旗振り「おはよう」40年 通学路で児童見守る 磐田の戸田さん

 磐田市富士見町の富士見小付近の県道交差点で、40年にわたって児童生徒の通学を見守る「旗振り」を続ける男性がいる。付近に住む戸田政吉さん(84)。長年の貢献にも「子どもから毎朝元気をもらっている。自分が健康でいられる恩返しでやっているだけ」と謙遜する戸田さんは、今日も笑顔で児童生徒を送り出している。

40年間にわたり、児童生徒の通学を見守る戸田政吉さん(右)=2020年11月下旬、磐田市富士見町
40年間にわたり、児童生徒の通学を見守る戸田政吉さん(右)=2020年11月下旬、磐田市富士見町

 「おはよう。気を付けていってらっしゃい」。午前7時半ごろからの約30分間、同校から南に約300メートルの交差点で毎朝児童に声を掛け、通学を見守る。
 戸田さんは1980年に開校した同校の初代PTA会長。通学路を確認した際、その交通量の多さに驚いたという。当時の国道1号磐田バイパスは有料で戸田さんによると、同校付近の県道を抜け道として利用する通勤の車が多かったとみられる。
 通学路には信号機もほとんど設置されておらず、子どもの安全のために1人で旗振りを開始。当初は3年間の会長任期中だけのつもりだったが、変わらず激しい交通量を前に「子どもたちを放っておけない」と続けてきた。雨の日も風の日も「天候が悪い日は余計に危険度が増す」としてほとんど休まず街頭に立つ。
 最近、ある児童に「(富士見小に通っていた)自分のおばあちゃんが、おじさんのことを知っている」と声を掛けられた戸田さん。「記憶に残っていてうれしい。自分の体が元気なうちは、いつまでも続けたい」と笑顔を見せる。
 同校の寺井啓高校長は「ありがたいの一言。子どもたちも毎朝戸田さんに会うのを楽しみにしている。くれぐれも体に気を付けて、今後も見守っていただけたら」と感謝の思いを述べた。

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