉旅館「おおとり荘」は7月から、正職員とパート計5人を求人しているが、10月になっても人材を確保できない。原勝政支配人は「新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除され、このまま宿泊客が増加し始めれば、人繰りが難しい」と危機感を募らせる。 静岡労働局によると、8月の県内有効求人数は6万3432人(前月比0・5%増)と5カ月連続で伸長した。経済社会活動の正常化に向けて観光関連に限らず幅広い業種で採用意欲が高まり、4~8月の新規求人数はフルタイム、パートタイムともに前年同月比2ケタ増が続いた。 同局の森好寿地方労働市場情報官は、コロナ禍前から従業員の高齢化などで慢性的な
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農業産出額大台割れ 先端技術で省力化/数字で見る経済の課題③
収穫を間近に控えた10月中旬、森町のレタス農家森一弥さんは「前年のように廃棄にならないか心配」とこぼした。新型コロナウイルス下の前年は外食など業務需要が低迷し、単価が平年の半分まで落ちた。今年も生育は順調だが市況は見通せない。「最近5年で価格は大きく下落した。ぎりぎりで経営を続けている」と語る。 県内農業産出額は1996年まで3千億円を超えていたが、2019年は茶や青果物の不作などが響き1979億円と、1972年以来約半世紀ぶりに2千億円を割り込んだ。本県特産の茶は251億円で、2000年と比べ約3分の1の水準で低迷する。 農業全体で担い手不足や耕作放棄地増加といった課題が長期化する中、
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事業承継とM&A 成約促進へ支援策重要/数字で見る経済の課題②
自動車板金塗装業の杉山車体工業(沼津市)の内田秀明社長(53)は7月、杉山隆治前社長(71)から同社を事業承継した。創業50年の歴史を刻みながら、後継者不在に悩まされ続けてきた同社。現在も経理担当として働く杉山前社長の妻加代子さん(71)は「年老いた夫婦で会社を続けるのはしんどくなっていた。廃業のつもりで相談した信用金庫から紹介されたのが内田さん。本音は手塩にかけた会社をつぶしたくなかったから良かった」と振り返る。 経営者の高齢化や後継者不足に直面する中小企業。東京商工リサーチ静岡、浜松両支店によると、2020年に休廃業・解散した企業は前年比32・3%増の1347件で、00年の調査開始以降
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デジタル化鈍く 中小の投資阻む人材難/数字で見る経済の課題①
金属加工業の静岡金属工業(静岡市葵区)は今冬、最新型の加工設備を1千万円投じて導入する。仲本博昭社長(61)は「電動昇降式の作業台の新製品を手掛けるために活用する。デジタル投資は中小製造業が手が付けられるような環境も条件も整っていない」と語る。 中小企業の設備投資は新型コロナウイルス禍による停滞から持ち直している。静岡経済研究所の設備投資計画調査によると、中小企業の2021年度見込み額は前年度実績を5・4%上回った。経済社会活動が正常化へ向かう中で売り上げや受注の回復を見込み、先送りしていた投資を再開しているが、その目的は合理化・省力化、老朽設備の更新が中心。政府が成長戦略の一つに掲げる「
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社説(10月23日)社会保障政策 財源論じて将来像示せ
有権者が重視する年金、医療、介護などの社会保障政策は、少子高齢化もあり課題が山積している。支え手である現役世代の負担は重くなるばかりで、不安が増す。選挙戦では、財源を含めた社会保障制度の具体的な将来像を示してほしい。 社会保障の給付は2018年度の120兆円から25年度には140兆円に増える。65歳以上の高齢者人口がピークを迎える40年度は190兆円あまりになると推計される。 各党は国民に「痛み」を伴う政策を語らず、明確な財源確保策を示していない。新型コロナウイルスの感染拡大で日本の財政は悪化し、借金は過去最高の1220兆円超となった。国債発行を当てにして財源の議論を後回しにするなら、若
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推薦候補の必勝決議を採択 連合静岡が定期大会
連合静岡は22日、第32回定期大会を静岡市清水区の清水テルサで開いた。労働組合の関係者ら約140人が出席し、24日投開票の参院静岡選挙区補欠選挙と31日投開票の衆院選に向けた必勝決議を採択した。 推薦する無所属新人が出馬した参院補選でまず勝利を収め、続く衆院選でも推薦候補全員の当選を勝ち取ると決意を新たにした。「働く者の立場に立った政策に取り組む野党勢力の拡大に向け、最後の最後まで一丸となって闘おう」と宣言した。 一方、決議文では、連合が支援する野党勢力が立憲民主党と国民民主党に分かれている現状に触れ、「与党を利する状況は改善されていない。今後の各種選挙で厳しい結果が予想され、労働者のた
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衆院選の行方占う参院静岡補選 与野党総力戦「負けられない」
最終盤を迎えた参院静岡選挙区補欠選挙(24日投開票)で、与野党の幹部が候補者応援のため続々と静岡県内入りし、票の獲得にしのぎを削っている。1週間後に投開票を控える衆院選の前哨戦に位置付けられ、与野党双方にとって「負けられない戦い」。大物弁士の投入合戦に拍車が掛かり、総力戦の様相を呈している。 「政治の流れを変えなければいけない。その一連の選挙だ」。22日夜の静岡市清水区。参院補選で初めて県内入りした立憲民主党の枝野幸男代表が自公政権のコロナ対策などを批判し、無所属で立民と国民民主党が推薦する山崎真之輔候補への支持を求めた。会場には国民の玉木雄一郎代表と、連合の芳野友子会長が並んだ。 告示
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「女性が輝く社会」へ 二つの国政選挙 議論すべきことは
参院静岡選挙区補欠選挙(24日投開票)と衆院選(31日投開票)の二つの国政選挙が重なった本県。新型コロナウイルス禍で生活に影響を受ける女性が多い中、各立候補者は女性の就労環境改善やジェンダー平等の推進などを公約に盛り込み、選挙戦を戦っている。安倍政権の下で女性活躍推進法が成立して6年。「すべての女性が輝く社会づくり」は進んだのか。今求められる議論は何か。県内の3人の識者に聞いた。(伊豆田有希、大滝麻衣) ■ジェンダー平等 国際基準に 静岡市女性会館館長 谷口年江さん 安倍政権は「女性活躍」を掲げたが、活躍したくてもできない、そのスタートラインにすら立て
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争点をあるく⑤完 奮闘 女性経営者【漫画×みんなの選挙しずおか】
「日本の女性の社会進出は途上にある」と言われ続けている。帝国データバンクの調査では経営者の女性割合は全国平均8・1%で、静岡県だと6・7%とさらに低迷する。男性に比べて、女性が会社経営をすることはなぜ「難しい」と見られがちなのか。なぜこれほど男女比の数値に影響しているのか。漫画家としても活動し、数々の受賞歴のある梅原陸(静岡新聞社グラフィック戦略部)とともに現場を訪ねた。 静岡県内では女性経営者たちが団体を結成し、相談業務などで同志と連携しながら、それぞれの道を歩んでいる。団体の願いは「女性社長が増えて、いつか、この特別な団体がなくなること」だ。珍しさゆえ注目される―という現状を受け、女性
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4区/富士川の汚濁問題 行政対応鈍く【衆院選|静岡の課題】
「尺アユの川」と呼ばれ、井伏鱒二にも愛された富士川の河川環境が注目を浴びる。 支流で日本軽金属出資の採石業者が2009年から凝集剤入り汚泥の不法投棄を始めたのと軌を一にするように、アユの個体数やサクラエビの資源量は激減。富士川は「死の川」と呼ばれる。ただ、因果関係についてはどの行政機関も踏み込んで調べようとせず、問題は放置されたままだ。 「われわれもやれることはやろうと思って」。16年から富士川で透視度調査などを続けてきた芝川漁協(富士宮市)の長谷川三男組合長(70)は、衆院選期間中唯一の日曜日となる24日、富士川本流でアユの産卵床を作るイベントを計画中だ。 アユの産卵シーズンを前に
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期日前投票所に長蛇の列 “ダブル選”一度に投票 23日も混雑予想
参院静岡選挙区補欠選挙(24日投開票)と衆院選(31日投開票)の二つの国政選挙が行われている静岡県内は、各地で期日前投票所が混雑している。20~23日は一度の来場で二つの投票を行うことができるためで、静岡市葵区役所では22日午前、投票する人の長い列ができた。市選挙管理委員会は職員を増員して対応に当たった。 仕事前の同日午前10時ごろに投票に来た同区のヘルパー平野美代子さん(74)さんは「こんなに並ぶとは思わなかったが、仕事が忙しいので二つまとめてできて良かった」と話した。 葵区選管によると、衆院選の期日前投票が始まった20日以降は、19日までと比べて来場者が2倍以上に増えたという。好天だ
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衆院選 18、19歳の有権者 静岡県内6万5千人
静岡県選管は21日、衆院選(31日投開票)の選挙人名簿登録者数のうち、満18歳と満19歳の人数を発表した。選挙時登録を行った18日の時点で、登録者総数305万4514人のうち、6万5707人だった。 満18歳は3万2889人(男1万6998人、女1万5891人)、満19歳は3万2818人(男1万7118人、女1万5700人)だった。
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社説(10月22日)持続可能な農業 国土と命のため着実に
今、新型コロナウイルス感染症対策や経済政策が最優先であることに異論はない。しかし、生命や活力の維持に不可欠な農業や食料についての論戦が足りなくはないか。各党の衆院選公約に、持続可能な農業や食料、一極集中是正の受け皿になり得る農村についての言及は少ない。 政府が成長戦略として取り組んできた農産品輸出は拡大し、「担い手農家」「ビジネス経営体」と呼ばれる販売額、雇用などが一定規模以上の経営体も増えている。一方で中山間地など条件の悪い農地は荒れ、農家の高齢化が進み、持続可能な農業は言葉ほど簡単ではなくなっている。 新型コロナの影響で外食やイベントの需要が減り、食材や花を供給する農家が苦しんでいる
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衆院選の争点は… 各党の静岡県幹部に聞きました
衆院選は31日の投開票に向け、各選挙区で論戦が繰り広げられている。新型コロナウイルス対策やアフターコロナを見据えた経済政策、格差是正に向けた「分配」の在り方など、各党の政策は多岐にわたる。選挙戦序盤の21日、各党の静岡県幹部に衆院選の「争点」を聞いた。 自民党県連の野崎正蔵幹事長は「政権選択選挙。天皇制、自衛隊についての主張は各党で異なる。国の体制やかたちが問われている」と指摘した。国から地方への予算配分の推進も争点になるとし「国と交渉して勝ち取ると考えるのか、何もせずに“天から降ってきた”と考えるのかの違いがある」と述べた。 立憲民主党県連の曳田卓幹事長は「国民
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期日前投票所が混雑 浜松市役所会場、40分待ちも
浜松市役所に開設されている参院補選、衆院選の中区期日前投票所で21日、来場者の集中で最大40分待ちという混雑が発生した。中区選管は23日までザザシティ浜松にも投票所を設けていて、分散を呼び掛けている。 午前9時台から午後5時台にかけて断続的に混雑し、職員が待ち時間を記したボードを手に行列を整理した。混雑は衆院選の期日前投票が始まった20日から顕著になり、参院補選、衆院の選挙区と比例代表、最高裁裁判官国民審査と最大四つの投票が行われることから、1人当たりの時間も長くなっている。 市ホームページで各区の会場や混雑状況を発信している。
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期日前、衆院選で二重投票 静岡市葵区、有効票に
静岡市は21日、葵区の期日前投票所で高齢の有権者1人が衆院選で二重投票するミスがあったと発表した。職員が衆院選と参院静岡選挙区補欠選挙の入場券を混同したことが原因。票は特定できず、いずれも有効票として扱う。 区選挙管理委員会によると、二重投票は20日午後に発生。有権者が持参した衆院選の入場券を職員が参院補選のものと思い込み、衆院選の入場券を再発行した。有権者が衆院選の投票を済ませた後、動線上にある参院補選の投票場所で持参した衆院選の入場券を示したところ、別の職員が衆院選の投票をしていないと勘違いした。投票管理システムで投票済みを示すエラーメッセージが表示されたが確認をせずに2度目の投票をさ
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首相、選挙てこ入れ 浜松で演説 静岡県入り2度目
岸田文雄首相(自民党総裁)は21日、参院静岡選挙区補欠選挙と衆院選の党公認候補応援のために浜松市中区に入り「日本の未来を選択する大切な選挙。間違った方向に進めないようしっかりと判断してほしい」と支持を訴えた。首相が選挙応援で本県入りするのは2度目。 岸田首相は「日本はコロナで大きな転換を迫られている」とした上で、新型コロナウイルス対策の強化策として3回目のワクチン接種とPCRなど検査態勢の拡大、経口治療薬の開発を挙げた。経口治療薬については「年内にも開発できるよう努力する。実用化までは引き続き(感染対策に)協力していただきたい」と述べた。 経済対策では「成長と分配の好循環は一部の人間が恩
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コロナ対策「評価」43% 静岡新聞社〈みんなの選挙〉ネット調査
世界的な流行が続いた新型コロナウイルスは、未曽有の事象に対する国や自治体の危機管理対応が問われた。参院静岡選挙区補欠選挙(24日投開票)と衆院選(31日投開票)に合わせて静岡新聞社が県内有権者のモニターに16~20日に実施した第2回インターネットアンケートによると、政府のこれまでの新型コロナ対策を「評価する」「どちらかと言えば評価する」と答えた人は43%、「あまり評価していない」「評価していない」は28・2%だった。 第2回ネットアンケートのテーマは「新型コロナウイルス」。10~70代のモニター177人(男84人、女93人)から回答を得た。 最も力を入れてほしい対策は「新しい治療薬やワク
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争点をあるく④ ジェンダー平等【漫画×みんなの選挙しずおか】
性的指向や性自認を公表する人が増加し、世界でジェンダー平等への関心が高まっている。日本学術会議が2017年にまとめた資料によると、国内の性的マイノリティー(LGBT)の割合は7・6%とされる。性の多様性に配慮した取り組みが広がる中、県内に住む当事者の思いや抱える悩みを解消しようとする人たちを取材した。その姿を県内出身の漫画家塚田雄太さん(29)に描いてもらい、国政が果たすべき役割を探った。 記者から 漫画に登場してくれた人たちの共通の願いは、人生の選択肢を増やし、自分らしさを追求できる社会の実現だ。参院補選と衆院選で同性婚制度の導入などを巡るジェンダ
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期日前投票の利用状況は? 利便性向上で定着【選挙Q&A③】
期日前投票ってどんな制度? 利用状況は? 投票日に予定がある場合に、前もって1票を投じることができる制度です。仕事や旅行、外出などさまざまな理由が認められていて、24日投開票の参院静岡選挙区補欠選挙は県内131カ所、31日投開票の衆院選は県内125カ所に投票所が設けられます。原則、投票日前日まで利用でき、入場券を持っていなくても投票が可能です。 公職選挙法の改正に伴い、2003年に制度が始まりました。県内では04年の参院選の期日前投票率は5.89%(約18万人)でしたが、19年の参院選は14.53%(約45万人)と上昇傾向にあり、定着しています。商業施設に投票所を設けたり、投票箱を載
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3区/外国人の定住支援 共生社会実現を【衆院選|静岡の課題】
自動車用シート縫製加工の平野ビニール工業(磐田市)では、外国人が事業の根幹で重要な役割を担っている。新型コロナウイルス流行で落ち込んだ業況が回復するにつれて、人手不足感も高まってきた。「人口が減り続ける中、外国人の力なしでは事業が成り立たない。国は現状を直視してほしい」。平野利直社長(45)の願いは切実だ。 同社で働く150人のうち、過半の80人が外国籍。リーダー格で活躍する外国人も多い。「リーマン・ショック時に守れなかったトラウマがある」(平野社長)として、コロナ禍の最悪期も雇用の維持に努めた。キャリアアップの機会に国籍の区別はない。 「仕事は大変になった。でも、学んで覚えることが楽
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核兵器禁止条約、発効後初の総選挙 被爆者から論戦求める声
