リモートツアーや音声ガイド アプリで新たな旅の形提案 ヤマハ

 ヤマハは、コロナ収束後も見据えた持続可能なビジネスモデルの構築と普及に向け、国内20の文化芸術団体とともに、スマホアプリ「おもてなしガイド」を活用した新しい旅行スタイルの実証事業を始めた。国立歴史民俗博物館や伊勢忍者キングダム、京都府立植物園など全国の著名な文化・観光施設で28日まで、同社独自の最新機能を生かした音声ガイドや自宅からのリモートツアーを提案し、本格導入による施設側の収益確保につなげる。

ヤマハと全国20の文化芸術団体が「おもてなしガイド」を活用して提案する新たな旅行スタイルの実証事業のイメージ
ヤマハと全国20の文化芸術団体が「おもてなしガイド」を活用して提案する新たな旅行スタイルの実証事業のイメージ
プリペイドカードのイメージと参加施設(ヤマハ提供)
プリペイドカードのイメージと参加施設(ヤマハ提供)
ヤマハと全国20の文化芸術団体が「おもてなしガイド」を活用して提案する新たな旅行スタイルの実証事業のイメージ
プリペイドカードのイメージと参加施設(ヤマハ提供)

 文化庁の文化芸術収益力強化事業の一つとして受託した。同アプリを中心に、ヤマハ開発の多言語字幕・リモート応援システム「サウンドUD」などを活用し、非接触型の音声ガイドや、自宅からのツアーコンテンツを利用者に有料で提供する。入場料収入が落ち込む施設側のビジネスモデル構築支援を関係企業と合同で進める。
 同アプリのガイドは昨年7月、浜松市楽器博物館で正式採用された。全国9施設が参加する今回の実証では、利用料の徴収機能を追加した。クレジットカードを持たない学生や高齢者を考慮し、館内の受付窓口やショップでプリペイドカードを売る方式を採用した。
 各施設を象徴するカードは土産にもなる。同アプリは各施設で統一利用でき、専用機器や、イヤホンなどの貸し借り・共有を必要としない特長もある。
 自宅で楽しめるツアー機能には、スポーツ観戦などの分野で導入が進む「リモートチアラー」技術を組み込んだ。全国15施設が採用し、事前収録の動画ツアーに加え、専門ガイドの生配信を体験できるツアーを用意した。

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