こち女ボイス「顔そり」

 理容店で「顔そり」をしてもらったのは小学生の頃が最後と記憶しています。もう30年以上も前の話。亡き父が通っていた店に一緒に行きました。アワアワのクリームがぬられてカミソリをあてられると、くすぐったく、心地よかったことははっきりと覚えています。

 先日、伝統の「日本剃刀[かみそり]」技術を持つ県内の女性理容師2人が、県理容生活衛生同業組合の講師に認定されたことを取材しました。全国理容生活衛生同業組合連合会ホームページをのぞくと、赤、白、青の3色がクルクルと回っている理容店の看板「サインポール」に長い歴史があることを知りました。
 あの3色はかつて理容師が外科医を兼ねていたことに起因するとの説を紹介しています。中世ヨーロッパでは、理容師の仕事は髪のカットやひげそりに加え、歯の治療や傷の手当てまで行う「理容外科医」という職業。当時の一般的な治療法「瀉血[しゃけつ]」から転じて、最終的に赤、白、青にたどり着いたそうです。
 夏本番。仕事に家事に七転八倒中の自分へのご褒美に、涼しい店内で久々に「顔そり」をしてもらおうかなともくろんでいます。  (加藤愛己)

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