若手ピアニストに演奏の場を 河合楽器 浜松で23日コンサート
河合楽器製作所は、コロナ禍で減少している若手ピアニストの演奏機会の創出や音楽ファンの裾野拡大に向け、新たな形のコンサートプロジェクトに乗り出した。23日には、1年間開催が延期になったショパン国際ピアノコンクールに挑むピアニスト6人のコンサートを、浜松市中区のアクトシティ浜松で開く。入場料は採算度外視の千円に設定し、生演奏の魅力を市民やピアノファンに再認識してもらう。開催実現を「音楽のまち」復調にもつなげたい考えだ。

国内外で演奏会やコンクールの中止・延期が相次ぐ中、同社は「大規模コンサートの機会を失ったピアニストの力になれないか」と、将来を嘱望される若手プロを集めた演奏会の企画を開始した。
昨秋から延期されたショパンコンクールの本選が、今年10月にポーランド・ワルシャワで開催予定であることに着目。既にDVD審査を通過し、7月の予備予選に挑む日本人約30人の中から、男女6人の出演者を決めた。
発案者の日下昌和専務は「予選への前哨戦とも位置付けられ、6人の本選さながらの演奏が聴ける。ショパン好き以外にも満足できるはず」と自信をのぞかせる。11月には浜松国際ピアノコンクールも開催予定で、日下専務は「音楽のまちをPRできる年になりそうだ。ファンや市民の機運を高めるきっかけになれば」と見据える。
会場はアクトシティ中ホール。開演は午後12時半で3部構成。感染防止対策で、入場者を収容人数の半数の約500人に制限する。
希望者はカワイ浜松<電053(455)0638>へ。