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山あいに駿府城の石切り場 保存に住民奮闘 静岡・小瀬戸

(2020/3/31 17:10)
石切り場で子どもたちに小瀬戸の歴史を説明する藤原俊さん(右端)=3月下旬、静岡市葵区小瀬戸
石切り場で子どもたちに小瀬戸の歴史を説明する藤原俊さん(右端)=3月下旬、静岡市葵区小瀬戸
石切り場
石切り場

 徳川家康による駿府城築城の際、石垣用の石を切り出した静岡市葵区小瀬戸地区に残る「石切り場」の保存・整備に、ステンドグラス作家藤原俊さん(41)を中心とした地元住民でつくる「小瀬戸の文化と歴史を未来につなぐ会」が取り組んでいる。山道整備や石切り場へのツアーを開くなどして、次世代への継承を目指している。
 石切り場は新東名高速道静岡サービスエリア近くの山中。藤原さんの祖父戸崎富作さんと郷土史家小野田護さんが1970年に発見した。高さ数メートルの石が2カ所に残り、石には採石した大名の刻印やくさびを打ち込んだ跡「矢穴」が多数残る。切り出した石は約10キロ離れた駿府城まで「修羅(しゅら)」と呼ばれたそりなどで運ばれたという。
 戸崎さんが13年前に亡くなった後は管理する人がいなくなり、荒れ果てていた。「石切り場は子どもの頃に祖父に連れられて遊んだ大事な場所だった」という藤原さんは2018年に同会を設立。山を所有する森良之さん(75)の協力を得て、石切り場までの山道約450メートルを整えた。
 活動は地域住民に広がり、別の石切り場につながる山道の整備が進んでいる。南北朝時代に築かれた安倍城の支城「小瀬戸城址」など近隣の歴史スポットをまとめた地図も作製。活動内容を同会のフェイスブックページで告知し、観光客も訪れるようになった。
 3月中旬には植樹会を開き、市内の小中学生親子ら約30人が参加。地域ボランティアの協力を得てヤマザクラとドウダンツツジを植樹した。藤原さんは「祖父が大切にした小瀬戸の歴史を次の世代に残したい」と話した。

 ■1日から企画展 「石の聲(こえ)」展
 小瀬戸の文化と歴史を未来につなぐ会の活動を紹介する「石の聲(こえ)」展が1日から、静岡市葵区の藁科生涯学習センターで開かれる。会場には藤原俊さんが小瀬戸地区に残る石切り場などの史跡を描いた油彩画や水彩画を展示する。19日まで。

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