風呂敷をエコバッグ代わりに使う人が増えていて、人気の柄にも変化があるのだそうです。贈答品を包む風呂敷は無地や古典柄のイメージですが、店頭には幾何学模様や大きな花柄、動物柄など、洋服にも合いそうなポップなプリント柄が並んでいました。
　とはいえ、古典柄も現代風にアレンジを加えたものは若い人にも人気だそう。紺地に大きな梅の花を大胆に配した柄など、ぱっと目を引く新鮮な古典柄も多くありました。
　よく知られた古典柄に「麻の葉模様」があります。魔よけなどの意味がある、細長い三角形が星のように連なった美しい連続模様です。４歳の娘が最近、家にあった風呂敷でこの模様を覚えました。
　その後、実家から譲り受けた着物を整理する機会があり、娘は帯や腰ひもなどにたくさんの麻の葉模様を発見しました。別の日には、話題のアニメ「鬼滅［きめつ］の刃［やいば］」の禰豆子［ねずこ］の着物に麻の葉模様を見つけて盛り上がりました。
　「文化の継承」というような大げさなものではありませんが、古くからあるいいものは、積極的に身の回りに取り入れて使いたい、そう思うこのごろです。 （西條朋子）