校歌に誇り、生徒と作者の絆 沼津・静浦小中9年生と三島出身の中山譲さん、オンラインで再会喜ぶ

 沼津市立静浦小中一貫校(大川淳校長)の生徒が、同校の校歌を作詞作曲した「ゆずりん」の愛称で親しまれている三島市出身のシンガー・ソングライター中山譲さんとの交流活動を始めた。2014年の開校以来、校歌に親しんできた最上級生の9年生が卒業を前に交流を要請。中山さんが快諾し、オンラインでの“再会”を実現した。

画面上で中山さんと交流する生徒ら=沼津市立静浦小中一貫校
画面上で中山さんと交流する生徒ら=沼津市立静浦小中一貫校

 同校は市中学校連合音楽会で校歌の合唱披露が恒例。校歌を選曲する学校が少ない中、生徒は「下級生に受け継ぎたい」と誇りを持って歌い続けてきた。新型コロナウイルスの影響による休校で、入学式が延期となり新入生に校歌を聴かせたいと昨年度の音楽会の様子を動画投稿サイト「ユーチューブ」に配信も。校歌への生徒の愛着を知った中山さんが、生徒の合唱を聴く機会を熱望。中学生活最後の年になる9年生の思いと重なり、交流活動が実現したという。
 新型コロナウイルスの影響で、交流はビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」で行った。中山さんと開校前に一緒に歌を歌った経験のある9年生18人は、タブレット端末の画面上に中山さんが映し出されると歓声を上げた。
 生徒は「大きくなりました」「握手を覚えています」などとあいさつし、校歌の歌い方の工夫を伝えた。中山さんは「再会できて感激。作者の意図をくみ取って歌い続けてくれてありがとう」とエールを送った。今後も交流を継続していくことを確認したという。
 開校当時に事務担当として校歌の制作に携わったという大川校長は「校歌の歌詞の思いを感じて生徒が歌い、地域や学校への愛着の気持ちが芽生えてきている。中山さんに来校してもらえる日が楽しみ」と話した。

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