31日に投開票を迎える衆院選は、核兵器の製造から使用までを禁止した核兵器禁止条約が今年1月に発効してから初めての全国規模の国政選挙。日本政府が署名・批准に慎重な中、静岡県内で生活する原爆の被爆者からは核兵器廃絶の議論の活発化を求める声が上がる。県原水爆被害者の会が衆院解散前に本県関係の国会議員に行った同条約に関する調査では、無回答が半数を占めた。関係者は「政党方針に縛られず、個人の考えを選挙で示してほしい」と期待する。 「核なき世界の実現は被爆者の悲願」。被害者の会の副会長、豊嶋恒之さん(81)=静岡市清水区=は1945年8月9日午前11時2分、爆心地から約5キロ離れた福田村(現長崎市)で
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国民・玉木代表 静岡県内で支持訴え
国民民主党の玉木雄一郎代表は20日、衆院選の党公認候補と、参院静岡選挙区補欠選挙に出馬した党推薦候補の応援のため静岡県内入りした。静岡市や浜松市などで演説し、「総選挙の争点は明確。古い政治をこのまま続けるか、新たに国民のための政治を取り戻すかだ」と支持を求めた。 静岡市葵区の街頭演説で玉木氏は、国の緊縮財政が日本の経済成長を妨げてきたとして、「出すべきところに惜しみなく財政出動する積極財政に変えないと経済は衰退する」と指摘。米国政府がコロナ禍で行った3回の現金給付と日本の対応を比べ、「現金給付はバラマキと批判されるが、日本のやり方は中途半端。一気に消費を回復し、経済を成長軌道に戻す必要があ
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衆院選序盤情勢 静岡県内3区/6区/8区 自民、立民拮抗
静岡新聞社の20日までの取材に共同通信社が19、20両日実施した電話による調査を加味すると、衆院選の静岡県内全8小選挙区は3区、6区、8区で自民党候補と立憲民主党候補が拮抗している。1区、2区、4区、7区は自民候補が優勢で、保守分裂となった5区は無所属候補が先行する=各区情勢詳細は文末のリンクから=。 調査では投票先を「まだ決めていない」と答えた人がそれぞれの選挙区で1~3割台いて、情勢が変化する可能性がある。各立候補者の陣営は支持層を着実に固めながら、無党派層の票の掘り起こしに注力する。 与野党一騎打ちの選挙区では、立民と共産党が候補者を一本化した8区で自民前職塩谷立氏がやや先行し、
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静岡8区 塩谷氏先行、源馬氏猛追【衆院選序盤情勢】
■静岡8区(届け出順) 源馬謙太郎 48 立民前① 塩谷 立 71 自民前⑨ 小選挙区制になった1996年以降、初の与野党候補一騎打ちとなった。組織力と9期務めた知名度で勝る塩谷立氏がやや先行し、野党の候補者調整で一本化された源馬謙太郎氏が猛追している。支持政党のない無党派層は、まだ多くが投票先を決めていない模様。 塩谷氏は自民、公明両党支持層の大半を固めたとみられる。相対的に高い自民の政党支持率を背景に優位に立つが、陣営幹部は野党候補の一本化に「4年前と様相が全く違う」と肌感覚の危機感を訴え、引き締めを図る。 前回選は党の選対委員長を務め、ほぼ地元入りできなかった。今回は約200
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静岡5区 細野氏張り付き 吉川氏組織固め【衆院選序盤情勢】
■静岡5区(届け出順) 細野豪志 50 無所属前⑦ 小野範和 48 立民新 吉川 赳 39 自民前② 千田 光 43 諸派新 野党を離れ、無所属で初の選挙を迎える細野豪志氏を、吉川赳氏と小野範和氏が追う。千田光氏は独自の選挙戦を展開する。 細野氏は、選挙事務所を大票田の富士市に設置。前回選までと異なり、地元に張り付いて自ら票を掘り起こす。「外交・安全保障は現実主義、内政は弱い者の立場で」と訴え、保守層の取り込みを図る。草の根的な支援者や一部労組に加え、保守系の企業経営者、元首長ら幅広い個人・団体が支える。公示後は参院静岡選挙区補欠選挙の自民公認候補の支援を打ち出した。自主投票を決めた公
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比例東海ブロック 政見放送日程発表 衆院選
静岡県選挙管理委員会は20日、衆院選(31日投開票)の比例代表東海ブロックの政見放送の日程を発表した。 放送の回数は、名簿届け出政党の立候補者数に応じて決まる。1回あたり9分以内。 日程は次の通り。 【テレビ】NHK総合 22日午前8時15~45分、午後10時半~11時、25~28日午前8時15~45分、午後10時半~11時 【ラジオ】NHK第1 22日午後0時半~1時、25~28日午後0時半~1時
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社説(10月21日)衆院選 新型コロナ対策 「第6波」阻止へ全力を
全国で1日当たりの新規感染者数が2万人を超え、自宅療養者数も10万人を上回るなど、8月の流行「第5波」で猛威を振るった新型コロナウイルス感染症が、秋の深まりとともに沈静化しつつある。 直近での新規感染者は東京で数十人程度、静岡県内でも数人のレベルまで下がってきた。このまま収束することを願いたいが、楽観視はできない。空気が乾燥する冬には、第6波の襲来が予想される。 衆院選では経済・財政政策が注目されるが、感染抑制と医療体制整備が大前提であることは変わらない。感染状況が落ち着かなくては社会経済活動の再開はままならない。適切な医療を受けられないと感染者の命を守ることができない。併せてコロナ禍で
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静岡1区 上川氏、自公層固める 遠藤氏追う【衆院選序盤情勢】
■静岡1区(届け出順) 高橋美穂 56 国民元① 青山雅幸 59 維新前① 上川陽子 68 自民前⑥ 遠藤行洋 59 立民新 組織力と知名度に勝る上川陽子氏が序盤から先行する。国政初挑戦の遠藤行洋氏が政権批判票を取り込み、懸命に追う。高橋美穂氏は国民民主党支持者以外に広がりを欠く。青山雅幸氏は公認の遅れが響き、日本維新の会支持層も固め切れておらず、厳しい戦い。 上川氏は農協や医師会など200を超える団体・組織から推薦を受け、手堅い戦いを展開する。自民党支持層、公明党支持層を固め、無党派層にも浸透する。陣営が弱点としてきた中心市街地でも強さを見せる。 全国の自民候補応援のため、選挙戦
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静岡2区 井林氏先行 福村氏、山口氏追う【衆院選序盤情勢】
■静岡2区(届け出順) 山口祐樹 31 共産新 井林辰憲 45 自民前③ 福村 隆 58 立民新 4選を目指す井林辰憲氏が組織力を背景に全域で幅広い世代からの支持を集める。追い掛ける福村隆氏は立憲民主党の支持層を中心に、与党に批判的な高齢者層に浸透している。山口祐樹氏は出足の遅れを挽回しようと共産党支援者を固める。各陣営とも投票先を決めていない2~3割の票を取り込もうと躍起だ。 井林氏は過去3回の選挙戦を通じて、旧市町単位で支援組織を築いてきた。地元の会合にこまめに顔を出してきたほか、緊急事態宣言で地元入りが困難な時期は、新型コロナウイルス対策の施策を記した独自の冊子を配布するなど
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静岡3区 一騎打ち 小山氏、宮沢氏競り合う【衆院選序盤情勢】
■静岡3区(届け出順) 小山展弘 45 立民元② 宮沢博行 46 自民前③ 4度目の対戦で初の一騎打ちとなった小山展弘氏と宮沢博行氏が激しく競り合う。いずれも従来の支持層を固めつつ、投票先を決めていない無党派層への食い込みを図る。共に地盤で最大票田の磐田は拮抗(きっこう)するとの見方が強く、掛川、袋井など他地区の票の積み上げが焦点。 国政復帰を期す小山氏は、支援組織の連合傘下労組の取りまとめを急ぎ、地元の連合系議員や各地区後援会関係者が支援へ結束する。立憲民主党支持層の大半を固め、国民民主党支持層にも浸透する。地元選出で国民幹事長の榛葉賀津也氏も「掛川に着いたら小山党幹事長」と連携姿
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静岡4区 深沢氏先行 田中氏、中村氏追う【衆院選序盤情勢】
■静岡4区(届け出順) 深沢陽一 45 自民前① 田中 健 44 国民新 中村憲一 47 維新新 故望月義夫元環境相の地盤を引き継ぎ、昨年4月の補選で初当選した深沢陽一氏が危なげない戦い。ただ、投票先を決めていない有権者も一定数いて情勢が変わる可能性もある。特に無党派層の多くが投票先を決めておらず、田中健氏と中村憲一氏は取り込みに躍起だ。 深沢陣営には、望月氏の後援会関係者らがほぼそのままスライドして分厚い支援態勢を敷く。地元企業や農協を中心に、30代以下の若い世代からも支持を集める。6月の静岡市清水区選挙区の県議補選では、区内に三つある自民党支部の支持が割れ、保守分裂選挙になった。
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静岡6区 勝俣氏、渡辺氏が横一線【衆院選序盤情勢】
■静岡6区(届け出順) 勝俣孝明 45 自民前③ 山下洸棋 30 維新新 渡辺 周 59 立民前⑧ 勝俣孝明、渡辺周の前職2氏の4度目の対決に、新人山下洸棋氏が参戦。組織力と知名度に勝る前職2氏の一騎打ちの様相となり、今回選も横一線の展開となっている。 大票田の沼津市は、市長を務めた父・朗氏からの支援者がいる渡辺氏がやや優勢。労組も支援し、系列市議も動く。立民支持者をほぼ固め、国民民主党支持者も取り込む。野党共闘で、市内約5千票とされる共産党からの一定の得票も見込む。 松崎、西伊豆両町など郡部では朗氏以来の“渡辺ブランド”が根強い。ただ「この4年で古参の支
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静岡7区 城内氏に幅広い支持 日吉氏追う【衆院選序盤情勢】
■静岡7区 日吉雄太 53 立民前① 城内 実 56 自民前⑤ 6期目を目指す城内実氏が若年層を含む幅広い年代から支持を集め、大きくリードしている。日吉雄太氏は与野党一騎打ちの構図を生かし、他の野党勢力からも票を取り込んで追い上げを図る。 城内氏はコロナ禍への対応や国際競争力の強化を掲げて積極的な財政出動などを訴え、自民党支持層の大半を固めたとみられる。公明党支持層も手堅くまとめる。選挙区全域に党派を超えて張り巡らせた分厚い後援会組織は健在で、無党派層からの支持獲得でも優位に立つ。選挙中は参院補選の自民候補や若手の支援に回る機会が多くなるため、陣営は緩みを警戒する。前回選の12万票を
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争点をあるく③ ワーケーション【漫画×みんなの選挙しずおか】
新型コロナウイルス感染拡大による企業のリモートワークの普及で、観光地などで余暇を兼ねながら仕事をする「ワーケーション」が注目を集めている。コロナ禍の前から伊豆半島を中心に誘致の動きがあった県内でも、各地で施設のオープンが相次ぐ。自治体や民間などが推進策を模索する中、取り組みを地域活性化につなげるためには何が必要か、静岡市葵区在住のイラストレーター萩原まおさんの作品を通じて考える。 下田市など伊豆地域で先行して進むワーケーションの取り組みだが、県内外で施設整備が進み、今後は誘致競争も激しさを増しそうだ。受け入れ先に求められることは何か。施設を運営する現場の声を聞く。 &nbs
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2区/リニアと大井川水問題 拭えぬ不安【衆院選|静岡の課題】
「この土地の米と水で造る酒は、地域の結晶のようなもの」。藤枝市で江戸中期から続く青島酒造の社長兼杜氏(とうじ)、青島孝さん(57)が地下約60メートルからくみ上げる水をコップに取ってつぶやいた。大井川の水は水道、農業、工業用水として志太榛原・東遠地域に届けられるだけでなく、良質で豊富な地下水を求めて食品、製薬など約400事業所が下流域に集まる。青島さんにとって、リニア中央新幹線建設工事に伴う水資源への影響は静岡県の問題ではなく国の一大事と映る。「為政者たちに事の重要性が伝わっているのだろうか」 水問題を巡っては県とJR東海との間で対立が深まり、国土交通省主導で専門家会議が設置されて約1年
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1区/茶業振興 農家疲弊、輸出に活路を【衆院選|静岡の課題】
衆院解散を控えた10月上旬、静岡市葵区の中山間地では茶農家が秋冬番茶の収穫に追われていた。製茶工場クリーンティ松野の取締役を務める松永和秋さん(67)は「もうからず辞めていく農家が多い。中山間地は疲弊している」と嘆いた。 長引く茶価の低迷などを背景に、地域の茶農家は10年前から4割程度減った。高齢化が進み、後継者不足も深刻だ。市内の茶畑は傾斜地が多いため、大型機械を入れて効率良く作業を進めることが難しい。松永さんは「基盤整備を進め、若い人がやりたいと思える環境をつくらなければ」と危機感を募らせる。 県内の茶産出額は1992年の862億円をピークに減少傾向が続く。2019年には251億円
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衆議院と参議院の違いは 政権選択と中間テスト【選挙Q&A②】
衆議院と参議院はどう違うのですか? どちらも国民の代表として選ばれた国会議員が集まり、法案や国の予算などを話し合います。さまざまな有権者の声を取り入れ、慎重に審議する目的で二つの議会を設けています。 議員定数は衆院が465人、参院は245人です。このうち県内選出の国会議員は解散前の衆院が14人、参院が3人を占めます。24日投開票の参院静岡選挙区補欠選挙で当選者1人が決まると、参院は計4人になります。 任期は衆院が4年、参院が6年です。参院は任期を全うでき、3年ごとに半数を選挙で選び直しますが、衆院は任期途中で解散があるケースがほとんどです。今の憲法の下で首相は全て衆院議員から選ばれ
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衆院選期日前投票スタート 静岡県内、トリプル選の市町も
19日公示された衆院選(31日投開票)の期日前投票が20日、静岡県内全ての市区町で始まった。23日までは参院静岡選挙区補欠選挙(24日投開票)が重なり、牧之原市は市議選、富士宮市は市議補選との“トリプル選”となる。異例の日程の中で各市町の選挙管理委員会はミスや混乱なく作業を進めるため、万全の態勢で臨む。20~23日の4日間は特に期日前投票に訪れる人が多いと見込み、「投票率アップにつなげたい」(静岡市選管)と期待する。 牧之原市は市議選に加え参院補選、衆院選の小選挙区と比例代表、最高裁裁判官国民審査の計五つの投票が重複する。市選管は投票所のスペースを拡大し、記載台を倍
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社説(10月20日)衆院選 子ども政策、深刻な現状に目向けよ
衆院選が公示された。コロナ後の社会をどう構築するか、転換点で迎えた選挙であることは間違いない。各党や立候補者はその具体像を明確に示す必要がある。コロナの新規感染者数は減りつつあるが、今後「第6波」も懸念される。与野党を問わず、公約としてコロナ対策やコロナで傷んだ経済を立て直す「成長と分配」を声高に訴えるのは理解できる。 だが、コロナ禍で傷ついた子どもたちの現状は深刻だ。家庭や学校では今までの日常が失われ、心身ともに大きなストレスを抱える場面が増えた。安倍・菅政権で拡大した格差にコロナが追い打ちを掛け、経済的不安に陥った家庭も多い。さまざまなひずみが、社会的弱者である子どもを追い詰めている。
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衆院選 静岡県内小選挙区 立候補者選挙事務所(敬称略)
【1区】 ▽高橋美穂(国民) 静岡市駿河区八幡3の13の3コンフォーム・ヤハタ1階<電054(283)2000> ▽青山雅幸(維新) 静岡市葵区伝馬町10の44<電054(273)5070> ▽上川陽子(自民) 静岡市葵区七間町7の1村上開明堂第二ビル<電054(275)1775> ▽遠藤行洋(立民) 静岡市葵区呉服町2の1の9レッツ青葉ビル1階・2階<電090(6645)7772> 【2区】 ▽山口祐樹(共産) 島田市細島682の4<電0547(36)9122> ▽井林辰憲(自民) 藤枝市志太1の5の45<電054(639)6116> ▽福村隆(立民) 藤
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静岡8区 与野党の戦い熾烈、一騎打ち【衆院選公示】
第49回衆院選が公示された19日、静岡県内8小選挙区は立候補の受け付けを午後5時に締め切り、23人の出馬が確定した。立候補者数は小選挙区比例代表並立制が導入された1996年以降で2005年と同数の過去最少となったが、全選挙区に与野党候補が並び立ち、新型コロナウイルス対策や経済振興策を巡る論戦が激しさを増しそうだ。全国各地で野党の候補者調整が進められ、県内でも静岡8区で候補者を一本化。8区を含む県西部の3選挙区は自民党と立憲民主党による一騎打ちの構図となり、熾烈(しれつ)な争いが予想される。 浜松市の中心部などを含む静岡8区では、前週に共産党が候補者擁立を取りやめ、野党候補は立憲民主
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全国注目の静岡5区 対立鮮明、初日から舌戦激化【衆院選公示】
衆院選(31日投開票)が公示された19日、保守分裂により全国屈指の注目区となっている静岡5区では、無所属前職の細野豪志、立憲民主党新人の小野範和、自民党前職の吉川赳、諸派新人の千田光の4候補が初日から舌戦で火花を散らした。それぞれが対立陣営をけん制し、争いは激化している。 二階派所属で自民入りを目指す細野氏は、三島市内で第一声を上げた。「今回の選挙を乗り越え、自民党入りしたい。しなければならない」と改めて意欲を示し「自民党に無い経験を政権与党で生かし、安全保障に万全を期す国家を作りたい」と力を込めた。参院静岡選挙区補欠選挙(24日投開票)の自民公認候補への支援を明言。「比例票は公明党
