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直感「心の居場所」浜松に移住 女優・熊谷真実さん♡書道家・中沢希水さん夫妻 コロナ禍、選んだ新たな舞台

(2020/10/30 19:53)
豊かな自然の中で日常を楽しむ中沢希水さん(左)と熊谷真実さん夫妻=10月26日、浜松市西区のカフェ「リアンディ」
豊かな自然の中で日常を楽しむ中沢希水さん(左)と熊谷真実さん夫妻=10月26日、浜松市西区のカフェ「リアンディ」
浜松市への移住を鈴木市長に伝える熊谷さん(左)と中沢さん(右)=10月16日、同市役所
浜松市への移住を鈴木市長に伝える熊谷さん(左)と中沢さん(右)=10月16日、同市役所

 東京で活動していた女優の熊谷真実さん(60)と夫で浜松市出身の書道家中沢希水さん(42)が、新型コロナウイルス禍を受けて同市に移り住んで2カ月が過ぎた。仕事から切り離された日常と浜松を堪能する暮らしぶりが、幅広い層の関心を呼んでいる。熊谷さんは「心の居場所になると直感した。これまでになかった新鮮な“舞台”になっている」と話す。
 8年前に結婚する以前から2人は東京住まい。熊谷さんは「生まれ育った東京は仕事の拠点でもあった。変化を求めることもなかった」。書道家の家系に育った中沢さんは「父を手伝う具体的な話でもなければ、まだまだ東京で頑張るスタンスだった。妻を地方に連れてくるのも、急ぐことはないと思っていた」とプランを描いていた。
 4月の緊急事態宣言を受け、熊谷さんが出演予定だった舞台が中止になった。「東京でこれまでのような活動はできないと直感した。居場所を探す中でごく自然に、(浜松に)たどり着いた」。人生のプランを持っていた中沢さんとは衝突した。自粛が明けて取り越し苦労も感じたが、身内の賛同もあって移住が決まった。
 引っ越しは、浜松が国内観測史上最高気温に並んだ8月中旬。「そんなに大変なところへ」と声も掛かったが「新しい世界への希望があった。自分の舞台を見つけたい思いもあった」。コロナ禍のあおりで仕事は減ったが、新たな自己表現が始まった。
 休日はドライブで市域を四方八方へと巡る。熊谷さんは一人で北遠まで出掛け、自分だけのパワースポットも見つけた。車を降りて歩き、時には中沢さんの歌に合わせて踊る。仕事が戻った時、いつでも体を動かすための準備でもある。
 カフェに入ればオーナーのコンセプトに共感し、鮮度の高い感情をユーチューブチャンネルやインスタライブなどの動画配信で報告する。「引佐(北区)の棚田はバリ島のウブドそのもの」「大平台(西区)はまるでビバリーヒルズ」。夫妻の日常はSNS(会員制交流サイト)でも注目され、市民からは「そろそろどこかで会えそうな気がしてたよ」と声が掛かる。
 浜松巡りが一段落したら「磐田や静岡へと暮らしの範囲を広げたい。同じような発見は10年以上楽しめそう」。県内に行きたいところはたくさんある。
 個展などの予定がなくなった中沢さんは、東京の教室を持ちながら生活の軸足は浜松に置く。仕事と切り離された日常を味わい、「明日もやりたいことばかり」。早寝早起きの喜びに改めて気づいたという。
 「私たちはここを選んだ、という姿だけを見せていきたい」と口をそろえ、移住を誰かに勧めるつもりはない。「いくら計算しても、考えも及ばないことが起きる。時には直感を信じて突き進むこともいいかも」

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