ネオン再生「アート展」、石野卓球さん(静岡市出身)ら参加

 街から消えつつあるネオンをアートとして再生し、未来に技術を残そうと、静岡市葵区の広告看板設計・施工会社「アオイネオン」が企画したアート展「大ネオン展」が18日、同区の松坂屋静岡店で始まった。2021年1月11日まで。

赤塚りえ子さん(右から2番目)と完成した作品を囲む関係者=18日午後、静岡市葵区の松坂屋静岡店
赤塚りえ子さん(右から2番目)と完成した作品を囲む関係者=18日午後、静岡市葵区の松坂屋静岡店

 同社の旧社屋近くで育ったミュージシャン石野卓球さん(同市出身)、現代美術家赤塚りえ子さん、ファッションデザイナーのミハラヤスヒロさんら多分野のアーティスト6人が参加した。それぞれがデザインし、同社ただ1人のネオン職人横山幸宜さんが制作した。
 赤塚さんは父・赤塚不二夫さんの漫画「天才バカボン」をモチーフにした回転するおでん型ネオン「ニューアカツカ」を披露した。「暗闇でも、心の中に光るネオンがあれば大丈夫という思いを込めた」と声を弾ませた。
 同社の荻野隆事業企画部長によると、10年ごろから看板業界の需要はLEDに移った。ネオン職人は徐々に減り、現在は全国で50人ほど。「ネオンアート」として技を次世代につなごうと、18年にプロジェクトを開始した。ライブや映像分野で需要が増え、これまでに石野さんや韓国の女性4人組「BLACK PINK」らに提供。「ネオンアートの認知が浸透しつつあると感じる。全国の都市圏を巡回したい」と話した。入場料は一般800円、高校生以下500円。

 ■「MIRUI」参加
 アオイネオンは静岡新聞社・静岡放送などが運営するクラウドファンディング「MIRUIプロジェクト」に参加している。目標は50万円で、返礼品として「大ネオン展」参加アーティストとのコラボレーショングッズなどを用意した。ネオンアートの宣伝や新製品開発の資金として活用する。

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