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識者解説/静岡県内「ダブル選」突入 有権者動向は【衆院選公示】
衆院選(31日投開票)が19日に公示され、県内では参院静岡選挙区補欠選挙(7日告示、24日投開票)と選挙期間が重なる「ダブル選挙」に突入した。補欠選挙は一般的に争点が見えにくく本選よりも投票率が低くなる傾向があるが、衆院選に入って全国規模の報道量が増え、争点が明確になるだろう。 衆院選との「ダブル」は参院補選の各陣営を支える地方議員にとっては負担になり、衆院選の小選挙区の戦いに優先的に力が向けられていくとみられる。全県が選挙区の参院補選は地方議員のネットワークが頼りだが、後半は空中戦が中心になったり、衆院選の各陣営に乗っかる形の選挙になったりする可能性がある。 参院補選は自民候補が衆院選
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大学生の本音「若者に声届けて」「将来見た政治を」【衆院選公示】
衆院選が公示された19日、静岡県内の立候補者は早速街頭でマイクを握り、公約に掲げる政策や目指す政治について熱弁を振るった。ただ一方で若者世代の低投票率が長年、問題視されている。候補者の声は若者に響くのか。第一声を撮影した動画を、記者が県内の大学のキャンパスに届け、学生の本音を探った。 県立大短期大学部1年のアーマディ美都桜(みとら)さん(18)=富士市=は県東部の保守系前職の訴えを視聴した。選挙演説に触れるのは初めて。社会福祉の道を志す身として、候補者の「障害児や虐待を受けた子、貧困の子が私を待っている」という候補者の呼び掛けが「職責を感じ、心に響いた」と語る。 残念がったのは、平日の午
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衆院選の政見放送 静岡県選管が日程発表
静岡県選管は19日、衆院選(31日投開票)に合わせた小選挙区の政見放送と経歴放送の日程を発表した。政見放送は1回9分以内で、放送の回数は県内選挙区の各政党の立候補者数に応じて決まる。経歴放送は1人30秒以内。 日程は次の通り。 ◇政見放送 【テレビ】NHK総合 25~28日午前7時25~55分▽静岡放送(SBS) 25日午前10時25分~11時5分、26日午前10時25~55分▽テレビ静岡 22日午後3時15~45分、28日午後2時45分~3時10分 【ラジオ】NHK第1 26、27日午後7時半~55分、28日午後7時半~8時▽静岡放送(SBS) 25日午後9時半~10時、27日
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静岡1区 高橋美穂候補(国民元、56歳)【衆院選第一声】
危機に強い国や社会にするため、危機に強い政治をつくりたい。阪神淡路大震災を当時住んでいた神戸市で経験し、救援活動の初動の遅れに政治の責任を感じた。新型コロナウイルスの流行は天災だが、死者数の増加や、生活への深刻な影響は政治に要因がある。臨時休業をした居酒屋の経営者が、手元に協力金が届かず困っている。今の政治の問題点は働く庶民の心がこもっていないことだ。 今後の日本には、今以上の危機が起こる可能性がある。与党は従来の政治手法を変えられない。現状に合わない政治を変えられるのは野党だ。庶民の思いが分かるのが私の強み。働く皆さんと同じ立場の人間として、一人一人の生活を支える政治家になる。
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静岡1区 青山雅幸候補(維新前、59歳)【衆院選第一声】
やりかけた仕事がある。コロナ問題で専門家の言うことをうのみにせず、客観的なデータ、資料に基づいて論陣を張ったのは衆院では私一人だ。こうした質疑を通して国の在り方を正していく本来の野党の役割を果たす国会議員は少ない。 中部電力浜岡原発の活断層問題とリニア中央新幹線の大井川水問題という県にとって二つの大きな問題も国会で取り上げ、各大臣からしっかり取り組むと答弁をもらった。 私の子どもの頃は未来の明るさを信じてやまなかったが、今の若者は不安にさいなまれながら生きている。この状況を何としても打開する道筋を付けたい。同調主義や忖度(そんたく)にあふれた窮屈な社会を自由で生き生きと変えたい。
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静岡1区 上川陽子候補(自民前、68歳)【衆院選第一声】
新型コロナ感染第6波を何としても起こさせない。ワクチンの研究、知見を生かし適切に対応する必要がある。現場の声を受け止め、市、県、国がスクラムを組み、問題に決着をつける。商店街が継続してお店を運営できるよう、岸田政権に信任をいただければ補正予算を組んで対応していく。 法相を3回務め、犯罪のない社会づくりや改正少年法成立、司法外交などに取り組んできた。日本を前に進める原動力となるデジタルとグリーンの課題を解決し、地域の豊かな農産物も守っていく。 首都圏一極集中をストップさせるため、制度やインフラを整え、静岡を世界の中で魅力ある都市にしていく。誰一人取り残さない社会へ一歩を踏み出す。
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静岡1区 遠藤行洋候補(立民新、59歳)【衆院選第一声】
「政治に私たちは見えていますか」。緊急事態宣言中、1人の学生から問い掛けがあった。新型コロナウイルスとの戦いで、国民は本当に苦しい状況だ。治療を受けられず自宅で亡くなった方、仕事を失い住む家を失った方、不十分な補償で倒産や廃業に追い込まれた方がいる。この先の未来が見えない。 政治の在り方が今こそ問われている。国民の命を守るとともに、失敗しても再挑戦できる当たり前の日常を守る。政治を変えるのは並大抵ではない。大きな壁に跳ね返されても私は諦めない。政治は変えられる。未来は変えられる。変える力を持つのは皆さんだ。国民が主役のまっとうな政治を取り戻すため、覚悟と信念をもって全力で戦う。
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静岡2区 山口祐樹候補(共産新、31歳)【衆院選第一声】
政権交代の実現でコロナ対策を抜本的に強化する。ワクチン接種とともに、大規模検査が必要。いつでも、誰でも、何度でも無料でPCR検査を行い、暮らしに困っている人に対しては十分な補償を行っていく。 リニア新幹線は中止して命の水を守る。山に囲まれた自然豊かな静岡の地で生まれ育った。この豊かな自然環境をずっと守っていきたい。リニア計画はもはや時代遅れ。一貫して建設ストップを訴える共産党を大きく伸ばしてほしい。 浜岡原発の再稼働は許さない。原発事故はひとたび起きれば最悪の環境破壊をもたらし、取り返しが付かない。再生可能エネルギーに転換していく。県民の命、自然環境を守り抜く。
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静岡2区 井林辰憲候補(自民前、45歳)【衆院選第一声】
これまで地域のさまざまなインフラ整備に取り組んできた。志太榛原地域はものづくり王国の中心。一番の柱は自動車産業だ。新東名高速で自動運転の実証実験をコロナ禍でも止めることなく進めるよう働き掛けた。この地域を豊かにしたいと取り組んでいる。 リニア中央新幹線と大井川の水問題では多くの皆さんが不安に思っているかもしれない。私のルーツは川根。私の人生の全てをかけて大井川を犠牲にするような開発がないようしっかりと地域の声を国に届けていく。 これまでに街頭演説9千回、名刺交換は22万人、チラシは120万枚配った。これが私の力だ。厳しい声を押しのけ、反省し、もう一歩前へ進める力になると信じている。
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静岡2区 福村隆候補(立民新、58歳)【衆院選第一声】
川勝平太知事がリニア中央新幹線の南アルプス工事を進めないように要望しているにもかかわらず、岸田文雄新内閣はリニア整備の推進を指示した。これは負けられないガチンコ勝負。与党の候補を選ぶということは、大井川流域の住民がリニア整備にOKを出したということになる。 大井川の水は多くの人の生活、農業、工業用水として使われている。慢性的な水不足なのに、さらに減少すれば生活や仕事に支障を来たし、地域が衰退する可能性がある。許していいわけがない。 コロナ禍で苦しい生活が続く。感染者増加の山が続き、急に収束した理由を検証し、第6波が来ないようにする必要がある。政治を変えて、将来のために日本を良くしていく
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静岡3区 小山展弘候補(立民元、45歳)【衆院選第一声】
全ての人に居場所があり、生きているだけで素晴らしいと感じられる社会にしたい。あらゆる偏見、差別、ジェンダーギャップの解消を目指していく。 多様な働き方を実現する労働者協同組合法の議員立法に携わってきた。法律の整備は途中。確実な施行へ取り組む。また、日本を世界で最もSDGsを推進する国にしたい。自然との共生も大事。大井川の水は命の水、産業の水。県行政と連携し、守っていく。 今回は自民党政権の正否を問う選挙。さまざまな問題を解決するには政権交代、最低でも与野党伯仲の政治状況をつくり、緊張感のある国会を取り戻さなければならない。痛みを分かち合いながらともに進む、本来の政治の姿に変えたい。
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静岡3区 宮沢博行候補(自民前、46歳)【衆院選第一声】
コロナ禍の長いトンネル、あと少し一致結束して乗り越えたい。対策としてワクチン確保と供給は万全を期し、この先の治療薬は国産で対応したい。研究開発を増額する。困っている方や事業主にも救済策の経済支援できちんと後押しする。そしてコロナ後に必要なのは産業構造転換だ。ものづくりの国内回帰。遠州に引っ張ってきたい。 事業主の皆さんの応援を含めて、働く人全ての賃金アップにも取り組む。賃金が上がれば子育てや教育が充実する。苦しい大学生には国の授業料立て替えが必要。働けば豊かになり夢が実現できる、昭和後半のような力強い日本を実現させたい。 政権選択選挙。こちらは自由、民主主義の陣営。全力で新しい日本と幸
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静岡4区 深沢陽一候補(自民前、45歳)【衆院選第一声】
昨春の補選で地盤を引き継いだ故望月義夫元環境相は地球温暖化問題に関心が高かった。国政に行き肌身で感じている。地球温暖化の原因になる二酸化炭素(CO2)削減のため、地元では清水港で計画を策定したい。「カーボンニュートラルポート」「クリーンエネルギーの港」にしていきたい。 新型コロナウイルス感染拡大により日本のサプライチェーンのもろさが浮き彫りになった。半導体やバッテリーなど日本が自立できるサプライチェーンが大事で、この地元でもそうしたものを作るのがポストコロナだと思っている。 農林水産業は地域の防災に役立ち、文化を育んでいる。「新しい資本主義」を実現し、地方創生の時代にしたいと考える。
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静岡4区 田中健候補(国民新、44歳)【衆院選第一声】
最優先事項は新型コロナウイルス対策。今も自宅療養を余儀なくされる人、後遺症に苦しむ人々が多い。第6波への備えも必要だ。医療、予防、検査態勢の充実を図っていく。 コロナ禍で高齢者や若者、商店街の方々など多くの人が傷つき苦しんでいる。超高齢化や人口減少などコロナ禍一色の中で忘れられていた既存の問題も解決しないまま残っている。弱い立場の人々が追い打ちを受けているのが現状だ。 疲弊した地域経済のためにも、しっかりとした財政出動で給料の上がる社会を実現する。また将来を見据え、未来を担う子どもらのために国債を発行し、教育・科学技術予算を倍増させ、3~18歳の教育無償化、義務教育化を目指していく。
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静岡4区 中村憲一候補(維新新、47歳)【衆院選第一声】
政府自民党は緊急事態に対応できないことがコロナ禍で露呈した。格差解消を10万円や20万円給付で解決しようとしている。30年のデフレの中で生まれた格差はそんな生易しいものでない。経済成長と格差解消を実現する大改革を掲げる。 1点目が税制改革。消費税を2年間限定で5%に引き下げる。個人消費を促すことで経済成長を実現。次にベーシックインカムを提案する。経済成長なくして分配はできない。 親の経済格差が子どもの教育格差に結びつき、将来の所得格差につながる。貧困の連鎖を断ち切らなければならない。その手だてとして、憲法改正を通じた教育無償化を実現したい。あらゆる改革を断行し、生活の充実を図っていく。
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静岡5区 細野豪志候補(無所属前、50歳)【衆院選第一声】
8回目の選挙。状況はがらっと変わった。無所属は事務所が1カ所だけ。選挙公報のテレビも出演できない。しかし、これまで長く野党にいた私が自民党入りするには、これぐらいのハンディを乗り越えなければ議員を続ける資格はない。 国の安全保障は現実主義に立つべきだ。時間とともに野党の立ち位置は変わった。自衛隊、日米同盟を否定する共産党と共に選挙を戦う選択肢は私にはなかった。内政は弱き者の立場に立つ。児童虐待や貧困に苦しむ子どもたちが細野豪志を待っている。思いは初当選した21年前から何も揺らいでいない。 選挙戦では激しい批判や非難があると思う。全て受け止め、堂々と戦う。政治生命を懸けた最大の決戦だ。
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静岡5区 小野範和候補(立民新、48歳)【衆院選第一声】
政府の新型コロナ対策はうまくいかなかった。それは政治が信頼されていなかったのが理由。信頼を取り戻して国民の命、暮らしを守る。ふるさとの皆さんに恩返しするための戦いを始める。 非正規雇用が拡大し、安定雇用が失われる資本主義の暴走に歯止めをかけなければいけない。放っておけば格差は拡大し、大都市ばかりに人と金が集まる。行き過ぎた資本主義のゆがみを正すのは今しかない。 コロナ禍で地元の観光業、商業が苦しむ中、政府は地方の姿を見ていない。今必要なのは消費の回復。積極的な減税で消費を下支えする。投票率が低いのは政治が皆さんに応えていないから。声に応え、新しくきれいな政治を進める。
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静岡5区 吉川赳候補(自民前、39歳)【衆院選第一声】
地域への思いで2期目に当たった。富士市では環境クリーンセンター解体工事の国助成に向け制度改正を実現し、数々のインフラ整備、未来に向け新富士駅南口への大学サテライトキャンパス誘致促進に取り組んだ。まだ続きがある。愛する富士市の皆さんと一緒に仕事をさせてほしい。 コロナ下で求められるのは強く、優しく、支え合いの政治。岸田首相を支える1人として必ず現政権の目指す政治を実現する。賃上げへの優遇税制改正を4月までに行う。これからの成長は中央ではなく、地域の成長。地方への集中投資で全国均等な発展を求める。 本来、選挙は理念や政策で判断するもの。候補者の一身上の都合であってはならない。絶対に負けられ
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静岡5区 千田光候補(諸派新、43歳)【衆院選第一声】
第一に、新型コロナウイルス感染拡大による国民の不安を解消したい。安心安全に暮らせる地域にする。 人離れが深刻な建設業に活気を取り戻すために立ち上がった。働きやすい環境をつくり、若者に魅力を与える業界に変えていく。 皆が平等で平和な世界になるためには、うそ偽りのない“ガラス張りの政治”が不可欠。国民が税金の使い道を分かりやすいように税制を簡素化する。 私はそもそも政治家ではない。一般人の代表として、国民全員が政治に興味を持つように、現状の複雑な政治を打破する。富士山の麓から、世界中に光を注ぎたい。選挙に行っても何も変わらないと思っている若者たちの一筋の光になる。
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静岡6区 勝俣孝明候補(自民前、45歳)【衆院選第一声】
「631」という数字は4年間、頭の中から消えることはなかった。前回選の票差を逆転したい。いよいよこの4年間の集大成となる選挙が始まった。修善寺を出陣の地に選んだのは、伊豆半島のど真ん中から6区全体に熱い思いを広げていきたいとの考え。新しい時代の扉を開きたい。 古里はこの1年半、コロナ禍で苦境に陥っている。特に観光業。もう一度多くの客が来る地にしたい。線状降水帯や大型台風の発生、環境問題も待ったなしだ。大災害が古里を襲っている。インフラ整備を進め、皆さんの命と財産を守ることを約束する。教育環境も整え、未来を担う子供たちに素晴らしい古里を残し、ここで生まれて良かったと思えるようにしたい。
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静岡6区 山下洸棋候補(維新新、30歳)【衆院選第一声】
政治家を志すきっかけとなった東日本大震災から10年。政治は何か変わったか。熱海の土砂災害は発生から100日以上がたったが、土砂災害が起きないよう法案を提出したのは日本維新の会だけ。国会議員に緊張感がなく、国民の痛みが分からない。国民の目線に立っていない。政治の本質を変え、古い政治を一掃しなければ未来はない。 日本維新の会は大阪では身を切る改革を行い、しがらみを打破し、教育の無償化を実現した。こういった改革を静岡からやりたい。外交安全保障は現実的に臨む。教育を充実させ、子どもたちが大きくなった時に経済成長し、誇りや希望が持てる国にするためには大改革が必要だ。明るい将来をつくる。
