沼津港核に富士山/箱根/伊豆… 地元商店街が観光ガイド本

 沼津市のぬまづみなと商店街協同組合が、沼津港を核とした周辺観光を提案するガイドブック「富士箱根伊豆のへそ沼津港MAP」の製作を進めている。沼津港をハブにし、車で90分程度の範囲が対象。富士山や箱根、伊豆地域という周辺の有名観光地とセットにした多様な楽しみ方のPRにつなげる。発行は12月20日の予定。

ガイドブックの発行に向けて打ち合わせするぬまづみなと商店街協同組合の関係者=沼津市の沼津港
ガイドブックの発行に向けて打ち合わせするぬまづみなと商店街協同組合の関係者=沼津市の沼津港

 ガイドブックは、沼津港の情報を気軽に味わえるグルメ、朝や夜の楽しみ方など最小限にとどめ、周辺の観光スポットの記事を充実させた。取材や記事執筆などは飲食店や土産物店の店主やスタッフらが担当し、100カ所以上を訪れた。
 テーマには、海水浴と日帰り温泉▽富士山満喫ドライブ▽カフェ・雑貨店巡り▽絶景が楽しめるサイクリング―など九つを設定。観光名所や穴場スポット、魅力的な店舗を紹介するという。
 新型コロナウイルスの影響で、沼津港の各店舗は経営に打撃を受けている。個人旅行の人出は戻りつつあるが、団体バスは激減。厳しい状況が続いているという。逆境を自分たちの手で打開しようと、新たな情報発信を決めた。
 製作費用は、商店街を支援する民間の助成金で賄った。A5判32ページフルカラーで、1万部を無料配布する。組合のホームページからもダウンロードできるようにする。
 編集長を務める同組合の原田武虎副理事長(58)は「沼津港は『伊豆の入り口』という認識で、これまでは富士山や箱根のガイドブックに載らなかった。地元の人たちにも地域の魅力を見直すきっかけにしてもらい、近隣観光も促したい」と話している。

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