ゴダイゴのベースと共演で新作 沼津出身の歌手「業界に元気を」
沼津市出身のシンガー・ソングライター青木慎太朗さん(37)=都内在住=が、デビュー10周年記念アルバム「冬とインスパイア」をリリースした。ライブの中止など、生の音を届ける音楽文化がコロナ禍で危機的な状況に直面している中、「新型コロナウイルスが影を落とす音楽業界に元気を取り戻したい」と思いを語る。
新型コロナの感染拡大の影響により観客の前で音楽を演奏する機会は激減。青木さんも昨年のライブ出演が2本にとどまり、業界活性化に向けて何ができるか自問自答していた。
そんな中、「銀河鉄道999」などで知られるロックバンド「ゴダイゴ」のベーシストで、サウンドエンジニアのスティーブ・フォックスさんが、音作りの技術をアマチュアに提供して苦境の音楽業界の盛り上げにつなげる活動を展開していると知った。青木さんは活動に共感し、協力を依頼。フォックスさんのベース演奏での参加も実現し、プロ仕様の明瞭な音質での楽曲に仕上がったという。
アルバムには、世の中が暗いからこそ日常の喜びを味わってほしいとの思いを込めた。収録曲「淡々トロール」では「この淡々と過ぎていく空気が、この風景が、そのものが幸せ」と歌っている。
青木さんは「コロナの影響で歌手活動を諦める人も多い。こんな時期だからこそ活動を続け、ミュージシャンに勇気を与えたい」と話す。楽曲は音楽のサブスクリプション(定額制)サービスで配信している。