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静岡6区 渡辺周候補(立民前、59歳)【衆院選第一声】
旧民主党政権の下野以来、自公政権が好き勝手やってきた政治を民意で終わらせよう。まっとうに頑張っている人が正しく評価される。そんな世の中にしなくてはいけない。 コロナ禍で、多くの人が我慢してきた結果が経済危機となって現れている。収入が減ったのに固定経費はかかる。中小零細事業者など、苦しむ地域経済の担い手を救うため、税金や社会保険料の負担軽減などの政策を実現する。 本県では知事をつくったという自負がある。国の政策が追いつかないことも、身近な地方行政と連携して実現できる。国政では与野党の勢力を拮抗(きっこう)させ、政界に健全な緊張をもたらすために大きなうねりを起こしたい。
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静岡7区 日吉雄太候補(立民前、53歳)【衆院選第一声】
この10年間、医療費は上がり、年金は減り、賃金は実質的に下がった。しがらみのない私たちが自公政権をよしとしない仲間と新しい政治をつくる。 コロナの冬場の第6波に備えなければならない。医療体制の再構築は急務だ。財政の健全化を強調するあまり、必要な投資や支援が不足した。医療に限らず、暮らしを立て直すための思い切った財政支援を国が責任を持って行うよう訴える。経済が回復するまで当面は消費税0%を目指して減税する。年収1千万円までの人には所得税を1年間免除する。低所得者には給付金を支給する。 政治は大きくゆがんでいる。不正と書いて「歪(ゆが)み」と読む。ゆがみを正し、日本を変えよう。
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静岡7区 城内実候補(自民前、56歳)【衆院選第一声】
自公連立政権に対する野党連合という今までとは違った構図がある。初めての1対1の選挙戦だが、何としても圧勝しなければならない。 私の目指す政治は言葉だけの約束ではなくて、実現することだ。万民幸福、見えないところで汗水を垂らして頑張っている人が報われる社会を実現したい。虚業で金を稼ぐ人とまじめにやっていても食うや食わずの人がいる。そんなことで、いいはずがない。私には夢と希望を皆さんに与える使命があると思っている。 7区の浜松、湖西市は日本の縮図型の選挙区で遠州灘や浜名湖、天竜川などがある。農林水産といった1次産業、製造業、商業をしっかりと守り、地域を元気にしていきたい。
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静岡8区 源馬謙太郎候補(立民前、48歳)【衆院選第一声】
コロナ禍の1年半、多くの人々が本当に大変な思いをしてきた。政治の力で救えた命もあったかもしれない。この危機を何とか乗り越えようとしているけれども、明るい未来を取り戻すのは、国民の皆さんのこれ以上の我慢と辛抱ではない。政治が変わっていくことが必要だ。 長期政権が続き、浜松や日本に何がもたらされたか。人口が減り、経済は良くならない。東京が良くなれば地方も必ず良くなると言われ、待ち続けた10年だった。閉塞(へいそく)感が渦巻く状況を変えるのは、われわれ若い世代だ。 1期目の4年、皆さんに支えられて、それなりの実績を残すことができた。引き続き浜松の声を国会に届ける役目を託してほしい。
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静岡8区 塩谷立候補(自民前、71歳)【衆院選第一声】
新型コロナウイルスとの大変な戦いで、皆さんの仕事や生活に大きな影響が出たと思う。なかなか正解を見いだせず、政府与党に不満が寄せられた。新たに誕生した岸田政権のもと、反省すべきは反省し、信頼を回復したい。国を前に動かす力を与えてほしい。 多くの課題がある難しい時代。日本はどう進むべきか。投資を促して科学技術を発展させ、人生100年、安心して暮らせる社会にする。同時に、経済を成長させて果実を分配する。この成長と分配の好循環がポストコロナの日本の目標だ。政策と実行力を持つのは自公政権しかない。 10期目の挑戦。これまでの経験と実績を基に、新しい時代の開拓者、挑戦者として力を尽くして参りたい。
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比例東海単独 松本忠真候補(自民新、52歳)【衆院選第一声】
自民、公明の与党で過半数を獲得し、安定政権を目指す。新型コロナウイルス対策では、必要な人が必要な医療を受けられるように病床や人材確保に取り組む。今回の新型コロナの経験を踏まえ、国の司令塔機能を強化し、地方との役割分担を見直して有事における病床・医療人材の確保、保健所、検査などの対応力確保に向けた枠組みを整備する。 成長戦略により、労働生産性を上げ、国民の所得水準を上昇させる。コロナ禍の影響を受ける中小企業・小規模事業者の事業継続を支援し、足腰の強い中小企業をつくる。 都市部への人口集中を是正するため、地方移住や企業の本社移転など地方への分散を進め、分散型国づくりを進める。
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比例東海単独 島津幸広候補(共産元、65歳)【衆院選第一声】
今必要なのは自民、公明の政治を大本から変えること。市民と野党の共闘で政権交代を実現し、自公政治に厳しい審判を与える。 自公政治は正社員から非正規労働にどんどん置き換えた。コロナ禍で多くが雇い止めになった。労働者派遣法を改正し、正社員が当たり前な社会にする。最低賃金は低く、給料も安い。一方で富裕層の資産は増え、格差は広がった。地方の過疎化、首都圏一極集中にもつながっている。中小企業を応援し、最低賃金は全国一律1500円に引き上げる。 リニア中央新幹線の工事は南アルプスの自然を破壊し、省エネにも逆行する。工事をきっぱりと中止する。浜岡原発は止めたまま廃炉にし、原発ゼロの日本をつくる。
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比例東海単独 大口善徳候補(公明前、66歳)【衆院選第一声】
党政調会長代理として多くの分野で政策の立案に携わってきた。コロナ禍に入った昨年4月、減収世帯に限定した政府の支援策を修正させ、全ての国民に1人当たり10万円の特別定額給付金の支給を実現した際には実務の責任者だった。 今後は高校3年生までの全ての子どもに一律10万円相当を支援する。安心できる医療提供体制を再構築し、自宅療養を減らして臨時医療施設を充実する。国産ワクチン・治療薬の開発体制は抜本的に強化する。 熱海市の大規模土石流では党の防災対策責任者として早期に現場に入り、関係大臣に支援を求めた。災害の激甚化を踏まえ、防災インフラ整備を推進する「5カ年加速化対策」を着実に実施する。
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衆院選 静岡県内8小選挙区に23人立候補
衆院選は19日午後5時で立候補の届け出が締め切られ、静岡県内8小選挙区に23人が立候補した。
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針路問う 静岡県内8選挙区に23人 31日投開票【衆院選公示】
第49回衆院選は19日公示され、31日の投開票に向けて12日間の選挙戦が始まった。新型コロナウイルス対策や、格差是正を含む経済政策が争点。9年近く続いた安倍、菅両内閣の政治姿勢も問われる。政権運営を自民、公明両党が引き続き担うのか、立憲民主党や共産党などを中心とする野党が巻き返すかどうかが焦点だ。9党が候補者を擁立した。コロナ下の国の針路を巡って全国289小選挙区と11ブロックの比例代表の計465議席を1050人前後が争う。 静岡県内8小選挙区の立候補の届け出は午前8時半に県庁で始まった。午後1時現在、23人が届け出を済ませた。くじ引きで選挙区別の届け出順が決まり、立候補者は街頭演説など選
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静岡県内で与野党幹部舌戦 甘利氏「体制選択」蓮舫氏「国民守る」
衆院選が公示された19日、自民党の甘利明幹事長と立憲民主党の蓮舫代表代行が党公認候補応援のため相次いで静岡県内入りした。重点区と位置付ける選挙区での票の掘り起こしを狙い、政権担当能力や有権者の関心が高い経済、コロナ対策をアピール。対抗心をむき出しにした与野党幹部の舌戦が、決戦初日から本県でも熱を帯びた。 甘利氏は静岡市清水区で演説し「『政権選択選挙』と同時に『体制選択選挙』だ」と強調した。立民と共産党が合意した政権獲得後の共産の限定的閣外協力を挙げ「日本史上初めて共産党が政府の意思決定に直接入ることができるようになる」と批判。「民主主義や自由主義という価値観を守っていかなくてはならない」と
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静岡1区 新型コロナ対策 実績強調×政権批判【衆院選公示】
自民党前職に立憲民主党新人、日本維新の会前職、国民民主党元職の野党3党が乱立する形となった静岡1区。有権者の関心が高い新型コロナウイルス対策を巡り、ワクチン接種など実績を強調する与党と、時短協力金の支給遅れなど政権批判を展開する野党で選挙戦初日から舌戦が繰り広げられた。 国民元職高橋美穂候補は静岡市駿河区の森下公園でマイクを握った。新型コロナ対策の臨時休業中、飲食店への協力金支給が遅く、生活に困る人が出たとして「今の政治には市民の心がこもっていない」と指摘。「危機の際には政治の決断で人の生活が大きく変わる。現状に合わない政治を変えなければ」と訴えた。 維新公認を公示直前に得た前職の青山雅
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静岡6区 前職2氏に新人参戦、政権行方巡り火ぶた【衆院選公示】
前職2氏の4度目の対決に、30歳の新顔が参戦した6区。岸田文雄内閣に信任をと訴える自民党前職に対し、立憲民主党前職と日本維新の会新人が政権交代を迫るなど、政権の行方を巡る戦いが始まった。 「岸田政権の継続を」。自民前職の勝俣孝明候補は沼津市大岡の選挙事務所で、神事と出発式に臨み必勝を期した。過去3度はいずれも比例復活。「6区にとっての(政権)交代は私が小選挙区で勝つこと」。午後1時からは伊豆市の修善寺駅西口で第一声を放つ。「とにかく歴史を変えたい」と表情を引き締めた。 「政治家を志したきっかけは東日本大震災。熱海で第一声を上げたかった」。維新新人の山下洸棋候補はJR熱海駅前でマイクを握っ
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格差なき社会に 静岡県民、訴え注視【衆院選公示】
新型コロナウイルスの影響が続く中、19日公示された衆院選。有権者はコロナ対策とともに、疲弊した経済をどう立て直すか、立候補者の訴えに注目する。与野党ともに格差社会を是正し、中間層への分配を手厚くする公約を掲げるが、その手法は異なる。第一声の現場で1票を託す先を見定める働き世代などに思いを聞いた。 「パートでも生活が困らない賃金を考えて」。エステサロンでパートとして働く静岡市葵区の山下千恵美さん(31)は、県中部の自民党前職の出発式でつぶやいた。心身の健康を保つため休みが取りやすいパートを選んでいる。「同世代と比べても生活水準は低いと感じる。格差是正は企業側にもしっかり浸透させるべき」と訴え
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衆院選公示 静岡県内8小選挙区、立候補届け出開始
衆院選が19日公示され、静岡県内8小選挙区の立候補届け出の受け付けが県庁で始まった。
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静岡県内選挙区 23人出馬へ 衆院選19日公示
第49回衆院選は19日、公示される。31日の投開票に向け、12日間の選挙戦に突入し、新型コロナウイルス対策や経済活性化策などを巡り攻防を展開する。静岡県内8小選挙区には23人が立候補を予定している。 県内では、自民党が全選挙区で前職が出馬する。立憲民主党は静岡4区を除く、7選挙区に候補者を擁立。共産党は2区、国民民主党は1、4区に立てる。日本維新の会は1、4、6区で擁立する。 3、7、8区で自民と立民の一騎打ちとなる公算の一方、1区は立民、国民、維新の野党3党が競合し、2区も候補者調整が進まず、立民と共産が自民に挑む。5区は自民前職と自民党派閥に所属する無所属前職に加え、立民、諸派の新人
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衆院静岡4区 戦後最短に各陣営苦慮「予定狂った」
解散から投開票まで17日間と、戦後最も短い決戦となった今回の衆院選。公示日前日の18日、各候補者を支える陣営スタッフはぎりぎりまで準備に気をもんだ。約1年半前に補選があった静岡4区では、選挙事務所を補選後もそのまま賃借し「今か今かと(本選を)待ち構えていた」(秘書)陣営もあったが、“最終局面”で当初の想定より早く選挙戦に突入することに。関係者は公示直前まで準備作業に追われた。 憲政史上初めて任期満了後に行われる衆院選として、一時は11月7日、あるいは14日の投開票が予想され、各陣営が準備を進めていた。だが、自民党総裁選直後に10月31日投開票と決まり「1週間予定が狂
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衆院選「未来描き投票を」 静岡県選管委員長ら談話
衆院選の公示を19日に控え、静岡県選挙管理委員会の立石健二委員長と県明るい選挙推進協議会の松本竜男会長は18日、「アフターコロナの転換期を迎えるわが国の未来を思い描き、この機会に改めて選挙の意義を認識してほしい」とする連名の談話を発表した。 各投票所での新型コロナウイルス感染症対策や、自宅療養者らを対象とする郵便投票の制度に触れて「選挙は民主主義の根幹をなすもので、有権者が政治に自分の意思を表明する大事な機会。候補者や政党等の政策を十分に見極めて投票に参加を」と呼び掛けた。投票所の混雑緩和のため、期日前投票の活用も勧めた。
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コロナ禍克服へ訴え熱く 衆院選公示、静岡県内各党が談話
衆院選(31日投開票)が19日に公示されるのを前に、主要政党の静岡県内代表者らが談話を発表した。 ◆自民党の野崎正蔵県連幹事長 4年ぶりの総選挙はコロナ禍の国難の中で、国の未来を決める極めて重要な選挙だ。皆さまの声を受け止め、新しい時代をつくる。公認候補全員の勝利に向け、ワンチームで戦い抜く。 ◆公明党の高田好浩県本部幹事長 コロナ禍を克服し、傷ついた社会や経済をどう立て直すか。政治の安定と国民が望む政策を着実に実行できるのは自公連立政権だ。比例東海3議席の奪還へ総力を挙げて訴え抜く。 ◆立憲民主党の曳田卓県連幹事長 一部の国民が優遇される安倍・菅政治の継承か、それとも「支え合い
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有権者305万4514人 前回比4万9789人減 衆院選・静岡
静岡県選挙管理委員会は18日、衆院選(19日公示、31日投開票)で有権者となる県内の選挙人名簿登録者数を発表した。登録日の18日現在、305万4514人(男150万908人、女155万3606人)で、2017年10月の前回衆院選より4万9789人減(1・6%減)となった。 小選挙区別では、県内8選挙区全てで前回選より減少した。最も減少した選挙区は6区で1万3114人減。次いで2区の8758人減、4区の7772人減と続いた。 県内43の市区町別のうち登録者が増えたのは浜松市東区、同市浜北区、袋井市、長泉町の4市区町で、増加数が最も多かったのは浜松市浜北区(996人増)だった。減少した39市
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衆院選 届け出手順を最終確認 静岡県選管がリハーサル
衆院選の公示を翌日に控え、県選挙管理委員会は18日、小選挙区の立候補届け出リハーサルを県庁で実施した。県内8小選挙区にレーンを分けて、仮受け付けから届け出書類を受理する流れを、県選管の職員らが最終確認した。 リハーサルは4区で3陣営の受け付けを想定し、仮受け付けの後にくじを2回引いて届け出書類の提出を受け付ける手続きを実際に行った。陣営関係者に見立てた職員に対し、届け出書類を受理した後、選挙資材を交付するまでの手順をチェックした。山田琢也書記長は「持ち場の手順をしっかり確認し、正確で迅速な事務処理を」と訓示した。
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コロナ、子育て…持論展開 衆院静岡3区立候補予定者が公開討論会
衆院選(19日公示、31日投開票)静岡3区立候補予定者の公開討論会(袋井、磐田、掛川の3青年会議所主催)が18日夜、袋井市上山梨の市月見の里学遊館で開かれた。立候補を表明している自民前職の宮沢博行氏(46)と立民の元職小山展弘氏(45)が、新型コロナ対策や子育て世代に向けた政策などをテーマに持論を展開した。 新型コロナ対策について、宮沢氏はワクチン接種、治療薬、医療体制の再整備を3本柱に挙げ、「今後に向け、ワクチンの国産化にも取り組むべき」とした。小山氏は感染拡大を抑え込むことが第一とし、「原理原則にとらわれず状況に応じた的確な判断をしていくことが大切」と述べた。 子育て支援施策では、小
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防犯功労者を表彰 浜松東署
浜松東署はこのほど、防犯活動に長年取り組んだとして、同署白脇交番地域安全連絡会の島津邦博さん(72)=浜松市南区=に表彰を伝達したほか、同署卸本町駐在所地域安全推進員連絡会と同署地域安全推進員15人に感謝状を贈った。今川桂一署長が同署で手渡した。 子どもの登下校の見守りといった防犯ボランティアを15年間続けている島津さんは、県防犯協会連合会長と県警本部長の連名表彰を受賞した。島津さんは「子どもの成長を見るのが好き。今後も見守りを続けたい」と話した。
