空き家再生、学生が提案 交流人口拡大へ裾野で新プロジェクト 

 首都圏の大学で建築を学ぶ学生らが、静岡県東部の空き家利活用のアイデアを考えるプロジェクト「アキヤアソビ」を始めた。企画は移住や起業の支援に取り組む「日の出企画」(三島市、山田知弘社長)。自由な発想で空き家をリノベーションし地域活性化を図る。

空き家の中を見学し、活用のアイデアを練る大学生=裾野市岩波
空き家の中を見学し、活用のアイデアを練る大学生=裾野市岩波

 起業を目指す人や移住者、副業を始める会社員など新しい挑戦に臨む人たちが集まる拠点として空き家や空き店舗を再生し、定住人口拡大などを目指す。学生は拠点のコンセプトやデザインを考案し、改修も手伝う。改修は地元支援者がサポート。空き家の利用者は同社が募る。
 第1弾として、裾野市岩波の木造平屋建て、築約50年の空き家の活用に乗り出した。2020年11月末に、学生11人が現地で間取りや室内空間の大きさなどを確かめた。飲食店などが出店できる共同貸店舗として活用するアイデアが出て、21年4月には一部オープンできるよう設計や改修を進める。長泉町でもプロジェクトの実施を検討している。
 東洋大の学生は「設計の仕事を目指しているので、良い経験になる。オープンな空間にして、地域の関係人口を増やせる提案をしたい」と意気込む。
 山田社長は「大学生にはこれまでにないアイデアを出してほしい。空き家が手軽に再生できると地域の人たちに知ってもらい、活用の動きを広げたい」と説明する。

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