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ウニの一種「ガンガゼ」食べて駆除 沼津の有志、特産化へ始動

(2020/9/16 17:03)
ガンガゼを採捕する小林秀樹さん。15分ほどで約90匹が採捕された=8月上旬、沼津市の静浦漁港
ガンガゼを採捕する小林秀樹さん。15分ほどで約90匹が採捕された=8月上旬、沼津市の静浦漁港
ウニの一種「ガンガゼ」。海藻やサンゴへの食害が懸念されている
ウニの一種「ガンガゼ」。海藻やサンゴへの食害が懸念されている

 サンゴや海藻への食害で「磯焼け」の原因となっているウニの一種「ガンガゼ」を食用として活用する取り組みが、沼津市で始まっている。「プロジェクトG」と銘打ち、海の厄介者を駆除しながら、新たな沼津の特産としての有効活用を目指している。関係者は「海を守りつつ、新たな沼津ブランドとして町おこしにつながればうれしい」と意気込む。
 プロジェクトに取り組むのは同市のダイビングスクール「エンジェルマリン」の小林秀樹代表(59)。沼津沖の一帯は造礁性サンゴ「エダミドリイシ」の分布域として知られている。ただ、長年ガンガゼの食害に遭い、群落の衰退が懸念されてきた。沼津の美しい海を保全し、豊かな海産物を守ろうと取り組みを始めた。
 呼び掛けに、同市の魚卸業「魚健」と一般社団法人「伊豆半島創造研究所」(下田市)が賛同し、販売や商品開発に協力する。採捕は静浦漁協の協力の下、同漁協管轄エリア内で実施する。同漁協を通じて県から特別採捕許可証を取得した。
 小林さんと協力者のダイバーがスキューバダイビングの装備で週1、2回程度潜り、1回500~千匹ほどを採捕する。ガンガゼは市内外の飲食店で提供予定で、メニューは現在開発中という。「ウニしょうゆ」に加工して商品化する計画も進めている。食用に適さない小さなものは釣具屋で釣り餌として販売する予定という。
 8月上旬に静浦漁港で試験的に行った採捕では、15分ほどで約90匹が採れた。ダイビングをする中で、ガンガゼによる海の生態系への影響を心配していたという小林さんは「想像以上に量が多く驚いた。やはり増殖を防ぐ必要があると実感した」と話す。
 伊豆半島西岸ではガンガゼの増殖によりテングサやモクなどの海藻の食害が発生し、県水産技術研究所伊豆分場(下田市)などが駆除に取り組んできた。伊豆分場の長谷川雅俊主任は「食用としての活用は県内で初めてではないか。こうした民間の取り組みが広がってほしい」と期待する。

 <メモ>ガンガゼ ウニの一種で殻径5~9センチ。食用として知られるムラサキウニよりもとげが長く、毒がある。増えすぎると海藻がなくなる「磯焼け」を引き起こす。苦み成分が多いため食用としては適さないとされるが、九州などの一部地方では生食や加工品として食べられている。

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