法話で寄り添い、宗派超えた「カフェ」再開 沼津市青年仏教会

 沼津市内の若手僧侶でつくる市青年仏教会(十八公浄滋=そやぎみ・じょうじ会長)が、市内の喫茶店を会場に宗派を超えて法話を行う「沼津法話カフェ」に取り組んでいる。新型コロナウイルス感染拡大の影響で4カ月間休止し、7月の再開後はコロナ禍の不安から訪れる人が目立つという。同会は「生き方に悩む人は多い。法話を通して自分がどう生きるべきか見つめてほしい」と願う。

沼津市青年仏教会が喫茶店で開催している「沼津法話カフェ」。コロナ禍の不安から今後の生き方に悩む人が増え、関心が高まっているという=7月中旬、沼津市沼北町
沼津市青年仏教会が喫茶店で開催している「沼津法話カフェ」。コロナ禍の不安から今後の生き方に悩む人が増え、関心が高まっているという=7月中旬、沼津市沼北町

 ゆったりとした時間が流れる日曜の朝、喫茶店で約10人に法衣姿の男性が語り掛けた。「過去や未来を生きるのでなく、今を精いっぱい生きるしかないのです」。声の主はスリランカ人僧侶のフルルニカヴェヴェ・スダンマさん(37)=富士宮市北山=。知人の紹介で訪れた沼津市の80代主婦は「心が和らいだ。教えを実践するのは難しい。気に留めるだけでも生き方が変わる」と話した。
 法話カフェは3年前、会の仲間内で交わした疑問から始まった。「世の中が複雑化し、孤独感を抱える人も増えているのに、宗教者として何もしなくていいのか」。議論を重ねて浮かんだのが、コーヒーやお茶を飲みながら気楽に法話を聞いてもらう形態だった。発起人の一人で同市西間門にある金剛寺の水田真道住職(39)は「従来の法話はなじみが薄い。喫茶店なら堅苦しくなく、若い世代も耳を傾けてくれると考えた」と明かす。
 現在は市内の喫茶店2店舗の協力で、毎月2回開催。会に所属する45歳以下の住職や副住職など約15人が持ち回りで法話を行う。近隣市町から若手僧侶を招いたり、写経体験を行ったりすることもある。
 法話カフェは口コミで広がり、“常連”もできた。特に再開後はコロナ禍への不安からか、関心の高まりを感じるという。水田住職は「多くの人が精神的な支えを求めている。宗教者として寄り添うことができれば」と語る。

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