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静岡県内聖火走者、無念 東京五輪パラ延期「諦められない」複雑

(2020/3/25 07:45)
静岡県から届いた聖火ランナーの内定通知書を手にしながらリレーへの思いを語る中山定雄さん=24日午後、熱海市
静岡県から届いた聖火ランナーの内定通知書を手にしながらリレーへの思いを語る中山定雄さん=24日午後、熱海市
アーチェリーの弓を手に聖火リレーへの思いを語る大石早紀さん=24日午後、牧之原市
アーチェリーの弓を手に聖火リレーへの思いを語る大石早紀さん=24日午後、牧之原市

 「諦められない気持ちはあるが、仕方ない」―。新型コロナウイルスの感染拡大により東京五輪・パラリンピックの開催が1年程度延期され、国内聖火リレーの中止も決まった24日、県内で選出されているランナーは現実を受け入れつつも、やりきれなさと、リレーの実現を諦めきれない複雑な心境を吐露した。
 静岡文化芸術大デザイン学部教授の中山定雄さん(50)=熱海市=は、がんの闘病中。同じ立場の人の希望になり、自身の生きた証しを国立競技場に届けたいとの思いでランナーに応募した。
 抗がん剤治療で容体は安定していたが、今年に入ってから病状が進行。現在は緩和ケアを行っている。「みんなに一生懸命走っている姿を見せたいと思っていたが、今は少しでも長生きして聖火を迎えるのが目標。その時に笑顔でいたい」と言葉に力を込めた。
 開催延期と聖火リレーの中止に理解を示す声も聞かれた。牧之原市の会社員大石早紀さん(28)は「人命を最優先に考えれば仕方がない」と受け止めた。その上で「チャンスがあれば走りたい」と期待ものぞかせた。
 アーチェリーの選手として五輪出場を目指していたが、けがで断念。聖火ランナーでの参加は、競技人生の仕切り直しでもあった。トーチを手に走る経験を今後につなげたい気持ちが強く、「走れる日に向けて準備したい。全国の人が走り、残念な思いをする人がいなくなれば」と願った。
 県立浜松視覚特別支援学校の教員で、視覚障害者の鈴木秀俊さん(45)=浜松市中区=は短距離走で東京パラリンピック出場を目指すアスリート。競技に欠かせない伴走者の確保に苦労している選手が多い実情など、障害者スポーツを取り巻く環境を多くの人に伝えたいとの希望もある。そのためにも「何とか聖火を人の手でつなぐ工夫をしてほしい」と延期決定後の再検討を切望した。

シューズの状態を確認する鈴木秀俊さん=24日午後、浜松市中区
シューズの状態を確認する鈴木秀俊さん=24日午後、浜松市中区

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