コラム「デジタル技術の本質」【こち女】

 「うわ、自由自在」。小学2年の長男がデジタルペンシルでタブレット端末に絵を描いた時、最初に発した言葉です。ペンや筆の種類が豊富で、色相環から好きな色を選べる。瞬時に塗りつぶすことも、後から一部の色や大きさを変えることもできる。プロのイラストレーターも愛用するそのアプリは、たったの1000円ほど。子どもも私も、頻繁に絵を描くようになりました。

 ICT(情報通信技術)教育に詳しいプログラマーによると、デジタル世界の本質は「能力の拡張」にあるといいます。デジタル技術を使えば、作業を効率化して、創造することに時間を費やせる。使い手の年齢を問わず、使い方次第で、より広大な世界へと踏み出せるのです。
 ただ、自らその技術を使いこなしている実感のない大人にとって、デジタル機器は「娯楽を享受するためのおもちゃ」と映ることもあるようです。動画を見ること、ゲームをすることももちろん楽しいけれど、それだけではもったいない。お絵描きアプリのように、昔は本業の人しか手にできなかったような道具を気軽に使えるのは、まさにデジタルの恩恵です。夢や好きなことを形にするために、この“板”をどう活用しようか。子どもと一緒に考え、手を動かす時間は、週末の幸せなひとときです。(伊豆田有希)

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