だるま店の窮地救え! J3アスルクラロ沼津が販売“アシスト”

 サッカーJリーグ3部(J3)アスルクラロ沼津が、富士市の妙法寺で開催予定だった毘沙門天(びしゃもんてん)大祭の中止で打撃を受けただるま店の支援活動に乗り出した。クラブがだるまを購入し、生産者に代わってリーグ戦のホームゲームなどで販売する。関係者は「東部地域のチームとして苦境を救うために協力するのは当然。スポーツの力やクラブの発信力を生かして助けになりたい」と話す。

芦川博将代表(左)から青いだるまを受け取った安在達弥選手(中)と山崎宏さん=富士宮市の杉山ダルマ店
芦川博将代表(左)から青いだるまを受け取った安在達弥選手(中)と山崎宏さん=富士宮市の杉山ダルマ店

 毘沙門天大祭は「日本三大だるま市」の一つとして知られる。今年は新型コロナウイルスの影響で中止になり、杉山ダルマ店(富士宮市)ではだるま2万個が行き場を失った。
 静岡新聞の報道で窮状を知ったクラブの取締役事業・営業部長の山崎宏さんが「多くの人にだるまを届け、少しでも助けになりたい」と協力を申し出て支援が実現した。
 クラブは、チーム名と今季のスローガン「共越(きょうえつ)」の文字が入った高さ11センチの赤いだるま200個を特注した。選手がサインして販売するという。6、7日に沼津市のイシバシプラザで販売会を開き、20日以降のホームゲームでも販売する。売れ行き次第では追加購入も検討している。
 安在達弥選手と山崎さんが、3日に同店を訪れた。同店の芦川博将代表は「地域のクラブから声を掛けてもらえるのは本当にありがたい」と、支援への感謝の気持ちを伝えた。同店からはチームのエンブレムを描いた高さ38センチの青色のだるまをクラブに寄贈し、「リーグ戦を頑張ってほしい」と激励した。
 安在選手は「何度倒れてもだるまのように起き上がり、応援してくれる人に感動を与えたい」と意気込みを語った。青いだるまはスタジアムのベンチ横など観客の目が届く場所に置くという。(東部総局・大石真聖)

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