浜松のちんどん座長、父の遺志継ぎ5年 長女「元気届けたい」
(2021/1/18 19:38)-
浜松市内を中心に活動するアマチュアのちんどん屋「浜松・花蝶(ちょう)ちん」。設立者の藤田潤吉さん=享年68歳=が他界した後、長女でアコーディオン奏者の正岡しのぶさん(45)が座長に就いて今春で5年を迎える。父の遺志を継ぎ、コロナ禍でも奮闘する正岡さん。「沈んだ世の中に少しでも元気を届けられたら」と意気込む。
花蝶ちんは2005年に発足した。地域のイベント出演や福祉施設でのボランティア活動のほか、日本の伝統文化や芸術を世界に発信する国際親善協会主催の「ジャパンウイーク」にも参加し、海外公演も経験した。幼少期から音楽に携わっている正岡さんは、発足時から座員として活動をサポートしてきた。
だが、座長の藤田さんが15年12月、病気で他界。大黒柱を失い一時は解散も考えたというが、「父が作り上げた歴史を絶やしてはいけない」との思いで翌年4月に引き継いだ。
現在は正岡さんが所属する音楽ユニット「MAAASA(マーサ)」のメンバーも加入し、派手な衣装を着飾って太鼓やアコーディオン、サックス、クラリネットなどの5人編成で活動する。
新型コロナウイルスの感染が拡大した20年は、毎年出演していたイベントが相次いで中止になった。演奏機会は激減したものの、目標の一つに掲げる「全日本チンドンコンクール」への出場を目指し、練習は欠かさず続けている。
正岡さんは「多くの人と音楽の楽しさを共有できるのが醍醐味(だいごみ)。皆さんの姿と笑顔を心に刻み、仲間とともに頑張りたい」と前を向く。
<メモ>ちんどんは派手な衣装でかねや太鼓などを鳴らし、軽快な音楽で道行く人の注目を集める。江戸時代に竹製の鳴り物と売り声で人気を博した飴(あめ)売の行商人「飴勝」が、寄席の街頭宣伝を請け負ったことがルーツとされている。
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