LINE アンケート

<LINEモニタリング>ネット中傷、身近に存在 顔見えないやりとり、傷ついた経験は?

(2020/7/4 13:51)
SNSの利用機会が増えるにつれて中傷を受けるリスクも高まっている(写真はイメージ)
SNSの利用機会が増えるにつれて中傷を受けるリスクも高まっている(写真はイメージ)
Q 普段、SNSやネット売買など、顔が見えないインターネット上のやり取りをしますか
Q 普段、SNSやネット売買など、顔が見えないインターネット上のやり取りをしますか

 リアリティー番組に出演していたプロレスラー木村花さんの死去により、会員制交流サイト(SNS)を中心にインターネット上でのやりとりのモラルが改めて問われている。無料通信アプリ「LINE」を使ったアンケートで寄せられた意見をもとに、「他人を傷つけない」「自分が傷つかない」方法は何かを考える。
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 ■「攻撃的な言葉」に恐怖
 6日間のアンケートで、静岡県内在住の20~60歳代の34人が回答を寄せた。
 「普段、SNSやネット売買など、顔が見えないインターネット上でのやりとりをしますか」という質問に対して「頻繁にする」「たまにする」とした人は24人(回答者全体の7割)おり、このうち「攻撃的な言葉を掛けられたことがある」という人は13人と半数を超えた。
 「相手には悪意がない言葉と分かっていても傷ついた経験がある」という人は17人。互いの顔が見えないインターネット上で行われるコミュニケーションの難しさを実感している回答者は多かった。
 自身が標的にされた回答者からは「パソコンがフリーズして(すぐに書き込みできずに)いた時に『無視した』『時間稼ぎ』と相手の言葉がエスカレートして怖かった」(40代女性)「取引先からLINEで批判され、フェイスブックでも匿名で中傷を受けた」(40代女性)などの体験談が寄せられた。40代女性は「数年前娘がツイッターで中傷され、相手のアカウントを凍結してもらうと新たに開設するということが何度かあった。最後には娘の写真をアイコンにしてなりすまし、発信を繰り返された。本人はもちろん、私も嫌な思いをした」と記す。
 仲間うちのやりとりで、自分への悪口を見つけた場合も衝撃は大きいよう。「実名ではないが明らかに私と分かる知人の投稿を見た」(40代女性)「趣味の掲示板に『あいつはだめだ笑』『あいつのはいらない』と書き込まれた」(30代女性)という体験談のほか、公務員の50代男性は「職場の悪口が目に入った時に傷ついた」とつづる。
 中傷の被害を受けないため、また相手を傷つけないためにはどうするべきか。

(1)自己防衛を
 最も多かったのが「言葉を選ぶ」という答え。「面と向かって言わないことは、匿名でも書き込まないということを肝に銘じる」(40代女性)「対面の会話とは別物と認識する。顔が見えない相手だからこそ慎重に」(40代女性)と説く。「次世代教育に力を入れるべき」という意見も多かった。
 また、「プロフィル欄にあらかじめ『こういうことをされたらブロックする』と書いておくのもトラブル回避になる」(20代女性)と、見える形で防止線を張っておくという提案も。この女性は自身の経験に触れ、「SNSはうまく使えば楽しい世界。必要な情報を考えて取捨選択する力が求められる」と指摘する。

(2)法規制やシステムの環境整備
 中傷を受けた場合、書き込んだ人の特定にはいくつかの手続きが伴い、時間や負担が伴うのが現状だ。木村さんの死去が社会問題化していることを受け、総務省は有識者会議を開き、インターネット上に悪意のある投稿をした人の特定を容易にする制度改正を検討している。30代女性は「法律でダメだということをはっきり周知してほしい」と賛成する。
 「他者に宛てられていても悪意に満ちたコメントを見たくない」という回答も複数みられ、「誹謗[ひぼう]中傷した人は次からコメント入力できないなど、ペナルティーを科してほしい」(30代女性)「自動的にはじいて目に入らないようにしてほしい」(40代女性)と、閲覧システムの改善を求める声も見られた。

(3)SNSをやらない
 悩みやリスクを根源から断ち切る―というのがこの意見。以前フェイスブックをしていた20代女性は「自分の投稿への反応が気になったり、他人の幸せな投稿をうらやんだりし、思い切ってやめたら意外と平気だった。そのSNSが本当に自分の生活に利益をもたらすか個々が考えることも必要では」と問い掛ける。
 低学年の子がいる30代女性は「ある程度の年齢までなるべくSNSをさせたくないが、時代の流れとともにどうなるか。全て規制することが親として良いのか、まだ答えが出ない」と打ち明けた。

 ■浅井裕貴弁護士に聞く 「全世界に発信」意識を
 インターネット上で誹謗中傷を受けた被害者や、時には加害者からの相談にも応じてきた浅井裕貴弁護士(静岡市清水区)に、被害者になった時の対策方法や、加害者にならないための方策を聞いた。

 何らかの経験があるからアンケートに答えた人は多いと思うが、それでもやりとり経験者の半数以上が中傷を受けていることに驚いた。私自身、木村さんの死去以降の相談件数は2割ほど増え、ネット上の誹謗中傷は一般化していると実感している。
 匿名の書き込みで被害を受けた場合、まず管理人や会社に特定の書き込みに対する実施者の「IPアドレス」(ネット上の住所)と書き込み時間の開示を求める。開示されたら、接続事業者(プロバイダー)に、該当する時間にIPアドレスを割り当てた個人情報の開示を求める。
 そこで初めて人物が特定されるのだが、事業者が「権利侵害が明確でない」と開示せず、訴訟手続きに至るケースは多い。情報を数カ月で破棄する事業者もいるため、被害を発見したら早急に行動に移すことが重要だ。
 特定したら交渉に臨むが、損害賠償請求訴訟を起こすことも。提訴するなら中傷の発見から判決を受けるまで、短くとも1年は見込む。
 個人的な感覚としては、フェイスブックが普及した10年ほど前から、インターネットが「全世界に開かれた交流の場」であることを失念しながらSNSで発信する人が増えていると感じる。悪意ある書き込みをする人たちは閉鎖空間の感覚になっていないか。
 発信する前に「この言葉は全世界に届く」と、一呼吸置いてみてほしい。

Q 何気ない言葉に傷ついた経験はありますか
Q 何気ない言葉に傷ついた経験はありますか

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