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ばらまき痛烈批判/若者に響く発信を 沼津東高新聞部、政治に要望
自分たちが社会を担う10年後を見据えた施策を実行してほしい-。参院静岡選挙区補欠選挙(24日投開票)、衆院選(19日公示、31日投開票)と続く“選択の秋”。若者と政治との距離を探るため、沼津東高(沼津市岡宮)の新聞部を訪ね、どのような政策を求めるか聞いた。選挙権年齢が間近の16歳と17歳の2年生3人は、与野党が繰り広げる「ばらまき合戦」を痛烈に批判した。 「給付金はありがたいが、財政破綻しては本末転倒」。取りまとめ役のデスクを担う石川仁菜(にいな)さん(16)は新型コロナ禍の経済対策で各党が掲げる公約に疑問を投げ掛けた。 参院補選の選挙公報を読んだ部長代理の岩山う
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衆院静岡3区 前職と元職、一騎打ちへ 4度目対決、懸命アピール
19日に迫る衆院選公示に向け最後の日曜となった17日。静岡県内の衆院選立候補予定者は、支援者回りや地域行事の顔出しに奔走した。与野党一騎打ちの激戦が予想される静岡3区でも、出馬を予定する前職と元職が、それぞれ地域の催しなどを立て続けに行脚。参院静岡選挙区補欠選挙中の政治活動の制限で個人の街頭演説はできないものの、来場者と積極的にあいさつを交わして存在をアピールした。 会場で来場者に名刺を渡す宮沢博行氏=17日午前、磐田市国府台 自民前職の宮沢博行氏(46)は17日午前、磐田市中心部の公共施設の催しに足を運び、名刺を渡しながら来場者や館内の出展者らと交流した。その約40分後、同じ会場で
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「20兆円超補正で経済対策迅速に」 茂木外相 浜松で演説
茂木敏充外相は17日、浜松市東区と南区で演説し、内閣として衆院選後速やかに20兆円超の規模の補正予算を組んで経済対策や医療体制の充実に取り組む考えを強調した。 茂木外相は党が公認した参院補選立候補者の応援のため同市入り。コロナ禍で影響を受けた多様な業種への支援、成長産業への投資促進、感染再拡大に備えた病床確保などを重点に挙げた。 「これからはデジタルとグリーンの時代。環境に優しい技術への投資を促し、企業収益の拡大、従業員への分配へとつなげる。成長と分配の良い循環を作る」と述べ、「どの政党が具体的な政策をっているかが問われる選挙だ」と訴えた。 東区の会場にはスズキの鈴木修相談役が一時姿を
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衆院選19日公示 静岡県内8小選挙区、23人出馬予定
第49回衆院選は19日公示される。与野党9党と無所属の候補が31日の投開票に向けて12日間の選挙戦に入り、新型コロナウイルス対策や経済政策などを巡り論戦を繰り広げる。小選挙区289、比例代表176の計465議席に対し、共同通信の17日夜の集計では1040人前後が立候補を予定している。2017年10月以来、4年ぶりの審判。21日の衆院議員任期満了を越えての衆院選は現憲法下で初となる。 静岡県内8小選挙区は前回選より3人少ない23人が立候補を表明している。自民党は全区に党公認の前職が出馬する。立憲民主党は静岡4区を除く各選挙区に計7人を擁立。前回7選挙区に擁立した共産党は2区のみに候補者を立て
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参院補選後半戦×衆院選公示直前 静岡決戦、与野党熱く
衆院解散後初の週末となった16日、県内の衆院選立候補予定者は3日後の19日に迫る公示に向けて慌ただしく動いた。解散から投開票(31日)までの期間が17日間と戦後最短となる異例の決戦へ準備は大詰め。後半戦に入った参院静岡選挙区補欠選挙(24日投開票)に立候補している自民党若林洋平氏(49)=公明推薦=、無所属山崎真之輔氏(40)=立民、国民推薦=、共産党鈴木千佳氏(50)との相乗効果を狙った各党の動きも活発化した。中央の大物も県内入りし、二つの国政選挙が絡み合って与野党の舌戦が激しさを増した。 JR沼津駅北口での若林氏の街頭演説では、衆院選で静岡6区から出馬予定の自民前職勝俣孝明氏が「岸田(
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衆院選 公正な選挙へ取り締まり徹底 静岡県警署長会議
静岡県警は16日、衆院選(19日公示、31日投開票)に向けた「県下署長会議」を県警本部で開いた。山本和毅本部長は「悪質な違法行為を見逃さないという断固とした姿勢で徹底した取り締まりを推進し、公正な選挙の実現を求める県民の期待に応えてほしい」と訓示した。 山本本部長は「戦後最短の日程で行われる短期決戦で、激しい選挙戦が予想される」と指摘。買収や詐偽投票、投票偽造、組織的・計画的な法定外文書頒布など、選挙の公正を著しく害する事犯に重点を置いた積極的な摘発を指示した。 このほか、署を挙げた情報収集態勢の確立、正当な選挙運動の確保、適正捜査の推進、要人に対する万全の警護・警備なども求めた。 会
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衆院3区立候補予定者 18日、袋井で公開討論 3JC主催
袋井、磐田、掛川の3青年会議所(JC)は18日午後7時から、衆院選(19日公示、31日投開票)の静岡3区の立候補予定者による公開討論会を袋井市上山梨の市月見の里学遊館で開く。 袋井JCの役員が進行役を務め、各氏が政策や理念などを訴える。テーマは新型コロナ対策や環境施策など、有権者へのアンケートで決定した。同JCの鈴木将規理事長は「どの候補を選択するか参考にしてほしい。特に若い人たちが投票するきっかけになれば」と話した。 入場無料。先着順で定員180人。当日はユーチューブでの配信も行う。問い合わせは袋井JC担当者の伊藤謙一さん<電080(1566)4543>へ。
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衆院選静岡5区 4氏が持論、公開討論会 コロナ対策、外交・安全保障…
衆院選(19日公示、31日投開票)静岡5区の立候補予定者公開討論会(裾野青年会議所主催)が15日、裾野市内で開かれた。立候補を予定している4氏が新型コロナウイルス感染症対策や外交・安全保障、トヨタ自動車が同市で建設中の実証実験都市「ウーブン・シティ」をテーマに持論を展開した。相互に質問をぶつける場面はなく、4氏の主張に大きな違いは見られなかった。 自民前職吉川赳(39)、立民新人小野範和(48)、諸派新人千田光(43)、無所属前職細野豪志(50)の4氏は初めて一堂に会した。 新型コロナ対策で細野氏は、医療体制に問題があったと指摘し、「今の体制を縮小せずに拡充し、第6波に備えるべきだ」と述
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投票所入場券、間に合わない可能性 期日前投票初日、静岡など本人確認のみでOK
19日公示、31日投開票の日程で行われる衆院選で、投票時の本人確認などに使われる「投票所入場券」の配達が、静岡市など静岡県内の一部の地域で期日前投票初日の20日に間に合わない可能性が出てきた。地元選挙管理委員会によると、衆院選の日程が当初の見込みより早まったことに加え、参院静岡選挙区補欠選挙と重なり、準備に時間がかかっているという。 静岡市は有権者約58万人の入場券を18日に一斉に発送する。地域によっては配達が期日前投票が始まる20日以降になる見込み。浜松市も発送予定が18日、富士市は19日で、期日前投票開始までに間に合わない地域がありそうだという。 ただ、いずれの選管も、入場券がなくて
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社説(10月16日)衆院選公約 政策実現性の見極めを
衆院解散で与野党ともに事実上の選挙戦に入った。政権選択となる衆院選へ、有権者は出そろった各党公約を吟味して政党や候補者を選ぶ手がかりとしたい。 最優先課題となるのが新型コロナウイルス感染症対策だ。そしてコロナ禍で困窮する人たちへの生活支援と傷ついた経済の再生が求められている。発足間もない岸田文雄政権の信任を問うことにもなる。 各党が訴える公約の方向性は妥当といえるのか、実現性はあるのか、有権者はしっかりと見極める必要がある。政策実現の裏付けとして、財源をどこに求めるかも重要だ。より具体的であればあるほど説得力も増す。 岸田首相が経済政策として「新しい資本主義」を唱え、分配による「分厚い
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同日選なぜできない 公選法の規定でずれ【選挙Q&A①】
なぜ参院補欠選挙? 衆院選と同日選にならないの? 6月の知事選に当時参院議員だった岩井茂樹さんが立候補し、空席になったため補選を行うことになりました。一つの議席を新人3人が争っています。通常なら参院議員の任期は6年ですが、今回は残任期間の来年7月25日までです。 投開票日は今月24日で、1週間後の31日には衆院選の投開票日が控えています。県選挙管理委員会によると、戦後に国政選挙がこれほど近接したのは衆参ダブル選挙を含めて数例しかありません。 国政選挙の補選は公職選挙法で、9月16日~翌年3月15日に欠員が生じた場合は4月の第4日曜日、3月16日~9月15日なら10月の第4日曜日に行う
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衆院選の投票用紙発送 静岡県選管 各市区町へ計623万枚
静岡県選挙管理委員会は15日午前、衆院選(19日公示、31日投開票)の投票用紙を各市区町の選管に発送した。=関連記事2面へ 投票用紙は小選挙区と比例代表の計623万5280枚。沼津市内の工場で印刷した投票用紙を載せたトラックが、東部、中部、西部の各方面に出発した。 沼津市役所には県内で最も早い午前10時ごろ、約33万2千枚の衆院選の投票用紙が到着した。市選管職員がトラックから段ボール箱22個を受け取り、不備がないか念入りに確認した。 県選管は同日、最高裁判所裁判官国民審査用の投票用紙311万7640枚も併せて発送した。
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衆院選で違反取締本部 静岡県警、116人態勢で情報収集
静岡県警は15日、衆院選(19日公示、31日投開票)の選挙違反取締本部を捜査2課と県内28署に設置した。山本和毅本部長をトップに116人態勢で違反情報の収集や取り締まりに当たる。県警本部では同課の杉山和紀管理官が取締本部の看板を掲示した。 同課によると、衆院選に絡む警告は14日現在、23件。内訳は文書掲示21件、文書頒布1件、その他1件。 同課は「今後、各陣営とも活動が活発となり、激しい選挙戦が予想される。選挙の自由と公正を確保するため、厳正、公平な選挙違反取り締まりを実施する」としている。
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主要政党 静岡県内代表者が談話 与党「全員当選へ一丸」/野党「対立軸打ち出す」
衆院解散を受けて事実上の選挙戦に突入した14日、主要政党の静岡県内代表者らが談話を発表した。与党が自公政権の継続を訴えたのに対し、野党は政権交代を目指す選挙になると意気込んだ。 自民党の野崎正蔵県連幹事長は「新しい時代に向け、国の将来を占う重要な選挙」と位置付けた。岸田文雄総裁の下で新型コロナウイルス対策強化と地域経済の立て直し、国際情勢への対応に当たるとして「信頼と共感に根付いた国づくりを選挙戦で訴える。公認候補者全員の当選を期すべく、県連一丸で戦い抜く」と力を込めた。 公明党の高田好浩県本部幹事長は政権選択選挙との認識を改めて示し、争点の一つに浮上している新型コロナ対策に関して「コロ
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識者解説/衆院選 問われる格差是正と政治主導 桐谷仁・静岡大教授(政治学)
衆院が解散し、新型コロナウイルス感染拡大後、初めての衆院選が実施される。コロナ禍のしわ寄せが弱者に集まり、コロナ前に拡大しつつあった格差が目に見える形になった。格差是正に向けて何が必要なのか、これまで以上に問われる選挙になるだろう。 与野党の政策を見ると、格差を小さくしようとして、競争や成長ばかりではなく所得分配が重要だと主張する点が共通している。だが、各党とも税制を含めた全体的な政策体系を不問にしている傾向がみられる。 各党の違いをあえて挙げると、再分配を恒常的に続けるのか、経済成長してから分配なのかである。再分配してこそ経済成長が生まれるという考え方もある。有権者の立場によって、どの
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衆院選 公明、静岡県内自民7人推薦 静岡5区は自主投票に
公明党は14日の中央幹事会で、衆院選(19日公示、31日投開票)の静岡県内小選挙区で立候補を表明している自民党公認候補8人のうち、5区吉川赳氏を除く7人の推薦を決定した。5区に関しては「保守分裂選挙になる」(県内の公明党関係者)として自主投票とする。 推薦候補は次の通り。 静岡1区 上川陽子▽2区 井林辰憲▽3区 宮沢博行▽4区 深沢陽一▽6区 勝俣孝明▽7区 城内実▽8区 塩谷立
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投票「行く」9割超 静岡新聞社〈みんなの選挙〉ネット調査
静岡新聞社が8日から13日にかけて実施した参院静岡選挙区補欠選挙(24日投開票)と衆院選(19日公示、31日投開票)に関する第1回インターネットアンケートで、同時期に行われる両選挙について、90%以上が投票に「必ず行く」「できたら行く」と答えた。 1回目は「参院補選と衆院解散」をテーマに、モニターとして依頼した10~70代の192人(男91人、女101人)から回答を得た。 両選挙で関心のある政策(複数回答可)は、新型コロナウイルス対策と経済政策がいずれも70%を超え、感染対策と経済活動の両立を求める傾向がうかがえた。子育て・教育51・1%、消費税・税制政策41・1%、医療・福祉38・9%
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静岡県内8小選挙区、23人出馬の意向 野党競合残る【衆院解散】
与野党は14日、衆院解散を受けて事実上の選挙戦に突入。静岡県内では14日現在、8小選挙区に23人が立候補の意向を表明している。自民党は党公認の前職8人が各小選挙区で出馬を予定する。これに対し、野党第1党の立憲民主党は静岡4区を除く計7区で前職3人、元職1人、新人3人を擁立する。共産党が1区と8区で候補者を取り下げ、与野党対決の構図がより鮮明になったが、野党同士がぶつかる選挙区も残る。 自民は岸田政権誕生への期待感を追い風に、全小選挙区で議席獲得を目指す。24日投開票の参院静岡選挙区補欠選挙(欠員1)に出馬した公認候補と連動し、政権与党の政策実現力を前面に出して戦う方針。ただ、新首相就任から
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静岡県内前職、急ぎ選挙区へ 成果と実績示し信を問う【衆院解散】
衆院が解散された14日午後、議員バッジを外した静岡県内の「前職」は19日公示、31日投開票の短期決戦に向け選挙区へ急いだ。与野党ともに地元や国の将来を見据えた政治テーマに幅広く取り組み、政治と金の問題でも論戦を交わした。任期の後半には新型コロナウイルス対応に傾注した。再選を目指し、それぞれの成果や実績を引っさげ、信を問う。 任期満了を目前にした14日までほぼ4年間の在職中、安倍晋三氏、菅義偉氏、岸田文雄氏と首相が変わった。法相を2度務めた上川陽子氏(静岡1区)は、主要閣僚として安倍、菅政権を支えた実績を示し「多様な声を聞いてまとめ上げた政策をしっかりと提示していく」と力を込めた。 &n
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静岡県内23人出馬の意向 衆院選、3選挙区で一騎打ち
静岡県内では14日現在、8小選挙区に23人が立候補の意向を表明している。自民党は党公認の前職8人が各小選挙区で出馬を予定する。これに対し、野党第1党の立憲民主党は静岡4区を除く計7区で前職3人、元職1人、新人3人を擁立する。共産党が1区と8区で候補者を取り下げ、与野党対決の構図がより鮮明になったが、野党同士がぶつかる選挙区も残る。 自民は岸田政権誕生への期待感を追い風に全小選挙区で議席獲得を目指す。24日投開票の参院静岡選挙区補欠選挙(欠員1)に出馬した公認候補と連動し、政権与党の政策実現力を前面に出して戦う方針。ただ、新首相就任から解散、総選挙までの期間が戦後最短と、新政権の実績が皆無の
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無所属青山氏、維新から公認 衆院静岡1区
日本維新の会は14日、衆院選(19日公示、31日投開票)静岡1区で出馬を予定する無所属前職青山雅幸氏(59)=比例東海=の公認を決定したと発表した。 青山氏は2017年衆院選で旧立憲民主党から出馬し初当選した。18年10月に離党した以降は無所属で活動し、20年2月に日本維新の会の統一会派に入った。 静岡1区は自民党前職上川陽子氏(68)、立憲民主党新人遠藤行洋氏(59)、国民民主党元職高橋美穂氏(56)が立候補を表明している。
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「リニアが争点」 衆院選向け、知事認識示す
