故人へ手紙 悲しみ癒やす「天国ポスト」 清水町の霊園が設置

 個人集合墓を運営する清水町の「福寿の里霊園」はこのほど、納骨した故人への手紙を投かんする「天国ポスト」を園内に設置した。大切な人を亡くした家族らへのグリーフ(悲しみ)ケアとして手紙を受け付け、1年間お骨のそばに保管される。

故人に宛てる手紙を投かんする天国ポスト=清水町の福寿の里霊園
故人に宛てる手紙を投かんする天国ポスト=清水町の福寿の里霊園

 同園は、「お墓のマンション」のイメージで個人集合墓にお骨を納めている。天国ポストは霊園の入り口に置かれ、秋の彼岸で大勢の遺族が訪れた20~22日には約30通の手紙が届けられた。「(私たちを)しっかり見守っていてください」「天国で(先に亡くなった)母と仲良くしてください」などのメッセージが寄せられたほか、亡くなったおじいさんやおばあさんに絵を贈る孫もみられた。
 手紙は集合墓に1年間お供えした後、おたき上げで読経とともに供養する。園内にはペット墓所もあり、死んだ犬や猫などに手紙を送ることもできる。霊園を運営する福寿院(伊豆の国市)の津田尚孝住職(61)は「より多くの方が故人と寄り添えるよう、思いを届けてもらいたい」と話した。

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