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宇宙ごみ再利用の静大研究 JAXA実証プログラム選定

(2021/1/23 11:50)
静岡大が新たに開発する超小型人工衛星のイメージ図。宇宙デブリのリサイクルという世界初の事業展開を見据える
静岡大が新たに開発する超小型人工衛星のイメージ図。宇宙デブリのリサイクルという世界初の事業展開を見据える

 静岡大が世界初の事業化を目指して進める「宇宙デブリ(ごみ)」をリサイクルするための研究が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が募集した「革新的衛星技術実証プログラム」の実証テーマに選ばれたことが22日、関係者への取材で分かった。同大が新たに開発する超小型人工衛星は、早ければ2022年にもJAXAの独自開発ロケットで宇宙へと飛び立ち、世界的な課題の解決に向けた研究が一気に加速する。
 静大が新たに進める研究は、人工衛星の残骸やロケットの部品など地球の周りに漂う宇宙デブリを捕獲する技術の実証。新型衛星は大きさ60センチ角程度を想定し、捕獲には「テザー」と呼ばれるひも状の道具に関する知見を生かす。将来的には回収した宇宙デブリをリサイクル資源として活用するという世界初の事業展開を見据える。
 国内外の宇宙利用市場の新たな創造につながる点などが評価された。宇宙デブリは、人工衛星や国際宇宙ステーションに衝突すると致命的な被害を与える可能性が指摘される大きさ1センチ以上の物だけでも、50万個以上あるとされる。各国の研究機関が対策を試みているが、現状ではリサイクルの前段階の捕獲技術さえ未確立で、静大の研究成果に大きな期待が集まる。

 ■「エレベーター」技術活用
 静岡大発で開発・運用が進められてきた超小型人工衛星はこれまで5機。このうち開発中を含む4機までが、地上と宇宙ステーションをケーブルで結んで人や物資を運ぶ「宇宙エレベーター」の構想実現に向けた実証実験が主なテーマだった。
 宇宙エレベーターのケーブル用などとして従来の衛星に内蔵したひもに関する技術や知見を宇宙デブリ捕獲に生かそうというのが、新型衛星のポイント。開発計画の代表者はこれまで同様に工学部の能見公博教授。浜松市東区のリサイクル業「中部日本プラスチック」の協力で2019年に設立した同大発ベンチャー「スターズスペースサービス」や、県内外の企業の支援を受け開発を進める。

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