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<LINEアンケート>子どもへの体罰 どう考え、どう防ぐ

(2019/8/12 14:00)
LINEアンケート
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 静岡新聞「こちら女性編集室」は7月24~28日の5日間、親から子どもへの体罰に関するアンケートを無料通信アプリLINE(ライン)で実施し、110人の回答を得た。体罰をめぐる体験談や、体罰のない子育てに向けた提案の一部を、専門家の話などと合わせて紹介する。

 ■改正法 8割が支持
 アンケートは、親から子への「しつけ」名目での体罰を禁止した改正児童虐待防止法と改正児童福祉法が6月に国会で成立したのを受け、実施した。回答者は県内外に住む10~60代の女性97人と男性13人の計110人。30代と40代で約7割を占めた。
 改正法を「支持する」は約8割の84人。県中部の40代女性は「他人への暴力はいけないと言うのに、親子だから許されるとは思えない」、同40代女性は「体罰の世代間連鎖を絶つために必要」と改正法を歓迎した。
 「支持しない」は7人。県中部の30代男性は「絶対的に許されない行動を取った際に体罰は必要」との立場。
 「どちらでもない」は19人。「法改正を意識し過ぎ、あれもこれも虐待になるのかと考えると精神的につらい」(県中部、40代女性)、「どこからが体罰か線引きできない」(県東部、30代女性)と理由を記した。
 「しつけ」としての体罰への意識を尋ねた質問では、「絶対にするべきではない」が約4割の47人。「できるだけするべきではない」は43人。「他に手段がなく、必要な時はしてもよい」は20人だった。
 体罰に関する経験も尋ねた。子育て経験のある87人のうち、子どもに体罰を「一度もしたことがない」は約3割の24人。親から体罰を「一度も受けたことがない」は3割の33人だった。

 <メモ>改正児童虐待防止法 東京都目黒区で2018年に女児が、千葉県野田市で19年に女児が親からの暴力で死亡した事件などを受けての法改正。親の「しつけ」名目での体罰を禁止する。施行は20年4月1日。体罰の定義は国が今後、ガイドラインを作成する。

 ■こんな意見が寄せられました
 アンケートの自由記述欄には、孤独な子育ての中で体罰をしてしまったという声や、体罰をなくすための提案が寄せられた。
 県中部の60代女性は「転勤族の生活で、夫の手助けがない中、体罰で子どもを傷つけた」と振り返る。今は反省し、成長した子どもに謝罪した。同40代女性も時々子どもに手が出るという。「イライラを減らすには家族のサポートが必要。夫の残業を減らして」と望む。
 体罰をした後に、悔やむ人も少なくない。
 県西部の30代女性は、次女をたたく長女に手を焼き、長女をたたいた。その後、女性が怒ると、とっさに頭をかばうようになり、「娘は一生忘れないかもしれない」と後悔した。今は「たたいてはいけないと教えるのに、親がたたくのはだめ」と心に留める。
 体罰や暴言により、大人になっても苦しみを抱える人もいる。
 「親に否定され続け、生きづらさを感じる」という県中部の40代女性。心理学の本を読んだり、コーチングを受けたりするが「時々、自己否定の闇にとらわれる」。子に暴言を吐いてしまうこともあり「気をつけなければ子どもの心を壊してしまう」と不安を持つ。
 どうすれば、心に余裕を持ち、体罰のない子育てができるか。
 県東部の30代女性は「働いていなくても、いつでも子どもを預けられる施設やシッター制度の充実を」と親の孤立解消を訴える。県外の40代男性は「静かな場所で子どもが騒いでも目くじらを立てないなど、社会に寛容さが必要」と指摘する。
 体罰禁止の法制化を契機に、啓発に力を入れてほしいとの声も多く寄せられた。
 県東部の30代女性は「なぜいけないかという説得力のある話と、してしまいそうなシーンと対処法を具体的に教えて」。県中部の40代女性は「3歳児健診で法改正を伝えて」と提案する。子の健診に関しては「母親のメンタルも大丈夫か確認を」(同、50代女性)との意見もあった。
 将来、親になる世代のため、暴力に頼らず自分の気持ちを伝える方法を学ぶ授業や、乳幼児親子と交流する機会を学校に求める声も上がった。

 ■「大事にされる実感」がしつけに 
 児童精神科医で浜松市浜北区のメンタルクリニック・ダダの大嶋正浩院長に、体罰が子どもに与える影響や「しつけ」の方法について聞いた。
     ◆
 今の親は「良い子に育てるため、早期にしっかりしつけよう」という意識が強く、その延長線上に体罰がまん延する事態がある。経験上、体罰を受けたり、あまりに厳しくされたりして育った子は、攻撃性や抑うつ傾向が現れやすい。逆に、ぐずったり甘えたりしても、あまり厳しくせず、優しく丁寧に育てられた子は、思春期手前くらいから安定してくる。
 体罰による子育てが、子どもの精神発達に悪影響を及ぼすことは世界で実証されている。最近は、日本でも体罰や暴言で脳が萎縮することが科学的に証明され、広く知られてきた。
 発達障害児への対応の仕方にしつけのヒントがある。例えば、偏食が強い子。親が無理やり嫌いな物を食べさせずに、望むものを与えていると、集団生活に入った時、周りの子と同じように食べたいという気持ちが芽生えてくる。つまり、子どもは、大人が自分に合わせてくれ、大事にしてくれていると分かると、周りが見え、大人が望むような生活をし始める。
 もちろん全て放任ではなく、危険なことを止めたい場合は、その場でぴしっと言葉で伝え、ストップさせる。くどくど言い続けると、怒られて嫌な気持ちだけが残って効果がないので、やった瞬間に短く言うのが良い。
 外国人宣教師らの紀行文によると、日本は江戸時代以前、体罰のない子育てを実践する国として注目されていたという。体罰禁止の法制化をきっかけに、かつてあった「文化」を取り戻したい。

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