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幻のポンカン収穫期 ネットに販路、注文増 静岡・松崎特産

(2021/1/13 19:31)
鮮やかに色づいた栄久ポンカンを収穫する土屋人さん=11日、松崎町那賀
鮮やかに色づいた栄久ポンカンを収穫する土屋人さん=11日、松崎町那賀

 松崎町特産の「栄久(えいきゅう)ポンカン」が収穫期を迎えている。全国で同町のみが生産し、“幻のポンカン”と呼ばれる希少品種。農家は近年、インターネット販売や洋菓子とアレンジした新商品の開発に力を入れ、コロナ禍でも新規注文を伸ばしている。
 同町那賀の三余農園では2月下旬までに約15トンを収穫し、関東圏を中心に出荷する。5代目園主の土屋人(じん)さん(32)は今期の出来栄えについて「ここ最近の寒さで色付きが良くなり、例年通りのいい味に仕上がった」と話した。
 栄久ポンカンは主要の太田ポンカンなどに比べ、濃厚な香りや味わいを特徴とする。一方、種から苗木を育て、実がなるまでに時間がかかるといった栽培の難しさなどから農家は年々減少。現在は同農園を含め、2軒のみが残る。
 それでも土屋さんは「栽培方法に知恵を絞り、さらなる品質向上を目指したい」と前を向く。コロナ禍を受け、今後は販路拡大に向けた鉄道輸送なども検討するという。

 <メモ>栄久ポンカン 1934年に三余農園の2代目土屋栄久さんが知人を通じて台湾から穂木を譲り受け、広めたことからこの名が付いた。当初は栽培技術が確立しておらず、自宅の庭先で地道な生産を続けたという。接ぎ木の方法や苗の育成を熱心に研究しながら徐々に生産量を増やし、普及に向け伊豆半島各地に苗木を配った時期もあった。いまだに市場への出回りは少なく、個人客への郵送販売がメイン。農家は認知度をさらに高め、出荷先の拡大を目指している。

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