こち女ニュース

天使届「わが子の証し」悲しみ癒やす 静岡・アンズスマイル作成

(2020/12/4 20:00)
天使届の台紙を手にする押尾亜哉代表=11月中旬、静岡市駿河区
天使届の台紙を手にする押尾亜哉代表=11月中旬、静岡市駿河区

 流産や死産を経験した女性と家族を支えるアンズスマイル(静岡市駿河区)は11月、出生前に亡くなり、戸籍に記せなかった子の証しを「天使届」として書面に残す取り組みを始めた。当事者の女性が抱く「わが子の存在がなかったことにされる悲しみ」を、少しでも軽減したいという。
 天使届は、花模様をあしらったA4判の台紙。亡くなった胎児の名前や、生まれたときの日時、妊娠週数や胎児への思いを記す欄など、八つの項目がある。
 届けはインターネットで募り、台紙に印字して郵送する。書籍として残したいという希望者が集まれば、複数の子の届けをまとめて自費出版することも考えている。
 14年前、妊娠30週で死産した押尾亜哉代表(49)は「おなかにいた赤ちゃんの存在がこの世では認められないことが、とても悲しかった」と振り返る。唯一の公的書類は埋葬火葬許可証だった。気持ちの整理がつくまでの約1年間は、その書類と遺骨の両方を手元に残したい思いが強かったという。
 アンズスマイルは2013年から、流産や死産を経験した夫婦の集いを開いている。経験談を聞き、対話を繰り返す中で、押尾代表は、自分と同じような思いを抱く女性が多いと感じた。
 「おなかの中で育ててきた子を失うと、さまざまな悲しみに直面する。名付けをして、天使届として残すことで、多くの悲しみのうち一つだけでも癒やせたら」と話す。
 アンズスマイルのウェブサイトの専用フォームから申し込む。台紙と郵送料込みで1500円。申し込みの際に、書籍への掲載の可否を選択する。書籍化が決まれば、別途費用を募る。問い合わせは押尾代表<電090(1984)8118>へ。

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