衆院解散を受け、川勝平太知事は14日、報道陣の取材に「(衆院選は)リニアが争点になる」との認識を改めて示した。 岸田文雄首相が打ち出した「成長と分配」については「新しい資本主義ではなく、資本主義、特にアベノミクスの完全否定。だが、それはできない。だから結果的に失敗」と批判した。 また、静岡県内の自民党国会議員が岸田政権の大臣、副大臣、政務官に1人も就任していないと指摘し、「(知事選に負けたから)岸田首相におきゅうを据えられている」との独自の見解を披露。衆院選に期待することを問われると「おきゅうを据えること。(県内の)自民党議員全て落選。それが、岸田政権に対して自民党支持者が答えるべき筋だ
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衆院解散、いざ決戦 遊説カー、選挙事務所…準備大急ぎ 静岡県内
「いざ決戦へ」。衆院が14日午後に解散され、静岡県内では選挙戦に向けた動きが慌ただしくなっている。衆院選は19日公示、31日投開票で、解散から17日後の投開票は戦後最短。遊説カーや選挙事務所の準備は大詰めを迎えている。参院静岡選挙区補欠選挙(24日投開票)は既に選挙期間中で、与野党の各陣営は情勢を見極めながら票の掘り起こしを図る。 「納期の先延ばしは絶対に許されない」。14日午前9時半ごろ、掛川市本郷で看板製作を手掛ける「イマジン」の藤川博文社長(59)が、遊説カーの車体に候補者の看板と音響設備を設置する作業に取り組んでいた。看板を照らすライトは明るさを細かく調整する。参院補選に続き、複数
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静岡6区 維新新人の動向を注視【衆院選 選挙区攻防】
「(新人が)どちらの票を食うのか」。立憲民主党の渡辺周氏、自民党の勝俣孝明氏=比例東海=の現職両陣営は無名の新人に気をもむ。渡辺氏が逃げ切った2017年の前回選が631票差など、12年以降3回の対決でいずれも接戦を演じた2氏。日本維新の会の新人山下洸棋氏との三つどもえが見込まれる今回選は、新人の得票が勝敗を左右する可能性がある。 連合静岡の推薦を受け、主な傘下労組から推薦を得る渡辺氏。企業・団体回りを精力的にこなす。ただ、共産党との共闘には「労組間に温度差がある。組合員に完全に理解してもらうのは困難」と労組幹部。父・朗氏からの根強い“渡辺ブランド”は存在するが、古株
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静岡3区 一騎打ち、票開拓にしのぎ【衆院選 選挙区攻防】
自民現職の宮沢博行氏と立民元職の小山展弘氏は4度目の対決。過去の選挙は全て複数の非自民候補の合計得票数が勝利した自民を上回る。野党共闘の機運が高まり、初めて一騎打ちとなる公算が大きい。 「絶対勝ち上がらなければいけない選挙区。あらん限り支援する」。6日、小山氏の応援で磐田市入りした立民の泉健太政調会長は、地元支援者を前に強調した。前回選は希望の党公認問題に揺れ無所属で出馬して敗北。小山氏は「まずは議席を確保し、期待に応えたい」と語った。 一方、4期連続当選を目指す宮沢氏は陣営一体で危機感を共有する。新型コロナウイルス対策などを巡り強い批判を浴びた菅義偉前政権から岸田文雄政権に代わり浮揚
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事前審査2日目 静岡5~8区の11陣営 衆院選
静岡県選管は13日、衆院選(19日公示、31日投開票)に向け、小選挙区の立候補に必要な届け出書類の事前審査の2日目を県庁で行った。静岡5~8区で立候補を表明している11陣営が出席し、書類の不備がないか県選管職員の確認を受けた。出席陣営の政党別内訳は、自民4、立民4、維新1、無所属(本人届け出)2。事前審査は公示前日の18日まで行う。 共産は8区に出馬を表明していた平賀高成氏について、党中央委員会が立民との候補者調整による出馬の取りやめを発表し、13日の事前審査にも出席しなかった。
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大嶽創太郎氏 衆院静岡6区出馬断念 正式に表明
衆院選静岡6区から出馬を予定していたフリージャーナリストの大嶽創太郎氏(39)が13日、沼津市内で記者会見し、出馬を断念すると正式表明した。 大嶽氏は理由について「新政権誕生により野党全体で当選が難しくなっている」と状況の変化を挙げた。公示日が近づき、最終判断を迫られる中「このまま自分が立候補すると自民候補が有利になると感じた」と述べた。 今後の活動は政治から離れて「ジャーナリズムや環境ビジネスで県や沼津市に微力ながら貢献したい」との意向を示した。
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静岡8区 野党一本化発表 共産、1区は比例単独へ
共産党は13日、衆院選(19日公示、31日投開票)を巡り、静岡1区の元職島津幸広氏(64)と8区の元職平賀高成氏(67)の小選挙区での立候補を取り下げたと正式発表した。島津氏は比例東海ブロック単独候補となる。 8区は野党候補を立憲民主党現職源馬謙太郎氏(48)=比例東海=に一本化する。自民党現職塩谷立氏(71)と源馬氏の一騎打ちとなる公算が大きい。 島津氏については当選を重視し、比例単独候補への変更を判断した。国会内で記者会見した小池晃書記局長は1区に関し、全体の候補者調整の流れとは「違う文脈」と説明した。 共産の県内小選挙区の立候補予定者は、2区の新人山口祐樹氏(31)のみとなった。
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静岡8区 野党一本化 激戦に拍車【衆院選 選挙区攻防】
「公示目前の急展開に、ただ驚いている」。立憲民主党の現職源馬謙太郎氏=比例東海=の支援者らは12日、共産党の元職平賀高成氏が両党の協議の末に出馬を取りやめ、野党候補を一本化するとの情報を受け、戸惑いを見せた。 両党は今回、野党候補一本化で勝ち目が出ると踏んだ全国約20選挙区で候補者調整を進めた。静岡8区もその一つだ。 8区は過去3回、自民党の現職塩谷立氏の得票と野党候補の合計得票がきっ抗した。源馬氏は前回、塩谷氏に約2万3千票差に迫り、比例復活で初当選。共産候補の得票を単純に加えれば、差は約3700票だった。源馬氏周辺では、選挙区での勝利に向け「非自民の受け皿が一つになる点はありがたい
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静岡7区 自民牙城 立民浸透に力【衆院選 選挙区攻防】
与野党の現職2人による一騎打ちの公算が高まる7区。9日、浜松市西区で参院補選の候補者個人演説会に出席した自民現職の城内実氏は、取材に「1対1となれば初めてだ。緊張感を持ってやる」と表情を引き締めた。 復党後の3回の選挙戦は分厚い後援会組織を原動力に、いずれも圧勝。関係者は「党員以外も多い。いわば城内党だ」と自負する。ただ、今回はコロナ禍や参院補選で、従来のような細かな組織戦は制約を受ける。本人が他選挙区への応援で不在になる日も予想される。後援会幹部は「勝手が違う部分はある。緩みが出ないように準備する」と意気込む。 一方、立民現職の日吉雄太氏=比例東海=は現状の構図を「与野党の対立軸が明
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争点をあるく② 保育現場の苦悩【漫画×みんなの選挙しずおか】
新型コロナウイルス流行の「第5波」では感染が子どもに拡大し、保育施設でのクラスター報告が相次いだ。保護者の就労を支える観点から通常運営を求められる中、各施設は密が避けられない環境での感染対策に苦心した。 人との距離を取る感染対策は、子どもの健やかな成長を促す保育本来の姿と矛盾することも多く、保育士の苦悩は深い。今も模索が続く現場を静岡市在住の漫画家駒井千紘さんと訪ねた。 保育の現場は一日中、「密」そのもの。言葉だけでは十分意思疎通できない乳幼児に対し、体の触れ合いは欠かせない。子ども同士を遠ざけるのも現実的でない場面が多く、新型コロナウイルスの感染対策は矛盾をはらむ。 記者から
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衆院選小選挙区 静岡1区 過去6回の開票結果
2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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衆院選小選挙区 静岡2区 過去6回の開票結果
2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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衆院選小選挙区 静岡3区 過去6回の開票結果
2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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衆院選小選挙区 静岡4区 過去6回の開票結果
2020年 2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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衆院選小選挙区 静岡5区 過去6回の開票結果
2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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立民/共産「共闘」加速 自民「野合」と批判 衆院選・静岡県内
19日の衆院選公示まで1週間を切る中、県内の選挙区で立憲民主党と共産党の候補者調整が加速している。共産が静岡8区に続き1区も候補者を取り下げる方針を固め、両党は1区で共闘、8区で一本化にこぎ着ける見通しとなった。各選挙区の事情と思惑が複雑に絡む中、党本部主導で進む動きに対して立民の陣営関係者には歓迎と困惑が交錯する。 「候補者を最大限に一本化するのは、野党第1党の責務だ」。12日に国会内で記者会見した立民の平野博文選対委員長は強調した。福山哲郎幹事長は「詰めの真っ最中」と述べ、全国で進めている共産との調整の決着が近いことを示唆した。 1区の立民新人遠藤行洋氏にとって、共産元職島津幸広氏
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衆院選事前審査始まる 初日は静岡1~4区の13陣営出席
静岡県選管は12日、衆院選(19日公示、31日投開票)を前に、小選挙区の立候補に必要な届け出書類の事前審査を県庁で開始した。初日は静岡1~4区で立候補を表明している13陣営が出席し、書類などに不備がないか県選管の職員が確認した。 届け出書や宣誓書、供託証明書などに記入漏れがないか、ポスターやビラ、選挙公報の大きさや記載事項も含めてチェックした。 岸田文雄首相の意向で衆院選が当初の想定より1、2週間早まったことから、各陣営とも全ての必要な書類は準備できず、不足分は後日、用意して提出するという。 初日の出席陣営の政党別内訳は自民4、立民3、共産2、国民2、維新2。このうち、共産の1区島津幸
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衆院静岡1区 共産、出馬取り下げ 島津氏は比例単独へ
共産党は19日公示、31日投開票の衆院選に向け、党公認で静岡1区からの出馬を表明していた元職島津幸広氏(64)の小選挙区出馬を取りやめ、比例東海ブロック単独候補とする方針を固めた。12日までに関係者への取材で分かった。 公職選挙法では、小選挙区と比例代表の重複候補が比例復活で当選するには、小選挙区で有効投票総数の10%以上を獲得する条件を定めている。 1区は与野党の候補者乱立が予想され、比例復活当選が厳しいため比例単独候補への変更を判断したとみられる。 1区では自民党現職上川陽子氏(68)、無所属現職青山雅幸氏(59)、国民民主党元職高橋美穂氏(56)、立憲民主党新人遠藤行洋氏(59)
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争点をあるく① コロナ禍と学生【漫画×みんなの選挙しずおか】
新型コロナウイルスの感染拡大で、大学生が置かれた環境は一変した。授業はオンラインが当たり前となり、留学を含めて課外活動は制限された。飲食店を中心にアルバイト収入が減少し、経済的に苦境に立たされた学生もいる。政治に何ができるのか。政治は何をすべきなのか。初回の漫画家は「ローカル女子の遠吠え」で知られる、焼津市在住の瀬戸口みづきさん。県内の学生の声を届ける。 参院補選、衆院選と続く“選択の秋”に若者や子育て・働き世代などを中心にした課題を解決するため、政治に何が必要かを考える「みんなの選挙」。今回は記者が静岡県内の当事者や現場を訪ね、本県ゆかりの漫画家に現状を描いてもら
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静岡4区 県議補選の影響見定め【衆院選 選挙区攻防】
参院静岡選挙区補欠選挙が告示された7日午後。岸田文雄首相は静岡市清水区の龍華寺を訪れ、「盟友」として知られた故望月義夫元環境相を墓参した。 自民現職の深沢陽一氏は岸田氏の横に付け、市民らの見送りのなか黒塗りの車列が去った直後には、故望月氏の次女の香世子県議(41)と駐車場で2人談笑するなどした。 「本人同士は全く何もないから」。故望月氏に仕え、いまは深沢氏を支える関係者は強い口調で断言する。 しかし区内三つの自民支部が別々の候補を推し、香世子氏が初当選、元市議が落選した6月の県議補選での保守分裂が尾を引いているとの見方もある。 深沢氏は故望月氏の「後継」をアピールして昨年4月の衆院
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静岡2区 リニア水問題の説明焦点【衆院選 選挙区攻防】
10日の藤枝市内。参院静岡選挙区補欠選挙を戦う野党系無所属候補と並び街頭に立った立憲民主党新人の福村隆氏は開口一番、19日に公示を控えた衆院選を「知事選に続く選挙」と強調した。リニア中央新幹線南アルプストンネル工事に伴う大井川の流量減少問題を挙げ、「自民党候補を選ぶなら、推進にお墨付きを与えることになる」と語気を強めた。 6月の知事選は現職川勝平太氏が大勝を収めた。川勝氏は大井川流域に広がる2区エリアのどの市町でも6割以上の得票率だった。陣営は知事選の流れに乗り、支援拡大を目指す。幹部は「本気で大井川の水を守る覚悟があることを示していく」と話す。 一方、自民現職の井林辰憲氏陣営。9日に
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衆院選静岡5区 10月15日に公開討論会 裾野JC
裾野青年会議所は15日、衆院選(19日公示、31日投開票)の静岡5区立候補予定者による公開討論会を裾野市内で開く。新型コロナウイルス感染予防のため、聴衆を入れずに開催し、16日以降にユーチューブで動画を配信する。 同区から立候補を予定している細野豪志、吉川赳、小野範和、千田光の4氏に参加を依頼している。新型コロナ対策や外交・安全保障、スマートシティーの推進などをテーマに討論してもらう。 動画視聴は無料。問い合わせは事務局<電090(4255)9125>へ。
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立民・渡辺周氏を表彰 衆院永年在職25年
立憲民主党の渡辺周幹事長代行(59)=衆院静岡6区=は11日の衆院本会議で、永年在職25年の表彰を受けた。国会内で行われた式典後、取材に「まだ通過点。道半ばという思いで、一からスタートしたい」と述べた。 渡辺氏は1996年に初当選し、現在当選8回。民主党政権時代に総務副大臣や防衛副大臣を務めた。
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衆院静岡6区 大嶽創太郎氏出馬断念
衆院選に静岡6区から出馬を予定していたフリージャーナリストの大嶽創太郎氏(39)が11日までに、出馬を断念する意向を固めたことが関係者への取材で分かった。近く正式表明する。 大嶽氏は断念した理由について「新内閣誕生により野党候補の苦戦が予想される。自身の政策を訴えることが自公政権に利すると判断し、苦渋の決断に至った」としている。今後は政治活動から離れるという。 同選挙区は立憲民主党現職の渡辺周氏(59)、自民党現職の勝俣孝明氏(45)、日本維新の会新人の山下洸棋氏(30)の3氏が立候補を予定している。
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衆院選静岡8区、野党候補一本化へ 共産候補取りやめで調整
共産党と立憲民主党が19日公示、31日投開票の衆院選静岡8区に共産公認で出馬すると表明していた元職平賀高成氏(67)の立候補を取りやめ、立民公認の現職源馬謙太郎氏(48)=比例東海=に候補者を一本化する方向で調整していることが11日までに、関係者への取材で分かった。調整が実現すれば、自民党公認の現職塩谷立氏(71)と源馬氏の一騎打ちとなる公算が大きい。 立民、共産など野党4党は全国の小選挙区のうち、野党候補の一本化によって与党との接戦となることが見込める20程度の選挙区で調整を進めていて、12日にも結果を公表するとみられる。 静岡8区は2017年の前回選で、塩谷氏と、当時は希望の党公認だ
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立民・共産候補者一本化へ 衆院静岡8区
衆院選静岡8区に出馬表明していた共産元職平賀高成氏が、立候補を取りやめる方向で検討していることが10日、分かった。立憲民主党、共産党などが野党候補一本化に向け協議している。
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衆院選立候補予定者 政治活動制限に「困惑」 参院静岡補選と近接
