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警察学校で指導半世紀 静岡の写真家が最後の授業「心の目大切」

(2021/1/15 12:30)
最後の講義で感謝状や花束を受け取った松野さん=藤枝市の県警察学校
最後の講義で感謝状や花束を受け取った松野さん=藤枝市の県警察学校

 半世紀以上にわたって県警察学校の写真クラブ講師を務めた写真家松野崇さん(76)=静岡市葵区=が13日、藤枝市下之郷の同校で最後の講義を行った。昔ながらのフィルムカメラにこだわり、事件や事故の証拠の撮り方からアートとして写真を楽しむ方法まで幅広く教えてきた。松野さんは「指導を通じて(警察官の)心を育てられたのならうれしい」と振り返った。
 20代前半で父親の故正次さんから県警察学校の講師を引き継ぎ、月1~4回の講義を続けてきた。当初は主に鑑識に携わる人材育成の助けになればと「対象を正確に写す技術」を教えていたが、20年ほど前からはクラブ活動としての情操教育を重視し、記録だけでなくアートの写真の世界観も伝えてきた。
 「傘立てにある2本の傘を見て『会話している』とか『恋している』という風に感じられる感性を育てたいと思ってやってきた」と松野さん。「物事を目だけでなく心で見る力は、警察活動の中でもきっと生きる」と力を込める。
 最近は撮影画像の編集や加工ができない方法を用いて、警察でもデジタルカメラを使うことが増えた。「ネガフィルムしか証拠にならない時代からの移り変わりを感じた。フィルムカメラに特化した自分は引退時だと考えた」と語る。
 最後の授業では、日常の中で感性を磨く方法や写真撮影で意識することなどを伝えた。生徒から花束を受け取った松野さんは「心の目で見ることを大切に」とメッセージを送った。
 

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