観的所、戦争遺産を後世に 御前崎、市民団体が平和願い周辺整備
(2020/11/26 13:55)-
御前崎市の市民団体「ふるさとの自然を守り隊」(山下洋子代表)が、同市池新田に残る旧陸軍遠江射場の観的所(かんてきじょ)の周辺整備に乗り出した。戦時中に遠州の海岸一帯が砲弾の試し撃ちに使われていたことを示す建造物で、「平和への願いを込めて後世に残したい」としている。
遠江射場は1938年頃から終戦まで、旧三浜村(現掛川市)から旧白羽村(現御前崎市)までの海岸に存在した。西端に発射地点があり、東に向かって一定の間隔で、着弾点を確かめるための観的所があったとされる。同団体によると、御前崎市内で唯一現存する観的所が池新田という。戦後の一時期は農業者や漁師らが休憩所に使ったとされるが、その後は放置状態。内部は大量のごみが散乱し、周辺は高さ2~3メートルの竹が生い茂っていた。
同団体の会員13人はこのほど、竹の刈り取りを行った。約4時間の作業で、コンクリート製の外観があらわになった。今後はごみの搬出などを進め、由来を記した看板も設置する考えだ。山下代表(75)=同市塩原新田=は「戦争から目を背けることなく、地域の歴史をしっかりと示したい」と話す。
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