19日公示、31日投開票の衆院選の県内立候補予定者が、政治活動を巡り頭を悩ませている。参院静岡選挙区補欠選挙(24日投開票)が一足早く始まったことで、公示日前日の18日まで公職選挙法の規定で街頭演説や街宣車の使用などに一定の制限がかかるためだ。多くの予定者が参院補選立候補者の選挙運動の支援を通じ存在感を示そうとしているが、自身の活動が十分にできず困惑の声も上がる。 補選告示後初の週末を迎えた9日、県西部や中部を駆け回った立候補者3氏には、公認、推薦をしている政党の衆院選立候補予定者がそれぞれ同行。マイクを持ったり、沿道で並んで手を振ったりして候補者を応援した。 制限で表立った活動ができな
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静岡5区 自民新体制で波紋拡大【衆院選 選挙区攻防】
「次の選挙で勝利できなければ政界から引退する。厳しい環境を乗り越えたい」。自民党入りを目指す無所属現職の細野豪志氏は1日の会見で、過去7回と異なる立場で挑む衆院選へ覚悟を示した。 選挙戦で抜群の強さを発揮してきた旧民主党政権幹部。同氏の野党離脱で衆院静岡5区の選挙区情勢は一変。与野党各支援組織が揺れ動いた。 2017年の前回衆院選で結党メンバーとして立ち回った希望の党が18年5月に解党し、細野氏は無所属のまま、19年1月に自民二階派の特別会員になった。同3月に自民岸田派の吉川赳氏が繰り上げ当選。党公認問題がくすぶり続ける中、9月の菅義偉内閣の退陣とともに細野氏の後ろ盾とされてきた二階俊
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静岡1区 対自民、また野党乱立【衆院選 選挙区攻防】
衆院選の行方を占う参院静岡選挙区補欠選挙が告示された7日。「前哨戦に勝てば、野党にとって大きな弾みになる」。立憲民主、国民民主両党が推薦する無所属新人候補の出陣式で、国民の玉木雄一郎代表はこう強調した。立民の杉尾秀哉副幹事長も駆けつけ、衆院選で選挙協力を結ぶ両党が共闘を演出した。 しかし、いざ衆院静岡1区に目を向ければ候補者調整すらできていない。参院補選に候補者を立てた共産党も含め、共闘どころか乱立状態で選挙戦を迎えようとしている。 静岡1区は選挙のたびに野党候補が乱立し、自民党が議席を得てきた。2017年の前回選で6選した自民現職の上川陽子氏は次点と4万票差の9万6500票を獲得して
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8選挙区25陣営出席 静岡県庁で衆院選説明会
静岡県選挙管理委員会は8日、衆院選(19日公示、31日投開票)の立候補予定者説明会を県庁で開いた。県内8小選挙区に出馬を表明している立候補予定者のうち25陣営の関係者が出席した。 小選挙区別では、1区に5陣営、5区に4陣営、2、4、6、8区に3陣営、3、7区に2陣営の関係者が参加した。陣営側の申告に基づく党派別では、自民が8陣営、立民が7陣営、共産と維新が各3陣営、国民が2陣営、無所属(本人届け出)が2陣営。6区で出馬を表明した無所属新人大嶽創太郎氏の陣営は出席しなかった。 県選管の山田琢也書記長は「特に今回の総選挙は解散から公示日までが非常に短いため、書類などの不備がないよう準備をお願
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告示早々“大物”続々 衆院選へ与野党思惑【参院静岡補選】
岸田文雄政権が発足してから初の国政選挙となる参院静岡選挙区補欠選挙(欠員1)が告示された7日、立候補した自民新人の元御殿場市長若林洋平(49)=公明推薦=、無所属新人の元県議山崎真之輔(40)=立民、国民推薦=、共産新人の党県女性・子育て部長鈴木千佳(50)の3氏の応援で、各党から大物弁士が続々と本県入りした。31日投開票の衆院選も見据え、与野党の思惑が交錯する中、静岡の地で決戦の火ぶたが切られた。 ■選挙の顔 岸田首相にとって就任後初の地方遊説。JR静岡駅南口に立つと「全国から注目される大変重要な選挙。この国難で日本の未来を岸田に任せるか、皆さんに判断いただく」と言葉に力を込めた。
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識者解説/得票、戦略 衆院選の試金石 河村和徳東北大准教授(政治学、焼津市出身)【参院静岡補選】
7日に告示された参院静岡選挙区補欠選挙(欠員1)は19日に公示される衆院選と選挙期間が一部重なり、投票率や得票、各陣営の戦略など、さまざまな観点で衆院選の行方を占う試金石となる。ポイントはいくつかあるが、①安倍・菅政権を含めた与党の新型コロナウイルス感染症対応の評価②コロナが選挙の組織戦に与える影響③野党の戦い方―が得票にどう表れるのかに注目している。 ①は政権交代が現実に起こると考えにくく、有権者が「おきゅうを据える」のか否かだ。コロナが落ち着いて緊急事態宣言が解除された。打撃を受けていた飲食業や観光業が回復しつつあり、与党に追い風になる可能性があるが、これらの業界の中には2年近くにわた
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社説(10月6日)迫る衆院選公示 若者よ みんなの選挙だ
政権を選択する衆院選の公示が2週間後に迫った。若者世代の有権者はこの選挙をどのようにみているのだろう。政治は自分たちの苦渋をくみ取り、次世代を担う若者への重点政策を打ち出すべきと思うなら、投票率低下の問題をじっくりと考えてほしい。それが、多くの政治家の政策立案にじわりと影響しているから。 改めて呼び掛けたい。若者よ、みんなの選挙だ。 大学生活は学び、語り合い、多様な挑戦をしながら人生の進路を決める時期。なのにリモート授業が続き、アルバイトもままならない。コロナ禍で長期に及んだ行動制限に「時間を返してほしい」との思いがあろう。高校の部活動は校外活動が制限され、最後のひのき舞台を経験できなか
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静岡2区 大池氏出馬取りやめ 衆院選
れいわ新選組の公認候補として次期衆院選に静岡2区からの出馬を予定していた元県議の大池幸男氏(66)=島田市=は5日、同市内で記者会見し、出馬を取りやめると表明した。 大池氏は出馬辞退の理由を「市民連合を介した野党4党の政策合意が行われ、自分が辞退することで与野党の一騎打ちとなるような環境をつくりたい」などと述べた。引き続き同党に所属し、静岡2区総支部長として活動を続けるという。 同選挙区では自民党現職の井林辰憲氏(45)、立憲民主党新人の福村隆氏(58)、共産党新人の山口祐樹氏(31)が立候補を表明している。大池氏の出馬辞退で県内のれいわ新選組の立候補予定者はゼロとなった。
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衆院選 出馬予定者動き急 参院補選と2週連続…選管も準備苦心
岸田文雄首相が衆院選を19日公示、31日投開票で実施すると表明したのを受け、静岡県内の立候補予定者の動きが5日、慌ただしさを増した。予想されていた日程からの前倒しは、一足早く始まる参院静岡選挙区補欠選挙(7日告示、24日投開票)の陣営戦略にも影響を与えるとの見方が広がる。国政選挙の投開票が2週連続する事実上の“ダブル選”へ選管関係者も対応を急ぐ。 「大きな試練が1週間早まった。面食らっているが、地域課題解決のために頑張りたい」。5日午後、牧之原市でのグラウンドゴルフ大会。駆け付けた自民党の現職が額に玉の汗を流して参加者一人一人の元を回った。 首相指名のあった4日の
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衆院選19日公示表明 静岡県内与野党議員、超短期決戦へ“火花”
次期衆院選が取りざたされていた日程よりも早い19日公示、31日投開票と岸田文雄首相が表明した4日、静岡県内衆院議員は決意新たに選挙戦に向けた準備を加速した。同日発足した岸田内閣への期待感を結果につなげたい与党に対し、政権交代を目指す野党は新内閣の顔ぶれを批判し、対決姿勢が強まった。 11月前半投開票との見方が強かった衆院選日程が前倒しになったことについて、自民党の塩谷立氏(衆院静岡8区)は「今月で決着をつければ(新型コロナ対応や経済対策のための補正予算編成に)余裕が生まれる」と前向きに受け止めた。公明党の大口善徳氏(衆院比例東海)も「課題にスピーディーに対応する姿勢の表れ。自公政権を国民に
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“ダブル選”へ臨戦態勢 衆院選、31日投開票【岸田新内閣発足】
岸田内閣が発足し、次期衆院選が19日公示、31日投開票で行われることが明らかになった4日、静岡県内の各党からは歓迎や批判などさまざまな反応があった。県内では参院静岡選挙区補欠選挙(欠員1)が7日告示、24日投開票で行われるため、国政選挙の期間が一部重なり、2週連続で投開票が行われることになった。“ダブル選”ともいえる状況に、各党は臨戦態勢を整えている。 自民党県連の野崎正蔵幹事長は岸田内閣について「老壮青のバランスが取れ、女性も登用した。経済安全保障担当大臣など時勢にあった部門も創設している」と評価した。衆院選が大方の見方より早まったことについては「参院補選に向け準
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待遇改善を 介護職訴え切実「夢持てる環境に」【岸田新内閣発足】
首相指名を4日に受けた自民党の岸田文雄総裁は組閣を行い、岸田内閣が発足した。新首相は総裁選の公約で看護師や介護士、保育士らの公的賃金が仕事内容と比べて低いとして抜本的見直しを掲げた。医療・福祉分野の環境整備とともに、労働問題は19日公示、31日投開票と決まった衆院選でも重要な課題。待遇改善を望む介護職からは、期待とともに切実な訴えが聞こえてくる。 「結婚して、住宅を買って、子どもが生まれてという時の家計が一番苦しかった」。県中部の介護士の30代男性は振り返る。勤続5年目前後にライフイベントが続いたが、月給は就職時とほぼ同じだった。 子どもが1歳の頃は年収約300万円。生活費を切り詰め、妻
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地域経済立て直し 静岡県内経済界、新風に期待【岸田新内閣発足】
岸田文雄内閣が発足した4日、静岡県内経済界からは長引く新型コロナウイルス禍で疲弊した地域経済の早期立て直しを求める声が相次いだ。解散総選挙の日程が「19日公示、31日投開票」との見通しが強まり、衆院選モードへと傾きつつある政界に、「政治空白は許されない」とくぎを刺す意見も聞かれた。 静岡商工会議所の酒井公夫会頭は「デジタル化やグリーン社会の推進、コロナ禍で浮き彫りになった脆弱(ぜいじゃく)な医療体制の再構築といった諸課題を解決してほしい」とし、岸田首相に強いリーダーシップを求めた。沼津商工会議所の紅野正裕会頭は、13人が初入閣した新内閣の顔ぶれに「フレッシュな感じ。新風を吹かせてくれるので
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リニア、コロナ…持論展開 衆院静岡2区立候補予定者が公開討論
次期衆院選静岡2区の立候補予定者を招いた公開討論会(焼津、藤枝、榛南、島田の各青年会議所合同主催)が2日、島田市内で開かれた。立候補を表明している自民党現職の井林辰憲氏(45)、立憲民主党新人の福村隆氏(58)、共産党新人の山口祐樹氏(31)が出席し、リニア中央新幹線やアフターコロナを見据えた国内経済、人口減少などのテーマで持論を展開した。れいわ新選組新人の大池幸男氏(66)は欠席した。 リニア中央新幹線の環境への影響について、井林氏は「国の専門家会議を通じて問題点は明確になってきた。JR東海には流域への分かりやすい説明を求めていく」とした上で「技術的な議論が煮詰まっても、JR側が誠意ある
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参院静岡補選7日告示 3陣営 衆院選と連動、戦略描く
参院静岡選挙区補欠選挙(欠員1)が7日告示を迎える。告示前最後の週末の2日、立候補を表明している3氏は静岡県内各地を精力的に動いた。補選直後に行われる見通しの衆院選の前哨戦として全国的に注目が高まる中、各陣営は24日の投開票日に向けて、思い思いの戦略を描く。 立候補予定者はいずれも新人で、無所属の元県議山崎真之輔氏(40)=立民、国民推薦=、自民党の前御殿場市長若林洋平氏(49)=公明推薦=、共産党の党県女性・子育て部長鈴木千佳氏(50)。 ◇ 山崎氏は午前中に森町で支援者らへあいさつ回りをし、午後は磐田市で開かれた衆院選への出馬を予定する立憲民主党元職小山展弘氏の決起大会に
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自民新体制発足 衆院静岡5区に波紋 しのぎ削る吉川氏/細野氏
自民党の岸田文雄総裁を支える新執行部が1日、発足した。歴代最長となる5年超を務めた二階俊博前幹事長の交代は、岸田派の自民現職吉川赳内閣府政務官と、二階派に所属し自民党入りを目指す無所属現職の細野豪志元環境相がしのぎを削る静岡5区の攻防に波紋を広げている。 静岡5区内の自民党の全県議と市町支部長が同日、県庁で顔をそろえた。「細野氏の入党について断固拒否し、吉川氏を支援することを確認する」。支部長らは自民県連の野崎正蔵幹事長に細野氏の処遇について申し入れた。同様の要望はこれで3度目。5区選対本部幹事長の和田篤夫県議は「細野氏が二階派に所属していることで自民党に入ったと勘違いしている有権者がいる
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衆院選 立候補予定者の顔触れ固まる 静岡県内
11月前半にも見込まれる次期衆院選で、静岡県内の立候補予定者の顔触れがほぼ固まった。小選挙区で与野党一騎打ちとなりそうなのは静岡3区と7区で、このほかは複数候補者がしのぎを削る戦いになりそうだ。ただ、30日に、政権交代が実現できれば閣外で協力することで合意した立憲民主党と共産党の間で、今後、候補者調整が進む可能性があり、構図は流動的な面もある。 1区は県内最多となる5人が立候補の準備を進めている。自民党現職に挑む野党の候補者調整は進んでおらず、立民と国民民主党が同じ区で出馬する全国的にも珍しい選挙区になる。共産は元職を擁立、立民を離党した無所属現職は日本維新の会からの出馬を目指す。 2区
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7日告示の参院補選 衆院前哨戦の様相 静岡県内、選挙の秋突入
自民党の岸田文雄総裁は4日召集の臨時国会で新首相に指名される見通しで、国政は大きな節目を迎える。10月中旬の衆院解散、11月前半の衆院選が想定され、本格的な選挙モードに突入する。静岡県内では参院静岡選挙区補欠選挙(欠員1)の告示が10月7日に迫り、衆院選の前哨戦となる様相だ。県内市町の首長選、市議選も同時期に続き、県民にとって「選択の秋」となりそうだ。 衆院選の日程は「10月26日公示、11月7日投開票」か「11月2日公示、同14日投開票」が有力視される。衆院の任期は10月21日までで、任期を越え実施される衆院選は現行憲法下で初めてとなる。 県内では8小選挙区に27人、比例東海ブロックに
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衆院選比例代表 静岡1区 過去6回の開票結果
2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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衆院選比例代表 静岡2区 過去6回の開票結果
2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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衆院選比例代表 静岡3区 過去6回の開票結果
2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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衆院選比例代表 静岡4区 過去6回の開票結果
2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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衆院選比例代表 静岡5区 過去6回の開票結果
2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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衆院選比例代表 静岡6区 過去6回の開票結果
2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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衆院選比例代表 静岡7区 過去6回の開票結果
2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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衆院選比例代表 静岡8区 過去6回の開票結果
2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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衆院選小選挙区 静岡6区 過去6回の開票結果
2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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衆院選小選挙区 静岡7区 過去6回の開票結果
