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疫病退散の願い今こそ 吉原祇園祭の熱気をウェブで 富士の若手有志、写真や動画の投稿呼び掛け

(2020/5/13 22:24)
ウェブで祭りを楽しもうと投稿を呼び掛ける内藤佑樹さん=9日、富士市の吉原商店街
ウェブで祭りを楽しもうと投稿を呼び掛ける内藤佑樹さん=9日、富士市の吉原商店街

 富士市に初夏の訪れを告げる伝統祭事「吉原祇園祭」が新型コロナウイルスの感染拡大防止のため戦後初めての中止になったことを受け、地元の若手有志が「祝祭空間をバーチャル空間で作り上げよう」と、5月上旬にウェブサイト「#おうちで吉原祇園祭」を開設した。開催を予定していた6月13、14日までの期間、写真や動画などの投稿を呼び掛けている。
 吉原祇園祭はコレラ流行で多数の死者が出た江戸末期、疫病退散や無病息災を願い始まった。社会が不安に包まれる中、有志はウェブ企画に新型コロナ終息の願いを込めた。
 山車やみこしの写真や映像、おはやしの音色など過去の思い出に加え、新たに撮影した自宅で楽しむ姿など、それぞれの“吉原祇園祭”をハッシュタグ「#おうちで吉原祇園祭」を付けて、写真共有アプリのインスタグラムや、会員制交流サイト(SNS)のツイッター、フェイスブックへ投稿するよう求める。
 8日の開設直後から、特色豊かな山車の引き回しや、みこしの渡御の写真が投稿され、「お祭りグルメ」の投稿予告もある。
 サイト上では、昨年好評だった「御朱印巡り」もバーチャル化。地元6神社の御朱印を順次公開し、ウェブ上の地図アプリを使って神社を訪れることもできる。街中に掲出するはずだったポスターも公開する。
 企画者の1人で、幼少期から太鼓をたたいてきた内藤佑樹さん(34)にとって祇園祭は「吉原そのもの」。例年の準備時間をウェブ企画に充て悲しみに耐える。内藤さんは「見物客も祭りの一部。見物も含め、ぜひ皆さんの“祭り”を表現して」と大勢の参加に期待する。

 <メモ>吉原祇園祭 東海道の宿場町・吉原宿として栄えた吉原地区に伝わる伝統行事で毎年6月に開催される。吉原商店街周辺を舞台に、六つの神社の氏子が特色豊かな21台の山車を引き回すほか、笹に覆われた神輿(みこし)を荒々しく揺する暴れみこしで厄を払う。来場者20万人を誇る東海随一の祇園祭とされ、地元では「おてんのさん(天王祭)」と呼んで親しむ。

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