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「金谷土人形」作家 小沢さん(島田)死去 郷土玩具継承

(2019/10/25 11:00)
ほのぼのとした人形を作風とした小沢和賀代さん。撮影時に仕上げの筆入れの難しさを語っていた=2018年10月上旬、島田市金谷泉町の「工房土や」
ほのぼのとした人形を作風とした小沢和賀代さん。撮影時に仕上げの筆入れの難しさを語っていた=2018年10月上旬、島田市金谷泉町の「工房土や」

 島田市の郷土玩具「金谷土人形」の唯一の作り手だった小沢和賀代さん(同市金谷泉町)が13日、63歳で亡くなった。大正期に製造が途絶えた土人形を仲間と復刻させてから「工房土や」を開き、20年以上、和やかな表情の人形を生み出した。昨秋のこちら女性編集室の取材では後継者探しに意欲を見せていたが、年末に卵巣がんが見つかり、志半ばでこの世を去った。
 闘病を支えた夫英一さん(72)によると、昨年末に腹部の膨らみを気にして受診したところ、がんの疑いを指摘され、総合病院での手術で体内の各所に転移が確認されたという。絵付けを控えた人形を多く残したまま工房は休止したが、英一さんは「抗がん剤に苦しむ中でも遠方から問い合わせが来ると、断るのがつらそうだった」と話す。
 昨秋の取材で「売った人形が生活に溶け込んだら、忘れられた土人形が文化として復活する」と制作の意義を語っていた。1995年ごろに書店でその存在を知ってから、当時型を探していた郷土玩具の愛好家団体「日本雪だるまの会」の活動に加わり、人形師に技法を学ぶなどして96年、第1号となる復刻版の金谷土人形を発表した。英一さんが明治期までに廃業した窯元の遠戚ということもあり「夫のご先祖の導きだと、思い切って窯を買った」と語った。小沢さんが「恩人」と感謝した同会の市川隆元会長(80)=静岡市葵区=は「郷土玩具の世界では継承者問題が深刻だ。小沢さんは1人で頑張り、人気もあったのに、早すぎる」と死を悼んだ。
 土人形は、小沢さんと同じ美大の先輩である兄杉山達興さん(71)=同市清水区=が制作へ意欲を見せている。「妹らしい、ほんわかとした作風に近づけたい。つなぎ役として、継承者探しも頑張らねば」と話す。

 <メモ>金谷土人形 江戸期の終盤に京都から東海道を経由して技術がもたらされ、明治末期に東京から流入した衣装びなに取って代わられるまで、農家の節句などで飾られた。寺や酒造業の家が兼業で作り、金谷地区には多い時で5軒の窯元があったとされる。1990年代に市川さんらが住民への聞き取りや人形型の探索をし始めたことを機に復刻の機運が高まり、小沢さんが製品として販売した。

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