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衆院選小選挙区 静岡8区 過去6回の開票結果
2017年 2014年 2012年 2009年 2005年 2003年
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政党交付金 自民県連、4区支部で増加 背景に衆院補選実施
総務省が24日公表した2020年の政党交付金使途等報告書によると、県内では4月に行われた衆院4区補欠選挙に公認候補が出馬した自民党県連、同党4区支部の交付額と支出額が19年に比べ増加した。 自民党県連は県内関連の交付総額と支出総額がともに19年比1割増の1億8745万円、4区支部の交付総額が2・1倍の2800万円だった。 支出の内訳は、人件費と宣伝事業費を中心に、事務所費や組織活動費、調査研究費、選挙関係費が占めた。 野党は20年9月に旧国民民主党と旧立憲民主党が解党し、新国民民主党と新立憲民主党が結成されたため、19年と単純比較できない。
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参院静岡補選/衆院選「かならず選挙に」 啓発にみやぞんさん起用
静岡県選挙管理委員会は22日、10月7日告示、24日投開票の参院静岡選挙区補欠選挙(欠員1)と次期衆院選の啓発を担うメインキャラクターに漫才コンビ「ANZEN漫才」のみやぞんさん(36)を起用したと発表した。 県選管は「若年層の共感が得られ、パブリシティー効果も期待できる」と起用理由を説明した。みやぞんさんは歌ネタを得意とし、「かならず選挙に行く」という曲でデビューしている。県選管はこの曲のタイトルをメインコピーに採用した。 みやぞんさんは選挙啓発のCMやポスターに登場するほか、選挙啓発イベントにも出演予定。県選管は若者に人気の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」でもCMを流
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自民「追い風」期待 野党「埋没」を回避 衆院選見据え、動き活発
事実上の次期首相を選ぶ自民党総裁選が告示され初の週末となった19日。総裁選後、間を置かずに今秋実施される見通しの次期衆院選に向け、静岡県内小選挙区の立候補予定者は支持拡大へと活発に動いた。自民候補は世論の注目を集めている総裁選を追い風にして、自らのアピールに力を入れた。対する野党候補は埋没しないよう、反転攻勢を目指して懸命に活動した。 富士市では自民岸田派に所属する現職吉川赳氏(比例東海)が党員訪問や街頭演説を繰り広げ、総裁選に出馬した岸田文雄候補の支持を呼び掛けた。「岸田候補は地方を、日本の百年先を見ている。菅政権では至らない部分があり、手厳しい評価もいただいた。開かれた総裁選とし、党の
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衆院静岡2区、野党共闘不透明に 候補差し替え「辞退」で混乱
次期衆院選に向け立憲民主、共産、社民、れいわ新選組の野党4党党首が共通政策に合意し、共闘態勢が整いつつある中、県内選挙区は野党候補者の一本化調整が不透明になってきた。自民党現職井林辰憲氏に複数の野党候補者が挑む構図の静岡2区では一時、野党関係者に「一本化」への期待が高まったが、候補を取り下げた共産が再び擁立を表明し、立民、れいわと野党3党がひしめく状態となった。 野党共闘の協議が決裂している1区に続き、このままでは2区も野党乱立の構図となる。県内では、自民総裁選の後、参院補選、衆院選と続くが、野党共闘態勢は早くもほころびを見せ始めた。 今月4日、静岡市内で開かれた県内各地区の「市民連合」
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共産 衆院選・静岡2区に新人山口氏擁立
共産党県委員会は14日、衆院選静岡2区に党県常任委員の新人山口祐樹氏(31)=静岡市駿河区=を公認候補として擁立すると発表した。 県庁で会見した山口氏は「コロナから命と暮らしを守る政治に転換したい」と述べた。山村糸子県委員長は、野党共闘による候補者調整について「党本部間の共闘協議に託したい」と否定しなかったが、「2区は浜岡原発やリニア中央新幹線建設など、国政に関わる重要な課題がある」として「まずは自ら候補者を立てなければ調整も進まない」と擁立の意義を強調した。 衆院静岡2区には20年9月に党公認で鈴木千佳氏(50)を擁立したが、鈴木氏が参院静岡選挙区補欠選挙(10月7日告示、24日投開票
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次期衆院選で相互協力 立民・国民県連、1区一本化できず
立憲民主党県連と国民民主党県連は9日、両党が8月に締結した選挙協力の覚書に基づき、次期衆院選の小選挙区立候補予定者を原則、相互支援する方針を明らかにした。比例区は各党独自で選挙運動する方針。一方で、候補予定者が競合している衆院静岡1区は双方譲る気配はなく、一本化できないまま選挙戦に臨む見通しだ。 国民県連の岡本護幹事長は9日の常任幹事会後に記者会見し、次期衆院選で国民の候補者を擁立していない静岡2、3、5~8区については「立民のメンバー(候補者)を応援する。比例は政党がそれぞれ活動することになる」と述べた。 この会見で榛葉賀津也県連会長は、静岡1区は自民候補の対抗馬として国民、立民、共産
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参院補選告示まで1カ月 衆院選前哨戦、高まる注目度 3氏活発
10月7日告示、24日投開票の参院静岡選挙区補欠選挙(欠員1)の告示まで1カ月となった。菅義偉首相が事実上の退陣表明をしたことから、次期衆院選は衆院議員の任期満了となる10月21日以降に行われることが有力に。参院補選は衆院選の行方を占う前哨戦となる公算が高まり、注目度が一気に増してきた。 補選は6月の知事選に出馬した現職の辞職により実施される。これまでに無所属新人の元県議山崎真之輔氏(40)=立憲民主、国民民主推薦=、自民党の新人で前御殿場市長の若林洋平氏(49)、共産党の新人で党県常任委員の鈴木千佳氏(50)が立候補を表明している。各立候補予定者とも告示まで1カ月となり、精力的に動く。
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衆院静岡2区に候補者擁立検討 共産党
共産党の小池晃書記局長は6日の定例記者会見で、野党共闘の動向が注目される衆院静岡2区に関し「候補者を擁立する方向で検討している」と述べた。出馬を予定していた同党県常任委員の鈴木千佳氏が10月24日投開票の参院静岡選挙区補欠選挙(欠員1)へ回るため、同党の候補者は不在となっている。 衆院静岡2区は立憲民主党新人の福村隆氏とれいわ新選組新人の大池幸男氏が出馬を予定し、自民党現職の井林辰憲氏に挑む構図が予想されている。
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次期衆院選静岡1区候補者 国民民主・榛葉氏「野党一本化困難」
国民民主党の榛葉賀津也幹事長(参院静岡選挙区)は25日の記者会見で、次期衆院選で同党と立憲民主党の候補者が出馬意向を示す静岡1区に関し、両党間での候補者一本化は困難との見通しを改めて示した。「このまま切磋琢磨(せっさたくま)すると、(党本部の)選対同士で認め合っていると思う。どちらかが降りることはないだろう」と述べた。 立民の福山哲郎幹事長も24日の記者会見で「地域の判断もあり、ここは仕方がない」と同様の認識を示した。次期衆院選まで時間はなく、交渉は事実上決裂したと言えそうだ。 両党は次期衆院選で共闘を確認する覚書を17日付で締結した。現職や公認内定者がいる小選挙区には、原則として競合す
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衆院選静岡6区 山下氏、出馬を正式表明
青果販売業社長の山下洸棋氏(30)=沼津市=が18日、県庁で記者会見を開き、次期衆院選に静岡6区から出馬すると正式に表明した。 山下氏は同日、日本維新の会の公認候補となる静岡6区支部長に就任した。同党の立候補者公募に応じていた。山下氏は「古い政治を正し新しい政治をつくりあげたい。経営を通じ感じた既定団体の打破や格差解消も目指したい」と述べた。 山下氏は三島市出身。静岡サレジオ高、静岡大卒。国会議員秘書を経て、同市内で青果販売会社と建設会社を経営する。
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衆院静岡1区で市民連合設立総会 野党共闘実現目指す
衆院静岡1区で野党共闘の実現を目指す市民連合「市民の風あおい駿河」の設立総会が7日、静岡市内で開かれた。約40人が参加し、今後の活動方針などを確認した。 立憲主義の再構築や原発のない社会の実現など17項目を政治への要望に掲げ、静岡1区における野党候補の一本化に向けて各政党に働き掛けていく。現在約50人いる賛同者を9月末までに500人に増やすことを目指し、投票率向上を通して比例票を含めた野党票の上積みを図る。 静岡1区は野党からの複数の立候補が予想されている。事務局長を務める弁護士の大多和暁さんは「統一できるに越したことはないが、一本化を目指すだけに力を置くのではなく、共感を集め投票率を上
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衆院選で現職公認を党本部へ要請 自民党静岡県連
自民党静岡県連の城内実(衆院静岡7区)、牧野京夫(参院静岡選挙区)両副会長が5日、党本部に二階俊博幹事長を訪ね、秋までに行われる次期衆院選に関し、全8選挙区で同党の現職議員を公認するよう要請した。 衆院静岡5区では比例復活した同党の吉川赳氏と、無所属ながら同党二階派入りした小選挙区選出の細野豪志氏が出馬予定。吉川氏を公認候補とするよう党本部に求める狙いがあるとみられる。 県連三役も同席し、山口泰明選対委員長にも要望した。城内氏らによると、二階、山口両氏ともに要請に対して具体的な言及はなかったという。
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衆院静岡5区に千田氏出馬予定 政治団体が擁立
政治団体「愛地球党」は2日、愛知県東海市で記者団の取材に応じ、富士市松岡の土木会社代表千田光氏(42)を、次期衆院選静岡5区に新人候補として擁立すると発表した。
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衆院静岡1区に市民連合組織 8月7日に発足へ
衆院静岡1区で野党共闘の実現を目指す市民連合「市民の風あおい駿河(仮称)」の準備会が30日、県庁で会見し、8月7日に設立総会を開くと発表した。立憲主義の再構築など17項目の要望をまとめ、解散総選挙に向けて野党に候補者統一を呼び掛けていく。 呼び掛け人の一人である大多和暁弁護士は、立候補者の乱立が予想されている1区について「共闘の機運を盛り上げ、野党候補の一本化できるよう努力したい」と話した。 県内の市民連合は、全県を対象地域とする「市民連合しずおか」のほか、小選挙区単位などで既に計6団体が発足している。
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次期衆院選6区 山下氏出馬意向 維新から
建設会社役員の山下洸棋氏(30)=沼津市=が、次期衆院選に静岡6区から出馬する意向を固めたことが、24日までの関係者への取材で分かった。日本維新の会からの出馬を目指している。 山下氏は同党の立候補者公募に応じた。取材に対し、「地元のため、国のために改革を前へ進める政治を実現したいと考えた。現在は党の決定を待っている段階」と話した。 山下氏は三島市出身。静岡サレジオ高、静岡大卒。国会議員秘書を経て、同市内で青果販売会社と建設会社を経営する。
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次期衆院選出馬の中村市議 辞職を許可 富士宮市議会本会議
富士宮市議の中村憲一氏(令和)は遠藤英明議長に辞職願を提出し、5日の市議会6月定例会最終本会議で許可された。中村氏は日本維新の会の次期衆院選公認候補となる静岡4区支部長に就任し、正式に出馬を表明している。市議会は欠員3となった。
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衆院選、最遅で11月末も 静岡新聞「論壇」会議から
静岡新聞社は2日、客員論説会議を都内で開いた。本紙「論壇」執筆陣の政治評論家屋山太郎、国際評論家清水邦男、ニューヨーク大C.V.スター講座名誉教授佐藤隆三、政治ジャーナリスト後藤謙次、外交ジャーナリスト・作家の手嶋龍一の5氏が東京五輪・パラリンピックの観客入りの有無や衆院解散・総選挙の時期などの時事課題について本社側出席者と意見交換した。 衆院解散・総選挙の時期を巡り、委員の一人は「新型コロナウイルスがシナリオを動かしている」と指摘。パラリンピック閉会後の9月前半解散、10月10日または17日投開票の日程が有力とした上で、感染拡大の状況次第では最も遅くて11月28日投開票もあり得るとの認識
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衆院小選挙区 静岡県内は区数変更なし
総務省が25日発表した2020年国勢調査の速報値によると、アダムズ方式適用に伴う静岡県の衆院小選挙区数に変更はなく、現行と同じ8。 県内の各小選挙区別人口は5区が最も多く、53万5974人。人口最少選挙区の鳥取2区と「1票の格差」は1・955倍。 5区に次いで多いのは6区47万7399人、1区45万5611人など。最も少ないのは4区で36万8924人。
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衆院選 静岡県内情勢 5区全国屈指の注目区(6月16日現在)
■1区(17自 14自) 野党勢は乱立模様 上川陽子 68 自(岸)現⑥ 法相 青山雅幸 59 無現① 弁護士 島津幸広 64 共元① [元]赤旗記者 高橋美穂 56 国元① 行政書士 遠藤行洋 59 立新 アナウンス業 ◇ 7期目を目指す法相の上川に対し、候補者を一本化したい野党勢力だが、乱立模様。上川は公務で地元入りが限られる中、秘書らが組織固めを着々と進める。遠藤、高橋とも1区は初挑戦でこまめに地元を回り、浸透を図る。前回、立民で比例復活した青山は維新からの出馬を目指す。島津は懸命に党支持層を固める。 ■2区(17自 14自) 現職と3氏が争う
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後藤謙次氏が講演、衆院「解散なく満了も」 静岡県広告協会総会
静岡県広告協会は15日、静岡市で通常総会と記念講演会を開き、ジャーナリストの後藤謙次氏(本社客員論説委員)が「東京五輪と解散総選挙」と題して講演した。想定される衆院選のタイミングについて、解散を伴わない任期満了の可能性を指摘した。 後藤氏は菅義偉政権誕生の舞台裏や政策決定のプロセスなどを解説。「新型コロナウイルスワクチンで一点突破しようというぶれない姿勢の一方、周囲が違うと言いにくい雰囲気がある。これが最大のウイークポイントだ」と強調した。 衆院選の時期に関し「公職選挙法の規定で10月21日の衆院任期満了を超えても選挙をやることができる。11月28日までが選挙ゾーンに入っている」と述べた
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連合静岡、次期衆院選1、7区を自主投票 比例は産別が判断
連合静岡は11日、執行委員会を静岡市内で開き、次期衆院選の静岡1区と7区を自主投票にする方針を決めた。中西清文会長は執行委後の取材に対し、静岡1区を自主投票とする理由について、立憲民主党と国民民主党がそれぞれ候補者を擁立し、両党による一本化の調整が付かなかったことを挙げた。静岡7区については立候補予定者からの推薦依頼がなく、協議の段階にないとした。 また、比例代表の投票行動については「原則、立民を支援する」とした連合本部の基本方針を踏まえつつ、最終的な判断は構成組織(産別)に委ねることも決めた。 静岡1区は立民が新人遠藤行洋氏(58)、国民が元職高橋美穂氏(55)を擁立する方針。両党を支
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立民、国民 静岡県連が発足 衆院選へ共闘は不透明
9月に結党した立憲民主党と国民民主党の静岡県連が25日、静岡市葵区の同じホテルでそれぞれ結成式と設立大会を開き、役員人事を決めるなどして次期衆院選への気勢を上げた。旧立民と旧国民が完全には合流できず、野党共闘の行方は不透明。支援する連合は“股裂き”状態が続く。両県連も衆院静岡1区の候補者調整など課題を抱え、視界不良の船出となった。 国民県連の設立大会が午前、立民県連の結成式は午後行われた。立民の結成式は旧立民、旧国民の出身者による顔合わせの意味合いが強く、来賓や支援者を招かない催しだったのに対し、国民の設立大会には玉木雄一郎党代表が出席。終了後は中心街に繰り出して街
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次期衆院選、静岡県内26人出馬予定 静岡5区は全国注目
次期衆院選に向けて、静岡県関係では10月20日現在、県内八つの小選挙区と比例東海ブロックに現職14人、元職4人、新人8人の計26人が出馬する見通しとなっている。野党統一候補の調整など、今後の動向によって人数が変動する可能性もある。 県内8選挙区のうち、旧民進系から自民会派入りした無所属細野豪志氏(静岡5区)と、自民吉川赳氏(比例東海)の現職同士がぶつかる静岡5区は全国でも注目の選挙区になる見込み。立民新人の小野範和氏も食い込みを狙う。立民新人、国民元職が出馬表明する静岡1区は野党間の調整の行方が焦点になる。 ■複数選挙区、激戦見通し 突然の解散も想定 衆院議員の任期満了まで残りあと1