二俣線全通80年 運転士考案の記念ヘッドマーク装着 天浜線

 天竜浜名湖鉄道(浜松市天竜区)は14日から、前身の国鉄二俣線全線開通80周年記念ヘッドマークを装着した列車の運行を開始する。社員からデザイン案を募り寄せられた18作品のうち、運転士の2作品(最優秀と優秀)が採用された。現場目線で考案されたヘッドマーク車両が、秋空の下で披露される。

自らデザインした80周年記念ヘッドマークを手にする滝口さん(右)と竹内さん=浜松市天竜区二俣町の天竜二俣駅
自らデザインした80周年記念ヘッドマークを手にする滝口さん(右)と竹内さん=浜松市天竜区二俣町の天竜二俣駅

 最優秀のデザインは、二俣線時代の機関車の黒を基調に、天浜線オリジナル車両のオレンジ・緑・青を配色。80の数字を強調した。営業課を経て2年前から運転士へ転身した滝口翼さん(37)が考案した。全国の鉄道の記念ヘッドマークを参考に歴史を象徴するデザインにこだわった。
 優秀作はスマホのアプリを使い、ツタで沿線の豊かな自然と路線の軌道、文字で列車が疾走する姿を表現。運転士歴14年のベテラン竹内健太さん(37)が手掛けた。
 当初は6月1日の開通記念日に装着される予定だったが、コロナ禍で延期。今月14日の「鉄道の日」に合わせたお披露目となった。
 滝口さんのヘッドマークは、80周年に合わせて自ら発案した国鉄時代の「キハ20」カラーの車両に装着される。初走行は午後1時49分天竜二俣駅発の上り列車。竹内さん作は午後1時50分同駅発下り列車から運行する。
 滝口さんは「運転士として車両に愛着がある。ヘッドマークとともに、車窓からの景色や車内の音などの魅力を味わいにきてほしい」と話した。

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