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ホームレス問題理解を 静岡読者会設立、自立支援誌の認知向上へ

(2020/1/28 17:02)
「ビッグイシューを知ってほしい」と話す大滝正さん=静岡市葵区
「ビッグイシューを知ってほしい」と話す大滝正さん=静岡市葵区

 ホームレスの人たちの自立を支援する雑誌「ビッグイシュー日本版」を県内でも広く知ってもらおうと、静岡市清水区の大滝正さん(63)が「ビッグイシュー静岡読者会」を設立した。講演会の企画など広報活動を通して定期購読者や委託販売先の増加を目指すとともに、ホームレス問題への理解を訴える。
 英国生まれのビッグイシューは世界7地域で販売され、日本では2003年に創刊された。ホームレスの人が販売者となって路上で1冊350円で売り、そのうち180円が収入となる仕組み。全国12都道府県に約120人の販売者がいるが、県内には不在のため、同雑誌の認知度も高くないという。
 大滝さんは10年ほど前に都内に勤務していた際、路上で同雑誌を初めて購入。「チャリティーではなく、ホームレスの仕事をつくって自立を応援するというビジネスモデルに共感した」。県労働者福祉協議会の役員時代にもフードバンクなど生活困窮者支援に携わった経験から、退任後に個人として「何かしたい」と考えたという。
 静岡読者会は19年10月から、静岡市清水市民活動センターの登録団体として活動をスタート。11月には同市葵区でビッグイシュー日本(大阪市)の佐野章二共同代表を招いた講演会を開き、約30人が参加した。読者会と連携するフェアトレードショップ「Teebom(テーボム)」(静岡市葵区)と「晴天」(浜松市東区)ではすでに、同雑誌の委託販売を始めた。
 大滝さんはビッグイシュー日本東京事務所でボランティア活動もしている。販売者と話す機会もあり、「怠けているわけでなく、努力もしているのに、やむを得ない事情で路上生活をしている人も多い」と実感したという。「県内に販売者はいないが、雑誌の認知度アップを図ることで、同団体と全国の販売者を応援したい」と意気込む。

 <メモ>厚生労働省の調査によると、全国の河川敷や公園などで暮らすホームレスの人は、2019年1月時点で4555人。県内は67人。近年、全国的に減少傾向が続く。同省は理由について「景気による影響と、自治体による自立支援が一定程度、成果を出しているのではないか」としている。

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