参道や仁王門ライトアップ 富士・実相寺で初の試み

 富士市岩本の実相寺は7日、参道や仁王門などのライトアップを始めた。長い歴史の中で初の試みで、遊歩道にもなっている参道を散策する地域住民の夜間防犯や歩行の安全性を考慮した。

照明で照らし出された仁王門=富士市岩本の実相寺
照明で照らし出された仁王門=富士市岩本の実相寺

 総門と仁王門、祖師堂へ続く階段に計約20基のLED電灯を設置した。7、8日の「お会式」に合わせ稼働した。夕暮れから午後8時ごろまで点灯する。
 岩本山南麓に位置する同寺院は1145年に建立。日蓮宗本山として長い歴史を持つ。
 江戸前期建立と推定される仁王門では、左右に安置された市指定有形文化財の仁王像や、上層の高欄に配置された「實相寺」の額、周辺の石畳にも照明が当たり、荘厳なたたずまいが際立つ。階段でも両端でほのかに石段を照らしている。
 同寺院は「寺の公益性を考え、これまで照明がなかった参道を明るくした。散策する時に寺の存在を感じ、雰囲気を味わってもらえたら」と話す。
 同寺院は、普段は露店などでにぎわうお会式の縮小を受け、7日夜に疫病退散への願いを込めた花火約70発も打ち上げた。

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