患者の周産期統計を冊子に 静岡のクリニック、合併症など調査

 不妊治療専門の俵IVFクリニック(静岡市駿河区、俵史子院長)はこのほど、同クリニックで体外受精や顕微授精を受けて妊娠した患者の周産期状況を追跡調査し、統計にまとめた。妊娠合併症などの発症状況を把握し、より安全な出産につなげる狙い。統計を冊子にまとめ、患者の転院先を中心に地域の医療機関約130施設に配布した。

 2014年10月~2015年9月に同クリニックで生殖補助医療を経て妊娠した384人の、妊娠期間中や分娩(ぶんべん)経過を医療機関や患者への聞き取りで調査した(平均年齢36・2歳、回収率は100%)。体外受精などで受精卵を移植した患者の年齢は39歳が最も多く、移植後に妊娠した人は38歳が最も多かった。
 384人のうち単胎妊娠は382人、多胎妊娠は2人。単胎妊娠のうち流産は99件(約25%)、新生児死亡が1件あった。単胎出産した280人のうち、帝王切開は約45%(124件)だった。
 妊娠中に発症した合併症には、陣痛前に破水する前期破水や出産後の弛緩(しかん)出血、癒着胎盤、切迫早産などがあった。今後、日本産科婦人科学会の周産期統計などと比較し、治療と合併症リスクの関連を調べる。
 俵院長は「不妊治療を受ける患者の高年齢化も、帝王切開や合併症リスクの要因の一つ」とみる。また「一般的に、生殖補助医療を受けると妊娠合併症の頻度が上がると言われているが、リスク因子はまだ明確でない。患者の経過調査を継続し、周産期医療と生殖医療の連携を深めたい」と話す。

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